2023年09月25日
先週も4本、「福田村事件」「春に散る」「バグダッド カフェ」「居眠り磐音」
〇(スクリーンで鑑賞)「福田村事件」
(★★★★★)(2023年日本)
関東大震災直後に千葉で起きた惨劇をドキュメンタリー作家 森監督が描く

1923年の千葉県福田村、日本統治下の朝鮮半島での日本人の暴挙を観た元教師の澤田は故郷の福田村に帰ってくる、村で幅を利かせる在郷軍人会、古い因習に縛られながら生きている農民たち、讃岐からは薬売りの一団が村に入ってくる、9月1日関東大震災が発生、朝鮮人が暴行・略奪・強姦・殺人を犯しているというデマが福田村にも伝わってくる、自警団を組織した村民、ちょっとした行き違いから薬売りたちは朝鮮人ではないかと疑われることに、殺気立つ村民たち、一触即発の危機的状況になってしまう、
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素晴らしい映画です、必見!ぜひ鑑賞をお奨めします、
素晴らしい映画です、必見!ぜひ鑑賞をお奨めします、
舞台は1923年、台湾統治(1895年)、日露戦争勝利(1905年)、韓国併合(1910年)と領土拡大指向から次の戦争へと向かう大日本帝国、村では元軍人が好戦的な発言を繰り返し、農民は古い家族制度と奔放な土着風俗の間でなんとかバランスを取って暮らしている時代、朝鮮人や中国人に対する差別用語、讃岐の薬売りは“穢多”と云う設定、事実を報道しない新聞社、なんとも非人道的な世界なのだが、100年前の世界はこんな世の中だったのは間違いない、映画の大半はこういう当時の社会気運と理不尽な社会を描くことに徹している、
最終盤、村民と薬売りが対立するシークエンスの緊張感が半端ない、高まる暴発の危機、村長や元教師の仲裁も元軍人の高圧的な声にかき消されていく、そして悲劇はいきなり始まります、この瞬間、鑑賞者の心に怒りが沸き起こりますがただ見つめるしかない、
薬売りの最後の言葉が真実を語ります、『わしらは日本人じゃ』、そして『朝鮮人だったら殺しても良いのか!?』、日本中に浸透していた優越民族意識に愕然とさせられます、よくぞこの台詞を書いていただきました、
監督が素晴らしい、カメラ・照明・音声とも文句なし、ピエール瀧、東出昌大が好演というシニカルなキャスティング、最初の殺人の映画的レトリック、性描写、夫婦の葛藤と心象シーンも程良く、とにかく秀作です、ぜひ鑑賞をお奨めします、
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〇(スクリーンで鑑賞)「春に散る」
(★★★★☆)(2023年日本)
老いたボクサーと頂点を目指す若者の人間ドラマ

米国で事業に成功、40年振りに帰国した広岡、居酒屋で絡んできたチンピラを軽くあしらう、これを見ていた黒木も広岡と向き合うがこれまたノックアウトされてしまう、広岡は元ボクサー、黒木も夢破れて道を失っている若手ボクサー、広岡は昔の仲間とひっそりと暮らすつもりだったが、黒木はしつこくボクシングの指導を広岡に迫りつづける、そして2人は再びリングの上でお互いの夢を追うことになる、、、
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スポーツジャンルではひょっとするとボクシング映画が一番多いかも知れない、この映画にはそれも頷けるカタルシスがあります、まず出だしが良い、冴えないオジサンの広岡がチンピラを見事にやっつける、痛快!これでスクリーンに釘付けに、若い黒木も真剣にボクシングと向き合う、そこにある“ボクシングのロマン”みたいな魅力に吸い寄せられる登場人物たち、個人的にはボクシングは余り観ないし、物語は想定内、それでもとっても面白かった、
スポーツジャンルではひょっとするとボクシング映画が一番多いかも知れない、この映画にはそれも頷けるカタルシスがあります、まず出だしが良い、冴えないオジサンの広岡がチンピラを見事にやっつける、痛快!これでスクリーンに釘付けに、若い黒木も真剣にボクシングと向き合う、そこにある“ボクシングのロマン”みたいな魅力に吸い寄せられる登場人物たち、個人的にはボクシングは余り観ないし、物語は想定内、それでもとっても面白かった、
ボクシング映画は試合シーンが難しい、それでいうと本作よりも素晴らしい試合シーンのボクシング映画は多いと思います、それでも本作が輝いているのは佐藤浩市の力かな?相手役の横浜も、脇を固める片岡鶴太郎も山口智子もヨカッタですが、やはりこれは佐藤浩市の映画、ひょっとすると彼の代表作になるかも、
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◆(自宅で鑑賞)「バクダッド カフェ」(2008年ディレクターズ カット版)
(★★★★☆)(1989年西ドイツ)(原題:Out of Rosenheim)
米国西部の砂漠、寂れたカフェに現れたドイツ女性が奇跡を起こす

夫と米国旅行に来たジャスミン、夫婦喧嘩をして独り砂漠の中の「バグダッド カフェ」にたどり着く、そこには女亭主のブレンダとその家族、長逗留の客人、ジャスミンはとりあえず1泊することにする、気性の激しいブレンダに嫌気がさした夫が飛び出し、何もかもが上手くいかないブレンダ、寡黙だがなにやら不思議なオーラを発するジャスミン、ブレンダの子どもや客人が徐々にジャスミンに心を開き始める、、、
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ジャスミンは寡黙、台詞は最小限に近いかも、風景や心象シーンが多用(普段はあまり好きじゃない演出)されますが、それが不思議にすっと胸の内に入ってくる、正体不明のジャスミンに苛立つブレンダを横目に、その家族や客人はジャスミンに魅了されていきます、そしてジャスミンが繰り出す魔法?が話題になり、ブレンダも心を開くようになります、
ジャスミンは寡黙、台詞は最小限に近いかも、風景や心象シーンが多用(普段はあまり好きじゃない演出)されますが、それが不思議にすっと胸の内に入ってくる、正体不明のジャスミンに苛立つブレンダを横目に、その家族や客人はジャスミンに魅了されていきます、そしてジャスミンが繰り出す魔法?が話題になり、ブレンダも心を開くようになります、
米国西部のハイウェイ沿いのカフェが舞台なのに西ドイツ(当時)映画なのです、なるほど、この奇妙な質感はそのせいなのか、2008年制作のディレクターズ カット版がサブスクで視聴可能です、ぜひ、
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◆(自宅で鑑賞)「居眠り磐音」
◆(自宅で鑑賞)「居眠り磐音」
(★★★!☆)(2019年日本)
刃傷沙汰で脱藩した腕利き浪人が江戸で悪を斬る

江戸勤番を終えて故郷の藩に戻る若武者3人、しかし、帰るなり若さ故の過ちから刃傷沙汰に、独り生き残った磐音は脱藩、江戸の鰻屋で片手間の仕事をして暮らしている、家賃が心配な家主は磐音に用心棒の仕事を紹介、挨拶のため両替商今津屋を訪れると、そこに不逞の輩が現れ、今津屋の用心棒たちと斬り合いになる、そこで磐音は思いも寄らぬ剣の腕前を見せることになる、、、
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物語は大きく2つ、藩に戻った3人の若武者の悲劇的な斬り合い、そして、江戸での悪徳両替商を懲らしめる勧善懲悪パート、もちろん藩での悲劇の伏線は回収されることになるのですが、それがどうもしっくり来ない、ひょっとすると回収しなくてもヨカッタかも、と思ってしまったラストシーン、映画的な見せ場でも不要なものは不要、もっと磐音の“椿三十郎”的な活躍が観たかったような気がしました、ちょっともったいなかった、
物語は大きく2つ、藩に戻った3人の若武者の悲劇的な斬り合い、そして、江戸での悪徳両替商を懲らしめる勧善懲悪パート、もちろん藩での悲劇の伏線は回収されることになるのですが、それがどうもしっくり来ない、ひょっとすると回収しなくてもヨカッタかも、と思ってしまったラストシーン、映画的な見せ場でも不要なものは不要、もっと磐音の“椿三十郎”的な活躍が観たかったような気がしました、ちょっともったいなかった、
それでもクオリティの高い時代劇になっています、観て損は無し、柄本明の怪演に拍手、
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2023年09月19日
先週は4本、「こんにちは、母さん」「母と暮らせば」「モガディシュ」「DUNE/砂の惑星」
〇(スクリーンで鑑賞)「こんにちは、母さん」
(★★★★☆)(2023年日本)
山田洋二監督、吉永小百合主演、東京の下町を舞台にした人情劇

一流企業の人事部長を務める神崎、同期入社の友人をリストラすることになり社内で一悶着、仕事に疲れた神崎は東京の下町向島で細々と足袋屋を営む一人暮らしの母親を訪ねる、
母親から近況を訊かれ適当に受け答えする神崎だが、実は妻とは別居、娘も家に帰っていないという家庭崩壊状態、母親は町内の友達や教会の牧師たちとボランティア活動にも励んでおり充実した生活、そんな時、孫娘も実家に転がり込んで来る、、、
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山田洋二監督の真骨頂、何気ない生活の中からいろんな悲哀のエッセンスを上手に抽出、終始スクリーンの中で躍動する役者を見せていただけます、まあそうだろうなと思いながら観ているのに笑ってしまう、泣いてしまう、これぞ銀幕の映画だ!という感じです、流石の職人技、「母べえ」「母と暮らせば」に続く3部作だそうです、「母べえ」は観ていないので観ます、
山田洋二監督の真骨頂、何気ない生活の中からいろんな悲哀のエッセンスを上手に抽出、終始スクリーンの中で躍動する役者を見せていただけます、まあそうだろうなと思いながら観ているのに笑ってしまう、泣いてしまう、これぞ銀幕の映画だ!という感じです、流石の職人技、「母べえ」「母と暮らせば」に続く3部作だそうです、「母べえ」は観ていないので観ます、
吉永小百合もやっとこういう普通の老人(でもないか^^)の役をやるようになって、観れるようになってきました、一時壮大なドラマの主人公が続いたときはあまりピンとこなかったのですが、
田中泯の橋の上のエピソードだけが少しあざとい感じ、3部作だからか?でも監督的には外せないんでしょうね、永野芽郁好演、観て損はなし、
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◆(自宅で鑑賞)「母と暮らせば」
(★★★!☆)(2015年日本)
長崎への原爆投下で息子を失った母親の元へ息子の霊が現れる

1945年8月9日、長崎に原爆が投下される、医科大学に通っていた息子浩二は爆死、一人生き残った母伸子は助産婦をしながらなんとか生きながらえている、浩二の許嫁だった町子は今も浩二の事を思いながら、けなげに伸子を支えている、3年後、伸子の家に浩二の霊が現れる、今まで伸子の浩二への思いが強すぎて帰ってこれなかったらしい、そこから伸子と浩二の霊との奇妙なコミュニケーションが生まれていく、、、
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映画冒頭で原爆投下シーンあり、B29機内の記録フィルム的な映像、そしてきのこ雲、映画としては絶望からスタートしますが、その後は母、息子の霊、許嫁の家族の物語になっていきます、町子の幸せを巡って、伸子にひそかに思いを寄せる上海帰りの叔父を巡って、言い争う母と息子はひと時の幸せを嚙み締めます、そして母にも老いが、、、
映画冒頭で原爆投下シーンあり、B29機内の記録フィルム的な映像、そしてきのこ雲、映画としては絶望からスタートしますが、その後は母、息子の霊、許嫁の家族の物語になっていきます、町子の幸せを巡って、伸子にひそかに思いを寄せる上海帰りの叔父を巡って、言い争う母と息子はひと時の幸せを嚙み締めます、そして母にも老いが、、、
原作は井上ひさしの戯曲だそうです、なるほど、物語の80%くらいは伸子の家の中での母と息子の会話、話しているうち楽しかった過去の家族の思い出が沸き上がってきます、それを懐かしむ2人、山田洋二監督のメッセージはやはり“平和の尊さ”でしょう、一瞬にして奪われた多くの命、楽しい未来があったであろう多くの人々の命を奪った戦争への強いメッセージです、
上海帰りの叔父を演じた加藤健一が好演!キャラが際立ってええ感じでした、
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◆(自宅で鑑賞)「モガディシュ 脱出までの14日間」
(★★★★☆)(2021年韓国)(原題:Escape from Mogadishu)
ソマリア内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮、双方大使館員の友情物語

1990年、未だ国連加盟が叶わない韓国、駐ソマリアの外交官は政府へのロビー活動により、国連加盟への賛同を取り付けようと奔走していた、北朝鮮外交官もまた活動、韓国への妨害工作に興じている、たがいに反目する両国外交官、そんな時、ソマリア内戦が勃発、大使館員たちはソマリアからの脱出に苦闘、反乱軍の手は大使館にまで及び家族もろとも生命の危機にさらさせる事態に、
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ソマリア内戦、ついこの前の事のようですがもう30年以上前の事ですか、そしてこの頃、韓国はまだ国連への加盟が認められていなかったというのも驚き(加盟は1991年)、
物語序盤は外交官同士のロビー活動で始まります、なにやら滑稽な外交活動、しかし内戦が勃発すると事態は急変、あっという間に大使館員と家族は孤立、死が現実のものとして迫ってきます、北と南、それぞれのルートで国外脱出を模索することで手を結ぶことにする両国大使、なんとか南ルートでの脱出ルートが見つかりますが、北の人間はそれには合流できないことに、同一民族2国家の悲運、日本にいては分からない大きな壁がそこにありました、
脱出するのに、車に板や本を張り付けて防弾工作を施すシークエンスがリアリティがあってヨカッタ、最後まで両国の政治的溝は埋まりませんが、両国の人の気持ちはしっかりつながります、
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◆(自宅で鑑賞)「DUNE/砂の惑星」
(★★★!☆)(2021年米国)(原題:Dune)
映像化不可能と言われたSF大河小説を再度映画化、

遠い未来、帝国が支配する銀河世界、あらゆるパワーの源となる“スパイス”の唯一の産出星
が砂の惑星DUNE(デューン)、皇帝はDUNEの統治権をハルコンネン公爵家からアトレイデス公爵家に移す、父のアトレイデス公爵と共に後継者ポールとその母もDUNEに移住、“スパイス”の採掘に取り組むが、残されていた機械は旧式で採掘は難航、と突然皇帝の後押しを受けたハルコンネン軍がDUNEを急襲、アトレイデス軍は全滅敗走、ポールと母親はかろうじて生き残り、DUNEの先住民フレメンを頼る事になる、、、
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う~ん、SF大河小説、まさしくそんな感じの155分、最初の1時間は状況説明、美しい映像も世界観も「スターウォーズ」以降ではそんなに驚きはない、小説の世界観を再現する?(小説未読ですが^^汗)独特の映像表現と音楽、細かな描写と長いカット、最初の1時間は結構魅入るのに退屈という妙な状態、1時間後からやっと砂の惑星の支配者“砂虫”登場、さらに戦闘シーンからの逃避行と物語が動き始めます、
う~ん、SF大河小説、まさしくそんな感じの155分、最初の1時間は状況説明、美しい映像も世界観も「スターウォーズ」以降ではそんなに驚きはない、小説の世界観を再現する?(小説未読ですが^^汗)独特の映像表現と音楽、細かな描写と長いカット、最初の1時間は結構魅入るのに退屈という妙な状態、1時間後からやっと砂の惑星の支配者“砂虫”登場、さらに戦闘シーンからの逃避行と物語が動き始めます、
2021年にスクリーンで鑑賞、どうやってもシリーズ2作目が必要な終わり方なのですが、一向に2作目の情報が無く、こりゃ頓挫したかな?と思っていたら2024年にPART2公開が決まりました、ので復習鑑賞、
大河ドラマだけあって、主要キャストかと思えた味方が次々と戦死、さてこの先どうなるのか?PART2への期待感と興味はあります、ちょっと長いですが自宅鑑賞なら大丈夫かな?ワタシも3回に分けて観ました^^)
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2023年09月11日
先週は5本、「バカ塗りの娘」「ターミナル」「モンタナの目撃者」「スコア」「ヘルモニ 地獄からのおばあさん」
〇(スクリーンで鑑賞)「バカ塗りの娘」
(★★★?☆)(2023年日本)
青森の伝統工芸“津軽漆”職人の父と、それを手伝う娘の物語

青森の弘前市、岩木山に見守られる自然豊かな土地、津軽漆の職人青木は細々と津軽漆を作り続けている、娘の美也子は不器用、何をやっても上手くいかないが、パートで働きながら父の仕事も手伝っている、長男は家業を継がず自分の夢を追いかけて家を出ていく、青木は津軽漆を続けるのはどう考えても難しいと悲観するが、美也子が1人津軽漆の新しい可能性を見つける、、、
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雄大な岩木山、美しい津軽漆の作品の数々、美味そうな地元料理と一升瓶から注ぐ日本酒、シズるシーンがふんだんに出てくる美しい映画、、、という1面があるのに、物語自体はどうも平板に進行、青木の仕事ぶりをもっと観たかったし、祖父の素晴らしい作品ももっと観たかった、美也子が挑むテーマもえ!?って感じ、
雄大な岩木山、美しい津軽漆の作品の数々、美味そうな地元料理と一升瓶から注ぐ日本酒、シズるシーンがふんだんに出てくる美しい映画、、、という1面があるのに、物語自体はどうも平板に進行、青木の仕事ぶりをもっと観たかったし、祖父の素晴らしい作品ももっと観たかった、美也子が挑むテーマもえ!?って感じ、
物語が躍動するのは美也子が生きるテーマを見つけた辺りのみ、青木の職人気質も、美也子の津軽漆への想いも、祖父の気骨も今ひとつ迫ってこない、長男の恋人のシークエンスもピンと来ない、家族像がボンヤリしたまま幕が下ります、もったいない、もう少しだったのに、
最後の食事シーンはヨカッタ、美味しそうだし、劇中で小林薫が初めて躍動した感嘆の台詞連発、彼が器に注ぐ日本酒がとにかく美味しそう、木野花もここでやっと躍動、さすがの役者ワークスです、
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◆(自宅で鑑賞)「ターミナル」
◆(自宅で鑑賞)「ターミナル」
(★★★★☆)(2004年米国)(原題:The Terminal)
空港から出ることも帰国することも出来なくなった男の愛の物語

JFケネディ空港に降り立ったビクター、ある目的でNYシティに行く予定だったが、飛行中に母国でクーデターが発生、政権が転覆したためにパスポートが無効に、米国に入国することも、帰国することも出来なくなってしまう、事態が打開されるまで乗り換えターミナル内で待機することを命じられるビクター、言葉は通じない、所持金もない、八方塞がりのビクターだが逞しく生き延びる術を身につけていく、
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実直で誠意あるビクターだが、英語が話せないために相当苦労します、食べるために小銭を稼ぐ術を見つけ、工事中のターミナルで寝起きし、徐々にターミナル内の人々から一目置かれるようになります、CAとのロマンスあり、入管職員と若者のキューピットになり、外国人労働者との友情を育む、もうここで暮らすことに何の不満もないように思えてしまいますが、まだまだ過酷な試練が待っています、、、
ビクターがNYシティを目指した理由に少し違和感がありますが、上質なエンターテーメントに仕上がっています、観て損は無し、
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◆(自宅で鑑賞)「モンタナの目撃者」
◆(自宅で鑑賞)「モンタナの目撃者」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:Those Who Wish Me Dead)
陰謀に巻込まれた少年と森林消防隊女性隊員の必死の戦いと迫り来る山火事

政治的陰謀に巻込まれた父親は息子のコナーを連れてモンタナのシェリフを頼って逃避行に出るが、途中で待ち伏せに遭い、息子の目の前で父親は殺されてしまう、独り逃げるコナーは偶然出会った森林消防隊隊員のハンナに救われる、追跡者は事態を混乱させるため山に火を放つ、追跡者と山火事に追い詰められる2人、シェリフも追跡者に襲われ事態は絶望的になる、、、
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山火事って怖いですね、米国の山火事はスケールが違う、燃え上がると手がつけられない、スクリーンにはどうして撮影したんだろう?という、迫力満点リアルな山火事の映像が出てきます、撮影による自然破壊は大丈夫なのか?と心配になります、
山火事って怖いですね、米国の山火事はスケールが違う、燃え上がると手がつけられない、スクリーンにはどうして撮影したんだろう?という、迫力満点リアルな山火事の映像が出てきます、撮影による自然破壊は大丈夫なのか?と心配になります、
(ご安心を、サブスク視聴なら本編後にメーキングで環境への配慮、撮影方法などが紹介されています)
過去の消火作業でミスをしたトラウマを抱えるハンナ、父親を失ったコナー、巻き添えを食らうシェリフ夫婦、そして極悪追跡者の2人、キャラがしっかり立っているので、緊張感を持ったまま物語に没頭できます、シェリフの妻アリソンの反撃に拍手!
原題のニュアンスが日本的ではないので、邦題の方が分りやすいか?明らかに「刑事ジョンブック」を意識した邦題^^)
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◆(自宅で鑑賞)「スコア」
◆(自宅で鑑賞)「スコア」
(★★★!☆)(2001年米国)(原題:The Score)
完璧主義の知能犯と金庫破り職人が最後の仕事に選んだのは・・・

凄腕の金庫破りニック、金庫のことを熟知し、完璧な事前調査から計画を立案、どんな金庫も破ってきた、ある日街で見知らぬ青年ジャックから大きなヤマを持ちかけられる、気乗りのしないニックだが古い付き合いの友人の仕掛けたヤマと知り、最後の仕事として引き受ける、ターゲットの税関倉庫に潜り込んでいたジャックの手引きで侵入するニック、果たして獲物を手にすることが出来るのか?
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2001年作品、ちょうどデジタル化が進んだ頃、まだまだアナログなニックの金庫破りですが、ミニM.I.PバリのPC操作とアクロバティックな金庫破りシーンはそれなりに緊張感があり楽しめます、なんか懐かしい匂いがする犯罪シーン、
2001年作品、ちょうどデジタル化が進んだ頃、まだまだアナログなニックの金庫破りですが、ミニM.I.PバリのPC操作とアクロバティックな金庫破りシーンはそれなりに緊張感があり楽しめます、なんか懐かしい匂いがする犯罪シーン、
ラストのどんでん返しも愉快です、貫禄のデニーロ、
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◆(自宅で鑑賞)「ヘルモニ 地獄からのおばあさん」
◆(自宅で鑑賞)「ヘルモニ 地獄からのおばあさん」
(★★★☆☆)(2015年韓国)(原題:헬머니ヘルモニ)
毒舌が武器のおばあさん、TVのバラエティ番組で人気を博しますが、、、

刑務所から出所したおばあさんジョンスン、出所を迎えに来る家族もいないが、電車の中で悪態をつくオヤジを毒舌パワーでやり込める力は残っている、2人の息子がいるが、貧しい次男からは疎まれ、身分を隠して裕福な暮らしをする長男の家で家政婦として働き出す、街中でも理不尽な光景を見ると毒舌パワーでやり込めるジョンスン、これをTV局が嗅ぎつけ「毒舌バトルショー」に出演することに、バトルに勝ち進み人気を博するジョンスンだが、過去の前科や身分を偽っていたことが発覚、一転窮地に陥る、
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総じて韓国の方が毒舌・悪口は激しい^^)韓国映画を観ているとホントに飛び交う罵詈雑言、これがTVショーになって、皆が大笑いするというのだから仕方ない、でもジョンスンの毒舌にはなにやら真実らしきものが含まれていたりもするので、多くの人の共感を得るのも少し分る、
総じて韓国の方が毒舌・悪口は激しい^^)韓国映画を観ているとホントに飛び交う罵詈雑言、これがTVショーになって、皆が大笑いするというのだから仕方ない、でもジョンスンの毒舌にはなにやら真実らしきものが含まれていたりもするので、多くの人の共感を得るのも少し分る、
このジョンスンの正体は?政治家や企業人が揃ってジョンスンに頭を下げる、いったい過去に何があったのか?劇中で説明はないですが、何やら痛快な気分になるのもこれまた愉快、
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2023年09月04日
先週は5本、「バービー」「フォレストガンプ 一期一会」「運命じゃない人」「ディープインパクト」「ハッピーフライト」
〇(スクリーンで鑑賞)「バービー」
(★★★☆☆)(2023年米国)(原題:Barbie)
あのバービーが人間世界へ紛れ込んでしまった事から起こる騒動と教訓

ピンクに彩られた夢の世界で暮らす“バービー”たち、そこは皆がバービーで、皆がケン、毎日幸せな日々を送る全てのバービーとケン、ある日定番バービーの踵がべた足になってしまい(バービーの踵はヒールに合わせてズッと上がっているのだ)パニックに陥る、ヘンテコバービーによると、現実の人間世界で起こっているなにかが影響したけっかだとか、定番バービーは踵を元に戻すために人間社会へ旅立つことにするが、、、
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誰もが知っているバービー人形、その人形自体が物語の主人公、人形の世界が物語の舞台、そしてバービーが人間社会に飛び込んで来るという突拍子もないお話、現実に米国マテル社が作りあげた“バービーの世界観”を細部にわたり丁寧になぞりながら、マテル社が提示した遊びの価値観を現代社会の実情に照らし合わせて、皮肉たっぷりのコメディに仕上げています、上質な仕上がりと云って良いと思います、
誰もが知っているバービー人形、その人形自体が物語の主人公、人形の世界が物語の舞台、そしてバービーが人間社会に飛び込んで来るという突拍子もないお話、現実に米国マテル社が作りあげた“バービーの世界観”を細部にわたり丁寧になぞりながら、マテル社が提示した遊びの価値観を現代社会の実情に照らし合わせて、皮肉たっぷりのコメディに仕上げています、上質な仕上がりと云って良いと思います、
が、ワタシ自身に“バービー原体験”がないので、心の底から楽しめた訳では無かったです、人種差別や格差差別、バービー(マテル社)がもたらし、克服し修正しながら作り上げてきた完全無欠と思えるバービーの世界、結局そこにも自己矛盾があるという、なんとも難解な状態に直面してしまうバービー、そしてそれをも乗り越えようとするバービー、如何にもアメリカっぽい筋立てでありますが、、、
う~ん、ちょっと眠たかったです、マーゴット・ロビーはサイコー、
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◆(自宅で鑑賞)「フォレスト・ガンプ 一期一会」
◆(自宅で鑑賞)「フォレスト・ガンプ 一期一会」
(★★★★☆)(1994年米国)(原題:Forrest Gump)
1940年代から1980年代まで、ひとりの男の数奇な運命を通してみる米国

上手く歩けない持病があり、少し知能も低いフォレスト・ガンプ、いじめっ子空逃げるために唯一の友だちジェニーが叫んだ一言「走って!」がフォレストの運命を変えます、突然、もの凄いスピードで走れるようになったフォレストは大学のフットボールチームで活躍、ベトナム戦争でも走ります、帰国後は海老取り船の船長になり一旗揚げます、幼なじみのジェニーとは何度かめぐり逢っては別れる、の繰り返しでしたが、最後にはやっと結ばれることに、、、
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米国のお伽噺、フォレスト自身の語り口で彼の数奇な人生、山あり谷ありの人生が語られます、少し知能が低いので裏表がなく、駆け引きも一切なし、普通ならもっと多くの不運が彼を襲うと思われますが、フォレストはフットボールのスターになり、戦争の英雄になり、経営の成功者となります、そこにあるのは無垢の心情だけ、それがフォレストを成功に導きます、
米国のお伽噺、フォレスト自身の語り口で彼の数奇な人生、山あり谷ありの人生が語られます、少し知能が低いので裏表がなく、駆け引きも一切なし、普通ならもっと多くの不運が彼を襲うと思われますが、フォレストはフットボールのスターになり、戦争の英雄になり、経営の成功者となります、そこにあるのは無垢の心情だけ、それがフォレストを成功に導きます、
この映画のもう一つの視点は、フォレストと時の米国の有名人との関わりが描かれていることです、歴代の大統領、プレスリー、ジョン・レノンなどとフォレストがCGで共演しています、30年前の作品ですから当時は相当話題になりました、この視点がこの映画の評価を少し複雑にしている面があるようです、米国の暗黒面を隠蔽しているのではないかと、、、
その分析と評価は一旦置いておいて、少し知能が低い青年の無垢なハートが生んだアメリカンドリーム、という観方で楽しめば良いと思います、
ぜひ一度、鑑賞してみてください、
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◆(自宅で鑑賞)「運命じゃない人」
◆(自宅で鑑賞)「運命じゃない人」
(★★★!☆)(2004年日本)
偶然出逢った男2人と女1人、そしてもう一人の女とヤクザ、こんがらがる一夜の物語

武はあゆみと住むための新築マンションを購入したが、あっさり彼女に逃げられてしまう、友人の勇介に夜遅く呼び出されたレストランで偶然同席することになった真紀、泊まるところがない真紀をマンションに泊めることになるが、そこに突然あゆみが現れる、それまで大人しかった真紀は突然の切り口上と共にマンションを飛び出す、唖然と見送る武とあゆみ、武は真紀を追いかける選択をするが、、、その裏で勇介、あゆみ、そしてヤクザの組長がとんでもない騒動を起こしていた、、、
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映画賞受賞で本作制作資金を得た監督の長編デビュー作品、そのタイトルや出だし20分ほどの展開から男女の恋愛物語かと思いきや、中盤から物語の様相は一変、時間を巻き戻すようにカメラが何度も同じシーンを違う視点で追っていくと、裏ではまったく別の物語が進行しています、そこは欲と金が渦巻く男と女の世界、武だけがひとり真紀を想うが、、、
映画賞受賞で本作制作資金を得た監督の長編デビュー作品、そのタイトルや出だし20分ほどの展開から男女の恋愛物語かと思いきや、中盤から物語の様相は一変、時間を巻き戻すようにカメラが何度も同じシーンを違う視点で追っていくと、裏ではまったく別の物語が進行しています、そこは欲と金が渦巻く男と女の世界、武だけがひとり真紀を想うが、、、
面白い!!全編映画的レトリックで出来上がっています、冒頭の20分はその表層を観せられるだけ、そこからは裏の裏の裏まで観ないと分らない結末、「カメラを止めるな!」的な仕掛け満載、人間の怖さと滑稽さがギュッと詰まった1作です、
低予算映画なので粗いところ散見、それでも面白く観られるのは監督の才能、こういう映画を十分な予算で撮ると、、、それはそれで上手くいかないのかな^^)
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◆(自宅で鑑賞)「ディープ インパクト」
◆(自宅で鑑賞)「ディープ インパクト」
(★★★★☆)(1998年米国)(原題:Deep Impact)
巨大彗星が地球衝突の危機、彗星破壊ミッションに地球の運命がかかる

新たに発見された巨大彗星は数年後に地球と衝突する可能性がある、大統領は秘密裡に彗星破壊作戦を立案、記者のジェニーは政治スキャンダルを追っている途中でこの事案に気付く、やむなく大統領は事実を公表、ロシアと協力して特殊チームを彗星に送り込み彗星破壊を目論むが、、、
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彗星による地球最後の日モノ、公開時(1998年)はたしか同様の彗星衝突映画「アルマゲドン」も公開されている、「アルマゲドン」がヒーローモノの色合いが強かった(B・ウイルス主演)のに比べて、今作はヒューマンドラマ的な意味合いが強い、もちろん彗星爆破作戦アクションはあるのですが、それよりも“仮に人類が明日滅亡するとしたら”という絶望に直面した米国民が淡々と描かれています、2年間シェルターで暮らすという“ノアの箱舟”作戦にもある程度のリアリティがある、本作の方がお気に入り、
彗星による地球最後の日モノ、公開時(1998年)はたしか同様の彗星衝突映画「アルマゲドン」も公開されている、「アルマゲドン」がヒーローモノの色合いが強かった(B・ウイルス主演)のに比べて、今作はヒューマンドラマ的な意味合いが強い、もちろん彗星爆破作戦アクションはあるのですが、それよりも“仮に人類が明日滅亡するとしたら”という絶望に直面した米国民が淡々と描かれています、2年間シェルターで暮らすという“ノアの箱舟”作戦にもある程度のリアリティがある、本作の方がお気に入り、
人類滅亡という最悪の事態の後日談も観てみたいような気もするが、、、それは「ドント ルック アップ」で観たからもう良いか、、、
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◆(自宅で鑑賞)「ハッピーフライト」
(★★★!☆)(2008年日本)
ハワイに向かうNH1980便、多くの人々がこの1便を飛ばすために奮闘している

機長昇格試験飛行のパイロット、審査するベテランパイロット、お騒がせの新米CA、ぼやきまくるグランドホステス、熱血整備士、コントロールセンターの冷静な管制官、緊迫する管制塔、多くのプロが関わる航空旅客機の運航、それでも想定外の事態は起こる、、、
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複雑極まりない航空旅客機運航の裏側を描くコメディ、実際にANAの全面協力で撮影されているのでしっかり最後まで観れました、おそらく綿密な取材で得られたであろうリアリティのある舞台裏のドタバタ劇は結構楽しめます(3回目の視聴)、よくぞANAも内輪の話をさらけ出しました、一番シリアスなのは整備士のエピソード、あれは危なかったね、
複雑極まりない航空旅客機運航の裏側を描くコメディ、実際にANAの全面協力で撮影されているのでしっかり最後まで観れました、おそらく綿密な取材で得られたであろうリアリティのある舞台裏のドタバタ劇は結構楽しめます(3回目の視聴)、よくぞANAも内輪の話をさらけ出しました、一番シリアスなのは整備士のエピソード、あれは危なかったね、
綾瀬はるかが新人CA約で出演、如何にもいそうなキャラは綾瀬の当たり役なれど、あんな勉強不足のCAはご勘弁願いたい^^)吹石一恵に1票、
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2023年08月28日
先週は6本、「高野豆腐店の春」「リボルバーリリー」「トランスフォーマー ビースト覚醒」「ハートオブストーン」「青い山脈」「峠 最後のサムライ」
〇(スクリーンで鑑賞)「高野豆腐店の春」
(★★★★☆)(2023年日本)
父娘が守る手造り豆腐の味は?笑って泣ける上質人情喜劇

尾道で細々と丁寧に豆腐を作り続けている辰雄、娘の春も家に戻り豆腐造りを手伝っている、辰雄の幼なじみグループは春のお見合いセッティングに躍起になるがどこ吹く風の春、辰雄が作る本当に美味しい豆腐造りの継承を目指す娘、頑固一徹の父、似たもの同士の父と娘が様々な人間模様の中で、生きていくために本当に大切なものを見つけて行く、、、
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久しぶりに大いに笑い、しみじみ泣ける人情喜劇に出会いました、うん、とっても上質な1本です、藤竜也、麻生久美子好演、
久しぶりに大いに笑い、しみじみ泣ける人情喜劇に出会いました、うん、とっても上質な1本です、藤竜也、麻生久美子好演、
豆腐造りというテーマから、もっと職人気質にフォーカスした物語かと思いきや、なんのなんの肩のこらない喜劇仕立てでした、出戻ってきた一人娘春の縁談話が前半のモチーフ、父辰雄も気さくでおおらかな親爺さん、幼なじみグループは典型的な狂言回し、そうかな?と思ったら春の選択はやはりあの人、後半は辰雄の恋物語と父娘の愛情物語、尾道というシネマシチュエーションを得てとってもハッピーな2時間を楽しむことが出来ました、
こういう映画を皆で観てほしい!オススメです、
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〇(スクリーンで鑑賞)「リボルバー リリー」
(★★★☆☆)(2023年日本)
綾瀬はるか、嵌り役のアクション作品なのですが・・・

1924年、関東大震災からの復興期、台湾の諜報員養成学校で育てられた一流スパイのリリーこと小曽根百合、今は東京の花街玉ノ井の女将に納まっている、資産家一家の惨殺事件の犯人としてかつての仲間の名が上がり、納得できない百合は単身現場に向かう、そこで一家の生き残りの少年慎太を助け出すことになる、事件の裏には帝国陸軍の秘密資金を巡る陰謀が見え隠れする中、百合は慎太を守り抜く決意をするが、、、
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キャラもアクションも綾瀬はるかにピッタリの原作の映画化のように思えたのだが、、、どうも成功しているとは云いがたい、
キャラもアクションも綾瀬はるかにピッタリの原作の映画化のように思えたのだが、、、どうも成功しているとは云いがたい、
モダニズム溢れる大正期という時代設定が魅力的なのに、物語は平板なアクションに終始、綾瀬はるかの格闘アクションに観るべきモノはありますがそこまで、とにかく台詞が説明的すぎて物語にリアリティがない、とっても緊迫している場面でのよくある切り口上の長台詞、長々と事情説明、そんなこと云う前に逃げろよ!撃てよ!!ということです、果てはティピカルで無能な軍隊、対決シーン、突入シーン、何故か撃たれても撃たれても死なないリリー、でも口上を述べる余裕はあるんかい!!とツッコミ所満載^^)唯一、正体不明で魅力的だったのは、誰かと思ったらシシド・カフカ、エエ感じでした、
綾瀬はるかの魅力をもっと引き出す作品登場に期待します、
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◆(自宅で鑑賞)「青い山脈」
(★★★!☆)(1963年日本)
吉永小百合主演の甘い青春映画かと思いきや、結構社会派の物語でした

1960年代、地方都市の女子校に転校してきた都会育ちの新子、同級生からの嫌がらせに腹を立てた新子は島崎先生に相談、進歩的な島崎先生は嫌がらせをした同級生を糾弾、さらに新子と町の青年六助とのスキャンダルも絡み事は大事に、学校やPTAを巻込んだ騒動となる、島崎先生を応援する校医や六助の友人と体裁を保ちたい校長や先生が対立、決着はPTA会議で決することになるが、、、
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石坂洋次郎原作の小説の映画化、ワタシはこの作品しか観ていないのですが、1949年、1957年、1963年、1975年、1988年と5回も製作されています、49年版は原節子、57年版は司葉子主演、原作がホントに面白いんでしょうね、
石坂洋次郎原作の小説の映画化、ワタシはこの作品しか観ていないのですが、1949年、1957年、1963年、1975年、1988年と5回も製作されています、49年版は原節子、57年版は司葉子主演、原作がホントに面白いんでしょうね、
吉永小百合の主演映画のようなイメージですが、実際には島崎先生(芦川いづみ)と校医沼田(二谷英明)の恋物語がメインストーリーのように見えます、吉永さんは罪のない女子高生役、
ここでも芦川いづみが一際輝いています、左卜全、北林谷栄は貫禄の演技、一度観てください、結構楽しめます、
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〇(スクリーンで鑑賞)「トランスフォーマー ビースト覚醒」
(★★★!☆)(2023年米国)(原題:Transformers: Rise of the Beasts)
トランスフォーマー最大の危機、最強の敵に立ち向かう新しい仲間達

遠い過去、宇宙を支配することが出来る“鍵”を持って地球に逃げ込み潜伏していたビースト戦士、地球に“鍵”があることを見つけ出した“ユニクロン”は強力な先兵を送り込んでくる、苦戦するトランスフォーマー達は“鍵”の半分を奪われてしまう、残りの半分を死守すべくビースト戦士達と巡り会ったトランスフォーマーは人間とも力を合わせて地球を食い尽くす“ユニクロン”との最終決戦に臨む、
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スクリーンでこのシリーズを観るのは初めて、最大最強の敵、宇宙をコントロール出来る“鍵”、ハイスペックの敵トランスフォーマー、地球に潜んでいた獣系トランスフォーマー、とアイデアはいつかどこかで観たような既視感満載、それでもキャラクターがしっかり描かれているので楽しめます、参戦するヒト2名も個性的、そして最後まで戦い抜く根性もあります、ガンバリました、
スクリーンでこのシリーズを観るのは初めて、最大最強の敵、宇宙をコントロール出来る“鍵”、ハイスペックの敵トランスフォーマー、地球に潜んでいた獣系トランスフォーマー、とアイデアはいつかどこかで観たような既視感満載、それでもキャラクターがしっかり描かれているので楽しめます、参戦するヒト2名も個性的、そして最後まで戦い抜く根性もあります、ガンバリました、
獣系にもっと活躍して欲しかった、とくにサイ!もっとガンバレ!!^^)
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◆(自宅で鑑賞)「ハート オブ ストーン」
◆(自宅で鑑賞)「ハート オブ ストーン」
(★★★☆☆)(2023年米国)(原題:Heart of Stone)
腕利きエージェントが世界を救うために大活躍!

英国の諜報機関MI6のレイチェル・ストーン、卓越した情報処理能力で特殊チームを後方からサポートしているが、その正体は世界を破滅から救うために秘密裡に活動している秘密組織チャーターの一員、実戦でも飛び抜けた強さを誇る最強エージェントだった、2重スパイの裏切りからMI6の仲間を失い、チャーター本部もリモート襲撃を受け窮地に陥る中、レイチェルは世界を守るために単身謎の組織との戦いに挑む、
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とにかくレイチェルは超人的な活躍を見せます、謎の組織が狙うのは「ハート」と呼ばれる全世界のあらゆるネットワークシステムに侵入できるAI、これを奪い世界を支配しようとする謎の組織とMI6、さらに奥深いところで活動する正義の組織チャーターが要り乱れての争奪戦、
とにかくレイチェルは超人的な活躍を見せます、謎の組織が狙うのは「ハート」と呼ばれる全世界のあらゆるネットワークシステムに侵入できるAI、これを奪い世界を支配しようとする謎の組織とMI6、さらに奥深いところで活動する正義の組織チャーターが要り乱れての争奪戦、
007、MIP、キングスマン辺りをまぜこぜにしたスーパーレディアクション、世界中のネットワークに侵入支配できる「ハート」、2重スパイと裏切り!と、これまた既視感満載なので物語自体に新味なし、アクションは楽しめるのですが、、、
休日のお気楽鑑賞向き、
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◆(自宅で鑑賞)「峠 最後のサムライ」
◆(自宅で鑑賞)「峠 最後のサムライ」
(★★☆☆☆)(2022年日本)
幕末、官軍と幕軍との間で和平を求めて奮闘する長岡藩家老 河井継之助

幕末の長岡藩、錦の御旗を掲げて東進する官軍は長岡藩にも押し寄せてくる、日本の未来の姿を見据えている家老の河井継之助は官軍にも幕軍にもつかず一藩独立を掲げ、両軍の和平を調停することこそが長岡藩、そして日本国が生き残る道と説き、和平の道を探るが、官軍は聞く耳を持たず、ついに望まぬ開戦をすることになる、、、
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官軍側の薩摩・長州・土佐、幕軍側の会津・桑名、奥羽列藩同盟などが取り上げられることが多い中、独自の思想視点で時代の流れを乗り越えようとした長岡藩家老にフォーカスした司馬遼太郎の小説の映画化、
官軍側の薩摩・長州・土佐、幕軍側の会津・桑名、奥羽列藩同盟などが取り上げられることが多い中、独自の思想視点で時代の流れを乗り越えようとした長岡藩家老にフォーカスした司馬遼太郎の小説の映画化、
長岡藩のオリジナリティは斬新で面白そうなのだが、、、映画では河井継之助を始め各キャラクターに魂が入り切りませんでした、前半こそ継之助の人間力が溢れ出し、彼の活躍に期待が集まりますが、実際の和平調停や戦闘に入ると紋切り型で説明的なシーンが続きます、一連の史実や小説展開を丁寧に追った分、映画としてのワクワク感はまったく出てきませんでした、役所広司の熱演がむなしい、、、残念、、、
隠れた幕末日本史を学習する気持ちで観てください、
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2023年08月22日
先週は4本、「君たちはどう生きるか」「幕末太陽傳」「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て」
〇(スクリーンで鑑賞)「君たちはどう生きるか」
(★★★??)(2023年日本)
10年振りに発表された宮崎駿監督の冒険ファンタジー

戦時中の日本、事故で母を失った眞人は父親の軍需工場がある地方都市に引っ越す、そこでの学校生活に馴染めない眞人、とその眼前に謎のアオサギが現れ、母がいるという別世界へ眞人をいざなう、ある日父親の再婚相手で母の妹夏子が失踪、夏子は別世界へ紛れ込んだと確信した眞人もアオサギと共に別世界へ入り込む、そこでは摩訶不思議な出来事が次々と起こっていた、、、
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吉野源三郎の小説「君たちはどう生きるか」に触発されたのか?宮崎監督10年振りの長編作品となりました、劇中でも小説がチラッと出てきますが、基本的にはまったく関連のない物語、宮崎監督お得意ワールド且つ自伝的ワールドだそうです、
吉野源三郎の小説「君たちはどう生きるか」に触発されたのか?宮崎監督10年振りの長編作品となりました、劇中でも小説がチラッと出てきますが、基本的にはまったく関連のない物語、宮崎監督お得意ワールド且つ自伝的ワールドだそうです、
監督自身の過去作へのオマージュがちりばめられているのは一目瞭然、あまり興味の無いワタシでも「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「風立ちぬ」等のキャラクター、モチーフ、パーツがあちこちに出て来たのが分ります、
声優陣も豪華、でもスクリーンでは誰が誰やら?ま、それが声優のお仕事、みなさん素晴らしいお仕事です、演技は別として“あいみょん”が重要な役で活躍しているのにビックリ、キャスティングセンスも本人の頑張りもエエ感じでした、
で、作品の評価はというと・・・2時間ほど普通に楽しめますが、タイトルにある様な“どう生きるのか”的な感銘は特になし、この映画にメッセージはないのか?これをどう評価するのか?皆それぞれで考えるしかないのかな、、、
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◆(自宅で鑑賞)「幕末太陽傳」
◆(自宅で鑑賞)「幕末太陽傳」
(★★★★☆)(1957年日本)
日本映画史上屈指の名作喜劇、タイトル通り、幕末を明るくたくましく生きる主人公

幕末の1862年、品川の遊郭でどんちゃん騒ぎをした佐平次、実は一文無し、連れが金を持って帰ってくると宿主を丸め込んで、金が出来るまで宿で働く“居残りさん”として働き出す、遊郭の花魁や宿主、下働き、客、勤王の志士など様々な人達が入り乱れて織りなす人間模様、佐平次は天性の要領の良さで次々と難題を解決、アッという間に人気者になっていきます、
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カメラはほとんど遊郭内にあります、グランドホテル方式の物語はとにかくテンポが良い、110分がアッという間、65年以上前にこの作品をスクリーンで観た観客はその面白さに腰を抜かしたでしょう、物語のベースは落語「居残り佐平次」らしく、劇中にも「三枚起請」「らくだ」「口入屋」などのエッセンスが出てきます、
カメラはほとんど遊郭内にあります、グランドホテル方式の物語はとにかくテンポが良い、110分がアッという間、65年以上前にこの作品をスクリーンで観た観客はその面白さに腰を抜かしたでしょう、物語のベースは落語「居残り佐平次」らしく、劇中にも「三枚起請」「らくだ」「口入屋」などのエッセンスが出てきます、
佐平次役のフランキー堺は出色の出来、彼がこの映画を成功させたのは間違いなし、他にも南田洋子(綺麗!)、左幸子、石原裕次郎、芦川いずみ、金子信雄、岡田眞澄、二谷英明、西村晃、小林旭、小沢昭一、山岡久乃、殿山泰司etc、今観るとオールスターキャスト、若い日々の名優を観賞するのも楽しい、
一見の価値あり!
佐平次の咳だけが気になります、あれはなんだったんだろう、、、
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◆(自宅で鑑賞)「俺たちに明日はない」
(★★★!☆)(1967年米国)(原題:Bonnie and Clyde)
実在の銀行強盗、ボニーとクライドの犯罪始末記

1930年代の米国、奔放なボニーと刑務所帰りのクライドは一目で意気投合、退屈な日常から抜け出すために銀行強盗を始める、ドライーバー役やクライドの兄夫婦も加わり、警察の追求を巧みにかわしながら犯行を重ねる5人、白昼堂々の犯行の連続に警察は追求の輪を狭めていく、、、
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追手側視点で描いた近作「ザ・テキサス・レンジャー」を鑑賞したので、追われる側視点の本作も久しぶりに鑑賞、アメリカのニューシネマの原点となった1作、軽いタッチで強盗団の青春を描いていきます、時は大恐慌時代、不況の嵐の中で次々と銀行を襲う2人に世間は喝采を送ります、2人は一躍人気者に祭り上げられ、そして最後の銃撃戦を迎えます、
2人の実際の写真が多数残っており、当時の庶民の熱狂振りがうかがえます、
追手側視点で描いた近作「ザ・テキサス・レンジャー」を鑑賞したので、追われる側視点の本作も久しぶりに鑑賞、アメリカのニューシネマの原点となった1作、軽いタッチで強盗団の青春を描いていきます、時は大恐慌時代、不況の嵐の中で次々と銀行を襲う2人に世間は喝采を送ります、2人は一躍人気者に祭り上げられ、そして最後の銃撃戦を迎えます、
2人の実際の写真が多数残っており、当時の庶民の熱狂振りがうかがえます、
ラストの壮絶な銃撃シーンは当時としては相当衝撃的、現実でも徹底的な銃撃が行われたようです、追う側のハイウェイパトロールのフランク(「ザ・テキサス・レンジャー」の主人公)は、こちらでは結構間抜けな役回りに、ちと可哀想^^)
フェイ・ダナウェイ妖艶、
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◆(自宅で鑑賞)「明日に向かって撃て」
◆(自宅で鑑賞)「明日に向かって撃て」
(★★★★☆)(1969年米国)(原題:Butch Cassidy and the Sundance Kid)
西部開拓末期、こちらは列車強盗で名を馳せた2人の半生記

西部開拓が終わった時代の変わり目の1890年代、ブッチとサンダンスは牛泥棒から列車強盗へ鞍替え、次々と犯行を繰り返し「壁の穴強盗団」と呼ばれていた、度重なる強盗団の被害に業を煮やした鉄道会社は腕利きの保安官と追跡者を雇い、強盗団を追い詰めていく、逃避行に疲れた2人はサンダンスの恋人エッタと共に南米ボリビアへ渡り、隠遁する予定だったが、、、
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ニューシネマ、強盗団、タイトル、なにかと「俺たちに明日はない」とイメージがダブるので、ついでにこちらも鑑賞、邦題は明らかに意識的に寄せています、
ニューシネマ、強盗団、タイトル、なにかと「俺たちに明日はない」とイメージがダブるので、ついでにこちらも鑑賞、邦題は明らかに意識的に寄せています、
こちらも大胆な列車強盗を繰り返す2人、写真が一般的ではなかった時代、普通に宿場のホテルに逗留しても面が割れなかったりするのが面白い、ブッチは策士、でもヒトを撃ったことがない、サンダンスは銃の名手、愛する恋人もいる、そんな2人の痛快な半生記かと思いきや、後半はジワジワと追ってくる保安官から逃げる逃げる、逃避行の連続、そしてボリビアに渡るという、事実は小説より奇なり、
ラストのストップモーションは映画史上に残る1カット、音楽の使い方もニューシネマと呼ばれる由縁、聞き馴染みのある「フォギー・マウンテン・ブレイクダウン」、そして当時新発明の自転車に乗るシーンで流れる「雨にぬれても」は名曲、
名優3人揃い踏み、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス、観応えあります、
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2023年08月07日
先週は4本、「キングダム 運命の炎」「プライベートライアン」「戦場のピアニスト」「ザ・テキサス・レンジャー」
〇(スクリーンで鑑賞)「キングダム 運命の炎」
(★★★!☆)(2023年日本)
シリーズ第3作、中国戦国時代、秦王と共に大将軍を目指す信の趙国との闘い

中国統一を目指す秦国、次なる闘いは隣国趙との決戦、秦王は総大将に王騎を任命、趙は人数に勝る軍勢で秦軍に迫ってくる、100人隊長となった信は王騎から奇襲により趙の智将の首を取るという命を受ける、100人隊を率いて秦軍の本陣に迫る信だったが、敵の本陣は圧倒的な兵力で護られていた、、、
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シリーズ3作目、迫力の肉弾戦戦闘シーンにも免疫がついてきたかな、という感じですが、それでも信と仲間達との信頼関係がしっかりと伝わってくるので、無理がある奇襲作戦にも思わず力が入るし、信と仲間達を応援したくなるのがこの映画の醍醐味、
シリーズ3作目、迫力の肉弾戦戦闘シーンにも免疫がついてきたかな、という感じですが、それでも信と仲間達との信頼関係がしっかりと伝わってくるので、無理がある奇襲作戦にも思わず力が入るし、信と仲間達を応援したくなるのがこの映画の醍醐味、
しかし、前半の秦王誕生の回顧エピソードが長すぎた、信の修業時代のエピソードを端折ってしまったので前半は退屈、信の修行時代の闘いを軽く描いてから短めの回顧シーン、そして決戦へ、というシンプルな流れでも良かったように思える、惜しいなあ、
それでも物語は終わらず、ラスト近くでは新たな大物俳優も登場、いよいよ王騎との対決があるのか?そして1作目以降姿を潜めていたあの部族も!?4作目への期待は高まります、
次作が楽しみです、
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◆(自宅で鑑賞)「プライベートライアン」
◆(自宅で鑑賞)「プライベートライアン」
(★★★★★)(2011年米国)(原題:Saving Private Ryan)
戦場から一人の二等兵を連れ帰るというミッションを遂行する8人

1944年、連合軍はノルマンディ上陸作戦を敢行、徐々にドイツ軍を駆逐していく中、最前線のミラー大尉に特命が下る、兄弟4人のうち3人が相次いで戦死したライアン兄弟、最後の一人は落下傘部隊で敵地奥深くに降下、この最後のライアンを戦場から連れ戻せというミッション、ミラー大尉は部下7人と共に敵地深くに入り込みライアン二等兵を探すことになる、、、
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間違いなく名作です、まず冒頭20分ほどのノルマンディ上陸作戦の描写、戦争の悲惨さを余すところなく伝える映像、息をする事さえ忘れてしまいそうな時間となります、そして一人の二等兵を連れ帰るために8人が命をかけるミッション、人道的な配慮でありながら、そのために次々と命が奪われていく戦場の矛盾、やりきれない物語も兵士一人ひとりのキャラがていねいに描かれているので、戦闘シーンとともに人間ドラマにも没頭できます、
間違いなく名作です、まず冒頭20分ほどのノルマンディ上陸作戦の描写、戦争の悲惨さを余すところなく伝える映像、息をする事さえ忘れてしまいそうな時間となります、そして一人の二等兵を連れ帰るために8人が命をかけるミッション、人道的な配慮でありながら、そのために次々と命が奪われていく戦場の矛盾、やりきれない物語も兵士一人ひとりのキャラがていねいに描かれているので、戦闘シーンとともに人間ドラマにも没頭できます、
全編に計算された映画的レトリックがちりばめられているのは監督の手腕?見返りの少ないミッション、8人の小隊、臆病な若者、冷静な狙撃者、勇敢でクレバーな軍曹、優しさが裏目に出ての死、そして8人で闘う覚悟、個人的には黒澤のあの作品がダブって見えました、
必見の1作、
プライベート=二等兵のこと、
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◆(自宅で鑑賞)「戦場のピアニスト」
◆(自宅で鑑賞)「戦場のピアニスト」
(★★★!☆)(2002年フランス・ドイツ・ポーランド・イギリス合作)
(原題:The Pianist)
ナチス支配下のワルシャワ、一人生き延びることになったユダヤ人ピアニストの物語

1939年ポーランドのワルシャワ、ナチス侵攻によりユダヤ人はゲットー(隔離地区)に集められる、迫害はさらに続き次々と命を奪われるユダヤ人、収容所への移動の間際、ピアニストのシュピルマンは仲間の手助けで一人潜伏生活に入る、支援者の隠れ家を転々とするシュピルマン、しかし事態は刻々と悪化、彼の周りにもナチスの手が伸びてくる、そしてある日、ついにナチス将校に見つかってしまったシュピルマンは、、、
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実在のピアニストの自伝を映画化、ラジオ局で美しいピアノ演奏を披露していたシュピルマンの苦難の6年間を淡々と描いていきます、引き離される家族、いとも簡単に失われる命、なんの希望も無くなったと思われた時、シュピルマンには意外な救いの手が何度も差し伸べられます、
実在のピアニストの自伝を映画化、ラジオ局で美しいピアノ演奏を披露していたシュピルマンの苦難の6年間を淡々と描いていきます、引き離される家族、いとも簡単に失われる命、なんの希望も無くなったと思われた時、シュピルマンには意外な救いの手が何度も差し伸べられます、
実話に基づいている、それだけにこの奇跡のようなシュピルマンの生存物語とタイトルバックの美しいピアノの調べが心に響きます、
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◆(自宅で鑑賞)「ザ・テキサス・レンジャー」
(★★★★☆)(2019年米国)(原題:The Highwaymen)
凶悪犯罪者を追い詰める老練な追跡者2人の物語

1934年米国テキサス州、銀行強盗や車泥棒を繰り返すボニーとクライドの一味、警官殺しにまで発展したが、一味は巧みに警察の手を逃れ続けていた、業を煮やしたテキサス州知事は腕利きの元テキサスレンジャーのフランクを追跡者に任命、フランクは独特の勘と嗅覚でボニーとクライドを追い詰めていく、、、
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これまた実話ベース、映画「俺たちに明日はない」で高名なギャング・カップル“ボニーとクライド”を追い詰めた2人の追跡者は元テキサスレンジャー=西部開拓時代から続く騎馬自警団、自動車とハイウェイが発達した時代の変わり目の1934年、すでにテキサスレンジャーで活躍した猛者は残り少なかった、しかし、誰も逮捕出来なかったギャングを2人の老練な元テキサスレンジャーが追い詰めていきます、
これまた実話ベース、映画「俺たちに明日はない」で高名なギャング・カップル“ボニーとクライド”を追い詰めた2人の追跡者は元テキサスレンジャー=西部開拓時代から続く騎馬自警団、自動車とハイウェイが発達した時代の変わり目の1934年、すでにテキサスレンジャーで活躍した猛者は残り少なかった、しかし、誰も逮捕出来なかったギャングを2人の老練な元テキサスレンジャーが追い詰めていきます、
馬から慣れない車に乗り換えての追跡劇、逃げる容疑者を追いかけても息切れする2人、それでも最新装備のFBIや警察を出し抜いて一味に迫っていくのが小気味良い、義賊的な犯行を繰り返し世間の人気者だったボニーとクライドも、警官殺しに至っては容赦なし、追跡者の銃弾の標的になります、
原題はフランクが実際に任命された役職、車社会に変わった時代に出来たのがハイウェイパトロール、
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2023年07月31日
先週も5本、「ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE」「マネーボール」「山のトムさん」「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」「シン仮面ライダー」
〇(スクリーンで鑑賞)「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」(★★★★!)(2023年米国)
(原題:Mission: Impossible - Dead Reckoning Part One)
身体を張ったアクション!シリーズ第7作、完結編のパート1

最新のAI戦闘システム“それ”が自意識を持ち始めて暴走を始める、“それ”を制御する謎の鍵を求めて世界中の諜報機関が暗躍、イーサン・ハントのIMFチームは米国の依頼も断り、独自のミッションで世界の危機を救うために奔走、旧友や仇敵、各国のスパイが複雑に絡み合いながら謎の鍵の争奪戦が始まる、、、
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説明不要のシリーズ完結へ向けての前編164分、少々長いかな?との心配は杞憂、冒頭から戦闘シーン、カーチェイス、走る走るの連続、お馴染みの変装術、そしてトム・クルーズの身体を張った実写アクションとたたみ掛けられて寝ている暇もありません^^)
説明不要のシリーズ完結へ向けての前編164分、少々長いかな?との心配は杞憂、冒頭から戦闘シーン、カーチェイス、走る走るの連続、お馴染みの変装術、そしてトム・クルーズの身体を張った実写アクションとたたみ掛けられて寝ている暇もありません^^)
さすがに衰えを感じさせるトム・クルーズの横顔も、アクションシーンになると年齢を感じさせない切れ味あり、にしても、なんで断崖絶壁から空へ舞うバイクに本人が乗っているのか?普通はCG合成で作るシーンだろうけども、実際に命がけの実写でやってしまうんだから凄い、アクションネタは他の映画でも観れる範囲、しかし、そこにかける情熱には敬意を表さない訳にはいきません、
観て損は無し!
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◆(自宅で鑑賞)「マネーボール」
◆(自宅で鑑賞)「マネーボール」
(★★★★☆)(2011年米国)(原題:Moneyball)
MLBの弱小球団アスレティックスを奇跡の快進撃に導いた、実話の基づく物語

弱小球団アスレティックスのGM(ジェネラル マネージャー)ビリー、フリーエージェント宣言で抜けた主力選手の穴を埋めるべくベテランスカウトとドラフトの検討を重ねるが、金銭的にまったく余裕の球団アスレティックスでは打つ手がない、ある日、他球団で働く異色のスタッフ ピーターの独自データ理論に興味を引かれる、ピーターを引き抜いたビリーは、旧態依然としたスカウト達の反対を押し切り、ピーターのデータ理論に従って異色の選手ばかりを獲得するが、、、
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2001年シーズンで起きたアスレティックス奇跡の20連勝、それを現実の物にしたGMとスタッフの生き様が痛快、大物選手を放出、獲得するのはピークを過ぎたベテラン、変則投法の投手に故障者とポンコツばかり?しかし起用法さえ間違わなければ年俸以上の働きをするはず、それを信じたビリー、監督やスカウトの猛反発を1人背負ってシーズンを闘う姿はけっしてスマートではない、泥にまみれたGM、
2001年シーズンで起きたアスレティックス奇跡の20連勝、それを現実の物にしたGMとスタッフの生き様が痛快、大物選手を放出、獲得するのはピークを過ぎたベテラン、変則投法の投手に故障者とポンコツばかり?しかし起用法さえ間違わなければ年俸以上の働きをするはず、それを信じたビリー、監督やスカウトの猛反発を1人背負ってシーズンを闘う姿はけっしてスマートではない、泥にまみれたGM、
ビリーはかって将来を嘱望されドラフト1位で入団という栄光の過去の持ち主、そこからGM業に転身、有名球団からGMとして破格の高年俸提示を蹴ってアスレティックスに残りワールドシリーズを目指した、、、奇跡の20連勝と共に痺れる実話がカッコ良い、
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◆(自宅で鑑賞)「山のトムさん」
◆(自宅で鑑賞)「山のトムさん」
(★★★!☆)(2015年日本)
田舎の1軒屋で暮らす4人の穏やかな日常

作家のハナ、甥のアキラを連れて田舎の1軒屋に帰ってきた、そこには友人のトキとトキの娘トシがいる、畑を耕し野菜を作り、鶏と山羊を飼い、近所の農家夫婦の助けも借りながら穏やかに暮らす4人、ネズミが家に住み着いたためネコを飼うことにする、ネコの名前は、、、トムさん、、、
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事件はなにも起こりません、いや、少し起こるかな、アキラはどうも高校に行けない様子、ココロのどこかに穴が空いているのかな?彼の再生も気になりますが、どうも物語のテーマではない、ネズミ退治を期待されるネコのトムさんが主役でもない、ハナもトキもトシもいたって健全でノンビリ、なにも起こらない普通の田舎暮らしが物語のテーマです、
事件はなにも起こりません、いや、少し起こるかな、アキラはどうも高校に行けない様子、ココロのどこかに穴が空いているのかな?彼の再生も気になりますが、どうも物語のテーマではない、ネズミ退治を期待されるネコのトムさんが主役でもない、ハナもトキもトシもいたって健全でノンビリ、なにも起こらない普通の田舎暮らしが物語のテーマです、
原作は翻訳家の体験談、脚本は群ようこさん、そして主演が小林聡美さんと来れば、それはもう普通の食事が美味しいに決まっています、みんな美味しそうにモグモグ、食事シーンが秀逸でした、
ノンビリ鑑賞でココロのコリをほぐしましょう、
ノンビリ鑑賞でココロのコリをほぐしましょう、
(★★★☆☆)(2016年米国)(原題:Batman v Superman: Dawn of Justice)
悩める2大ヒーローが正面衝突、そこにもう一人のヒーローが

宇宙からの侵略者との闘いで、街に大きな被害をもたらしたスーパーマンへの非難が高まる、一方バットマンも自らに課せられた運命に押しつぶされそうになっていた、スーパーマンの暴挙?を止めるべくバットマンは立ち上がり2大ヒーローの対決が始まるが、そこに強大な敵が現れる、、、
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先週観た「ワンダーウーマン」のヒロインが今作で初登場したという情報があったので鑑賞、もともとバットマンの世界観がピンと来ない、スーパーマンも余り観ていない、ジャスティスもよく知らない、ということで残るものはなし(涙)でした、最後まで観れましたけどね、
先週観た「ワンダーウーマン」のヒロインが今作で初登場したという情報があったので鑑賞、もともとバットマンの世界観がピンと来ない、スーパーマンも余り観ていない、ジャスティスもよく知らない、ということで残るものはなし(涙)でした、最後まで観れましたけどね、
ま、怖いもの観たさでの鑑賞かな、
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◆(自宅で鑑賞)「シン仮面ライダー」
◆(自宅で鑑賞)「シン仮面ライダー」
(★★☆☆☆)(2023年日本)
庵野監督のシン・シリーズ3作目は如何に!?

緑川博士が完成させた仮面ライダー1号、博士の娘ルリ子と共に世界征服を企む「ショッカー」の野望を砕くべく、数々の改造オーグと闘いに勝利し、仮面ライダー2号を味方に付け、最終決戦に挑む!
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「シンゴジラ」「シンウルトラマン」に続く庵野監督の“シンシリーズ”第3作、徐々にヒーローが小型化・ヒト化したからか?映画のスケールも出来映えも小型化・定型化してしまったような印象、
「シンゴジラ」「シンウルトラマン」に続く庵野監督の“シンシリーズ”第3作、徐々にヒーローが小型化・ヒト化したからか?映画のスケールも出来映えも小型化・定型化してしまったような印象、
仮面ラーダーへの想い入れがないので、見落としているエッセンスがたくさんあると思いますが、特撮シーンやCGの精度にも感じるところなし、最後まで観るのが辛かったです、
スイマセン、、、
仮面ライダーファンなら楽しめるかも^^)
仮面ライダーファンなら楽しめるかも^^)
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2023年07月24日
先週は5本、「キャロル オブ ザ ベル」「ギルティ」「ワンダーウーマン」「1秒先の彼」「嘘を愛する女」
〇(スクリーンで鑑賞)「キャロル オブ ザ ベル」
(★★★★☆)(2021年ウクライナ・ポーランド合作)
(原題:Carol of the Bells)
(原題:Carol of the Bells)
戦争に翻弄される3家族の悲しい物語と現代に繋がるキャロル

第2次世界大戦前夜の1939年、ポーランドの田舎町、ユダヤ人の住む家に間借り人としてウクライナ人家族とポーランド人家族が入居、3家族には合わせて4人の娘がおり仲良く暮らし始める、しかし軍靴の音が忍び寄る、進駐してきたソ連軍に拘束されるポーランド人の妻、侵攻してきたナチスドイツはユダヤ人の両親を収容所送りに、残された娘たちを匿いながら必死に生き延びようとするウクライナ人の両親だったが、、、
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なんとも悲しく数奇な3家族の物語、歴史的・地理的な認識がある方が理解しやすいです、舞台は現ウクライナ西部の街、ポーランドとの国境に近いですがソ連軍が支配していたようで、まずポーランド人が目の敵にされます、次にナチスドイツがユダヤ人を迫害、そして大戦末期、再びソ連軍が侵攻してくると今度はウクライナ人が迫害されます、
なんとも悲しく数奇な3家族の物語、歴史的・地理的な認識がある方が理解しやすいです、舞台は現ウクライナ西部の街、ポーランドとの国境に近いですがソ連軍が支配していたようで、まずポーランド人が目の敵にされます、次にナチスドイツがユダヤ人を迫害、そして大戦末期、再びソ連軍が侵攻してくると今度はウクライナ人が迫害されます、
とにかく、慎ましく生きているだけなのに、大国の間で運命に翻弄される3家族、そんな中で物語のモチーフになっているのがウクライナの民謡「キャロル オブ ザ ベル」、この歌が幸せを呼ぶと信じている娘達はこの歌を唱うことで、皆を幸せにしようとしますが、民謡さえ許さないソビエト共産党、ついに全ての大人が何らかの形で収容・処刑・流刑の身に、、、はたして、娘達に未来はあるのか、、、
地味で悲しい物語ですが、サスペンスと家族愛に満ち満ちています、観後感も悪くない、オススメの良作です、
ちなみに“キャロル”はキリスト教の祝祭で唱われる歌、永チャンもキャロル^^)
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◆(自宅で鑑賞)「THE GUILTY ギルティ2018」
◆(自宅で鑑賞)「THE GUILTY ギルティ2018」
(★★★★☆)(2018年デンマーク)(原題:Den skyldige)
緊急通報司令室だけで物語が進行、電話の先の音だけで事件解決に挑む刑事

刑事のアスカーは違法捜査の疑いで担当を外され、司令室で緊急通報を受けるボランティアを行っている、対応に退屈していたアスカーが受けた1本の電話、母親が男に誘拐され車で移動中の様子、電話だけが頼りの状況でアスカーは粘り強く彼女から情報を引き出し緊急手配を掛ける、そして母親の自宅に警官を差し向けると、そこには幼い子供の惨殺死体が、殺人事件となり事態は切迫するが、母親を乗せた車の行方は杳(よう)として知れない、、、
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カメラは一度も緊急通報司令室を出ません、そこで緊急通報を受け、各所に手配を掛けるアスカーと通話先の犯人や母親、警官や刑事は声だけの出演、ヘッドフォンマイクを付けたアスカーの緊迫の演技が続きます、
カメラは一度も緊急通報司令室を出ません、そこで緊急通報を受け、各所に手配を掛けるアスカーと通話先の犯人や母親、警官や刑事は声だけの出演、ヘッドフォンマイクを付けたアスカーの緊迫の演技が続きます、
この「現場の音しか聞こえない」というシチュエーション・サスペンスがこの映画の核心ですが、それだけじゃないのが本作の良いところ、幼児殺しの真相は?そしてアスカーが犯した罪とは?それらが見事に一点に集約されてエンディングを迎えます、見事な映画的レトリック、
公開時にスクリーンで鑑賞しましたが、再度観ても楽しめました、88分間、手に汗握ること間違いなし、
第34回サンダンス映画祭観客賞受賞作品、
第34回サンダンス映画祭観客賞受賞作品、
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◆(自宅で鑑賞)「ワンダーウーマン」
(★★★★☆)(2017年米国)(原題:Wonder Woman)
無敵の女性戦士が世界を救うため、第1次世界大戦の西部戦線へ

女性戦士だけが住む謎の孤島、そこでは王女ダイアナがいつかやってくる世界を滅ぼす軍神アレスとの闘いに備えて強力な軍隊が整備していた、そこに英国スパイのトレバーがドイツ軍に追われてたどり着く、トレバーをドイツ軍から救ったダイアナは世界大戦の根源は軍神アレスと確信、トレバーと共にロンドンに出向き、首脳にアレス撃退を申し出るが相手にされない、業を煮やしたダイアナはトレバーと共に前線へと向かう、そこにはたしかにアレスの影が、、、
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ダイアナは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(2016年米国)に初登場したそうです(観ていません)、なので超人対決映画か伽噺映画かと思いきや、舞台は20世紀、第1次世界大戦末期の欧州、ワンダーウーマンが闘うのはドイツ軍と現実味のある(いやいや現実味はないか^^)シチュエーションで結構楽しめました、ラストの大ボスとの闘いは当然超人対決になる訳ですが、それはまあ致し方なし、
ダイアナは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(2016年米国)に初登場したそうです(観ていません)、なので超人対決映画か伽噺映画かと思いきや、舞台は20世紀、第1次世界大戦末期の欧州、ワンダーウーマンが闘うのはドイツ軍と現実味のある(いやいや現実味はないか^^)シチュエーションで結構楽しめました、ラストの大ボスとの闘いは当然超人対決になる訳ですが、それはまあ致し方なし、
休日のお気楽鑑賞にもってこいの1本です、
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〇(スクリーンで鑑賞)「1秒先の彼」
〇(スクリーンで鑑賞)「1秒先の彼」
(★★★☆☆)(2023年日本)
ちょっとテンポが速い彼と、ちょっとテンポが遅い彼女たちが迷い込んだ世界は?

郵便局に務めるハジメ、仕事には退屈しているが彼は何をするにも人より少し先を行く事が出来る不思議な能力を持っている、ある日路上ミュージシャンの桜子と出会い恋に落ちる、何事も先を行くハジメだが恋路はサッパリ、桜子から弟の治療費に40万円を無心されうっかり支払おうとデートの約束をするが、目が覚めると次の日、大切なデートの日が丸1日すっぽりとハジメの記憶から抜け落ちていた、、、
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台湾映画「1秒先の彼女」のリメイク、舞台が京都なのであちこち観慣れた風景が出てきて楽しかった、役者さんの京都弁も上手でした、ということで、途中までは気分よく観ていたのですが、、、
台湾映画「1秒先の彼女」のリメイク、舞台が京都なのであちこち観慣れた風景が出てきて楽しかった、役者さんの京都弁も上手でした、ということで、途中までは気分よく観ていたのですが、、、
原作映画(公開時スクリーンで鑑賞)に比べると“ちょっとテンポが速い”“ちょっとテンポが遅い”感じがうまく生かされていなかったような気がします、異空間発生について台詞での説明はありますが、どうもピンと来なかった、このシチュエーションがなくてもラブコメディとして上手に成り立っていたのですが、異空間に放り出された途端ハジメのキャラクターが消し飛んでしまったような感覚に陥りました、伏線回収の仕方の問題かな?
なんか惜しかったなあ、
笑福亭笑瓶さんが出演、哀悼、、、
笑福亭笑瓶さんが出演、哀悼、、、
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◆(自宅で鑑賞)「嘘を愛する女」
(★★★☆☆)(2018年日本)
5年間連れ添った男はすべてを偽っていた、いったい彼は何者なのか?

バリバリ働く由加利、偶然知り合って同居している桔平は医科大の実習生、ある日桔平はくも膜下出血で倒れ意識不明に、警察が身元を調べると免許証が偽造と判明、由加利は警察で尋問を受けるハメに、桔平の本当の素性を知りたい由加利は探偵に依頼、手がかりを元に瀬戸内の灯台を巡る旅に出る、徐々に明かされる桔平の過去、由加利はそれに向き合うことになる、
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最近もスクリーンで同じような物語がありましたね、5年間一緒に暮らした男の本名も分らないというのはどんな気分なんでしょうか?それは想像を絶する不安感の塊、こりゃ物語になりますよね、
最近もスクリーンで同じような物語がありましたね、5年間一緒に暮らした男の本名も分らないというのはどんな気分なんでしょうか?それは想像を絶する不安感の塊、こりゃ物語になりますよね、
ところが、やり手の由加利はなんでも自分で解決できると思う自信家?なのに、急に弱気になったり、怒り出したり、と一貫性がない、ここが失敗の原因かな?中盤の探偵とのロードムービーも寄り道ばかりしている感じで一向にサスペンスは生まれてきません、
最後にこの物語のメッセージが見えてきて、すこし救われた部分はありますが、う~ん、これは脚本か?監督か?もっと人を描く修行が必要でしたね、残念、
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2023年07月18日
先週は6本、「オレンジ ランプ」「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」「めんたいぴりり」「バッドガイズ」「スカイスクレイパー」「アンダードッグ 二人の男」
〇(スクリーンで鑑賞)「オレンジ ランプ」
(★★★★☆)(2023年日本)
39歳で若年性認知症を発症した夫と家族の実話を基にした物語

敏腕営業マンの只野、最近忘れっぽくなったと検査を受けると若年性アルツハイマー型認知症と診断される、驚きと戸惑い、妻真央と共に前へ進むことを約束するが、徐々に病状は進行、ついに家に帰る道まで忘れてしまい徘徊することに、会社へは辞表を提出、娘2人にも病気を告げる、只野は未来への希望を失い、生きていく気力も持てなくなるが、、、
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加齢と共に襲ってくる認知症の恐怖、誰にでも起こりえる、いや、相当の確立で認知症になるリスクがある現代、39歳で認知症になった主人公の心中は察するに余りあります、家族はもちろん、会社の同僚や上司もどうして良いのか?分らない、そんな時、只野は認知症の患者達のグループに参加、少しずつ認知症への向き合い方に変化が生まれます、
加齢と共に襲ってくる認知症の恐怖、誰にでも起こりえる、いや、相当の確立で認知症になるリスクがある現代、39歳で認知症になった主人公の心中は察するに余りあります、家族はもちろん、会社の同僚や上司もどうして良いのか?分らない、そんな時、只野は認知症の患者達のグループに参加、少しずつ認知症への向き合い方に変化が生まれます、
その実態となるとあまり良く知らない認知症、どのように病状は進行していくのか?どんな日常生活になっていくのか?物語を通して認知症への理解を深めるという社会的意義も高い映画です、その分、少し型にハマった部分も見られますが、作品全体としては人のぬくもりを感じられる良作に仕上がっています、
モデルとなった実在の原作者は今も元気で認知症理解促進活動を続けておられます、認知症のことを少しでも身近に感じる、という意味でも鑑賞をお奨めします、
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◆(自宅で鑑賞)「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」
◆(自宅で鑑賞)「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:The Harder They Fall)
両親を殺害された青年の復讐の物語、ちょっと新感覚の西部劇

子供の頃に目の前で両親を殺害されたナット、今は仲間と荒っぽい強盗をしながら、両親の仇を追い復讐してきた、残った仇最後の1人、ボスのルーファスが監獄から出てくることを知ったナットと仲間は保安官バスと共にルーファスが支配する街へ向い、最後の決闘が始まる、、、
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プロデューサーがラッパー、挿入音楽や心象シーン多用の新感覚西部劇ということになっています、たしかにユニークではありますが、本格西部劇として十分楽しめました、
プロデューサーがラッパー、挿入音楽や心象シーン多用の新感覚西部劇ということになっています、たしかにユニークではありますが、本格西部劇として十分楽しめました、
シンプルな復讐劇、信頼できる仲間と力を合わせての大ボスとの対決、早撃ち対決、女ガンマンなど分りやすく楽しめる筋立てなのですが、どうもテンポがスローに感じます、挿入音楽や心象シーンをどう感じるか?で評価が分かれるかも、後半のメアリーが単身乗り込むシークエンスや銀行強盗のシークエンス、別の強盗団の乱入などを省けば100分くらいでテンポ良くまとまったかも、、、
でも、案外気に入ったので高評価です、観てみてください、
原題の「The Harder They Fall」、『どんどん死んでいく』みたいな感じかな?違うかな?
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◆(自宅で鑑賞)「めんたいぴりり」
(★★★★☆)(2019年日本)
のぼせもんでお人好し海野が作る明太子の味は?博多の人情物語

戦後の博多、海野は妻千代子と2人の娘、そして4人の従業員と共に小さな食料品店を営んでいた、引き揚げ前の韓国で食べた味が忘れられなくて日々明太子の試作にとりくんでいる、博多山笠が生き甲斐で、のぼせもん(バカ正直)でお人好しの海野は困った人を見ると手を差し伸べずには折られない、請われれば競争相手に明太子の秘伝の造り方を教えてしまう、支払い金を勝手に博多山笠に寄付してしまう、苦しい家計を任されている千代子もそんな海野を憎めない、苦しい生活が続くが笑顔を絶やさない海野、、、
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「明太子」の老舗「ふくや」の創業者をモデルにした人情物語を博多華丸が熱演、“のぼせもんでお人好し”の主人公を取り巻く善良な人々、バラックに住む息子の同級生の女の子は貧乏で遠足へ行くためのリュックも靴も買えない、うん、こういう生活が普通だった時代がありました、苦しい戦後の生活の中でも笑顔が絶えない家族、こういう時代だったからこそ生まれるべくしてうまれた人情喜劇です、
「明太子」の老舗「ふくや」の創業者をモデルにした人情物語を博多華丸が熱演、“のぼせもんでお人好し”の主人公を取り巻く善良な人々、バラックに住む息子の同級生の女の子は貧乏で遠足へ行くためのリュックも靴も買えない、うん、こういう生活が普通だった時代がありました、苦しい戦後の生活の中でも笑顔が絶えない家族、こういう時代だったからこそ生まれるべくしてうまれた人情喜劇です、
華丸嵌り役、妻役の富田靖子が熱演、エエ役者さんですな、
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◆(自宅で鑑賞) 「バッドガイズ」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:The Bad Guys)
動物キャラが躍動するアニメ、物語もキャラも良く出来ています

天才スリのウルフをリーダーとする5人の窃盗団、これまで幾多の盗みをクリアしてきた彼らの次の獲物は善人に贈られるお宝「黄金のイルカ」だったが、すんでのところで失敗、逮捕されてしまう、町の名士マーマレード教授は5人を「グッド ガイズ」に変身させることにするが、その裏では思わぬ計画が進行していた、、、
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動物キャラ、米国アニメ、ほとんど観ないジャンルなのですが休日のお気楽鑑賞、これが面白かった!窃盗団のキャラをはじめ、知事、警察署長などのキャラが立っています、表情や仕草の表現も素晴らしい、モーションキャプチャーのような気がします、アクションはなにやら「ルパン3世」を思い出しました、参考にされているかも、
動物キャラ、米国アニメ、ほとんど観ないジャンルなのですが休日のお気楽鑑賞、これが面白かった!窃盗団のキャラをはじめ、知事、警察署長などのキャラが立っています、表情や仕草の表現も素晴らしい、モーションキャプチャーのような気がします、アクションはなにやら「ルパン3世」を思い出しました、参考にされているかも、
はい、休日のお気楽鑑賞にピッタリ!ぜひ!!
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◆(自宅で鑑賞)「スカイスクレイパー」
(★★★!☆)(2018年米国)(原題:Skyscraper)
元FBI人質救出班員が家族を救うために高層タワーの火災現場へ突入

FBIの人質救出班で活躍していたウィル、犯人の自爆で自らも左足を失い引退、警備コンサルタントとして再出発、香港に出来た高さ1000m以上の最新高層ビルの保安部門の一員として家族帯同で香港へ、家族はパンダ見物へ行く予定だったが、息子の体調不良でビルの部屋に戻ってくると、そこでは謎の集団のビル破壊工作が進んでいた、、、
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高層ビル火災という定番ジャンル、今回のビルは高さ1066mという設定、その中層階で破壊工作が行われます、意図的な大火災、保安システムを乗っ取って消火防火システムの停止、アッという間に炎は高層階へ、取り残されたウィルの家族は絶体絶命、ここでウィルが超人的な活躍で火災現場のビルに乗り込みます、、、
高層ビル火災という定番ジャンル、今回のビルは高さ1066mという設定、その中層階で破壊工作が行われます、意図的な大火災、保安システムを乗っ取って消火防火システムの停止、アッという間に炎は高層階へ、取り残されたウィルの家族は絶体絶命、ここでウィルが超人的な活躍で火災現場のビルに乗り込みます、、、
とまあ、超人過ぎてもう呆気にとられるしかない活躍振り、なぜ火災を?動機は?前半活躍する悪役女性も後半失速、とツッコミ所満載ですが、102分と短め、お気楽鑑賞にはピッタリでした、
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◆(自宅で鑑賞)「アンダードッグ 二人の男」
◆(自宅で鑑賞)「アンダードッグ 二人の男」
(★★★☆☆)(2016年韓国)(原題:Derailed)
その日暮らしをしている不良グループが、ズルズルと窮地に追い込まれていく

車の窃盗で小金を稼いでその日暮らしをしている男女4人の不良グループ、ある日高級外車を盗むが、その持ち主が違法風俗店を営むヒョンソクだったのが運の尽き、ヒョンソクに捕まった4人組、少女ガヨンが風俗店で働いて盗んだ車の代金を返済することになるが、ガヨンを奪還しようと不良グループのリーダー・ジニルは風俗店を襲撃、事態は悪化、さらに過去の因縁からジニルを追っていたインテリヤクザや警察も絡んで4人組は窮地に追い込まれていく、、、
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あのマ ドンソクがちょっと脇に寄った違法風俗店店主の役、あれ?と思ったら、主演はK-POPグループの歌手だそうです、なるほどそういう映画でしたか、
あのマ ドンソクがちょっと脇に寄った違法風俗店店主の役、あれ?と思ったら、主演はK-POPグループの歌手だそうです、なるほどそういう映画でしたか、
個人的には普通に観られましたが、ま、行き当たりばったりの窃盗を重ねてドンドン落ちていく4人組不良グループに共感もなにも持てないのが映画的な失敗かな、“悩める若者達に冷たい社会”というエレジーにはなりませんでした、残念、
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