2022年09月05日

先週も5本、邦画の快作「SABAKAN」は必見、惜しい!「異動辞令は音楽隊!」、貫禄の「L.A.コンフィデンシャル」、「グリーンバレット」はちとやり過ぎた。

〇(スクリーンで鑑賞)「SABAKAN」
(★★★★★)(2022年日本)
2人の少年の一夏の冒険談と友情の物語、誰にでもこんな夏があった!必見!!

08サバカン

1986年夏の長崎、斉藤由貴とキン肉マン消しゴムが好きな久ちゃんは両親と弟の4人暮らし、晩ご飯の食卓では夫婦喧嘩が絶えない賑やかな家族、そんなある日、同級生の竹ちゃんが突然家に現れる、沖合に浮かぶ島にイルカが現れたという噂を聞き、自転車2人乗りで観に行こうと誘われる、引っ込み思案の久ちゃんだが竹ちゃんの強引な誘いに負けて行く事になるが、、、



素晴らしい映画です、どの世代の人が観ても何もかもが懐かしく映るに違いない一夏の風景と子どもたちの笑顔、自転車に乗っての冒険旅行、アイドルのポスター、消しゴム、ヤンキー、綺麗なお姉さん、たくましいお兄さん、軽トラックの荷台、SCENEのTシャツ、酒と涙と男と女、ミカン泥棒、怖いおじい、またね~ またね~の挨拶、そして『さば缶』と友だち、

前半は誰にでも一度は憶えのある精一杯の子ども冒険談、ほろ苦い想い出、後半は母子家庭の竹ちゃんにイヤなことが起こる予感、すれ違う久ちゃんと竹ちゃんの幼心、起こらないで欲しいと願って観ていると起こってしまう事件、物語は上手に転がっていき、ラストの海辺の駅では涙腺崩壊、

無名の主役少年2人、大成功。金沢知樹(「半沢直樹」脚本)初監督作品、上出来!尾野真千子と竹原ピストルの夫婦喧嘩は心から笑える、そしてホントに優しい父と母、大人になった久ちゃんは草薙剛、似合っている、海辺の駅はインスタでもお馴染み、島原鉄道の「大三東」駅。

タイトルの意味も観てのお楽しみ、もし、どこかでこれに出会ったら泣いちゃうだろうな。



〇(スクリーンで鑑賞)「異動辞令は音楽隊!」
(★★★★☆)(2022年日本)
強面のはみだし刑事が警察音楽隊へ異動!?コメディかと思いきや、、、

09異動辞令は音楽隊

現場一筋の捜査1課刑事成瀬、犯人逮捕のためには手段を選ばない、高齢者を狙ったアポ電強盗が続発、過去事件で取り逃がした主犯格が関係していると睨んだ成瀬は単独捜査で暴走、内部告発がありついに捜査1課から外されてしまう、異動先はなんと“警察音楽隊”、渋々出向いた成瀬を待っていたのは、解散寸前の無気力音楽隊だった、、、



予告編を観てコメディかと思っていました、阿部寛はコメディの才能もアリアリですからね、ところが出だしはシリアス!成瀬のダーティー・ハリー振りはなかなか見応えがあります、上司への忖度など一切無し、ひたすら犯人逮捕のみに邁進する成瀬の家庭は崩壊、そして案の定パワハラで異動辞令、異動先の音楽隊メンバーは曲者揃い、楽器演奏に苦しむ成瀬、

とまあ、ここらまでは想定内ながら快調、音楽隊員に徐々に心を開く成瀬の変化もまあなんとかこなしましたが、肝心の収束点、音楽隊と捜査1課の2本の線が再び交わる時に感動のラストが!?と行きたかったのでしょうが、肝心のこのシークエンスが何故かいきなりコメディと化してしまいました、捜査1課はコメディアンの集まりか?惜しかったですね、制作費不足?前半のシリアスをそのまま引き継げば映画としてももっと成功していたと思います、

それでも観後感はまずまず、おまけで★4つ、清野菜名にはもっとアクションを!


(★★★★★)(1997年米国)
LA警察の腐敗と暗部を描いた貫禄の1作、3人の警察官が選ぶ道は?

08LAコンフィデンシャル

1953年LA、マフィアのボスが逮捕され裏社会は不安定な状態に、そんな時カフェで6人が惨殺される事件が発生、当初は非情な強盗事件とみられていたが、被害者の一人が元刑事だったことから事件は思わぬ展開をみせ始める、各々独自の視点で捜査にあたる3人の刑事が徐々に真相に迫っていくと、そこにはLA警察の深い闇が横たわっていた、、、



重厚な映画です、1953年の風俗、当時のLA警察の腐敗、そして個性的な3人の刑事、3人三様の正義の追求、そしてラスト前からのショッキングな展開、なかなか見応えがありました、そしてスター達の熱演、何度も観ても楽しめます、

ワタシはラストの銃撃戦でやっと既視感を持ちました、2回目鑑賞と云うことかな?^^)



〇(スクリーンで鑑賞)「グリーンバレット」
(★★?☆☆)(2022年日本)
殺し屋志望6人の訓練合宿は意味不明、終盤カタルシスはあります、

09グリーンバレット

殺し屋会社に応募してきた6人がプロの殺し屋を目指す訓練合宿に参加、まったくやる気の無い合宿が続き、結果、全員が不合格、6人による殺し合いを提案した殺し屋会社社長も殺害され事態は混沌、そこに凶悪殺人集団が乗り込んでくることになり、6人は正義のために闘う事になる、、、



う~ん、残念な出来上がりです、「ベイビーわるきゅ~れ」監督作品と云うことで鑑賞、B級映画とはいえ前半というか映画の大半を占める合宿風景に観るべきものなし、それでも終盤の凶悪集団との闘いにはカタルシスがあります、6人の殺し屋研修生の闘い振りに声援を送りたくなりました、ここが狙い目だったんでしょうが、如何せん合宿風景が残念すぎます、

訓練のために意味も無く人を殺すシーンがいただけません、映画の本質的レトリックぶち壊し、あれで★1つ減!!


◆(自宅で鑑賞)「PARKER パーカー」
(★★★☆☆)(2013年米国)
冷静沈着な悪党パーカーの復讐劇、パーカーは不死身です^^)

09pa-ka-

悪党パーカーは緻密な強盗計画で見事大金を手に入れるが仲間4人の裏切りに合い瀕死の重傷を負う、それでもすぐさま逆襲に転じ、あらゆる困難を乗り越えて復讐のために4人に迫っていく、組織の大物の後ろ盾を使ってパーカーを阻止しようとする4人、パーカー、そして組織から派遣された最強の殺し屋、金のためにパーカーに協力する美女が入り乱れての大金争奪戦が始まる、



『悪党パーカー』という原作小説がある様です、未読、パーカーは独自のルールを持った悪党、いわば義賊に近いのかも、頭脳明晰・用意周到・沈着冷静でほぼ不死身^^)ま、これだけ揃うと誰も敵いません、ジェニファー・ロペスのエピソードは必要だったのか?最後の老夫婦のエピソードはヨカッタけど、

休日のお気楽鑑賞に、




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2022年08月29日

先週は秀作5本、オススメは「今夜、世界からこの恋が消えても」「アフタースクール」、他にも「スノーデン」「宇宙でいちばんあかるい屋根」。

(★★★★☆)(2022年日本)
若者難病恋愛物語なれど、良く出来たプロットに泣かされます

08今夜、世界から

交通事故の後遺症で朝起きると前日の記憶が無くなっているという難病の真織、前日の行動を確認するために、明日の自分へ日記という形で自分の記憶を明日へ送り続けている、ある日同級生の透から悪戯で告白されるが、真織はそれを受け入れ恋人のフリをすることを提案する、1日で記憶が無くなることを隠しながら付き合っていくうちに透に心が傾いていくが、ある事がきっかけで真織の秘密を知られてしまう、それでも透は真織との交際を続けるのにはある理由があった、、、



良く出来た物語です、難病の少女を暖かく見守る同級生や家族、しかし物語はそんなステレオタイプな枠組を飛び出して意外な展開をみせます、出だしからの伏線がしっかり生きて、構図の逆転が映画的レトリックで上手に描かれています、恋愛物語+サスペンスがあります、

終盤は結構泣かされました、近くに座っていた女子高生は後半1時間泣きっぱなし、感受性豊かだなあと感心しきり、

1日で無くなる記憶、一体どういう生活になるのか?想像がつきません、実際にはあんなに明るくは振る舞えないだろうな、劇中でも病名が語られていますが“前向性健忘症”というのがこの症状に近いようです、怖いです、なりたくない、



◆(自宅で鑑賞)「アフタースクール」
(★★★★★)(2007年日本)
絶対に欺される事間違い無し!俳優3人が織りなすコメディサスペンス

08アフタースクール

一流企業に勤務する木村は妻の出産を控えたある日姿を消す、高校の同級生で学校教諭の神野は謎の探偵北沢から神野が女とホテルから出てくる写真を見せられ、神野探しにかり出される、その女はどうやら企業の不正に関わる証拠を掴んでおり、神野もそれに加担しているように見えるのだが、、、



これまた、出だしから映画的レトリックの連続、伏線だらけなんだけどそんなことは微塵も感じさせない自然な流れ、でも、なんとなく不安定、やっぱり探偵と神野の凸凹コンビの探偵物語かと思いきや、終盤で全部ひっくり返されてしまいます、いやはや、やられました、大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人が存分に役者冥利を発揮しています、のんびりしたタイトルさえ映画的レトリックの一環か、

2回目の鑑賞ですが、それでも十分楽しめました、トリックはほとんど忘れていました、やはり脚本が良いと映画は楽しいですね、



◆(自宅で鑑賞)「スノーデン」
(★★★★☆)(2016年米国・ドイツ・フランス合作)
米国国家安全保障局NSAの不正を暴いた職員スノーデンの実話

08スノーデン

特殊部隊に志願していたスノーデン、訓練中に傷病を負いやむなく退役、国家の役に立ちたいとNSA職員として勤務、情報収集業務にあたっていたが、NSAの監視システムの違法性に気付いたスノーデンはこの事実を暴露する決意、パートナーや仲間を危険にさらしながらスノーデンは機密情報を持ち出そうとする、、、



2013年に英国紙によりスクープされた米国の国家的監視プログラム、当時のオバマ大統領も存在を肯定する描写があります、のちに違法性が認められたそうですが、9年目にスノーデン事件として報道されましたがまったく憶えていません、今の世界、個人情報の収集など当たり前のように行なわれています、はたして現在はどうなっているのか?闇の中ですよね、

スノーデンはその後、米国パスポートを取り消されロシアへ入国、永住権を得て今もロシア国内に留まっているそうです、スノーデンがやったことは正しいと思いますが、結果米国から閉め出されたまま、2022年のロシアとウクライナの現状を考えると皮肉な感じがします、

(★★★?☆)(2020年日本)
不思議な感覚の家族の物語、ファンタジーなのか?現実なのか?

08宇宙でいちばんあかるい屋根

ツバメは父親と継母との3人暮らし、もうすぐ異母妹も生まれる、隣の亨に仄かな恋心を抱いているがなかなか言い出せないツバメ、そんなある日、小さなビルの屋上で謎の老婆“星バア”と知り合う、星バアは俗世に生きているようでもあり、解脱した世界にいるようでもある、ツバメの悩みに人生の先輩として有用なアドバイスをする星バアとツバメの郷里は徐々に縮まる、そんな時、亨が交通j帰庫で入院、ツバメと亨の関係も進展していく、、、



う~ん、なんとも不思議な感覚の物語です、ファンタジーのような、いや、これは現実に起こっている物語のような気がします、“星バア”の桃井かおりが嵌り役、彼女の存在がこの映画の屋台骨です、キャスティングの勝利、

演技派としても評価がある主演の清原果耶ですが、ワタシはどうも苦手で、、、演技派と云うより演技している様にしか見えない彼女の演技、それでもラストまで楽しめる上質な映画ではあります、



〇(スクリーンで鑑賞)「バイオレンスアクション」
(★★★☆☆)(2022年日本)
B級ながら健闘するかと思いきや、後半ロケシーン崩壊、予算不足か?

08バイオレンスアクション

ホテルに派遣された少女、風俗嬢かと思いきや腕利きの殺し屋、バッタバッタとヤクザを撃ち倒してピンチのアイドルを救出、ケイはプロの殺し屋、どんなに難しい任務もプロとしてやり遂げる、そんなケイに舞い込んだ次の仕事は身内抗争中のヤクザから奪われた現金を取り戻すというもの、サクサク仕事をこなしていくケイだが心を奪われた男がターゲットと分かり揺れる恋心、さらに強敵も現れ激戦となるが、、、



ま、コミック原作モノなのでシリアスな視点では語れません、それでも前半はテンポ良く転がります、ケイの活躍が小気味良い、このまま行けばひょっとすると成功するかな?と思わせますが、後半は失速、予算がなかったのか?倉庫街でのカーチェイス、廃屋ビル、鉄道操作場、ダムでのロケシーンがTV仮面ライダー的なアクションにしか見えなくなります、惜しいなあ、

橋本環奈奮闘、岡村隆史も奮闘しただけに惜しい、同様の趣向の「ベイビーわるきゅーれ」(2021)と対照的な仕上がりとなりました、




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2022年08月22日

お盆は映画館が激混み!!自宅で4本、オススメは「無垢なる証人」、「幸せのちから」、お気楽鑑賞は「チームバチスタの栄光」、あり得ない救出劇「フライトクルー」。

◆(自宅で鑑賞)「無垢なる証人」
(★★★★☆)(2019年韓国)(原題:Innocent Witness)
事故か殺人か?唯一の証人である発達障害の少女に迫る検察官と弁護士

08無垢なる証人

資産家の老人が自宅で変死体で発見される、疑いは同居している家政婦に向けられ、決定的な証拠のないまま強引に起訴される、国選弁護士として任に当たるスノは唯一の証人、隣家にいた自閉症で音に敏感なジウを裁判で証言させることで家政婦の無実を証明しようとするのだが、、、



裁判映画としての最後の逆転までの流れが淀みなく面白い、かつ、証人が自閉症の少女という設定から生まれる物語もサスペンスを産んでいます、夜中の隣家で起こった騒動を偶然目撃した(叫び声を聞いた)ジウの証言の信憑性を発達障害と絡めて揺さぶりを掛ける健常者たち、ジウを信じて真実を引き出そうとするスノには昇給や顧問契約などの甘い誘惑がまとわりついてくる、それでも真実を解き明かそうとするスノ、

ラストで明快な答えが出ます、それはやはりジウにしか出来ない証言、刑事裁判と発達障害者への目線がバランス良く成立した映画、邦題も良き響きで好感、



◆(自宅で鑑賞)「幸せのちから」
(★★★★☆)(2006年米国)(原題:The Pursuit of Happiness)
どん底生活からなんとか這い上がろうとする夫婦と息子の物語

08幸せのちから

医療機器のセールスマン クリス、思うように成績が上がらず家賃は滞納、妻のリンダは昼夜とも働いている、夫婦仲は険悪になりリンダは家を出て行く、さらに不運が重なりアパートを追い出されモーテル住まい、天性を活かした頑張りで証券会社の無給研修生になり週末にセールスをして食いつないでいくが、ついに寝る場所さえ失ったクリスは息子と夜の街を彷徨う、、、



実話を元にしたサクセスストーリー、でも物語は終盤まで不運なクリスの運命を描きます、何度も成功しかけては、その都度襲ってくる不運や失敗、電車や駅のトイレで寝るようになったところでまさに命運尽きそうになり泣き崩れるクリス、ホントに怖いです、

主演ウイル・スミス、息子役は実の息子ジェイデン・スミス、今やこの息子も俳優として活躍していますね、時の流れを感じます、

原題は『幸せの追求』、米国独立宣言の一節、劇中でも言及されています、

(★★★☆☆)(2008年日本)
難しい手術を成功させるエリート集団“チームバチスタ”を巡るサスペンス、

08チームバチスタ

成功率60%という難易度の高い“バチスタ手術”を26回連続で成功させてきたエリート集団“チームバチスタ”、しかし3回連続で失敗、患者を死なせてしまう、病院の内部調査担当に選ばれた心療内科医師田口は渋々調査を始めるが、手術は完璧に見える、過失も故意による手術妨害も見当たらず、事故との判断を下す、しかし厚生労働省の白鳥は殺人を疑う、、、



話題作ですね、でも観ていませんでした、2作目の「ジェネラルルージュの凱旋」を先に観てしまったので、1作目も鑑賞、小説の原作者は現役の医師だけあって細部にリアリティがあるのではないかと推察(未読ですが^^)、が映画になるとどうしても細部にアラが出やすいかな、阿部さんの持ち味がコメディアンだからかな?事件解明のプロセスもなんだかよく分らなかった、でも楽しめました、はい、

今作を観ても、竹内結子さん、まだ活躍できましたね、つくづく残念、、、哀悼、



◆(自宅で鑑賞)「フライト クルー」
(★★?☆☆)(2016年ロシア)(原題:Ekipazh)
ロシアでヒットした航空パニック映画、、、前半シリアス、後半???

08フライトクルー

信念を貫き軍紀に背いたパイロットのアレクセイ、民間航空会社になんとか就職するがベテラン機長ジェンチェンコとの相性は最悪、それでも何度か乗務重ねるうちに機長の信頼を得るようになる、そんな時、火山島で噴火があり島民救助の要請に応じ急遽火山島に着陸、しかし、予想以上の噴火の進行でアレクセイらも遭難の危機に陥る、、、



前半はいくつかの航空危機エピソードを積み重ねて、主人公と機長の葛藤を描くシリアスでちょっと面倒くさい展開、でもこの前半の方がリアリティがあって面白かった、後半の火山島でのパニック描写からの脱出劇になると途端にB級に転落、さらにはとんでもない方法での乗客救出方法に至って物語崩壊^^)

休日のお気楽鑑賞、、、でも、ツラいかも、、、

原題の“Ekipazh”は『クルー』、後半のパニック無しで航空クルーの葛藤に絞った方がヨカッタかも、




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2022年08月15日

先週は5本、たしかに意外なラスト「アプローズ、アプローズ!」、身につまされる「PLAN75」、お気楽に「ハッピーログイン」、「ジェネラルルージュの凱旋」、巨獣映画も。

(★★★?☆)(2020年フランス)(原題:Un triomphe)
囚人たちが戯曲「ゴドーを待ちながら」に挑戦、喝采を浴びるが

08アプローズ

役者としてのキャリアはあるが大舞台には立てないエチエンヌ、舞台の代わりに回って来た刑務所内での演技ワークショップの講師をしぶしぶ引き受ける、曲者揃いの囚人たちを演技指導していく中でエチエンヌは自らの夢を囚人に託すようになっていく、そして、ついに刑務所外での舞台公演を実現、この公演が評判を呼び再演、ついにはパリ・オデオン座からのオファーが舞い込む!



よくあるのも美談かと思いきや、スエーデンで実際にあった物語、映画のラストも事実に沿って、意外な結末を迎えます、2重の驚きも映画的にはスッキリしないかも、予定調和の結末の方が映画としては満足感が高かったかもしれません、良質の映画ですが、どうも映画的にはスッキリしませんでした、

刑務所が出てくる作品を観るといつも思うこと、西欧の刑務所の裁量度量の大きさに驚きます、囚人(それも重罪犯)が刑務所外で舞台公演を行なうなど、日本ではとても考えられない、裁判での長期拘留や入国管理事務所の非道な実態などと考え合わせると日本の収監機関は世界的にみてどうなんだろう?日本人の刑罰感が深すぎる、寛容な視点がないからかな、



〇(スクリーンで鑑賞)「PLAN75」
(★★★★☆)(2022年日本・フランス・フィリピン・カタール合作)
高齢化問題を解決するために導入された“PLAN75”を巡る悲しい物語

08PLAN75

日本の高齢化問題を解決するために「PLAN75」が導入された日本、78歳のミチはホテルの客室清掃の仕事を失う、もう少し働ける自信があるミチはハローワークに通い、新しいアパートを捜すが、希望する職は無く、新しいアパートを借りることも出来ない、親しい友人は先に逝ってしまう、「PLAN75」に応募する事を決めたミチは担当の瑶子と心を通わせやっと平穏な気持ちを取り戻すが、、、



なんともやるせない映画であります、人生100歳などと云われても、実際に幸せな人生を送ることが出来ない老人もたくさんいることでしょう、自分自身の死に方を考えて憂鬱な気分になりました、

監督・脚本の才気を感じます、冒頭では流石に「PLAN75」の概要説明がなされますが、それ以降、その制度の詳細が細かな映画的レトリックで徐々に明かされていく過程はとっても上手、パラレルで進むPLAN75職員や外国人労働者マリアのエピソードも上手にまとめ上げています、

カンヌで好評を得ただけはあります、鑑賞を推奨するには少々重いですが、、、オススメします、



(★★★★☆)(2016年韓国)(原題:Like for Likes)
なかなか正直になれない3組の男女が繰り広げる恋愛コメディ

08ハッピーログイン

詐欺に遭い家を無くしたCAは投資目的で買ったマンションの借主と強引に同居し、有名音楽家は恋愛下手、新米映画プロデューサーはベテラン脚本家に振り回され、主演俳優は過去に関係のあったベテラン脚本家への想いを断ち切れない、男女6人が織りなす恋愛物語、



こちらは予定調和の恋愛コメディ、なんだかんだ云いながら徐々に2人の親密度が高まっていくお決まりの展開ですが、、、安心して観ていられるのがなにより、予定調和過ぎるラストも気持ち良い、

休日の鑑賞にピッタリ、原題はSNS用語の「イイね!」、邦題は意味不明^^)

(★★★★☆)(2009年日本)
救急医療現場を舞台にしたサスペンス、「チーム・バチスタの栄光」シリーズ2作目

08ルージュの凱旋

大病院の倫理審査委員長に就任した公子の元に内部告発状が舞い込む、救命救急センター部長の速水が医療機器メーカーと癒着しているという内容、気乗りのしない公子だが内部調査を始める、そんな日、疑惑のメーカー社員が病院の屋上から飛び降り自殺で死亡、そこに厚生労働省白鳥が骨折で入院、公子と白鳥は速水の周辺を探り始める、



前作「チームバチスタの栄光」を観ていないのに、知らずに2作目を観てしまいました、

こちらもテッパンの配役と完全な予定調和によるラスト、どんなに善人が危うい立場に追い込まれても安心して観ていられます、休日ののんびり鑑賞に最適、

竹内結子さん、これからも活躍できたのに、という想いが湧いてきますね、哀悼、

(★★★?☆)(2018年米国)(原題:Rampage)
遺伝子操作による新物質が事故で流出、動物が次々と巨大化!?

08ランペイジ

宇宙での遺伝子操作研究中に事故が発生、地上に落下したカプセルに触れた狼、ゴリラ、ワニが徐々に巨大化、ゴリラを飼育していたデイビスはなんとかゴリアを救おうと奔走、秘密裡に遺伝子研究を行なっていたエナジン社の研究員ケイトも秘密を暴露しようとするが、エナジン社がコントロールする巨獣3頭はシカゴの街へ侵入、破壊の限りを尽くす、



こういう映画はあれこれ考えてはいけません、たとえばエナジン社の社長と副社長がアホ過ぎるとか、たとえば軍が弱すぎるのにデイビスは強すぎるとか、たとえばゴリラは人を食べないでしょうとか、考えてはいけません、何も考えずに鑑賞しましょう、そうすると、、、これはこれで楽しめます^^)




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2022年08月08日

先週は秀作6本、楽しいエンタメ「ジュラシックワールド 新たなる支配者」「グレイマン」「青天の霹靂」、戦争がへばりつく「戦争と女の顔」、登山ドキュメント「Maru」。

(スクリーンで鑑賞)「ジュラシックワールド 新たなる支配者」

(★★★☆)(2022年米国)(原題:Jurassic World: Dominion)

シリーズ最終章?恐竜と共存を始めていた人類に最期の危機が


08JW

「ジュラシック ワールド」から拡散した恐竜たちと人類が共存している世界、新たな秩序作りが進む中、巨大イナゴが発生、世界的な食料危機を引き起こす、ジュラシックパーク創設に関わったエリーは巨大バイオ企業の陰謀を疑う、一方、恐竜保護活動を続けるオーウェンの元から娘と恐竜の子どもが誘拐されそれを追跡する旅が始まる、ここにも巨大バイオ企業の影が、、、

 



お馴染み「ジュラシック」シリーズの最終章、CGによる恐竜の再現には息を呑みますが、、、もう、免疫は付いている、CGだけで感動する訳でもない、物語は“恐竜と共生する”という新たな世界観の中で進行、“ウイズコロナ”の世界だからこその発想?その結末は決着が付いていないような気がするのですが、、、

 

舞台が世界に拡がり、恐竜たちものびのび外界で活躍^^)でも、逆に映画の世界観は他のアクション映画の既視感で溢れてしまいました、闇恐竜市場は「SW」、巨大企業の本社は「007」、脱出劇は「インディジョーンズ」、閉鎖され恐竜島での恐怖も明るい陽の光の下にさらされると、、、

 

でも、147分退屈せずに楽しめます、記念碑的作品を素直に楽しみましょう、原題の「Dominion」は『支配力』というような意味、



 

(自宅で鑑賞)「グレイマン」

(★★★☆)(2022年米国)(原題:The Gray Man)

CIAの陰謀と、闇の仕事を請け負う工作員グレイマンの反乱

08グレイマン

 
殺人罪で服役していたコートは免罪と引き換えにCIAの闇の仕事を請け負う工作員グレイマンになる、完璧な仕事振りのコートだが、ある暗殺の標的から思わぬ告白を聞かされる、それはCIA内部の陰謀を示唆するものだった、その証拠となるデータを受け取ったコートは姿を消すが、CIAからの執拗な追跡を受けることになる、

 



だいたい想定内で物語は進みます、主人公コートは沈着冷静、次々襲いかかる危機をくぐり抜ける様はたしかに痛快、仇役も相当強力ですが難なくクリア、最後の脱出劇がどうなったのか?知りたいけど、ま、これも素直にアクションを楽しみましょう、

 

Netflix映画、スクリーンでも公開されていますが、封切りと同時期に自宅で無料鑑賞、こういう事が出来る世の中になったんですなあ、しかし、なんか大丈夫なのか?ちょっと心配になります、

 

(自宅で鑑賞)「青天の霹靂」

(★★★★☆)(2014年日本)

冴えない手品師が、ひょんな事から自分のルーツ探しをするハメに

 
08青天の霹靂

マジックBarで手品を披露、細々と食いつないでいる轟、永年音信不通だったダメダメな父親の死亡を知らされ、最期の場所を訪ねる、そこは橋脚下のバラック、そこで幼い自分と父親の写真を見つける、父親の愛情を感じながらも、轟は自分を産んですぐに家を出て行った母親のことが許せないでいた、その時雷鳴が轟き、、、

 



現在と過去を行き来する物語、そこに無理筋があるのは仕方ないか、それでも物語にリアリティがあるのは監督助演の劇団ひとり、主演大泉洋の力量、共に手品師の役、劇中の手品の腕前も上等、相当練習されたんでしょうね、

 

マルチに活躍する劇団ひとりの監督デビュー作品、さすがに上手にまとまっています、ラストの映画的レトリックも洒落ています、観て損は無し、

 



(スクリーンで鑑賞)「戦争と女の顔」

(★★★★☆)(2019年ロシア)(原題:Dylda)

終戦直後のレニングラード、普通の生活に戻りたい女たちには過酷な時代

 
08戦争と女の顔

1945
年、対独戦に勝利したロシア、女性兵士イーヤは戦傷を負い帰還、心の傷を抱えながら今は軍の病院で看護師として働いている、一緒に暮らしている少年は戦友マーシャの子ども、ある日、イーヤはその子を自らの過ちで死なせてしまう、そんな時、子どもの母親の戦友マーシャも戦場から帰還、子どもを死なせたことを告白したイーヤとマーシャの不安定な生活が始まる、

 


対ナチス戦に勝利したロシア、戦争に勝っても戦争で負った傷口がじくじくと痛み出す、とくに戦場を経験した女性兵士には生き抜くための試練が多すぎます、子どもを失ったマーシャは新たな命を欲っするが、異性恐怖症?のイーヤの心の傷は癒えない、上流階級との格差も悲しい、嘘をつき自らを破綻に追い込むマーシャに慄然、

 

登場人物も監督も粘着質?です、少ない台詞、長回しのカット、マーシャはやたら相手を見つめ続け、イーヤの心は震え続けます、その先で何かが暴発するのでは無いかというサスペンスが充満、う~ん、なんとも怖くて悲しい映画でした、

 

ぜひ鑑賞をお奨めします、原題の「Dylda」は『背の高い・のっぽ』、イーヤの愛称?

 



(自宅で鑑賞)Meru

(★★★★☆)(2015年米国)(原題:Meru)

難攻不落、世界一の壁ヒマラヤ・メルー峰に挑んだ3人の登山家のドキュメンタリー


08Maru
 

未踏の標高6500m級ヒマラヤ・メルー峰、20083人の登山家が挑戦するが登頂目前で撤退、その後も数々の苦難が襲うが、3年後に同じメンバーで再び悪魔の壁に挑戦することになる、、、

 



怖いです、高所恐怖症です、垂直の壁にぶら下がって寝るなんて!!??意味分りませんが、、、それでもその映像が撮影されていることに感動、カメラは登山者2人が自ら撮影したそうです、それが凄い、怖さも忘れる本物の映像に力があります、そして3人の友情物語も声高に描かれていないのに伝わってくる、良いドキュメンタリーでした、

 



(自宅で鑑賞)「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」

(★★★☆☆)(1966年日本)

東宝特撮怪獣映画、ここでもまた悲哀のラストシーン

 
08サンダガイラ

謎の海難事故が多発、調査からフランケンシュタインの細胞が見つかった、戦時中、ドイツから運び込まれた細胞から生まれたフランケンシュタインは地底怪獣との闘いで死亡したと考えられていたが、、、海から出現したフランケンシュタインの怪獣は人を喰らい街を蹂躙、自衛隊は「L作戦」を展開、怪獣を仕留めたかに思えた瞬間、もう1頭の怪獣が出現する!

 



懐かしの東宝特撮怪獣映画、この後、対怪獣自衛隊兵器の定番となる“メーサー殺獣光線車”、伊福部昭の“L作戦マーチ”とエポック的要素もあります、そしてなにより、この時期の東宝特撮怪獣映画に観られる悲哀に満ちた結末がなんとも味わい深いです、、

 

ま、休日のお気楽鑑賞に、

 

 



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2022年08月01日

先週は4本、シリーズ第2弾もまずまず「キングダム」、リメイクもまずまず「キャメラを止めるな」、思い出深い「キングコングの逆襲」、観なきゃヨカッタ「ソー ラブ&サンダー」

〇(スクリーンで鑑賞)「キングダム 遙かなる大地へ」
(★★★★☆)(2022年日本)
シリーズ第2弾、1作目ほどのインパクトはないものの中国ロケは成功

07キングダム

若き王の王座奪還に成功した信、魏が秦へ侵攻してきたため初の戦場 蛇甘平原へ歩兵として参戦、幼なじみや謎の戦士羌かいなどと伍(5人組)を組み懸命に戦うが魏の圧倒的な兵力の前に歩兵隊は壊滅寸前まで追い込まれる、しかし秦の大将軍ひょう公は泰然自若、主力部隊を動かそうとしない、信ら生き残った歩兵は敵本陣急襲を目論むが、、、



1作目は日本映画らしくない雄大なスケール感がとってもヨカッタ、ので2作目も鑑賞、が、2作目出だしのセット撮影シーンの美術や照明が薄っぺらく、おいおい、これで大丈夫か?と不安な出だし、敵味方の大将・将軍の人物描写も1作目ほどの魅力を感じない中、信の上官千人将 縛虎申=渋川清彦が躍動、伍長の濱津濱津隆之も好演、羌かいの清野菜名もアクション健闘、中国ロケの平原戦闘シーンはそれなりに楽しめます、

歩兵の戦闘単位=「伍」というのは初めて知りました、なるほど、今で云う小隊ということか?伍長の由来でもあるかな?

大きなスクリーンで観るのに最適の映画、3作目は2023年公開、



〇(スクリーンで鑑賞)「キャメラを止めるな」
(★★★?☆)(2022年フランス)
(原題:Coupez!)
ご存じ「カメラを止めるな!」(2017年日本)のフランス版リメイク、

07キャメラを止めるな

安い!早い!出来はそこそこ、、、そんな映像制作の仕事にうんざりしているレミー、そんな彼に日本で大ヒットした映画『カメラを止めるな!』のリメイクの話が舞い込む、30分間ワンカットへの挑戦、とんでもない話にレミーは気乗りでは無かったが、娘の気を惹くために監督を引き受ける、日本から来たプロデューサーの無茶振りもなんとか凌ぎながら撮影当日を迎えるが、主要キャストが交通事故で出演できない事態に、、、



ある意味不朽の名作である「カメラを止めるな!」のリメイク、如何にもフランスならやりそうな感じ、物語も日本からの依頼でリメイクするという、リメイクの物語としてリメイクするというややこしい話、幾重にも張られた伏線やギャグは日本版からもきっちり引用、新しいアイデアよりは引用ギャグや伏線が面白い!裏側のネタがバレているのにそれなりに楽しめました、

結構忘れている細かなレトリックもあるので、ま、気楽に鑑賞して問題なし、よく笑えます、

原題は『切る』=映画用語では『カット!』の意、



◆(自宅で鑑賞)「キングコングの逆襲」
(★★★☆☆)(1967年日本)
東宝怪獣映画の懐かしい思い出があるので鑑賞

07キングコングの逆襲

国連の調査団が上陸した南洋に島ではキングコングが暮らしていた、女性調査団員スーザンに惹かれるコング、一方北極ではドクター・フーがメカニコングを使って最強の放射性物質エレメントXを採掘しようとしていた、この陰謀に気付いた国連調査団だったが、ドクター・フーの罠にはまりスーザンもとらわれの身になり、コングも催眠術で採掘作業に加わるが、、、



メカニコングのデザインが秀逸、コングの着ぐるみは今ひとつ、この5年前に制作された「キングコング対ゴジラ」の方がずっと出来は良い、それでも公開当時、この映画が観たくて観たくて^^)通常の怪獣映画にありがちな日常生活シーンはほとんど無く、全編SF怪獣映画、主人公は宝田明(2022年3月逝去)と米国俳優2人、吹き替えが田口計と山東明子、うん豪華、この辺りはエエ感じです、ドクター・フーの天元英世怪演、

公開当時、父親が病気で入院しており、母親に連れられ弟と3人で鑑賞、その後病院へ見舞いに行った記憶があります、よほど観たいとゴネたんだろうな^^)この記憶と強く結びついている思い出深い映画です、



〇(スクリーンで鑑賞)「ソー ラブ&サンダー」
(★★☆☆☆)(2022年米国)(原題:Thor: Love and Thunder)
1作も観たことがないマーベルの「マイティ・ソー」シリーズ第4作だそうです

07ソー

宇宙の果てで闘いを避けていたソーだが、神殺しのゴアが出現、再び闘いに身を投じるが苦戦、そんなソーの前に元恋人ジェーンがマイティ・ソーとなって現れる、、、



ほとんど観ないコミック世界のアクション映画、無料鑑賞券消化のため鑑賞、CGであれこれ観せられてもなあ、、、ド派手な映画なのに途中で寝てしまいました、やはりこの世界の映画は観ないほうがヨカッタ、

ジェーン役のナタリー・ボートマン、かなりトレーニングしたかな?二の腕がコスチュームにピッタリ!




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2022年07月25日

先週の5本、全部面白い!おススメは痛快!な「レッドカーペット」、すごい実話「チア☆ダン」、不思議な彼女「わたしは最悪」、あとは「荒野のストレンジャー」「シルミド」

◆(自宅で鑑賞)「レッドカーペット」
(★★★★★)(2014年韓国)(原題:Red Carpet)
ピンク映画監督がホントに作りたかった映画作りを目指す痛快恋愛物語

07レッドカーペット

ピンク映画監督のジョンウは仲間たちと日々低予算ピンク映画を制作している、ある日、ジョンウの部屋に突然ウンスが転がり込んでくる、部屋貸詐欺で寝るところがないウンスを数日泊めることに、子役の経験があるウンスはジョンウの勧めでオーディションを受けてみると、、、あっという間に売れっ子になったウンスはちょっとしたすれ違いから部屋を出ていく、一方ジョンウは自ら書いた脚本の映画化を目論むが、、、



ステレオタイプなストーリーですが、やはりこういう物語は痛快で観ていて楽しい、ジョンウたちが作っている映画はアダルトビデオではなく、R指定の昔で云う『ピンク映画』、スタッフも役者もみんな映画が好きで懸命にピンク映画を作っているのが好感、しかし、ジョンウへの世間の目は所詮“ピンク映画監督”、そのジョンウが書いた脚本が認められるが、ピンク映画監督作品では売れないとの判断で他の有名監督作品として世に出ることに、これに反発するジョンウとスタッフたち、ここらから恋物語と映画物語が上手に交錯していきます、ワクワク、1

ラストが期待通りでタイトルの世界への道が開けます、観後観良し、ステレオタイプでも面白い映画はやはり面白い、ピンク映画でも面白いものは面白い、とも云えるかも、

鑑賞オススメします!


◆(自宅で鑑賞)「チア☆ダン」
(★★★★☆)(2017年日本)
チアダンスで全米制覇を成し遂げた福井商業高校の実話を映画化

07チアダン

希望に溢れた高校生生活が始まった、おおらかな性格のひかりは同級生の野球部孝介を応援するためにふらりとチアダンス部に入部、そこには鬼のような顧問早乙女が!早乙女はチアダンス部を全国優勝に導き、全米選手権でも優勝するという壮大なプランを持っていたが、スパルタ練習に辞める部員が続出、県大会でも惨敗、チアダンス部廃部の危機が訪れる、、、



なんとも凄い実話です、チアダンスの全米選手権を制覇する!という、とてつもなく無茶な目標のように思えますが、それを実現しているのですからホントに凄い、『夢はどれだけ大きくてもあきらめなければ実現する』という理想論を体現した彼女たちに賞賛の拍手、

広瀬すず他の部員役の役者も相当練習したのではないでしょうか?チアダンスのシーンもリアリティがあり安心して観れます、が、映画が成功している最大の要因は鬼顧問早乙女役の天海祐希のキャスティングかな、代役が効かないと思わせる当たり役でした、

広瀬すず主演のしっかり作られた映画です、観て損はなし、


〇(スクリーンで鑑賞)「わたしは最悪」
(★★★★☆)(2021年ノルウェー・フランス・スウェーデン・デンマーク合作)(原題:The Worst Person in the World)
ひたすら自分探しを続ける彼女を巡る物語、アカデミー賞ノミネート・カンヌ主演女優賞を受賞

07わたしは最悪

学業優秀、芸術や文才にも恵まれているユリヤだが、未だに本当にやりたいことが見つからない、パートナーのコミック作家と出産や家庭の在り方で衝突、モヤモヤした生活を送っている、ある夜、見知らぬパーティーに紛れ込んだユリヤはアイヴィンと朝まで語り明かす、そして偶然再会した2人は恋に落ちるのだが、それでもやはりユリヤの自分探しが決着することはない、、、



うん、アカデミーが好きそうな映画です、主人公のユリヤは利発で才能豊か、が、自分がやりたいことが見つからない、利発が故に見つからないのか?パートナーや恋人との蜜月もちょっとした意見のすれ違いから簡単に壊してしまうユリヤに振り回される周囲の人たち、故意も悪意もないのにいろんなものを失っていく現代人の宿命?

知的な恋愛関係はホント難しい、考えたらアキマセン^^)人はもっと思いのまま生きるべし!!、ということかな、それでも観後観良し、


(★★★★☆)(1972年米国)(原題:High Plains Drifter)
西部の町に現れた風来坊の正体は?C・イーストウッド監督作品

07荒野のストレンジャー

西部の町ラーゴに風来坊が現れる、抜群のガン捌きで町の荒くれ者をあっという間に射殺、それを見ていた保安官はなぜか風来坊に町の用心棒を依頼する、1年前、この街を牛耳っていたやくざ者3人を逮捕することに成功したが、その3人が刑期を終えて出所、復讐にこの町へ戻ってくるのではと町中が怯えていたのだ、興味を示さなかった風来坊だが、保安からの破格の提案に用心棒を引き受けることになるが、、、



クリント・イースドウッド2作目の監督作品、勧善懲悪の物語に観えますが、イーストウッドらしくそこは一筋縄ではいきません、ラーゴで起こった1年前の出来事が徐々に明らかになるにつれ、なにやらこの風来坊も関りがあるのではないか?という思わせぶりな演出が続きます、そして3人のやくざ者との対決の時、風来坊は奇怪な行動に出ます、さて、この風来坊は何者なのか?最後のセリフからある想像が湧きたちますが、それでは筋が通らない、、、

半世紀前の作品ですが西部開拓期が舞台なので(衣装や小道具は今と同じで)全然古びていません、観応えあります、鑑賞おススメします、

原題は『高い平原の放浪者』みたいな意味、


◆(自宅で鑑賞)「シルミド」
(★★★★☆)(2003年韓国)(原題:Silmido)
1968年韓国、金日成暗殺計画のために組織された特殊部隊の顛末

07シルミド

北朝鮮特殊部隊による韓国大統領府襲撃事件が発生、これに対抗するために韓国政府は死刑囚・重犯罪人を集めて特殊工作部隊を編制、金日成主席暗殺計画を立案する、恩赦や生きがいを求める死刑囚たちは厳しい訓練に耐え、精鋭部隊へと成長、いよいよ計画実行のため北朝鮮へ潜入するその夜に、、、



1968年に実際にあった襲撃事件と特殊工作部隊編成、当時の南北関係の緊張度が伝わって来ます、タイトルは死刑囚たちが集められた実在の島の名前、

特殊部隊育成のための訓練物語は他でもあり、既視感がありますが、こちらは史実を基にしたフィクションだけに重さが違う、政府の思惑に翻弄される運命の死刑囚たちにちょっと味方したくなるラストです、




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2022年07月19日

先週は5本、オススメは不思議な感覚の「リコリス ピザ」、必見「幼い依頼人」、上手な「君の膵臓が食べたい」、あとは「バスカヴィル家の犬」「007は二度死ぬ」

〇(スクリーンで鑑賞)「リコリス ピザ」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:Licorice Pizza)
1970年代アメリカ西海岸の空気が吸える恋愛映画、アカデミー賞3部門ノミネート

07リコリスピザ

15歳の高校生ゲイリー、子役として活躍し利発でビジネスの才覚もある、10歳年上のアラナに恋心を抱くがアラナは歯牙にも掛けない、ウォーターベッドの販売を始めたゲイリーはアラナの手助けを受けてビジネスを拡大、アラナは女優デビューのチャンスを捜して映画オーディションを受ける、その間も2人の距離は縮まったり拡がったり、年の差のある恋は成就しないまま時は流れるが、、、



なんとも不思議な感覚の映画でした、そこらに転がっているような恋物語をあれやこれやと延々と描いているのですが、不思議と退屈しません、15歳でビジネスマンとなるゲイリーの設定もなんだか??、でも、これって実在のモデルがいるそうです、アメリカの希望が花咲いていた1970年代の空気を一杯吸い込むことが出来る愉快な映画です、

実在の人物を連想させる台詞やシーンも満載、同じ空気感のタランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を連想させます、たぶん、いろんな仕掛けが巡らされているのでしょうが、追い切れず、裏側詳細研究には最適の映画でしょうね、タイトルの「リコリス ピザ」も要研究、

気になったのが「ピンボールの解禁」、ゲイリーが新たなビジネスとして「ピンボールバー」を始めるのですが、その前の50年ほど、アメリカではピンボールは禁止されていたようです(射幸心を煽るから?)、なんと!?、、、映画の設定は1973年?(映画館で「007死ぬのは奴らだ」が公開されていた)、そういうと「1973年のピンボール」!!え?そういう意味だったのか?と今更ながらの気付き^^)どうなんでしょうね、


◆(自宅で鑑賞)「幼い依頼人」
(★★★★★)(2019年韓国)(原題:My First Client)
DV被害を受ける子ども、見て見ぬ振りをする大人、韓国のDV事情

07幼い依頼人

弁護士を目指すもなかなか就職できない真面目で冴えないジョンヨプ、腰掛けで児童福祉館で仕事を始める、そこで知り合ったダビンとミンジュンの姉弟、実は2人は継母からDV被害を受けていた、学校の担任や福祉士、隣近所など回りの大人はそれを見て見ぬ振り、2人は真面目なジョンヨプを頼って児童福祉館に通うようになるが、ジョンヨブが念願の法律事務所への就職が決まり釜山へ移ることに、拠り所を失った姉弟には悲劇が待ち受けていた、、、



2013年に韓国で起きた実際の事件を下敷きにした社会派サスペンス、日本同様家庭内暴力が多発していた韓国のDV対応を変えるきっかけになった事件だそうです、それまで(今も)多数の子どもがDVの犠牲になっていたと思うとなんともやるせない、劇中でも家庭内暴力を立証する難しさを痛感、

冴えないジョンヨプもまた、回りの大人同様に姉弟を見捨てようとしますが、驚くべき悲劇を受けて自らの手で真実をあきらかにしようとします、この良心が物語の救い、失ったものは大きすぎますが、、、必見の秀作、

(★★★★★)(2017年日本)
余命僅か女子高生、孤独な男子高生、2人の淡い恋物語

07君の膵臓

高校生の“僕”は日々図書館の蔵書整理に勤しんでいる、図書委員に自ら立候補した桜良
は僕に接近、桜良が密かに書き綴っていた日記を僕が偶然観たことで桜良の秘密が溢れ出す、桜良は僕に『膵臓の病気で余命僅か』であることを告げる、それから2人の不思議な関係が始まる、、、



タイトルがショッキングなので劇場公開時に足が向かず、やっと自宅で観ましたが、、、こんなんに良い作品、もっと早く観るべきでした、原作もの(未読)だそうですが、映画も良く出来ています、桜良のクールでキュートなキャラクターが映画全体を支配しているのが成功のカギかな、

現在の僕が図書館蔵書の整理をしながら過去を回想するカタチで物語が進みます、過去と現在の切り替えが上手だし、たくさん仕込まれた映画的レトリックも有効に機能しています、とくに終盤のまさかの展開には泣かされました、そして更なる映画的レトリックでの結末、成功していますね、自宅視聴をオススメします、


(★★★?☆)(2022年日本)
コナンドイル「バスカヴィル家の犬」を下敷きにしたミステリー

07バスカヴィル家の犬

瀬戸内海の離島で資産家 蓮壁家の当主が不審な死を遂げる、死因は狂犬病、調査に乗り出した犯罪コンサルタント誉と医者の若宮だったが、島に伝わる『黒犬伝説』をなぞるように第2の死者も発生、2人の探偵は次なる事件を未然に防ぐことが出来るのか?



ご存じ、シャーロックホームズ日本版、頭脳明晰な誉が僅かなヒントから真実を導き出す過程は映画的、この辺りの物語は小気味良く成功しています、が、犯人と魔犬はその恐怖が盛り上がる前にあっけなくその正体を現し、その後の2時間ドラマ的推理説明パートはステレオタイプで少々退屈、たしかに2段落ちはあるものの、もっと恐怖と不安感を煽って欲しかった、ラストの〆方もなんだかなあ、、、

洒落たシャーロックですが、自宅鑑賞でも楽しめる内容、


◆(自宅で鑑賞)「007は二度死ぬ」
(★★★☆☆)(1966年日本)
日本を舞台に007が大活躍!?今観るとちょっと滑稽なボンドです

07007二度死ぬ

米ソの宇宙船の謎の宇宙船に拿捕される事件が続発、謎の宇宙船が日本近辺で姿を消したことから、007ジェームス・ボンドが日本に派遣される、日本の諜報部タイガー田中と共に敵の秘密基地へ攻撃を仕掛けるボンドの活躍、



イワン・フレミングの原作にしっかりあるオリジナル007シリーズの1作、彼も日本に興味があったようですね、

ところが描かれている日本は当時の西洋から観たイメージ・ザ日本、ま、今観るとちょっと滑稽、日本にこんな秘密組織が基地を作るのにどれだけ苦労したか?とか、いろいろ考えてしまいます、

丹波哲郎、若林映子奮闘、浜美枝のスタイルは歴代ボンドガールにヒケを取らない素晴らしさ、ま、休日のお気楽鑑賞でも如何でしょうか、




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2022年07月11日

先週は4本、必見の「エルヴィス」、ワタシはちょっと??「ベイビーブローカー」、観ているうちにハマってくる「エマEMMA」、空の大怪獣も

〇(スクリーンで鑑賞)「エルヴィス」
(★★★★★)(2022年米国)(原題:Elvis)
「キング・オブ・ロックンロール」エルビス・プレスリーの生涯、必見の1本

07エルビス

南部メンフィスの若者エルビス、運転手を勤める傍ら黒人音楽を取り入れた独自のスタイルを確立、腰を揺らし爪先立つエルビスに若者は熱狂、エルビスに才能を見出した強欲マネジャー・パーカー大佐はエルビスを一気に全米一のスターに押し上げる、しかし、エルビスのステージを不快に思う保守派や白人至上主義者はエルビスを糾弾、ステージでの動きを規制、それを破ったエルビスは2年間の兵役に就くことになる、、、



知っているようで何も知らなかったエルビス・プレスリー、1935年生まれ、1977年に42歳で死去、音楽のルーツはゴスペルとR&B、これが白人至上主義者の琴線に触れた、ロックンロールをメジャーに押し上げ、ビートルズやストーンズに影響を与える、腰をふるステージは保守派の反感を買い2年間の兵役に、どこまでも強欲なマネージャーはエルビスをしゃぶりつくして一文無しに、世界ツアーも実現せず、それでもあくまで自由、自らの想いを貫こうとしたエルビス、圧巻の1本でした、

とくにアメリカの暗部R・ケネディ暗殺に接したエルビスが唄った曲は泣けました、悲しい時は音楽に託す心、夢と現実の間を彷徨う魂、そしてラストのステージの太ったエルビスも素敵、

映画は想像したような王道伝記映画ではなく、スピーディなカット割りとリールのようなフラッシュバック、Z世代にも受けそうな作品、トム・ハンクスの特殊メイク(めちゃ太っている)も見事、

亡くなったのが1977年8月16日、この日のハリウッドは大雨でした、バックパックを担ぎながら『凄い大雨だね』と通りすがりの若者に云うと、『今日は米国中が泣いているのさ、エルビスが死んだんだ』と、、、45年前、21歳のワタシも米国西海岸を彷徨っていました、


〇(スクリーンで鑑賞)「ベイビー・ブローカー」
(★★★?☆)(2022年韓国)(原題:Broker)
子を捨てた母親、子を売るブローカー、それを追う刑事、行き着く先にあるのは?

07ベイビーブローカー

教会のベイビーボックスに赤ん坊を捨てたアン、その赤ん坊を連れ去り売ろうと企むハとユン、心変わりしたアンが教会を訪ねたことからハとユンは連れ去りを白状、アンと3人で養父母捜しの旅に出る、しかし、3人は刑事2人にマークされていた、1日で終わるはずだった養父母捜しは失敗の連続、3人と赤ん坊の旅は長引き、、、



是枝監督らしい抑えた演出で淡々と物語は進みます、母親と赤ん坊、ブローカーの2人、そして女性刑事2人の関係性が徐々に変化していき、行き着く先の形が見えない不安定さがサスペンスを生んでいます、、、が、、、どうも物語が饒舌過ぎる、刑事2人の行動もどうも不可解というか納得性に欠ける、物語のための物語感があって、サスペンスの緊張度はそんなに上がりません、

それでも結末の意外性と爽快感はたしかに良、観後感は悪くありません、観て損は無し、

しかし、韓国映画の食事シーンはそそるなあ^^)


◆(自宅で鑑賞)「エマ EMMA」
(★★★★☆)(2020年英国)(原題:Emma)
19世紀、英国貴族の優雅な生活と恋愛、そして愛についての物語

07エマ

19世紀初頭のイングランド ヨークシャーの田舎町、貴族として優雅な生活をおくるエマは利発で容姿端麗、家庭教師や親友を手助けし恋の成就を楽しんでいる、が、利発が故の立ち回りはいつしか回りの人を傷つけてしまい、一人孤独に陥ることも、結婚しないと決めていたエマだが、やがて、、、



200年ほど前の恋愛物語、男と女の駆け引きは今も昔も同じ、男はシャイで恋愛には弱虫、女性は大胆、電話もない19世紀の方がとっても大変、

貴族の生活の優雅さと面倒臭さを楽しめます、服、ヘアスタイル、食事、使用人の多さ、ビックリの連続、みんな同じような格好なので最初は誰が誰やらサッパリ、でも後半はだんだん物語の核心が見えてきて楽しめます、うん、エマも大変だったけどヨカッタね、


(★★★☆☆)(1956年日本)
日本初の総天然色怪獣映画、そして悲哀のラスト

07ラドンkai

九州の炭鉱で落盤事故があり数人が行方不明に、救助に向かった警官も何者かに殺害される、同時に炭鉱の街には謎の巨大ヤゴが出現、自衛隊が出動、巨大ヤゴを追って洞窟に迷い込んだ河村はそこで巨大な玉子を発見、数日後2匹のラドンが出現、博多に襲来する、



「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」が大ヒットした東宝、後継怪獣のラドンはその後も度々映画に登場、21世紀のハリウッド映画にも登場しています、そのルーツの本作、物語性も高く懸命に造られている様子に好感、ま、今のCGデジタル技術を比べようもないですが、

ラストの悲哀はこの頃の怪獣映画の特徴、「ゴジラ」は核の脅威の産物、ラドンは過去から蘇った生物、その最期は妙に悲しいのです、


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2022年07月04日

先週も5本、お奨めは心地良い観後感「メタモルフォーゼの縁側」、ラストが惜しかった「神は見返りを求める」、シャーロック系2本のうち「エノーラ・ホームズの事件簿」は楽しめます、

〇(スクリーンで鑑賞)「メタモルフォーゼの縁側」
(★★★★★)(2022年日本)
一人暮らしの老人と女子高生がBLで盛り上がります、とっても良い映画

06メタモルフォーゼの縁側

一人暮らしの幸、表紙の画が綺麗だからと勝ったマンガ本はなんとBL(ボーイズラブ)だった、しかし、読み始めてみるとその世界にはまり込む幸、書店のアルバイトうららも実は隠れBL好き、いつしか2人はBLについて語り合う友達に、そして、うららはBLマンガを書いてみることにする、



上質でほんわかとする良き映画です、独居老人と高校生がBLで繋がる!?となると、奇天烈な映画か?となりそうですが、とっても優しい登場人物だけで構成された無垢な映画であります、

宮本信子をキャスティングした時点でこの映画は成功を約束されましたね、まさしく当たり役、芦田愛菜も好演、そして、ギターやベースのシンプルな劇判も良いなあ思って観ていたら、なんとこれが“T字路’s”でした!!ビックリポン!!エエはずです、

芦田愛菜、走るのが早い!!^^)宮本とのデュエットのエンディング曲も清々しい、鑑賞お奨めします!!


〇(スクリーンで鑑賞)「神は見返りを求める」
(★★★★☆)(2022年日本)
冴えないYoutuberと中年男の善意のやりとりがいつしか憎しみを生む

06神は見返りを

Youtuber優里はあれこれ工夫を凝らした動画をアップするが一向にチャンネル登録は増えない、見かねた田母神はあれこれと優里を手伝い始める、無償の奉仕に感謝する優里とそれで心地良い満足感を得ていた田母神、2人の関係はこれ以上無い理想的な関係と思われたが、ちょっとした転換点が2人の関係をとんでもない方向にねじ曲げてしまう、、、



出だし快調、テンポ良く2人のYoutuber生活が描かれます、田母神も優里も如何にも現実にいそうな小市民、善意とひたむきな想いがこのまま結実すれば良いなあ、と思わせますが、、、田母神の人の良さが裏目に出て事態は一転、どんどん深みにハマっていく田母神が怖い、そして優里もまた怖い、

それでも、チラッと見せる2人の心根の良さに救いがあるのかと思いきや、、、ラストは既視感のあるシーンで終了、、、惜しいなあ、ホントに惜しい、私的にはもう少し性善説に落とし込んでも良かったような気もします、


(★★★★☆)(2020年韓米国)(原題:Enola Holmes)
シャーロック・ホームズには実は頭脳明晰な妹がいた!という探偵物語

06エノーラシャーロック

母親から厳しく、そして優しく愛を注がれ育ったエノーラだったが、ある日当然母親が失踪、兄のマイクロフトとシャーロックは実家に舞い戻り、エノーラを寄宿学校に入れようとする、しかし母親からの謎のメッセージを見つけたエノーラは単身ロンドンへ向かう、その途中事件に巻き込まれ、図らずも探偵業を始めることになる、



もう1本の「シャーロック 忌まわしき花嫁」同様、19世紀末の英国の世情を背景にしたシャーロック・ホームズ外伝的な物語、こちらの妹エノーラの物語は快活で愉しい、何度もマイクロフトやシャーロックを出し抜くエノーラもこれから名探偵への道を歩むんでしょう、度々出てくるエノーラの男装は民主主義の転換点の象徴かな?

2022年に続編が公開されるようです、楽しみ、


(★★?☆☆)(2015年英国)(原題:Sherlock: The Abominable Bride)
19世紀末のロンドン、シャーロック・ホームズが難事件に挑むのだが、、、珍作

06シャーロック花嫁

自殺した花嫁が殺人を犯すという奇怪な事件が発生、シャーロック・ホームズは事件の調査に乗り出す、いつも通り明晰な頭脳で着々と真相に迫るシャーロック、しかし、死者が殺人を犯すという事件が頻発、事態は混迷を深め、さらに宿敵モリアーティ教授の影がちらつき始める、、、



舞台を現代に移したベネディクト・カンバーバッチ主演のドラマ(BBC制作)の1作、これは19世紀末の英国に舞台を戻したシャーロック物語かと思いきや、後半にとってもヘンテコな展開が待ち受けていました、まったく予備知識無しで観たので少々興醒め、

19世紀末の英国が抱えていた課題、映画のテーマは「エノーラ・ホームズの事件簿」と奇しくも一緒、なるほどなあ、


(★★★☆☆)(2021年日本)
会社乗っ取りに巻き込まれたロボット開発者が選んだ反撃の方法は?

06夏の扉

将来を嘱望されている若き天才ロボット開発者宗一郎、養育してくれた科学者松下の娘と平穏な日々を過ごしていた、ある日、社長と秘書白石の裏切りにあい、会社の共同経営者の地位を失い、完成間近だったプラズマ蓄電池の研究成果も奪われてしまう、失意の中、なんとか反撃に出ようとする宗一郎と璃子だが、逆に白石の術中にハマってしまい宗一郎は永い眠りにつく、



タイトルから純愛物語かと思いきや、ロボット開発、コールドスリープ、そして途中からはヒューマロイドやタイムトラベルも出てくる展開に、これだけ揃えば複雑なトリックも伏線も張り放題、だが、あまりその効果が出ているとは思えない、そうだろうな、な感じの終盤への展開、璃子も眠りについたのが意外でしたが、、、




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