2023年07月03日

先週も5本、「トゥ レスリー」「青いカフタンの仕立屋」「マザーズデイ」「タイラーテイラー」「タイラーテイラー2」

〇(スクリーンで鑑賞)「トゥ レスリー」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:To Leslie)
何をやってもダメダメなアルコール依存症シングルマザーの転落と再起

06レスリー

テキサス州の田舎町、この街で生まれたレスリーはアルコール依存症のダメダメシングルマザー、ついに家賃を払えなくなり家を失う、一人息子を頼って町を出るがそこでも酒に溺れ、息子からも見離されてしまう、生まれた町に舞い戻ったレスリーは旧友の温情にすがるが、そこでも問題を起こし、ついにスーツケース1つの文無し宿無しのどん底まで落ちてしまう、、、



なんともやりきれない描写が延々と続きます、アルコールに溺れるダメダメマザーを90分間ほど観ることになるのですが、残り30分ほどがミソ、観後感がそんなに悪くない不思議な映画、

実はレスリー、過去に宝くじで高額当選、一躍田舎街の有名人になったのですが、その賞金をすべて酒で失ってしまったという経歴の持ち主、町中の人間がその過去を知っている辛さがレスリーを苛みます、息子にも旧友にも断酒を誓いますが、その都度隠れて酒を飲んでしまう失敗の連続、もうこれは野垂れ死にするのかな?と思いきや、意外な人物の登場で物語は意外な展開をみせます、

単館上映で始まり、アカデミー賞主演女優賞ノミネートまで登り詰めた秀作、観て損は無し、しかし、ここまで酒に溺れてはいけませんな、重々自分に言い聞かせました^^)


〇(スクリーンで鑑賞)「青いカフタンの仕立屋」
(★★★★☆)(2022年フランス・モロッコ・ベルギー・デンマーク合作)
(原題:Le bleu du caftan)
モロッコの街サレで伝統衣装カフタンの仕立屋を営む夫婦の愛情物語

06青いカフタン

カフタンの仕立て職人ハリムと妻のミナ、小さいながらも丁寧な仕事で店は繁盛している、若い職人ユーセフを雇い入れ3人での商売も順調、しかしミナの乳ガンが再発、日に日に弱っていくミナ、ミナとの些細な行き違いからユーセフも店を去ってしまう、店に出ることも出来なくなったミナの介護のためハリムは店も閉めてミナの最期を看取ろうとするが、、、



ミナはとても勝ち気な性格、ハリムは無口な職人気質、ユーセフはちょっとミステリアスな若者、3人の毎日の生活が短いタームでどんどん流れていきます、朝起きて仕事をして夜に寝る、単調ながら充実した生活、良き日本映画のように感情を押し殺した演出、小津安二郎の作品を連想させますが、意外なエッセンスでピリッと苦い物語になっています、

作中でずっと刺繍されていく“青いカフタン”、モロッコの伝統衣装だそうです、知りませんでした、終盤にはとても美しい青いカフタンに仕上がるのですが、それがこういう風に使われるとは、、、ラストの映画的レトリックが成功しています、


◆(自宅で鑑賞)「マザーズデイ」
(★★★!☆)2023年ポーランド)(原題:Dzien Matki)
母は強し、実の息子を救い出すために単身敵地へ乗り込む

06マザーズデイ

ニナは無敵、街で女性に絡んでいたヤクザ者をアッという間にぶちのめしてしまいます、そんなニナ、実は元秘密工作員、死亡工作をした上で今は別人として生活している、一人息子は養子に出されていたのですが、その息子が麻薬組織に誘拐されたこと知ったニナは全力で追跡開始、高度な殺人スキルで次々と敵を倒していく、、、



ポーランドのアクション映画、世界配信されるのは珍しいかもですね、単純明快なストーリー、素早い展開、94分という尺、とても観やすい映画に仕上がっていると好感、

アクションシーンも日本映画よりもずっと良く出来ています、コイツは強いだろうと踏んでいた中ボス辺りもあっさり撃破するミナ^^)にはちょっと拍子抜けですが、

あれこれアラ探しはせずに休日のお気楽鑑賞にどうぞ、



(★★★★☆)(2020年米国)(原題:Extraction)
凄腕の傭兵が誘拐された少年を救出すべく敵地へ乗り込む

06タイラーレイク

凄腕の傭兵タイラー レイク、不可能と思われる任務の数々をクリアしてきた無敵の男、誘拐された組織のボスの息子を救出するためにバングラデシュのダッカ市街へ乗り込む、なんなく息子を確保するが、組織も総力を上げてタイラーの逃走を妨害、ダッカ脱出まであと一歩というところでタイラーも敵弾に倒れる、、、



筋立てを書くのさえ不要と思われるシンプルなお話、とにかく無敵の傭兵タイラーがウジャウジャ出てくる敵をバッタバッタと切り倒す、いや剣劇では無いのですが、ほぼそんな感じの映画です、これは『ガンフー』=“ガン+カンフー”と呼ばれるタイプのアクションスタイルのようで、以前に観た「ジョン ウイック」で初めて観ました、撃たれに出てくる敵兵をガンガン撃ち倒していきます、

ただ『ガンフー』ウリだけに留まらず、この映画、カメラワークが凄いです、ワンカットと見間違うような移動カメラ、たぶん巧みに編集されているのでしょうが、ホントに上手です、格闘しながら屋根から転落する2人と一緒にカメラも落ちていき、着地してそのまま走り出す主人公をカメラが追います、どうして撮っているのか?イメージ出来ないわ、凄すぎます、、、

とにかく理屈無用、なんも考えないで鑑賞しましょう、


(★★★★☆)(2023年米国)(原題:Extraction 2)
シリーズ2作目のジンクスをも突破、一層激しい救出劇に挑むタイラー レイク

06タイラーレイク2

タイラーの元妻の妹家族、夫は組織のボス、軟禁された元妻の妹・息子・娘の救出にジョージアへ乗り込むタイラー、ミッションはもちろん家族を全員無事に救出すること、無事国外へ逃げ出したタイラー達だったが、今回の敵は精鋭、さらにタイラーとの確執もあり執拗にタイラーと妹家族を追跡、闘いはさらにヒートアップします、



2作目の方が面白いかも!!成功の要因は、まず1作目同様“無垢な子供の救出劇”というシンプルな筋立てに徹したこと、妙な小手先を使わなくて正解、“命の奪還”という副題まで同じというのがそれを表わしています、

1作目同様の『ガンフー』が第1ラウンド、第2ラウンドはより強力な精鋭部隊との大激戦、最終ラウンドは肉弾戦とアクションてんこ盛り、今回もタイラーはギリギリまで追い詰められるし、信頼できる仲間も次々と倒れるし、母と息子の葛藤など、物語的にものめり込める展開になっています、はい、面白かったです、

ちなみに原題の「Extraction」の直訳は「抽出」、なるほど、珍しく的確な邦題です、





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2023年06月26日

先週も5本、「恋愛小説家」「活きる」「刑事ジョンブック 目撃者」「探偵マーロウ」「2ガンズ」

◆(自宅で鑑賞)「恋愛小説家」
(★★★★!)(1997年米国)(原題:As Good As It Gets)
偏屈で毒舌の小説家、隣人、馴染みのウエイトレス、3人のハートウォーミングな物語

06恋愛

恋愛小説で名を馳せているメルヴィンは偏屈で毒舌、そのせいで隣人や馴染みのウエイトレスからも敬遠され乾ききった私生活を送っている、ある日、隣人のバイセクシャルの青年サイモンが暴漢に襲われ入院、彼の愛犬を預かることになる、一方、いつも行くコーヒーショップのウエイトレスのキャロルが気になっているが、毒舌が災いして出入り禁止に、そんな3人が働けなくなったサイモンの金策のため彼の実家まで車で旅をする事になる、、、



やはり面白!ジャック ニコルソン演じる恋愛小説家メルヴィンは偏屈で皮肉屋、毒舌家で気難しい、まあ、できればお付き合いしたくない人物なのですが、、、実は優しい心根を持ち、親切心に満ちあふれているのに、それを素直に表現できない不器用な男という設定、さらに彼が書く恋愛小説が大ヒットしているのに、素直になれないメルヴィン自身はまったくの恋愛下手という、この設定と巧みな会話で物語がどんどん転がっていきます、まあ、ずっとニコニコしながら観られるハッピーな映画、

1997年度アカデミー賞主演男優賞・主演女優賞をダブル受賞!も納得、

邦題も悪くないのですが、原題『As Good As It Gets』の方が作品のテイストにフィットしています、上手く訳せませんが・・・『最高の良心』みたいな感じでしょうか、

Netflixで無料開放中、必見です、


◆(自宅で鑑賞)「活きる」
(★★★★☆)(1994年中国)(原題:活着)
第2次世界大戦後の混乱を乗り越え、悲劇にも負けず健気に生きていく家族の物語

06活きる

裕福な家に生まれた放蕩息子グォは博打に明け暮れ、その借金のカタに屋敷を取られてしまう、妻と娘は実家へ帰る、食べるためにしがない旅芸人生活をしていると、中国国民軍に徴用されいきなり前線へ、修羅場の戦火を潜り抜けなんとか生き延びて故郷に帰り、妻と寄りを戻し娘と息子と共に静かに生きるが、毛沢東の共産革命、息子を襲う悲劇、娘の病気など様々な出来事を乗り越え生きていく夫婦に安寧は訪れるのか、、、



物語は戦後の中国内戦時代1940年代から始まり、1970年頃までの夫婦の生き様を描いています、おそらく当時の一般的な中国の労働階級・市井の人達の物語です、様々な事件、事故、悲劇が夫婦を襲いますが、派手な映画的レトリックはほとんど無く、喜びも悲しみも淡々と描かれていきます、当時世界中で起こっていた普遍的な受難の時代を描いているような気もします、日本でもこんな家族がたくさんいたんだろうなあ、という感じ、

唯一、映画的なのは博打で屋敷を失ったことで共産革命を生き抜くことが出来た、という皮肉な展開、なるほど、世の中、なにが幸いするか?分りません、



(★★★★!)(1985年米国)(原題:Witness)
殺人事件を目撃した少年を護る刑事と母親の闘い

06ジョンブック

片田舎で17世紀の生活様式を守り、外界と一線を画しているキリスト教徒アーミッシュの母レイチェルと息子サミュエル、村から出て親戚の家に向かう途中、駅のトイレでサミュエルが殺人事件を目撃してしまう、担当刑事のジョンはサミュエルの目撃証言から警察署内の不正関与に気づきサミュエルを護ろうとするが、銃で撃たれ負傷、なんとかアーミッシュの村まで2人を送り届けたジョンはそこで力尽きてしまう、、、



1985年製作、ハリソン フォード主演で話題になった佳作、邦題では刑事物のイメージを付けたかったようですが、派手なアクションシーンは最小限、主眼は都会の刑事と田舎暮らしのアーミッシュの息子との心の交流、決して混じり合えない母親との愛の物語であります、

「スターウォーズ」「インディ ジョーンズ」などのアクション俳優のイメージが強いハリソン フォードが新境地を開いた作品でもあり、これ以降幅広く活躍することになります、

先週紹介した「ウーマンズ トーキング」でも、同様の閉鎖的なアメリカの村が出てきたので思い出して鑑賞、観て損は無し、



〇(スクリーンで鑑賞) 「探偵マーロウ」
(★★★!☆)(2022年米国)(原題:Marlowe)
LAの私立探偵フィリップ マーロウの冒険談、ハリウッド映画界の悪を炙り出す

06マーロウ

1939年、マーロウの事務所を一人の美女が訪れる、行方不明になっている愛人を探して欲しいと云う、さっそく捜査に乗り出すマーロウ、早々にその愛人は自動車事故で死亡していることが判明、しかし状況に疑問を持ったマーロウがさらに捜査を進めると、周辺に不審な人物達が続々と現れる、、、



米国探偵小説で最も高名な探偵の一人フィリップ マーロウ、映画は小説同様、クールで哲学的でシンプル、説明的シーンが少なく、テンポよく訳の分らないまま物語がどんどん転がっていきます(ワタシの理解力・創造力不足かも)、物語は単純なのにやたら多い悪玉達、で結末はやはり原点に戻るのは米国探偵モノ定番の1つ、

台詞がクールすぎて、皮肉なのか?本音なのか?理解できないシーンが幾つもありました、ラストの犯人に対するリアクションも???マジで“もう1回観たら分るかな?”と思ってしまいました、、、ま、サブスクで観るかな、

個人的に好きな探偵は、金田一耕助、名無しの探偵、スペンサー、VIウォショウスキー、キンジー ミルホーン、映画ならリュー アーチャーです、


◆(自宅で鑑賞)「2ガンズ」
(★★★!☆)(2013年米国)(原題:2 Guns)
2人組ワルかと思いきや、、、麻薬組織・麻薬取締局・海軍情報局が入り乱れての大乱戦

062ガンズ

ボビーとマイケルの2人組が銀行を襲い、多額の現金強奪に成功・・・と、思いきやボビーは麻薬取締官、襲撃直後に逮捕される計画が失敗、マイケルはボビーを撃ち1人で逃走、マイケルが行き着いた先は海軍基地、ボビーもまた海軍情報部の潜入捜査官!?それぞれの思惑がすれ違い、2人は麻薬組織や自らの組織からも追われるハメに、さらにCIAの陰謀も絡んで抜き差しならない事態に、、、



予備知識無しで見ると面白い、こいつらワルやな、と思っていた2人がシロで、麻薬組織はもちろんのこと、海軍やCIAまでがクロ!?というややこしいシチュエーションで、テンポ良く終盤まで集中して観れました、

さすがにラストは強引過ぎたかもですが、休日お気楽鑑賞にはピッタリです、




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2023年06月19日

先週も5本、「テノール」「ウーマンズ トーキング」「きっと、またあえる」「チルソルの夏」「300~帝国の進撃」

〇(スクリーンで鑑賞)「テノール 人生はハーモニー」
(★★★★☆)(2022年フランス)(原題:Tenor)
ラッパーでスシ屋のデリバリー係が偶然オペラに出会ってしまったことから始まる物語

06テノール

スシ屋でバイトをしているアントワーヌはラッパーのライブで宿敵とやり合っている、ある日、オペラ座へスシを配達、そこで観たオペラの練習風景に興味津々のアントワーヌ、しかしエリート生徒達に下町育ちをからかわれる、思わず大声でオペラを揶揄するパフォーマンスを披露したアントワーヌ、教師マリーはその才能を見逃さなかった、、、



出来すぎた、画に描いたような物語ですが、それでもラストの歌唱シーンでは涙が溢れてきます、オペラで泣くとは思わなかった、

アントワーヌは貧しい下町の団地住まい、兄から支援を受けて会計士になり身を立てるつもりで学業にも励んでいる、しかし、いままで触れたことのないオペラに魅せられた彼は教師の誘いに乗りオペラの練習を始めます、オペラ歌手の卵の同級生はいけ好かないエリート男子や好意的な富豪の娘、アントワーヌを取り巻く環境は激変、学業・ラップ・アルバイト・そしてオペラとあまりに欲張りすぎたアントワーヌはどれも中途半端になり、ついにはオペラを諦めます、が、教師マリーの最期の薫陶を受けオーディションに臨みます、

ラッパー仲間、マリーや同級生、兄達の心の動きも上手に描かれており、ラストのシークエンスにそれが見事に凝縮されます、観て損はなし!

副題は不要かな?


(★★★★☆)(2022年米国)(原題:Women Talking)
閉鎖的な村で起こり続けるレイプ事件に抗議の声を挙げた女性達の下した判断は?

06ウーマントーキング

深い信仰心で結ばれたキリスト教一派が形作るアメリカのある村、そこでは若い女性に対するレイプが恒常的に行われ、村を牛耳る長老以下の男社会の中でその事実は闇に葬られてきた、ある日、ある少女の勇気ある行動から犯人達は警察に拘束されるが、長老達は男達を赦すことを女性達に求めてくる、女性達は現状を打ち破るためには何をすべきかを夜を徹して話し合う、そして下した決断は?



事前情報無しで観たのでずいぶん前の時代の物語かと思いきや、舞台は2010年のアメリカ、この村は自給自足の生活を目指して外界との接触を断っている村という設定でした、なるほど、2010年なのにスマホもTVも自動車も
(あ、自動車は少し出てきます)出てきません、彼女達は世界地図を観たこともなく、自分たちがどこに住んでいるかも知らず、文字も読めません(女性に教育はなされていない村)

でも、絵空事ではない、現代の社会問題とも通じるリアリティのある物語に仕上がっています、

中世のような古い因習に縛られた村では女性の人権は無く、レイプされても泣き寝入りをするだけ、犯人拘束をきっかけに男たちと対峙することになりますが、いままで男社会で生きてきた彼女たちにいったい何が出来るのか?限られた選択肢の中で白熱する議論と混迷とあきらめ、そしてそこから生まれてくる人としての尊厳への憧れ、

激しい論争の末に、彼女たちは文字通り“新世界”への扉を開けます、

アメリカは広い、このような時代から取り残された村が本当にあったりするのでしょうか?「刑事ジョンブック 目撃者」や「ヴィレッジ」とかを思い出します、観直そうかな、

これまた副題は不要かな?



◆(自宅で鑑賞)「きっと、またあえる」
(★★★★!)(2019年インド)(原題:Chhichhore)
事故で生死を彷徨う息子を前に、自らの学生時代の「負け犬」の思い出を語り始める父親

06きっとまた

親の期待を一身に受けての受験に失敗した息子は人生を悲観、マンションから飛び降り脳に重大な損傷を負う、父親のアニは自分が息子に過度な期待を押しつけていたことを悔やみ、自分自身も「負け犬」であったことを病床の息子に話し出す、それを証明するために学生時代の悪友達を呼び寄せ、自分たちの楽しくも愚かな、そして素晴らしい学生生活を息子に話し続ける、が病状が悪化、息子はアニの物語を最後まで聞くことが出来なくなる、、、



相当面白いです、物語は息子の病室と数十年前にアニ達が通っていた大学寮を行き来しながら展開、アニが妻と出会い、面白おかしく過ごした学生時代、エリート集団に立ち向かう「負け犬寮」の悪友、校内のスポーツ大会では奇策でエリート集団を追い詰める負け犬達、数十年後に集まって嬉々としてそれを語り続ける悪友、一度の失敗で人生を諦めてはいけないこと病床の息子に伝えるオジさんがキラキラと光って見えてきます、

必ず踊るインド映画ですが、劇中に唐突なダンスシーンは無し、アニ達の友情物語がしっとりと心に染み込んできます、、、が、エンドロールではやはりしっかりと踊ります!これならOKやな^^)


◆(自宅で鑑賞) 「チルソクの夏」
(★★★★☆)(2003年日本)
下関と釜山との交流スポーツ大会で生まれた淡い日韓恋物語

06チルソクの夏

1977年7月7日、山口県下関市と韓国釜山市の親善高校陸上競技大会、下関の仲良し4人組も釜山で行われた大会に参加、郁子は韓国選手安(アン)に見初められ1年後に下関で行われる大会での再会を誓う、手紙のやりとりを通じて2人の交流は続いていくが、双方の親や周りは日本人と韓国人が付き合うことを快く思わない、1年後の7月7日、下関で再会した郁子と安は、大学に進学してからも付き合い続けることを誓うが、、、



この親善陸上競技大会は1970年、下関~釜山間の「関釜フェリー」就航を記念して始まったそうです、事情により1996年に中断、それが2007年に再開されています、映画製作が再開前の2003年ですが、物語は再開された大会のシーンから始まります、この大会への強い想いを感じますね、

日本人と韓国人との恋愛や交流、隣国ですから有ってしかるべしですが、お互いに快く思っていない人も多い、韓国では戦争被害の事実もある、そんな荒波にもまれる女子高生の日常が瑞々しく描かれています、

1977年当時の流行歌も劇中で多く流れ来ます、エンディングはイルカ歌唱ハングルバージョンの「なごり雪」、電波に乗って歌は国境を越える、「イムジン河」のよう、これまた沁みました、『チルソク』はハングルで“七夕”のこと、

4人組の1人が若き上野樹里、主役ではなかったですが、やはり輝いています、


(★★★☆☆)(2014年米国)
「300(スリーハンドレッド)」の続編、紀元前480年、ペルシア帝国軍を迎え撃つギリシャ軍

06300

押し寄せるペルシア帝国の大軍を迎え撃つギリシャの将軍テミストクレス、海上戦では圧倒的な兵力差を優れた戦術で跳ね返す、が、過去にギリシャ人に家族を殺害されたペルシアの女指揮官アルテミシアンは強い復讐心でギリシャ軍を追い詰めていく、同時に闘っていたスパルタ軍が陸上戦で敗れ、ギリシャ軍も3度目の海上戦で敗走、都市アテナイも破壊される、もはや勝利の可能性はない、それでもテミストクレスは最後の決戦に挑むことになる、、、



う~ん、1作目がなかなかの出来映えだったのですが、やはり2作目は難しいですね、紀元前の海上戦って初めてじゃないかな?まだ大砲もないので、結局は船をぶつけての船上の肉弾戦になります、戦闘シーンは独特の表現でかなり迫力ありますが、100万人vs300人という1作目ほどの心揺さぶる悲壮感もなく、単なるアクション映画となってしまった様相、

終わり方から、おそらくこのエピソードは中継ぎで、この後にアルテミシアンの兄であるペルシア神王とギリシャ・スパルタ連合軍との最終決戦に続くと思われるます(脚本もあったようです)が、、、3作目製作開始の噂もなく、、、残念ながら神王の登場は無い可能性が濃厚、、、




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2023年06月12日

先週も5本、カンヌ脚本賞の「怪物」、「殺人鬼から逃げる夜」「ワイルドスピード ファイヤーブースト」「波紋」「NOPE」

〇(スクリーンで鑑賞)「怪物」
(★★★★!)(2023年日本)
学校で起こった事件真相は?怪物はだれだ? カンヌ映画祭脚本賞受賞作品

06怪物

息子の湊の様子がおかしいことに気付いたシングルマザーの早織、どうやら教師の保利から体罰を受けているようだ、学校に事実の解明を求める早織、しかし学校は謝罪を繰り返すばかりでなんとか大事(おおごと)にせずに納めたい一心、しかし、湊への体罰は繰り返され、ついに学校も保利の責任を認める、しかし保利から早織に意外な言葉が投げつけられる、、、本当はなにが学校で起こっているのか!?



これほど“脚本賞受賞”に頷ける作品も珍しいのでは?ほんとうに巧みな脚本です、出だしはシングルマザー早織の視点で物語が進行、このシークエンスでは学校の隠蔽体質、教師の横暴ばかりが目立ちます、が、次のシークエンスでは教師保利の視点で、さらに湊目線でと、いろんな視点で事件を見つめ直していきます、時系列もめまぐるしく行ったり来たりと「羅生門」的展開に、学校での事件という特殊性を描き出すには必要なテクニックであり、それを見事に書き切っての脚本賞ということでしょう、冒頭からサスペンス満載、見応え充分です、惜しむらくはラストが少し甘い感情に流された感じがすること、個人的には早織と保利の落ち着き所をスパッと示して欲しかったです、

母早織、息子湊、教師保利、親友、同級生の子供達、校長先生、学校の先生達、同級生の父親、ママ友、、、さて、、、怪物は誰だ!?

必見!


(★★★★☆)(2021年韓国)
偶然遭遇した通り魔事件現場、次の標的にされた耳の不自由な主人公は逃げ切れるか?

06殺人鬼から

2人とも耳の不自由なギョンミと母、深夜の帰り道で連続通り魔事件の現場に遭遇、言葉が話せないが2人は緊急通報することも、事態を上手く説明することも出来ずに窮地に追い込まれる、なんとか警察署に逃げ込んだ2人、通り魔に襲われた娘ソジュンを探して兄ジョンタクも警察署に駆け込んで来る、しかしそこに何食わぬ顔で犯人も姿を現し、目撃者を装い、言葉巧みに警察官やジョンタクを煙に巻く、執拗にギョンミの命を狙う犯人、ギョンミ絶体絶命!!



うん、面白い、突然殺人鬼との対決を迫られた母娘の一夜の物語、普通なら即解決の事件も言葉が話せないために事態は混迷、失態を重ねる警察官や、え?なぜ??とツッコミ所もありますが、最後まで目が離せない展開、一夜の物語であるというのも効果的設定、「最後まで行く」的な流れで迎えるラストのギョンミの意外な反撃方法も上手なアイデア、

盲目の目撃者が犯人に狙われる「見えない目撃者」(2019年日本)と同じシチュエーションサスペンス、なんとかしてあげて!!助けてあげて!!と手に汗握る展開を楽しんでください、


(★★★★☆)(2023年米国)(原題:Fast X)
シリーズ10作目、理屈抜き、メンバー全員集合、アクション連発の娯楽作品

06ワイスピ

12年前、ブラジルの麻薬王から金庫を奪ったドミニク、カーチェイスの最中に麻薬王は死亡、しかし生き残った息子のダンテがドミニクへの復讐を開始、チームメンバーの絆は引き裂かれ、組織からも追われる身になったドミニクらは続々と送り込まれる刺客を撃退していくが、ダンテはついにドミニクの息子Bに狙いをつける、、、



どこまでやるの!?って心配になるくらい、次から次へと繰り広げられるカーアクションとファイトシーン、もう理屈抜きに楽しめる作品です、

直近の2作くらいは潜水艦とか宇宙とか、ネタ探しに困っていた様子でしたが、今作は原点回帰、派手なカーアクションとチームの絆がテーマかな、チーム総出演の展開になって、このヒト誰だっけ?も連発、ほぼ全作観ていますがマニアでないと全部理解するのは無理かも、でも、そんなことは関係ない!初見でも十分に楽しめる娯楽作品です、ご安心を、

そして、シリーズ11作目も観なければならないことになります、主役級の2人はまだ動き始めたばかり、ドミニクとBは助かるのか!?


〇(スクリーンで鑑賞)「波紋」
(★★★!☆)(2023年日本)
夫が突然失踪、様々なストレスを抱える妻が選んだ道とは?

06波紋

長年連れ添った夫がある日突然蒸発してしまう、息子は地方の大学に進学、一人家に残った依子は淡々とした毎日を過ごすも、様々なストレスに悩まされ新興宗教に救いを求めていた、10数年後、夫が舞い戻ってくる、ガンのため死期が近いという、やむなく夫を受け入れる依子だが、、、



夫の失踪、息子とは疎遠、ご近所さんやパート先でのトラブル、とにかく依子はストレスと闘いながら生きている、新興宗教では奉仕の心を学び、他人に奉仕することで心の平安を保とうとするが、夫が戻ってきたことで再びバランスが崩れる、依子の心の中に小さな、しかしドス黒い思いが湧き上がってきます、

息子の婚約者は耳が不自由な娘、そんな婚約者に寛容になれない依子、夫への軽い復讐も楽しむ、同時に奉仕の心も、、、そう、今の世の中、これくらいの邪心と良心は誰でも持ち合わせているということか、、、

99%、ラスト前まではサスペンスとユーモアに溢れた作品に仕上がっていますが、残り1%、ラストシーンは失敗かな?観後感、観終わった時の心の持ちようが分らなくなりました、これも現代のストレスとして受け止めろということなのか、、、


◆(自宅で鑑賞)「NOPE」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:Nope)
牧場上空に現れた謎の物体の正体は?

06NOPE

ハリウッド郊外で牧場を経営するヘイウッド一家、ある日上空から無数の落下物が!?父親はこの落下物で死亡、息子のOJは上空の雲の中に何者かが潜んでいると感じる、野心家の娘エメラルドはOJと共に謎の物体を撮影・ネット公開する事で一儲けを企む、機器に詳しいエンジェルも加わり3人は謎の物体の襲来を待ち受けるが、そこに現れたのは、、、



変わったテイストの物語ですが、妙に惹き付けられました、この監督の他作品を観ていないので、監督絡みでの評価は出来ないのですが、たしかに妙に魅力のある映画です、

まず、上空にいる謎の物体、これが謎の円盤UFOでは無い、劇中でも『船ではない』という台詞があります、だったらなんなんだ?見た目円盤ですけど、、、映画の街ハリウッドに近いのどかな牧場というシチュエーションもミスマッチ、そして、過去のTVショー収録中に起こった悲惨な事件のエピソード、本筋とはなんの関わりもないのですが、作品的には重要なファクターになっています、映画産業の搾取体質みたいなモノが裏スジなのでしょうか?

そんなあんなを感じながらも、ラストに向けての疾走感は映画的に成功、謎の物体のメタモルフォーゼ(変態)も観所、ここが命綱でしたね、崩壊しなくてヨカッタ、ホッ、




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2023年06月05日

先週は5本、「THE WITCH 魔女増殖」「ブラッド・アンド・ゴールド 黄金の血戦場」「別れる理由」「アメリカン レポーター」「岸辺露伴 ルーブルへ行く」

〇(スクリーンで鑑賞)「THE WITCH 魔女増殖」
(★★★!☆)(2022年韓国)(原題:The Witch: Part 2 - The Other One)
特殊能力を持って生まれた超人達の闘い、シリーズ2作目

05魔女02

遺伝子操作により特殊能力をもった超人を作り出す「魔女プロジェクト」、そのDNAの大元となる1人の少女を抹殺すべく、謎の集団が研究所を襲撃、しかし抹殺されたはずの少女は自力で研究所から出て行く、偶然知り合った心優しい姉弟に匿われた少女だが、地元ヤクザとの揉め事に巻きこまれ、さらに組織内の複数の勢力、謎の暗殺者集団などが入り乱れて少女の抹殺が進められていくが、、、



シリーズ2作目の位置づけ、1作目のラストが壮絶な展開で2作目を楽しみにしていました、コロナの影響で日本での公開は少し遅れたようです、

で、2作目の出来はというと、、、う~ん、シリーズ2作目というのはやはり難しいですね、もちろんパワーもボリュームをアップしているのですが、その分1作目のサスペンスはなくなりました、ざっくり書くと“韓国版アメコミヒーロー対決”かな、シリーズ2作目ということで云うと「エイリアン2」かな、とにかく今回は超人魔女がワンサカ登場、チームがいろいろ出てくるので何が何やら?同じようなコスチュームで分りにくい、が、最後は力業での総当たりバトルロイヤルに、はたして誰が生き残るのか?

そして、3作目も早々にあるようです、、、また観てしまうかな、


(★★★!☆)(2023年ドイツ)(原題:Blood & Gold)
大戦末期のドイツ、欲に目が眩んだ軍人や市民が黄金を巡ってバトルロイヤル

05ブラッド$ゴールド

第2次世界大戦末期のドイツの小さな町、敗色濃厚な中、家族の危機に隊を脱走したドイツ兵士は軍によって絞首刑に処される、が、偶然通りかかった女性に助けられるも、女性の弟がドイツ兵に捕まってしまう、救出ために町へ向かう2人、そこではユダヤ人一家が残したと伝えられている黄金を求めて親衛隊将校と兵が進駐、町長、欲の塊の市民、司祭などが入り乱れて黄金争奪戦を繰り広げていた、、、



戦争末期のこういう話は結構あるみたいですね、すでに軍の体裁を失ったドイツ軍は黄金を求めて無用な殺戮を繰り広げます、対する司祭は黄金のありかを知っている?欲の塊の町長や市民の乱入で事態はややこしく展開、弟救出のためにやって来2人もこれに巻込まれてのバトルロイヤルとなります、「THE WITCH 魔女増殖」同様、果たしてだれが生き残るのか?予測不能、最後に黄金を手に入れるのは・・・

中盤までのB級感、なにやら違和感ありありタッチの音楽など欧州映画臭からの、一気に破滅へと向かう終盤は思わず観入ってしまいました、期待以上の収穫の1作だったかもしれません、


◆(自宅で鑑賞)「別れる決心」
(★★★!☆)(2022年韓国)(原題:Decision to Leave)
惹かれ合う殺人事件の被疑者女性と刑事の奇妙な恋物語

05別れる決心

転落事故で夫が死亡、捜査にあたるチャン刑事は妻のソンに疑いの目を向ける、と同時にソンの不思議な魅力に惹かれていく、捜査の結果、夫は事故死と断定されたあとも2人の距離はどんどん縮まっていく、しかし、ふとしか事からソンが夫を殺した可能性に気付いてしまったチャンは再び捜査を開始するが、、、



よくありそうな犯人と刑事の恋物語、ところがこの作品はどうにも奇妙な展開をみせます、1回目の殺人容疑は濃厚ですが、チャンはそれ以上の追求をせず、ソンとの関係に悩み神経をやられて不眠症になり田舎町へ転属します、しかしそこに再びソンが現れ、さらに不可解な事件が起こります、そんな中でも惹かれ合うがそれ以上の関係にもならない2人、もどかしい関係のままラストへ向かう不安定感、

ラストも奇妙、よくある『実は悪女の勝利でした』というオチではありません、結局あれは純粋な恋だったのか?未消化のままエンドロールを観ることになりました、


(★★★!☆)(2016年米国)(原題:Whiskey Tango Foxtrot)
アフガニスタンの戦場取材にキャリアを賭けた女性の物語

05アメリカンレポーター

TV局で働くキム、パッとしない職場からキャリアアップを狙って欠員の出たアフガニスタン戦場取材に赴く、慣れない戦場でミスを犯しながらも徐々に記者レポーター仲間とも打ち解け、それなりの特ダネもゲットするようになったキム、しかし戦場は危険でいっぱい、そろそろ戦場取材を切り上げ帰国しようとした矢先、仲間の記者が反政府勢力に拉致されてしまう、キムは記者の救出に手を尽くすことになる、



実在のジャーナリストのエッセイが原作、派手な戦闘取材シーンが多いわけではなく、アフガニスタンでの取材生活の日常が描かれていきます、本作をコメディタッチと紹介しているサイトもありますが、ワタシはコメディには見えませんでした、異文化の中でどこかフワフワした感じのキム、実際に現地に行くと、ま、いろんなおかしな事があるのでしょう、

記者を救うためにキムが手練手管を使う段が良く出来ています、キムも自身を捨てるのか?と思いきや、、、これまた収穫の佳作、あ、あのマーゴットロビーもレポータ役で出演、この頃は主役じゃなかったのね、


〇(スクリーンで鑑賞)「岸辺露伴 ルーブルへ行く」
(★★★☆☆)(2023年日本)
岸辺露伴劇場版、ルーブル美術館ロケ、謎の絵画を巡る奇怪な物語

05岸部露伴

岸辺露伴の元に「世界でもっとも黒く邪悪な画」の模写がやってくる、この画には若かりし頃の露伴にとっての奇妙な記憶がある、オリジナルがパリルーブル美術館にあると推理した露伴はルーブルへ向かう、そこで露伴達は「世界でもっとも黒く邪悪な画」を発見するが、それは観ても触れてもいけない魔力を持つ画だった、



上映時間が合ったのでふらりと鑑賞、う~ん、映像は綺麗でしたが、物語はちょっと・・・サブスクで充分かなという感じです、

物語は青年露伴の記憶、現在時でのルーブルでの冒険談、そして「黒い画」の魔力の謎解きのために過去へと遡ります、青年時代の物語は不思議な緊張感がありますが、ルーブルでの冒険談があまりにもお粗末、さらに謎解きシークエンスは蛇足感ありあり、物語が大きすぎて露伴の魅力が発揮できなかった感じ、

しかし、ルーブル美術館は映画芸術に関しても理解があるのが素晴らしい、館内ロケ、名画前での撮影などはため息が出ます、




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2023年05月29日

2週間で6本、「TAR ター」「TOKYO MER 走る緊急救命室」「ノーザンリミットライン 南北海戦」「名探偵コナン 黒鉄に魚影」「決戦は日曜日」「レジェンド&バタフライ」

〇(スクリーンで鑑賞)「TAR ター」
(★★★★!)(2022年米国)(原題:Tar)
天才女性指揮者の栄光と奮闘、苦悩と挫折、そして・・・

05Tar

ベルリンフィル初の女性首席指揮者の座を射止めたリディア、ライブ録音演奏のリハーサルに新曲作り、若手育成プログラムに子育てと寝る間もない働きぶり、彼女の指揮者としての才能はまちがいなく一級品、だが、それ故に周りとの軋轢、妬み、誤解、策略など、リディアの心持ちが穏やかになることはない、それでも最高の作品作りに邁進するリディア、ところがほんのちょっとしたほころびから思わぬ厄災が彼女に襲いかかる、



158分と長いです、覚悟していたのですが冒頭で少しウトウトしてしまいました、前半は会話劇かな?と思わせる進行、ここらが長い、そして説明的カットがほとんど無いので分りにくい、それでもリディアが深い沼に嵌っていく中盤以降はスクリーンになんとも云えない緊張感と不安定感がずっとみなぎっています、目の離せない展開、

天才が故に、周りとの関係が上手く行かないリディア、楽団幹部、副指揮者、パートナーのバイオリニスト、若手チェロ演奏者、そして育成プログラムの学生、徐々に軋み始める人間関係と不安定になっていくリディア、そこに決定的な事件が発生、窮地に陥るリディア、そして彼女の心は思わぬカタチで暴発してしまいます、

最後の20分ほどが必要なのか?ちょっと疑問に思いましたが、にしてもケイト・ブランシェット熱演、カメラ(画が凄く綺麗)も衣装(リディアの衣装がサイコー)も台詞も一級品です、

あれこれ覚悟してご覧ください、


〇(スクリーンで鑑賞)「TOKYO MER 走る緊急救命室」
(★★★!☆)(2023年日本)
自らの危険を顧みず高層ビルのテロ火災現場で負傷者の命を守る救急隊員たち

05MER

死者ゼロを目指し、大規模事故現場で危険に晒されながら負傷者の命を救う喜多見が率いるTOKYO MER、横浜ランドマークタワーで発生したテロ火災現場に駆けつけると、そこには新たに編成された横浜MERチームも駆けつけていた、反目し合いながらも救助活動を続ける両チーム、火災も鎮火に向かうと思われたが新たな爆発が発生、高層階にいた人達が取り残される、喜多見ら東京MERは決死の覚悟で高層階に向かう、そこには偶然居合わせた身重の喜多見の妻もいた、、、



ご存じTVドラマの劇場版、ワタシはTVドラマを観ていないのですが、キャラクターや過去の経緯をおさらいしながら物語は進むので無問題^^)

テロ現場は「タワーリング インフェルノ」の21世紀版、超人的な活躍を見せるMERや即応消防隊の描写はツッコミ所満載ですが、喜多見他のキャラクターへの共感が勝るので、最後までしっかり鑑賞出来ます、診断から応急処理・緊急手術のシーンはテンポ良い早いカット割りで緊迫感を生み出すことに成功、都知事や政治家レベルの駆け引き、東京都MERと横浜MERの対立、そして家族が巻込まれるというパニックストーリーからの現場一致団結、邪心あるモノは排除されるという王道の展開、

はたして、今回も死者ゼロで終わることは出来るのか?


(★★★!☆)(2015年韓国)(原題:Northern Limit Line)
北朝鮮軍と対峙する韓国軍海上警備隊の日常と突然の実戦

05南北海戦

ドンヒョクは医務兵として韓国軍海上警備隊の高速艇に着任、厳格な艦長の下、厳しい訓練に明け暮れる、転属間近の操舵長や子供が生まれたばかりの兵器長など、個性溢れる同僚と共に成長していくドンヒョク、あらたに新人も配属されてくる、そんな日常が続くかと思いきや、不審な動きを繰り返す北朝鮮艦艇と海上軍事境界線を挟んでにらみ合いに、、、と、いきなり北朝鮮艦艇が発砲、海上での近接戦闘が勃発する、



2002年、サッカーワールドカップ日韓大会開催中に実際に起こった銃撃戦を描いています、劇中の戦闘シーンは30分ほど、これは実際の戦闘時間約30分と同じ長さで描写されたそうです、自動小銃、機関銃、機関砲などでの交戦ですが、これが結構長くて痛々しい、撃っても撃っても終わらない交戦、次々と負傷していく兵士たち、艦艇の近接戦闘は初めて観るような気がします、乗艦していた全員が負傷、6名が死亡という戦闘でした、

韓国と北朝鮮の朝鮮戦争は1953年に休戦、ということは21世紀の今も戦争は終わっていないのです、この休戦中に小競り合いは幾度となく発生、戦死者も出ています、戦争状態が継続されているので韓国には今も徴兵制度があります、劇中でも職業軍人ではない徴兵兵士が死んでいきます、悲しい物語です、


〇(スクリーンで鑑賞)「名探偵コナン 黒鉄の魚影」
(★★☆☆☆)(2023年日本)
お馴染みコナンくん、今回は潜水艦を相手に大活躍!?大ヒット中ですが、、、

05コナン

八丈島に建設された世界中の監視カメラ映像を管理するインターポールの海上情報センター、そこでは“老若認証システム”と呼ばれる新技術が開発されていた、過去の写真などから現在の容姿を推定、監視カメラ映像からその人物を特定する新技術、そんなセンター内で誘拐と殺人事件が発生、さらにコナンの盟友灰原も誘拐される事態に、偶然居合わせたコナンは捜査を始めるが、コナンも灰原も“老若認証システム”でその正体を知られることになる、、、



はい、無料鑑賞ポイント消化で鑑賞、なにせ公開24日間で興行収入100億円突破と大ヒット、シリーズ最大のヒット作になっているので、念のためにね、

物語・映像ともとくに新味なし、コナンの子供化に関与する組織との対決、“老若認証システム”によるコナンの危機!というのもそこまで緊迫しない、潜水艦との対決もまあまあコナンくんだから目くじら立てずに許そう、というかそんなことは関係ないのだ、キャラクターをていねいに育ててきたスタッフ・関係者の永年の努力と愛情が大ヒットの要因、ということですね、


◆(自宅で鑑賞)「決戦は日曜日」
(★★★!☆)(2022年日本)
選挙の裏側と日本の政治家の空っぽさを皮肉るコメディ

05決戦は日曜日

衆議院議員の父親が入院、後継候補として擁立された娘の有美、もちろん政治は素人の世間知らずのお嬢様、有美を支える秘書達は有美の天真爛漫な振る舞いに振り回されながらも当選を目指して奮闘、しかし後援会の旧態依然とした政治感、有美を擁立した県議会議員達との対立などに嫌気がさした有美は、、、ナント落選を目指すことにする、、、



たしかにこんな感じで選挙は進んでいるんだろうなと思わせるコメディ、政治が大切だと分っていながら、一向に関心度が上がらない日本の政治、投票率が伸びない日本の選挙、皮肉るだけでは状況は変わらないと分っていても、だよね~~という気分にさせられます、

選挙の定石を破る有美の気ままな行動はすぐさま炎上を起こしますが、それでも「当選しますから」とクールな秘書、「事前の世論調査結果と地盤があれば当選するんです」、これが真実だから投票率が上がらないのか?投票率が上がらないから結果が変わらないのか?なんとも悲しい我が国の選挙の裏側、

宮沢りえが好演、こんな選挙はおかしい!!と正論を吐き、落選を目指してあの手この手で炎上を誘う様がしっくりきます、

休日のノンビリ鑑賞ながら考えさせられる1本、


(★★★☆☆)(2022年日本)
信長と正室濃姫を新しい視点で描いた愛情物語

05レジェンド&バタフライ

1549年、敵国美濃の濃姫は織田信長の元へ嫁いでくる、信長の首を取りに来たと公言して憚らない濃姫だが、桶狭間の戦では信長に貴重な助言をするなど、2人の距離は徐々に縮まっていく、しかし、信長の比叡山延暦寺焼き討ちなどの残虐な所業に濃姫は離縁を申し出、城を去る、幾多の戦を勝ち抜き上洛、天下人目前になった信長の元に濃姫病の報が入り、再び濃姫を安土城に呼び寄せる信長、そして自らは京へ上り本能寺を宿とする、、、



織田信長の戦エピソードを濃姫と信長の視点で描くというアイデアは面白いかも、しかし、キムタクがどうしても“キムタク”にしか見えず、信長に見えない、絵空事の映画になってしまいました、他の役者なら成功したかもね、

戦国時代劇ですが合戦シーンはありません、あくまで2人の愛情物語、さすがに本能寺の変は描かれています、観所は綾瀬はるかのアクションかな、彼女のアクションは小気味良い、でも、それだけで168分は持ちませんでした、




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2023年05月23日

昨日まで5日間、青森県へ旅行に行ってました

昨日まで5日間、青森県へ旅行に行ってました、

国内未踏破県が2つ残っていました、青森県と秋田県、

生憎の天気でしたが、今回初青森県です、


一度ぜひ行きたかった“三内丸山遺跡”、

三内丸山kai

縄文時代の1700年にも及ぶ定住跡遺跡、凄いことです、


恐山は凄みありました、

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硫化水素の匂いと相まって、まさしくあの世と繋がっている感満載でした、


山は2座、残雪の八甲田山、

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夏道がまだ雪に隠れているのでルートファインディングがとっても難しかったです、

登り下りとも迷いまくりました、


翌日の岩木山は、、、

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八合目までクルマで登ったのですが、、、

強風と濃霧で10m先も見えない有様、登山不能でした、残念、


五所川原市の立佞武多は素晴らしかった!

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もちろん酒場探訪もしっかり、これは追々こちらで紹介しますね、



ということで、今週の映画評はお休みです、







syougai1pon at 07:57|PermalinkComments(0)日記 

2023年05月18日

【業務連絡】今日から青森県へ行きます

【業務連絡】今日から青森県へ行きます

今日から久しぶりの旅行です、

行き先は青森県、

酒場探訪+ハイキング+観光です、

でも、またまた週末は転向悪い予報、、、

トホホ、、、

来週月曜日の映画評はお休みします、

無事に帰還したら、また記事掲載再開しますね、

引き続きのご愛読をお願いします、


テリー・イシダ


syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)日記 

2023年05月15日

連休もなんとか4本、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」「銀河鉄道の父」「ローマの休日」「戦場のメリークリスマス」

(★★★★☆)(2023年日本・米国合作)(原題:The Super Mario Bros. Movie)
ご存じNINTENDOのマリオが大活躍、ゲームの世界観そのままに映画化成功

05マリオ

NYブルックリンの水道配管工のマリオとルイージ兄弟、水漏れ修理の最中に魔法の世界へ通じる土管に吸い込まれる、そこでは大魔王クッパがスーパースターを手に入れ、ピーチ姫のキノコ王国へ攻め入ろうとしていた、人質になったルイージを救うべくマリオはコング族の応援を得、クッパとの最終対決に挑むが、、、



いやはや、面白かった!期待以上の出来映えに仕上がっています、物語は実写版のアドベンチャーもの・ヒーローものを踏襲、幾多の危機を乗り越えて、か弱き(可愛い)キノコ王国を救うためにピーチ姫が立ち上がり、キノコ王国と敵対するコング族も仲間に加わる流れはまさしくヒーローものの王道、マリオも何度も叩きのめされながらもその度に復活^^)

そして、素晴らしいのはゲームの世界観がそのまま映画になっていること、マリオのアクション、マリオカートの疾走感(マッド マックスだ!)、猫マリオにタヌキマリオも登場、キノピオ、ノコノコ、クリボー、パタパタ、パックンフラワーにマグナムキラー(眼が付いたミサイル)などなど、ゲームなのに映画?映画なのにゲーム?音楽もゲーム音楽を上手にフーチャー♪任天堂の宮本さんが共同プロデュースした成果がありありと出ています、

ラストもヒーローものの王道、絶体絶命のマリオを救うのは!?

ストレス解消鑑賞にピッタリの1本、


〇(スクリーンで鑑賞)「銀河鉄道の父」
(★★★!☆)(2023年日本)
作家・詩人 宮沢賢治と、賢治を心の底から愛した父親 政次郎の物語

05銀河鉄道

岩手県花巻の質屋の長男として生まれた賢治、病弱だったが人一倍学問への探究心旺盛、弟と2人の妹と仲睦まじく暮らしていた、中学を卒業すると質屋を継ぐことを父親から迫られるが、学問への欲求と農民生活への憧憬から盛岡高等農林学校へ進む、しかし、そこにも賢治が求める生き甲斐はなく迷走する賢治、そんな賢治に政次郎は迷いながらも愛情を注ぎ続ける、



父親政次郎がなかなか面白いキャラクターです、江戸時代生まれの祖父とは違う行き方を模索する明治の男、賢治が赤痢に罹ると自ら看病(当時としては異例)、度重なる賢治の我が儘を結局は聞き入れてしまうどこか憎めない父親像、賢治の迷走奇行も赦し理解しようとします、

かたや、賢治はどこへ向かっているのか?サッパリ分らない、中学、高等学校と進学するも迷走、いきなり学校を止めて荒唐無稽な事業を始めようとしたり、宗教の道に入ろうとしたり、、、

それでも賢治はとても魅力的、物語前半は父親のキャラが立っていますが、やはり賢治には敵わない、スクリーンでは両者のバランスがちょっと空回りしているような印象もありますが、前半を引き締めた立役者はしっかり者の上の妹でした、そして後半は間違いなく賢治が作った物語や詩が主役です、賢治の作品が登場すると圧倒的な存在感が物語を支配しました、そりゃそうだわね、

賢治の創作モチベーションとなった出来事はとっても悲しい、そして再び、、、
「11月3日」のシーンでは涙が溢れました、あれは反則ワザ!!泣けました~、、、


◆(自宅で鑑賞)「ローマの休日」
(★★★★!)(1953年米国)(原題:Roman Holiday)
窮屈な生活を強いられている王女と新聞記者の一夜の夢物語

05ローマの休日

ヨーロッパ各国を歴訪中の王女アン、分刻みの公式行事スケジュールに疲れ果てヒステリックに、医者に鎮静剤の注射をされたアン、ふとホテルの窓から街を見ると楽しそうに夜を過ごす市民達、アンは思わずホテルから抜け出し夜の街を楽しむが鎮静剤の効果で眠り込んでしまう、偶然出逢った新聞記者のジョーはやむなくアンを自分の部屋で休ませる、翌日、ジョーはアンが王女である事に気づく、なんとか特ダネを取ろうと素知らぬふりでローマ見物をすることを提案、アンの行動を隠し撮りする事にする、



70年前の作品ですが、未だ色褪せなハッピーコメディ、良く出来た1本です、特ダネで金を稼ごうとするジョー、無垢なアンはまんまと欺されていくのですが、いつしか2人の間には、、、「真実の口」のいたずら、エンディングの王女と新聞記者のやりとりなど、2人の会話はなんとも洒落ています、

そしてオードリーのなんと美しい事よ、ついつい見惚れてしまいます、「真実の口」「トレビの泉」などローマの観光名所巡りも出来ます、

連休休日の心と眼の保養の1本でした、


(★★★!☆)(1983年日本・イギリス・ニュージーランド合作)
(原題:Merry Christmas Mr. Lawrence)
第2次世界大戦中のジャワ、英軍捕虜と日本将校の奇妙な関係

05戦場のメリー

英軍捕虜を収容する日本軍捕虜収容所、軍曹ハラの厳しい管理に捕虜達は怒りを覚えている、そんな時、軍属が捕虜を陵辱する事件が発生、収容所所長ヨノイとハラは厳しくその対応にあたる、そんな時、新たな捕虜ジャックが収容所に入ってくる、軍人としての誇りを押し出すジャックにヨノイは奇妙な共感を覚える、しかし、収容所内での不祥事に業を煮やしたヨノイは捕虜全員を集め怒りを露わにする、その時ジャックはヨノイの頬にキスをする、、、



坂本龍一、デビット ボウイ、北野武という異色のキャスティングで実現した大島渚監督作品、監督のテーマはなんだったのか?日本軍の横暴?英国軍の誇り?そして、ヨノイとジャックの愛憎?同性愛がテーマの1つになっているのは、冒頭のエピソードと、坂本とデビットの頬へのキスシーンで明らかですが、今観るとちょっと定型的、ジャックの回想シーンも良く理解できない、でも坂本もデビットの好演、たしかに凄い映画、

その中でもっとも成功したのは北野武のラストシーンの台詞、これは何度観ても鳥肌が立ちます、「メリークリスマス、ミスター・ロレンス」

坂本教授、哀悼視聴、




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2023年05月08日

先週は4本、王道西部劇「シルバラード」、ガン殺陣「ジョン ウイック」シリーズ3本一気観

◆(自宅で鑑賞)「シルバラード」
(★★★★☆)(1985年米国)(原題:Silverado)
脛に傷を持つガンマン4人が家族と友と正義のために立ち上がる

05シルバラード

凄腕のガンマン エメット、仲間に裏切られた無法者のペイドン、差別を受ける黒人ガンマンのマル、そして絞首刑目前のエメットの弟ジェイク、偶然知り合った4人は力を合わせて窮地を脱出、それぞれの目的のために一旦離ればなれになるが、利権を独り占めする牧場主と悪徳保安官の悪行に耐えかね再び集結、正義のために闘うことになる、、、



王道の西部劇です、まだまだ法の支配が及ばない西部開拓時代、4人のガンマンも聖人君主では無い、それでも弟や姉、母親、友人のための正義の心を持っている、かたや、利権をむさぼる牧場主と暴力で町を支配しようとする悪徳保安官は悪行三昧、悪と正義という分りやすい構図は、今はもう観れなくなった王道の西部劇ならでは、

1985年制作、ガンマンのキャラクターと4人が出会っていく過程は「荒野の7人」か?、力を合わせて悪の支配者と対決する構図は「スターウォーズ」も連想させました、なんとなくですがそんな気がします、

若き弟役にケビン コスナー、4人をサポートする博打打ちにジェフ ゴールドブラムと、懐かしい顔を観る楽しみもあります、今も色褪せない西部劇、面白かったです、


◆(自宅で鑑賞)「ジョン ウィック」
(★★★★☆)(2014年米国)(原題:John Wick)
無敵度合いが半端ない伝説の殺し屋ジョン ウィック シリーズ1作目

05ジョンウイック01

どんな仕事も完璧に実行する殺し屋のジョン、妻にする女性と巡り会い今は暗殺者組織を引退、静かに暮らしていたのだが妻が病死、さらにロシアンマフィアの放蕩息子がジョンの愛車を強奪、愛犬を殺害する、復習に燃えるジョンは暗殺者組織のルールを破りロシアンマフィアに闘いを挑み、ボスと放蕩息子を追い詰めていく、、、



とにかく強すぎるジョン、劇中に何度もある大量の敵との戦闘ではガンと格闘術で次々と倒していきます、ある意味、日本の時代劇で一人の剣豪がバッタバッタと切りまくる殺陣と同じ感じ、これが結構新しくて楽しめます、

この殺陣、モノの解説によると“ガン”と“カンフー”を組み合わせた「ガンフー」なんていう呼び方もあるそうです、なるほどね、たしかにカンフーもあるけど、ワタシの観た印象は“時代劇の殺陣”と“マーシャルアーツ”の合体かな、とにかくワルモノは撃たるためにバンバン飛び込んで来ます^^)

人が死に過ぎますけど、ま、理屈抜きの大型連休鑑賞にはピッタリでした、


(★★★!☆)(2017年米国)(原題:John Wick: Chapter 2)
シリーズ2作目、暗殺者組織への復活を迫られたジョンの選択は?

05ジョンウイック02

引退していながら私事の復讐を行ったジョン、組織内の内輪もめから望まない理不尽な暗殺実行を迫られる、やむなく完璧に実行したが、依頼人は暗殺を実行したジョンをも抹殺しようとする、またもや怒りに燃え上がったジョンは徹底抗戦、次々と刺客を倒し、組織の中枢に迫っていく、



物語は続いています、厳しいルールで規律が保たれている暗殺者組織、誓約の重要性や暗殺オーダーのシステムが出てきます、そこには無数の登録者(暗殺者)が存在、ジョン ウィックは彼らの畏敬と尊敬の的、と同時に多額の賞金が掛ったターゲット、窮地に追い込まれたジョンに力を貸す組織内の協力者も現れ、闘いはさらにエスカレートします、

“ガンフー”アクションもさらにヒートアップしますが、さすがに2作目となっては、それだけでは盛り上がらないかも、後味の悪い暗殺もあり、1作目よりは少し低い評価になるかな、


(★★★★!)(2019年米国)(原題:John Wick: Chapter 3 - Parabellum)
組織のルールを破ったジョンは世界中の暗殺者から命を狙われることに

05ジョンウイック03

組織のタブー=唯一、誰も血を流していけない聖地で宿敵を倒してしまったジョンは追放処分に、ジョンの首には1400万ドルの賞金が掛り世界中の暗殺者がジョンを付け狙う事態に、ジョンは組織トップとの交渉を試みるも、提示された条件は組織内の協力者である友人を暗殺することだった、、、



シリーズ3作目、物語は2作目直後から一気に展開、組織を敵に回したジョンはあらゆるシーンで標的となってしまいます、戦闘シーンも3倍盛り、それでも死なないジョンって!?ナニモノ?笑) “ガンフー”も進化しています、“時代劇殺陣”+“マーシャルアーツ”+今回は“完全防弾兵士”や“日本風?忍者風”な強敵も出現、もうゲップが出るくらい戦闘シーンが続きます、

1作目から物語のエッセンスになっていた犬も活躍、パワーアップした見応えのある“ガンフー”と合わせて3作目が一番面白いかも!!と思わせる出来上がりになりました、



COVID-19他の影響で公開が遅れている4作目も完成しているようで、今秋に見ることができるかもしれません、それまでに予習しておきましょう、




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