2022年12月12日
先週は多忙、劇場へ行けませんでした、なんとか自宅で4本、「漁港の肉子ちゃん」「ジェントルマン」「守護教師」「余命10年」
◆(自宅で鑑賞)「漁港の肉子ちゃん」
(★★★★☆)(2021年日本)
西加奈子原作小説のアニメ化、ほのぼのとした母と娘の物語
田舎の漁港で暮らす菊子と喜久子の母娘、菊子は食いしん坊でだらしなく、すぐに男に欺されるが、憎めない性格で“肉子ちゃん”と呼ばれ街のみんなから愛されている、娘の喜久子は11歳、学校の友だち関係で悩みもあるが肉子ちゃんの愛情をたっぷり受けて育っている、が、2人には大きな秘密があった、、、
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食べて食べて太ってオナラして寝て、ブスで天真爛漫な肉子ちゃん、そんな主人公の物語がとってもハッピー、肉子ちゃんを欺した男達以外は悪人が出てこない田舎の漁港、肉子ちゃんと喜久子の秘密もなんとなく想像はつくし、その秘密がこぼれだしてもポジティブ思考で逞しく乗り切っていく喜久子とどこまでも優しい肉子ちゃん、市井に生きる生身の人達の物語、
食べて食べて太ってオナラして寝て、ブスで天真爛漫な肉子ちゃん、そんな主人公の物語がとってもハッピー、肉子ちゃんを欺した男達以外は悪人が出てこない田舎の漁港、肉子ちゃんと喜久子の秘密もなんとなく想像はつくし、その秘密がこぼれだしてもポジティブ思考で逞しく乗り切っていく喜久子とどこまでも優しい肉子ちゃん、市井に生きる生身の人達の物語、
珍しく原作を読んでいた小説のアニメ化、小説とはまた違う魅力的な映画になっています、明石家さんまプロデュース、肉子ちゃんを演じる大竹しのぶは流石の貫禄、素晴らしい演技です、娘喜久子はキムタクと工藤静香の長女Cocomi、他に吉岡里帆、マツコ・デラックス、山西惇、ゆりやんレトリヴァと豪華な声優陣、さらにそれを上回る豪華なアニメ制作陣、上質な秀作となっています、
ほんわかした休日の鑑賞が似合います、
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◆(自宅で鑑賞)「ジェントルマン」
◆(自宅で鑑賞)「ジェントルマン」
(★★★★☆)(2017年米国・英国合作)(原題:The Gentlemen)
麻薬ビジネスを巡っての悪党達の虚々実々の駆け引きとその顛末

強大なマリファナビジネスを自らの才覚で築いたミッキー、そのビジネスを売却して引退することを決める、その利権を巡ってユダヤ人豪商が買収に乗り出す、そこに絡むチャイニーズマフィア、下町の不良、果ては偶じょうしつん発事故で死んだ青年の復讐にロシアンマフィアまで絡んでくる、それを追うゴシップ誌や私立探偵、事態は2転3転、予想不能な展開に、、、
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ショッキングな冒頭、欲に駆られた私立探偵と組織のやり手参謀とのやりとりを追うカタチで物語が進行、2転3転する事態を効果的に切り取っていく手法が成功しています、面白い、
ショッキングな冒頭、欲に駆られた私立探偵と組織のやり手参謀とのやりとりを追うカタチで物語が進行、2転3転する事態を効果的に切り取っていく手法が成功しています、面白い、
シナリオが巧妙すぎるし、登場人物が多いので、各勢力の動向を見失わないように集中して鑑賞する事が必要、というかなり疲れる映画でもあります、スクリーンでも鑑賞しましたが、2回目鑑賞でも混乱を避けるために物語に釘付けになる秀逸なサスペンスです、
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◆(自宅で鑑賞)「守護教師」
◆(自宅で鑑賞)「守護教師」
(★★★★☆)(2018年韓国)(原題:The Villagers)
マ・ドンソク主演、地味な小品ながら快調な展開です

ボクシングで名を馳せたギチョル、暴力事件を起こし田舎の高校で体育教師をすることに、
慣れない仕事の中で行方不明になっている同級生を独り探しているユジンと知り合う、学校は家出はよくある話と取り合わず、警察の捜査も一向に進まない、そんな中ユジンが何者かに襲われる、偶然ユジンを助けることになったギチョルは行方不明事件を追わない学校や警察の態度に疑念を抱く、、、
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お馴染みマ・ドンソク、元ボクシングのチャンピオンだが他の映画ほど豪腕を振るえる訳ではない、冴えない体育教師の身分で少しずつ事件の真相に迫っていくのは観ていてももどかしい、そこはガツンと行け!!という場面でもストレスが掛かります、事件の真相自体には驚きは無い、でもいつもと違うマ・ドンソクの設定が妙にチャーミングで成功しています、
お馴染みマ・ドンソク、元ボクシングのチャンピオンだが他の映画ほど豪腕を振るえる訳ではない、冴えない体育教師の身分で少しずつ事件の真相に迫っていくのは観ていてももどかしい、そこはガツンと行け!!という場面でもストレスが掛かります、事件の真相自体には驚きは無い、でもいつもと違うマ・ドンソクの設定が妙にチャーミングで成功しています、
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◆(自宅で鑑賞)「余命10年」
◆(自宅で鑑賞)「余命10年」
(★★★?☆)(2022年日本)
難病で余命10年と宣告された彼女の恋物語

茉莉は難病で余命10年と宣告されている、生きる事への執着を見せずに淡々と暮らしている茉莉、文章を書くのが好きで出版社でアルバイトも始める、少し病状が落ち着いたある日、気まぐれで高校の同窓会に出席、そこで同級生和人と再会する、上手く生きられない不器用な和人に惹かれ始める茉莉、決して恋はしないと誓っていた茉莉だが、、、
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物語の終盤で茉莉が私小説を書き始めます、そしてそれが世の中に出る事にもなるのですが、、、この物語の原作者も難病ですでに他界していることを思うと万感迫るものがあります、哀悼、
物語の終盤で茉莉が私小説を書き始めます、そしてそれが世の中に出る事にもなるのですが、、、この物語の原作者も難病ですでに他界していることを思うと万感迫るものがあります、哀悼、
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2022年12月05日
先週も5本、拍手喝采「ミセスハリス パリへ行く」、バランス良い「ブラックパンサー」「ブラックパンサー ワカンダ フォーエバー」、プロット破綻「ザ メニュー」他
〇(スクリーンで鑑賞)「ミセスハリス パリへ行く」
(★★★★★)(2022年英国)(原題:Mrs Harris Goes to Paris)
主人公もファッションも物語も、すべてがとってもチャーミングな映画

第2次世界大戦後のロンドン、出征した夫の帰りを待つ家政婦のエイダは黙々と働き、慎ましく暮らしている、ある日、エイダの元へ夫の戦死確認が伝えられる、生き甲斐を失うエイダ、そんなある日、家政婦の仕事中に偶然見たクリスチャン・ディオールのドレスに魅了されるエイラ、いつかディオールのドレスを手に入れることがエイダの新しい生き甲斐になる、、、
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久しぶりにワクワクしっぱなしの2時間を過ごしました、主人公の心根も、周りの人達も、ディオールのドレスも、すべてがとってもチャーミング、周りに笑顔と無償の奉仕を振りまく家政婦エイダに魅了され、ディオールのドレスを手に入れるという彼女の願いを後押しする人達の想いがラストまで続きます、
久しぶりにワクワクしっぱなしの2時間を過ごしました、主人公の心根も、周りの人達も、ディオールのドレスも、すべてがとってもチャーミング、周りに笑顔と無償の奉仕を振りまく家政婦エイダに魅了され、ディオールのドレスを手に入れるという彼女の願いを後押しする人達の想いがラストまで続きます、
せっせと貯めた貯金をドッグレースに賭けて全財産を失うなど、すこしお茶目なところもあるエイダ、ドレスの夢も潰えたかと思いきや思わぬ幸運が舞い込むのも、ディオール本店での偶然の巡り逢いと淡い想いも、ましてやディオール存続の危機を救う!?のも、日頃のエイダの博愛と慎ましさを見ていると納得、応援するしかないでしょう!という心持ちになりました、
上映館は少ないですが必見です!
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◆(自宅で鑑賞)「ブラックパンサー」
◆(自宅で鑑賞)「ブラックパンサー」
(★★★★☆)(2018年米国)(原題:Black Panther)
マーベルのヒーローものでは秀逸の出来映え、楽しめます!

アフリカにある農業国ワカンダ、過去の隕石の衝突でもたらされた物質ヴィブラニウムのパワーで独自の高度な文明を持っている、巧妙な外交と先端技術でその秘密は守られていたが、テロによりワカンダ国王が死去、それを機にワカンダ文明の秘密を知った秘密組織がヴィブラニウムを強奪しようと暗躍、儀式に乗っ取り王子が次の国王に就任、“ブラックパンサー”が誕生するが、ワカンダは侵略の危機を迎えることになる、、、
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2作目が公開されているので、観ていなかった1作目を予習鑑賞、マーベルのヒーローモノは観ないことにしているので、期待せずに観たら、、、面白かったです、ヒーローの活躍、アフリカの文明国という設定、過去のアフリカ人への差別問題、上手にバランス良く1つの物語に修練されてします、独特の衣装や美術もクオリティ高いです、
2作目が公開されているので、観ていなかった1作目を予習鑑賞、マーベルのヒーローモノは観ないことにしているので、期待せずに観たら、、、面白かったです、ヒーローの活躍、アフリカの文明国という設定、過去のアフリカ人への差別問題、上手にバランス良く1つの物語に修練されてします、独特の衣装や美術もクオリティ高いです、
休日のお気楽鑑賞にお奨めです、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ブラックパンサー ワカンダ フォーエバー」
〇(スクリーンで鑑賞)「ブラックパンサー ワカンダ フォーエバー」
(★★★!☆)(2022年米国)(原題:Black Panther: Wakanda Forever)
シリーズ2作目、再び若き国王を失ったワカンダに新たな危機が迫ります

若き国王が病気で急死、母親が女王になり世界の平和維持へ貢献しているワカンダ、そんな時、ヴィブラニウム探知を行っていた米国の海洋調査船で謎の事故が発生、ワカンダの関与が疑われる事態に、ワカンダの王女シュリは事故の真相を探るため奔走、そして海の底深くにワカンダと同じヴィブラニウム文明を持つ帝国タロカンの存在を知る、、、
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1作目で“ブラックパンサー”を演じた俳優チャドウイック・ボーズマンが2020年にガンで急死、シリーズ2作目は配役をそのままに、劇中でも国王が病死した設定で始まります、なんとも悲壮なスタートの物語、哀悼、
1作目で“ブラックパンサー”を演じた俳優チャドウイック・ボーズマンが2020年にガンで急死、シリーズ2作目は配役をそのままに、劇中でも国王が病死した設定で始まります、なんとも悲壮なスタートの物語、哀悼、
快作の1作目、シリーズ2作目の宿命である既視感も、主演俳優急死という悲しみも乗り越えて一定のクオリティを維持しています、それでもやはり1作目ほどの感動はなし、新たな“ブラックパンサー”誕生や、海の帝国との戦闘シーン、キャラクターデザインにも新味を出してはいますが、世界観が拡がった分、散漫にもなる、というジレンマ、、、シリーズ1作目を凌駕することはやはり難しい、
3作目を予感させるラストシーン、次回作も観ると思います、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ザ・メニュー」
〇(スクリーンで鑑賞)「ザ・メニュー」
(★★★☆☆)(2022年米国)(原題:The Menu)
グルメツアーで孤島に招待されたVIPたちの悲惨な運命

予約が取れないと評判の高名なシェフ スローヴィックによる孤島での晩餐会、マーゴとタイラーのカップル他、招待されたVIPたちは独創性溢れるコース料理に期待を膨らませていた、次々に供される逸品料理、しかしスローヴィックが彼らに怖ろしい晩餐を用意していた、、、
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前半はサスペンスに溢れています、得体の知れない不穏な空気、天才料理人が差し出す料理にもなにか棘がある、そして次第にエスカレートする料理の演出、招待客を待ち受けているとんでもない運命とは、、、
と、最後までサスペンスが維持されているかというと、、、残念ながら途中で息切れ、ま、基本的なプロットに無理があるので、前半戦のミステリアスなサスペンスを失った後半戦はとんでもない茶番へと変異してしまいます、シェフの動機や招待客の必然性などが脆弱、はいはい、ですよね、という感じでエンディングへ、ふ~ん、そうなんだ、シェフや招待客へ感情移入できませんでした、
「EMA」「アムステルダム」のアニヤ・テイラー=ジョイが奮闘、チーズバーガーだけが美味しそう、
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◆(自宅で鑑賞)「劇場版 ルパンの娘」
◆(自宅で鑑賞)「劇場版 ルパンの娘」
(★☆☆☆☆)(2021年日本)
TVドラマの劇場版コメディ、

う~ん、ついうっかり休日鑑賞、、、
とくに書きたいこと事項もなく、、、何も書けません、スイマセン、
あ、「ヤッターマン」も深キョンでしたね、、、くらいかな、
あ、「ヤッターマン」も深キョンでしたね、、、くらいかな、
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2022年11月28日
先週も5本、ミステリアスな「ザリガニの鳴くところ」、安定の「すずめの戸締まり」、これはどうだ?「ある男」、他に「オンリーザブレイブ」「シンウルトラマン」
〇(スクリーンで鑑賞)「ザリガニの鳴くところ」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:Where the Crawdads Sing)
最後まで気が抜けません、独特の世界観の上質ミステリー

ノースカロライナの湿地帯で街に住む青年の死体が発見される、僅かな状況証拠から湿地帯に独り住む娘カイアが逮捕される、幼い頃から不遇の環境、家族に見捨てられ独りで暮らすカイアに街の住民の眼は冷たい、裁判が始まると積み上がられる状況証拠と共にカイアの生い立ちが明らかになっていく、無罪を訴えるカイアだが、、、
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ボートで行き来するノースカロライナの湿地帯が怖い、ワタシは住めないなあ、なので、もっとドロドロした映画かなと思いきや、物語は案外冷静に進みます、家族が崩壊して独りたくましく生きるカイアに手を差し伸べる人達もいますが、大方の街の住人はカイアを変人扱い、画の才能に恵まれたカイアがやっと世間と関わりを持てそうになった時に被害者の男が現れ、カイアの運命が大きく揺れ動きます、
ボートで行き来するノースカロライナの湿地帯が怖い、ワタシは住めないなあ、なので、もっとドロドロした映画かなと思いきや、物語は案外冷静に進みます、家族が崩壊して独りたくましく生きるカイアに手を差し伸べる人達もいますが、大方の街の住人はカイアを変人扱い、画の才能に恵まれたカイアがやっと世間と関わりを持てそうになった時に被害者の男が現れ、カイアの運命が大きく揺れ動きます、
裁判の進行と共にカイアの生い立ちや初恋が明らかに、アリバイがあるにも関わらず犯人に仕立て上げらていくカイアを応援したくなるのも必然、が、最後のシークエンスはあれ?そうなの?という展開になります、真実はどこに?最後まで気を抜かずに鑑賞してください、
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〇(スクリーンで鑑賞)「すずめの戸締まり」
〇(スクリーンで鑑賞)「すずめの戸締まり」
(★★★★!)(2022年日本)
新海誠ワールド全開!テンポ良く新海ワールドに引き込まれます!!

宮崎で暮らす岩戸鈴芽はある朝“扉を探している”という青年草太とすれ違う、かすかな胸騒ぎを草太を追いかけて街の廃墟に入り込むと、そこには異次元への“扉”が!そこからは異様な“謎のミミズ”が溢れ出していた、草太と鈴芽はなんとかその扉を閉めて事なきを得るが、、、謎のネコが出現、草太は椅子に姿を変えられてしまう、逃走する猫を追う草太、そした鈴芽も彼らを追って遠く東北まで“戸締まりの旅”をする事になる、、、
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アニメ作品はあまり鑑賞しないのですが、、、面白かった!新海誠ワールド全開!これまでの作品同様、異次元の設定ですが、テンポ良い語り口であっという間に新海誠ワールドに引き込まれます、
アニメ作品はあまり鑑賞しないのですが、、、面白かった!新海誠ワールド全開!これまでの作品同様、異次元の設定ですが、テンポ良い語り口であっという間に新海誠ワールドに引き込まれます、
“扉”があるのは全国の廃墟、愛媛~神戸~東京~東北と物語は進んでいきます、それは現実にあった災害の街も連想させます、今作も背景に実在の街並みや建物が頻出、この映画的作法もまた物語にリアリティを与えています、全国で『あ!ここは!!』という声が上がっているでしょう、
廃墟が持っている思い出へのメッセージがこの映画のコアなのでしょうが、そこに至るまでの映画的作法やキャラクターがすでに成功していました、謎の猫の映画的レトリックにもやられた感じ、観て損は無し!
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〇(スクリーンで鑑賞)「ある男」
(★★★?☆)(2022年日本)
亡くなった夫がまったくの別人だった!?身元不明の男の正体は?

息子と二人暮らしの里枝、ふらりと現れた大祐と恋に落ち再婚、娘も産まれ幸せな生活を送っていたが、不慮の事故で大祐が死亡、弔問に訪れた大祐の兄が遺影を観て思わぬ言葉を発する、『この人は大祐ではありません』、、、里枝から依頼を受けた弁護士の城戸は大祐になりすました男Xの身辺調査を始める、徐々に明らかになるXの素性、Xにはどうしても消し去りたい過去があった、、、
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全編に漂う息苦しい空気感、監督の狙いはある程度成功しているのでしょうが、、、世の中の不条理を詰め込みすぎて、かえって十分に機能しなくなったような印象、「他人へのなりすまし」、これだけでも映画的な興味をかき立てるのには十分かと思いますが、そこにトッピングされるヘイトスピーチ、在日3世、名家の重圧、犯罪者の子ども、不倫、不安定な母子家庭と不条理の連打、そりゃ息苦しくなります、
全編に漂う息苦しい空気感、監督の狙いはある程度成功しているのでしょうが、、、世の中の不条理を詰め込みすぎて、かえって十分に機能しなくなったような印象、「他人へのなりすまし」、これだけでも映画的な興味をかき立てるのには十分かと思いますが、そこにトッピングされるヘイトスピーチ、在日3世、名家の重圧、犯罪者の子ども、不倫、不安定な母子家庭と不条理の連打、そりゃ息苦しくなります、
ラストシーンはとっても映画的なのですが、テーマが多すぎてかえって際立たなかった、彼はなぜなりすましたのか?大祐と里枝の心の動きに絞って映画的レトリックを配した方が良かったような気がします、
妻夫木聡がCMキャラに見えてしまう^^)安藤サクラと清野菜名モッタイナイ、小薮千豊好演、
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◆(自宅で鑑賞)「シン・ウルトラマン」
◆(自宅で鑑賞)「シン・ウルトラマン」
(★★★!☆)(2022年日本)
ご存じウルトラマンの21世紀版、禍威獣(かいじゅう)、外星人とウルトラマンとの闘い

日本国内に次々と出現する巨大生物:禍威獣に対応するため設立された「禍威獣特設対策室(略称:カトクタイ)」は日々禍威獣退治に明け暮れていた、電気禍威獣ネロンガとの闘いに苦戦していると、突然宇宙から飛来したヒト型外星人“ウルトラマン”に窮地を救われる、しかしその闘いの最中にカトクタイ隊員神永が一時姿を消してしまう、さらに外星人ザラブやメフィラスが次々と出現、日本国との平和協定締結を迫ってくるが、、、
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はやくもAmazonで配信が始まったので自宅でも鑑賞、子どもの頃の記憶がくすぐられて、とても楽しい映画であります、ウルトラマン大好き、
はやくもAmazonで配信が始まったので自宅でも鑑賞、子どもの頃の記憶がくすぐられて、とても楽しい映画であります、ウルトラマン大好き、
が、「シン・ゴジラ」のようなパラダイムシフトは起こらなかった、そこは監督も承知の上での今作と云うことで良いともいます、それはサブタイトルの「空想特撮映画」というコピーに現れています、
「シン・ゴジラ」は、着ぐるみがCGゴジラへ変換されたことでまったく別モノ・別ジャンルの映画として鑑賞できるようになったのに対して、「シン・ウルトラマン」はあくまで空想特撮映画、TV版の延長線上にあるハイクオリティの特撮映画ということになっています、
これはいくらCGを駆使してもウルトラマン(ヒトがスーツを着ているフォルム)の存在にリアリティをもたらすことが出来ない、もしくはリアリティが映画的には得策ではない、というのが監督の考えだったような気がします、ワタシ的には納得の着地点、楽しい映画でした、
「シン・ゴジラ」は、着ぐるみがCGゴジラへ変換されたことでまったく別モノ・別ジャンルの映画として鑑賞できるようになったのに対して、「シン・ウルトラマン」はあくまで空想特撮映画、TV版の延長線上にあるハイクオリティの特撮映画ということになっています、
これはいくらCGを駆使してもウルトラマン(ヒトがスーツを着ているフォルム)の存在にリアリティをもたらすことが出来ない、もしくはリアリティが映画的には得策ではない、というのが監督の考えだったような気がします、ワタシ的には納得の着地点、楽しい映画でした、
浅見弘子役は長澤まさみしかなかったキャスティングだと感心しました、最近、ウルトラマンとメフィラスの会話のパロディがCMになっていますが、企画者はウルトラマンのファンかな?^^)
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◆(自宅で鑑賞)「オンリー ザ ブレイブ」
(★★★★☆)(2017年米国)(原題:Only the Brave)
山火事に立ち向かう森林消防団の闘い、実話に基づく物語

アリゾナ州の小さな街プレスコットで全米初の自治体ホットショット(精鋭消防団)を目指すエリック、各地の森林火災に出動、優秀な働きをするが、他のホットショットのサポートに回る日々、それでも活躍が認められついにホットショットと認定される、欠員募集で採用した元薬物中毒のブレンダンは子どもが出来たのを期にやり直そうとするが訓練について行けない、そんなある日、地元で大規模な森林火災が発生、出動したエリックらは最前線で炎と闘うが航空消火隊のミスで窮地に陥る、1人偵察に出たブレンダンも炎に取り囲まれてしまうが、、、
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米国の森林火災の頻度とスケールは桁違い、消火活動も火を消すというより延焼を防ぐための防御溝掘りや、先に木々を焼き払って延焼を止めるという手法、知りませんでした、建物火災と森林火災はまったくの別物なんですね、
米国の森林火災の頻度とスケールは桁違い、消火活動も火を消すというより延焼を防ぐための防御溝掘りや、先に木々を焼き払って延焼を止めるという手法、知りませんでした、建物火災と森林火災はまったくの別物なんですね、
リアリティのある撮影と物語は見応えあり、実話に基づいているのでどうしようもないのですが、結末に唖然、、、悲しい、、、
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2022年11月21日
先週も5本、王道のラブコメディ「チケット トゥ パラダイス」、垂涎の料理「土を喰らう十二ヵ月」、他に「犯罪都市ラウンドアップ」「グッバイレーニン」「ブレイブワン」
〇(スクリーンで鑑賞)「チケットトゥ パラダイス」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:Ticket to Paradise)
2大俳優共演の王道ラブコメディ、期待以上に楽しめました

20年前に離婚したデヴィッドとジョージアは犬猿の仲、一人娘リリーが晴れてロースクールを卒業、友達とバリ島へ卒業旅行に出掛けるが、そこで海藻農園を営む現地の青年グデと恋に落ち電撃結婚する事に、これに驚いたデヴィッドとジョージアは一時休戦、協同してリリーの結婚式を阻むため勇躍2人でバリ島へ向かうが、、、
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久々にハリウッドらしい完成度の高いコメディを楽しみました、結婚を阻むためにあれやこれやと策略を巡らす両親が滑稽、軽妙な会話が絶妙、お互いに反目しながらも、それでも娘を思う心からの行動には強い想いがあります、そして、2人の協同妨害工作はいつしか自らの気持ちを見つめ直す事になって行く展開がなかなか上手、
久々にハリウッドらしい完成度の高いコメディを楽しみました、結婚を阻むためにあれやこれやと策略を巡らす両親が滑稽、軽妙な会話が絶妙、お互いに反目しながらも、それでも娘を思う心からの行動には強い想いがあります、そして、2人の協同妨害工作はいつしか自らの気持ちを見つめ直す事になって行く展開がなかなか上手、
ラストは期待通りやってくれます、伏線となるワードがよく効いていました、バリ島の風景が美しすぎるし、ジュリアロバーツもジョージクルーニーも芸達者、気楽に鑑賞して爽快な気分になれる王道のラブコメディでステーション、
タイトルバックのNGシーン、アドリブ連発、撮影現場ってこんな感じなのか、楽しそう、
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〇(スクリーンで鑑賞)「土を喰らう十二ヵ月」
〇(スクリーンで鑑賞)「土を喰らう十二ヵ月」
(★★★★☆)(2022年日本)
肉も魚も出てこない料理映画、じっくり四季を映した良心的力作

信州の山里に独り暮らす作家のツトム、山の幸や畑の実りを食して日々を暮らしている、東京から原稿を取りにやってくる編集者の真知子はツトムの料理が大好き、無邪気に食らいつく料理の数々、季節が流れていく中で淡々と進む毎日、それでも人生には様々な物語がさざ波のように寄せて来る、、、
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うん、良い映画でした、全篇ほぼこれ食!とにかく食べる、食べる、食べる、野菜が、御飯が、味噌汁が美味しそう!肉も魚も一度も出てこない、精進料理のみ、それでも滋味溢れる料理で心もお腹も一杯になります、
うん、良い映画でした、全篇ほぼこれ食!とにかく食べる、食べる、食べる、野菜が、御飯が、味噌汁が美味しそう!肉も魚も一度も出てこない、精進料理のみ、それでも滋味溢れる料理で心もお腹も一杯になります、
二十四節季に乗せて観せる隠遁生活、そこには心の穏やかさをかき乱すモノなど無いのではないかと思っていると、これがそうでもないのが人生、欲と向き合い死と向き合うのも人生、
「キネマの神様」が急遽の代役だった沢田研二、それに比べるとじっくり年月を掛けて撮った本作は好演、嵌っていました、
とにかく出てきた料理を思い出せるかぎり書いておきましょう、
干し柿、里芋焼き、山椒、筍、胡瓜と茄子糠漬け、雪の下の根菜、沢庵、おひたし、大根、味噌、なめこ、60年前の梅干し、紫蘇、胡麻豆腐、茄子の味噌炒め、瓜、素麺、栗、そして白飯、
白飯、味噌汁、大根の焚いたんに味噌、梅干しの膳、食べてみたい、
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〇(スクリーンで鑑賞)「犯罪都市 THE ROUNDUP」
〇(スクリーンで鑑賞)「犯罪都市 THE ROUNDUP」
(★★★!☆)(2022年韓国)(原題:The Roundup)
マ・ドンソク演じる豪腕刑事が暴れまくる

ベトナムで自首してきた逃亡犯の身柄を引き取るためハノイへ向かったソクト刑事、現地で思わぬ誘拐事件に巻き込まれ部長が負傷、誘拐犯ヘサンは身代金強奪のため韓国へ舞い戻る、ヘサンを逮捕するためソクト刑事もソウルに戻り捜査に乗り出すが、一歩先にヘサンはまたも誘拐に成功する、、、
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ハリウッドデビューを果たしたマ・ドンソクが暴れまくります、韓国では刑事もヤクザも拳銃を所持しないので、武器はナイフ・包丁・棍棒、そして鉄拳、なのでとりあえず殴り合いと接近戦の連続で少々食傷気味にもなりますが、終盤の身代金引き渡しのシークエンスはそれなりにサスペンスもあり楽しめました、
ハリウッドデビューを果たしたマ・ドンソクが暴れまくります、韓国では刑事もヤクザも拳銃を所持しないので、武器はナイフ・包丁・棍棒、そして鉄拳、なのでとりあえず殴り合いと接近戦の連続で少々食傷気味にもなりますが、終盤の身代金引き渡しのシークエンスはそれなりにサスペンスもあり楽しめました、
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◆(自宅で鑑賞)「グッバイ レーニン」
◆(自宅で鑑賞)「グッバイ レーニン」
(★★★!☆)(2003年ドイツ)(原題:Good Bye Lenin!)
東西ドイツ統合の間で暮らす東ドイツ庶民の悲喜交々の物語、シリアスかコメディか?

1989年10月、東西統一前の東ドイツ、反体制デモに参加している息子を目撃した社会主義信奉者の母親は心筋梗塞で倒れ8ヵ月間意識不明に、その間にベルリンの壁は崩壊、東ドイツ社会主義は風前の灯に、大きなショックを与えると再度の心臓発作による死の危険があると医師に言われた息子は母親にこの事実を隠して部屋の中だけで暮らすように仕向けるが、、、
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コメディ?シリアス?親子の物語?社会主義体制への批判?自由主義体制への皮肉?
コメディ?シリアス?親子の物語?社会主義体制への批判?自由主義体制への皮肉?
独特の語り口で物語は進行、母親に東ドイツ社会主義の終焉を悟らせないために、息子は涙ぐましい努力をします、東ドイツの食品をかき集め、ニセのニュース番組を作り、古い友を呼んで東ドイツの繁栄を祝う、、、それはいつしか息子本人の社会主義への憧憬へと変わっていったようにも観れます、
母親を捨てて西ドイツへ亡命した父親とのエピソードが良く出来ていて、後半の微妙な展開に観入ることになります、母親はどこまで真実を知っていたのか?あの微笑みと息子への優しい視線が気になります、
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◆(自宅で鑑賞)「ブレイブ ワン」
◆(自宅で鑑賞)「ブレイブ ワン」
(★★★☆☆)(2007年米国)(原題:The Brave One)
暴漢に襲われ夫を失った女性の苦悩と反撃

ある夜、散歩をしていたエリカは暴漢に襲われ重症を負い夫は死亡、犯人の手がかりはなく恐怖のため外出も出来ないリリーは護身用の拳銃買い求めようとするが申請に時間が掛かる、結局売人から闇の拳銃を買ってしまうエリカ、ある日エリカは地下鉄車内でまたもや若者に襲われるが、これを拳銃で射殺、エリカの中でなにかが解き放たれる、、、
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冒頭のエリカが襲われるシーンは相当怖い、でも警察がほとんど動かないのが不思議、何か裏でもあるのかと思いましたが単なる怠慢?どんどんエリカの心が復讐心に蝕まれていく様は悲しくもあります、冒頭の怠慢がラストで回収されますが、、、ちょっとどうなの?という結末、う~ん、これでは心は満たされません、
ジョディ・フォスター、この頃から強い女性を演じるようになったのかな?やはり魅力的な俳優です、
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冒頭のエリカが襲われるシーンは相当怖い、でも警察がほとんど動かないのが不思議、何か裏でもあるのかと思いましたが単なる怠慢?どんどんエリカの心が復讐心に蝕まれていく様は悲しくもあります、冒頭の怠慢がラストで回収されますが、、、ちょっとどうなの?という結末、う~ん、これでは心は満たされません、
ジョディ・フォスター、この頃から強い女性を演じるようになったのかな?やはり魅力的な俳優です、
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2022年11月14日
先週は5本、低予算邦画が躍動「MONDAYS」「映像研には手を出すな!」、凄い撮影「ミアとホワイトライオン」快調「エノーラ・ホームズの事件簿2」など
〇(スクリーンで鑑賞)「MONDAYS」
(★★★★!)(2022年日本)
同じ1週間を繰り返すタイムループに陥った広告代理店マンたちの脱出劇

小さな広告代理店、プレゼン準備のための泊まり込み作業を終えて迎えた月曜日の朝、なんとかプレゼンは無事終了するが、クライアントのワガママな要望に今週もハードな作業が続きそう、、、と、馬車馬のように1週間働いてまた次の月曜日の朝を迎えると、それは、、、先週とまったく同じ事が起こる月曜日だった!?
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面白い!同じ月曜日の朝のシーンが何回も繰り返されながら物語が進行、タイムループに陥っていることが明らかになっていく段がとっても面白く目が離せない、やっとのことで全員がタイムループを共有、脱出に向けての計画を進めるためのプレゼンテーションも面白い、解決の段で腰砕けになりそうな予感も見事に乗り切って最後まで楽しめました、
面白い!同じ月曜日の朝のシーンが何回も繰り返されながら物語が進行、タイムループに陥っていることが明らかになっていく段がとっても面白く目が離せない、やっとのことで全員がタイムループを共有、脱出に向けての計画を進めるためのプレゼンテーションも面白い、解決の段で腰砕けになりそうな予感も見事に乗り切って最後まで楽しめました、
タイムループやパラレルワールドものは、矛盾無く破綻無く上手に解決するのが難しい、いや、元々矛盾した設定なのでご都合主義的な終わり方しか無いのだが、、、本作はその結末をまったく違うモチーフを持ち出すことで上手にテーマをすり替えた、そこが監督の上手なところ、
主演の円井わんがチャーミング、マキタスポーツは良き役回り、観て損は無し、
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◆(自宅で鑑賞)「映像研には手を出すな!」
◆(自宅で鑑賞)「映像研には手を出すな!」
(★★★★!)(2020年日本)
コミック原作、乃木坂46主演と侮るなかれ、アニメ愛たっぷりの青春コメディ

全員にクラブ活動が義務づけられている芝浜高校、生徒会が全員のクラブ活動を厳しく取り締まっている、みどりは“アニメは設定が命!”の監督肌、アニメータ志望のツバメ、プリデューサーのさやかの3人で「映像研究同好会」を設立するが、生徒会は乱立するクラブの統廃合に乗り出す、存続の危機を迎えた映像研は文化祭で自主制作アニメ映画を上映することでクラブの存続を図るが、、、
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これまた面白い!とにかくアニメへの愛が深いのがヨロシイ、みどりの妄想的深~いアニメへの愛と蘊蓄がほとばしる映画作り作業が傑作、ステレオタイプの生徒会の過激な設定も笑えます、劇中の完成したアニメ映画をもっと観たかった気がするけど、、、制作費が足りなかったのかな?大作商業作品の予算を削ってこの映画に回して欲しかったなあ、と思える良質なコメディでした、もう1回観たい映画、
これまた面白い!とにかくアニメへの愛が深いのがヨロシイ、みどりの妄想的深~いアニメへの愛と蘊蓄がほとばしる映画作り作業が傑作、ステレオタイプの生徒会の過激な設定も笑えます、劇中の完成したアニメ映画をもっと観たかった気がするけど、、、制作費が足りなかったのかな?大作商業作品の予算を削ってこの映画に回して欲しかったなあ、と思える良質なコメディでした、もう1回観たい映画、
齋藤飛鳥、役者やのう^^)
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◆(自宅で鑑賞)「エノーラ・ホームズの事件簿2」
◆(自宅で鑑賞)「エノーラ・ホームズの事件簿2」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:)
名探偵ホームズの妹エノーラシリーズ2作目、エノーラがキュートでスマート

1800年代後半、前回の事件解決で晴れて探偵事務所を開いたエノーラだったが依頼人はとんと現れない、そんな時、幼い少女から行方不明になった姉の捜索依頼がある、姉が勤めていたマッチ工場に潜入したエノーラは事件の匂いを嗅ぎつける、同じ頃兄のシャーロックも官憲の汚職事件を追いかけていた、手柄を争って兄と張り合うエノーラだったが事件は意外な展開をみせる、、、
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シリーズ2作目も快調です、19世紀末のロンドンを舞台にキュートなおてんば探偵が活躍します、兄のシャーロックは相変わらず堅物ですが、妹にはなかなか優しい態度でホッとします、意外な事件の黒幕、宿敵モリアーティ教授も登場とサービス満点、肩の凝らない2時間、、休日の映画鑑賞に、
シリーズ2作目も快調です、19世紀末のロンドンを舞台にキュートなおてんば探偵が活躍します、兄のシャーロックは相変わらず堅物ですが、妹にはなかなか優しい態度でホッとします、意外な事件の黒幕、宿敵モリアーティ教授も登場とサービス満点、肩の凝らない2時間、、休日の映画鑑賞に、
Netflixで配信中、
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◆(自宅で鑑賞)「ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日」
◆(自宅で鑑賞)「ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日」
(★★★★☆)(2018年フランス)(原題:Mia et le lion blanc)
野生ライオンと少女の物語、そしてやりきれないレジャーハンティング問題も

南アフリカでライオン育成園を経営するミアの一家、心の病を抱える兄を支える母、育成園経営に苦しむ父、ミアが孤立感を高まらせていたある日、ホワイトライオンが生まれる、ミアと白いライオンは日々一緒に暮らし強い絆で結ばれていくが、いつか別れの日が来ます、
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まず撮影手法が凄い、実際のホワイトライオンの誕生から3年の時間を掛けて、ミアとライオンの成長をリアルに追う形で撮影されています、ミアも3年間でずいぶん成長しました、もちろんライオンはもう成獣になります、それでもCG無しの実写だけでヒトとライオンの共演を撮影したのが凄い、
まず撮影手法が凄い、実際のホワイトライオンの誕生から3年の時間を掛けて、ミアとライオンの成長をリアルに追う形で撮影されています、ミアも3年間でずいぶん成長しました、もちろんライオンはもう成獣になります、それでもCG無しの実写だけでヒトとライオンの共演を撮影したのが凄い、
物語は今も南アフリカで合法的に行われているトロフィーハンティング(商業的な模擬野生動物狩り)問題をあぶり出します、ヒトだけが楽しみのために野生動物を殺す、この現実と減り続ける野生動物、考えさせられるテーマです、
ぜひ鑑賞を!
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◆(自宅で鑑賞)「テイクオーバー」
◆(自宅で鑑賞)「テイクオーバー」
(★★?☆☆)(2022年オランダ)(原題:The Takeover)
悪事を暴いたハッカーに襲いかかる闇の組織

天才的ハッカーのメル、軽い気持ちで悪事を働く企業のシステムをダウンさせて憂さを晴らしている、が、ある日、メルが企業のシステムをダウンさせると、メルが殺人を犯す動画がさらされ警察から追われることに、さらに謎の集団もメルを追い始める、、、
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序盤は快調なのですが、後半は脚本が粗く、え?なぜ?どうして?の連続、ちょっと失速してしまいました、珍しいアムスレルダムが舞台の物語、異国情緒は楽しめます、
序盤は快調なのですが、後半は脚本が粗く、え?なぜ?どうして?の連続、ちょっと失速してしまいました、珍しいアムスレルダムが舞台の物語、異国情緒は楽しめます、
恥ずかしながらハッカーの意味を誤解していました、ハッカー=コンピュータを利用した犯罪者?と思っていました、ハッカーは本来犯罪者ではなく『コンピュータシステムに詳しい人』という意味なんですね、犯罪を働くハッカーは“クラッカー”と呼ぼうという提案もあるそうです、なるほど、
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2022年11月07日
先週は6本、すべてベースon実話「西部戦線異状なし(2022)」、「アムステルダム」「キュリー夫人」「グッドナース」「殺人の追憶」「プリンセス ダイアナ」
◆(自宅で鑑賞)「西部戦線異状なし」(2022リメイク版)
(★★★★☆)(2022年ドイツ)(原題:Im Westen nichts Neues)
名作(1930)のリメイク、戦争の悲惨さと無意味さをしっかりと感じて欲しい、必見
第一次世界大戦、膠着状態が続く西部戦線(独軍vs英仏軍)に続々とドイツの若者が投入される、戦場で手柄を上げるよう鼓舞する大人、意気揚々と戦場へ向かう若者、しかし現実の戦場は過酷の一言、延々と続く狭い塹壕での戦闘、食料も十分ではない、古典的突撃には新兵器機関銃の威力が凄まじい、次々と命を落としていく若者達、そこには栄光はなかった、、、
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1930年制作の同タイトル映画のリメイクです、リメイク版にはオリジナル版を彷彿とさせるシーンもあります、こちらも必見、
第一次世界大戦(1914~1918)は戦車・航空機・機関銃・毒ガス・有刺鉄線などの新兵器が投入され戦死者が飛躍的に増えた近代戦争、騎士道的決闘の様相(銃剣とスコップが武器!)が残っていたそれまでの戦争とは一変、古典的な銃剣突撃は機関銃の前に無力化、守勢有利となったためスイスから英仏海峡まで700kmに渡る塹壕が掘られ、5年近くにわたる膠着状態が続き、この間前線はほとんど動かず、僅か数百メートルの陣地を取り合うために1300万人以上が戦死しました、この悲惨な近代戦争の本質をぜひ脳裏に焼き付けていただきたいです、
1930年制作の同タイトル映画のリメイクです、リメイク版にはオリジナル版を彷彿とさせるシーンもあります、こちらも必見、
第一次世界大戦(1914~1918)は戦車・航空機・機関銃・毒ガス・有刺鉄線などの新兵器が投入され戦死者が飛躍的に増えた近代戦争、騎士道的決闘の様相(銃剣とスコップが武器!)が残っていたそれまでの戦争とは一変、古典的な銃剣突撃は機関銃の前に無力化、守勢有利となったためスイスから英仏海峡まで700kmに渡る塹壕が掘られ、5年近くにわたる膠着状態が続き、この間前線はほとんど動かず、僅か数百メートルの陣地を取り合うために1300万人以上が戦死しました、この悲惨な近代戦争の本質をぜひ脳裏に焼き付けていただきたいです、
ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル発射と21世紀になっても争いの種はなくなりません、一旦戦争になると勝者などいないのが現代の戦争、本作でも描かれていますが一番有効な戦争抑止力は外交力です、兵器は勝利を呼ばないことを憶えておきましょう、
Netflixで配信中、
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〇(スクリーンで鑑賞)「アムステルダム」
〇(スクリーンで鑑賞)「アムステルダム」
(★★★?☆)(2022年米国)(原題:Amsterdam)
1930年代、戦友2人と女性が友人の謎の死から大きな陰謀の渦に巻き込まれます
第一次世界大戦の西部戦線で戦友となったバートとハロルド、そして看護師ヴァレリーは戦後のアムステルダムで平和なひとときを過ごした後、別れ別れに、NYで医師となったバートはハロルドから不審死体の解剖を依頼される、殺人を予感させる証拠を見つけるが関係者が目の前で殺害され、その容疑が2人に掛かる、罪を晴らすために頼った資産家の家でヴァレリーと再会、3人の奇妙な闘いが始まる、、、
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これもベースon実話、第一次世界大戦後のNY、関係者が次々と殺害されていく裏には第2次世界大戦へと続く大きな陰謀の力が働いていました、、、という、シリアスな物語なのですが、映画は独特のタッチ、ゴージャスなキャスト・素晴らしい衣装・美術なのに、、、これは?コメディとして観た方が良いのか?と思ってしまうような演出も、監督の意図でしょうが、個人的には本格派ミステリーの方が観たかったかも、、、
これもベースon実話、第一次世界大戦後のNY、関係者が次々と殺害されていく裏には第2次世界大戦へと続く大きな陰謀の力が働いていました、、、という、シリアスな物語なのですが、映画は独特のタッチ、ゴージャスなキャスト・素晴らしい衣装・美術なのに、、、これは?コメディとして観た方が良いのか?と思ってしまうような演出も、監督の意図でしょうが、個人的には本格派ミステリーの方が観たかったかも、、、
マーゴット・ロビー以下の女性俳優陣が美しすぎます、
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〇(スクリーンで鑑賞)「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」
(★★★★☆)(2019年英国)(原題:Radioactive)
放射能を発見したノーベル賞科学者キュリー夫人の伝記物語
ポーランドからパリに移ってきたマリは頑固一徹、化学実験に取り組んでいるが女性科学者への理解はなく大学からの支援も打ち切られてしまう、そんなマリの才能を見抜いた科学者ピエール・キュリーはマリとの共同研究を提案、その後2人は結ばれ、画期的な研究成果を生み出していくのだが、、、
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名前だけは知っているキュリー夫人の功績と苦悩を知ることが出来たのがまず収穫、2人の最大の発見が“Radioactive”=放射能である事も知らなかった、ラジウム元素の発見=放射能の発見だったんですね、スクリーンではこの放射能に纏わる歴史的事件(ヒロシマ・ネバダ・チェルノブイリなど)も映し出されます、偉大な発見につきまとう功罪がテーマ、キュリー夫人の男性社会への反抗は徹底しているのにビックリ、後半生の名声失墜も意外でした、
名前だけは知っているキュリー夫人の功績と苦悩を知ることが出来たのがまず収穫、2人の最大の発見が“Radioactive”=放射能である事も知らなかった、ラジウム元素の発見=放射能の発見だったんですね、スクリーンではこの放射能に纏わる歴史的事件(ヒロシマ・ネバダ・チェルノブイリなど)も映し出されます、偉大な発見につきまとう功罪がテーマ、キュリー夫人の男性社会への反抗は徹底しているのにビックリ、後半生の名声失墜も意外でした、
夢想シーンが多いものの観やすい映画でした、鑑賞お奨めします、ロザムンド・パイクが魅力的、
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◆(自宅で鑑賞)「グッドナース」
◆(自宅で鑑賞)「グッドナース」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:The Good Nurse)
病院で続く不審死の真相は?厳しい状況で奮闘する看護師の物語
夜間勤務の看護師エイミーの仕事は激務、シングルマザーで自らも持病を抱えているが1年間勤務しないと保険適用されないので必死に働いている、そんな夜間シフトにベテラン看護師のチャーリーが補充される、エイミーとチャーリーは良好な関係を構築、そんな時患者が病院で死亡、警察が調査に入ろうとするが病院当局は調査に協力的では無い、、、
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ヒリヒリする不安感が冒頭から全編に漂います、後半はサイコキラー的な恐怖も沸き起こってきます、怖い物語でした、これも実際に起こった事件だそうです、怖い怖い、
ヒリヒリする不安感が冒頭から全編に漂います、後半はサイコキラー的な恐怖も沸き起こってきます、怖い物語でした、これも実際に起こった事件だそうです、怖い怖い、
米国でも看護師の就労状況は過酷、気の抜けない夜間勤務の中で絆を築く2人に共感を覚える間も無く発生する死亡事件、米国では“病院で人が死ぬ”事は異常事態、救急以外で病院内で死ぬ人はホントに少ないようです、日本とは大違い、ここらも興味深いです、
Netflixで配信中
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◆(自宅で鑑賞)「殺人の追憶」
◆(自宅で鑑賞)「殺人の追憶」
(★★★★☆)(2003年韓国)(原題:Memories of Murder)
こちらも実話、農村で起こる連続猟奇殺人に挑む刑事
1986年、のどかな農村で若い女性を狙った猟奇殺人が発生、地元警察の2人の刑事は見込み捜査を続けるが思うように成果が上がらない中、同じ手口の2人目の被害者が出る、何人かの容疑者を逮捕拷問するも真犯人ではない、ソウル警察からエリート刑事も捜査に参加するが犯人は浮かび上がってこない、が、ついにホンボシと思われる青年にたどり着く、、、
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実話を元にしているのでもどかしい、フィクションなら僅かな手がかりから見事な推理で犯人を見事に追い詰めて、、、となるのでしょうが現実の捜査は遅々として進まずもどかしいです、そしてラストも、、、
実話を元にしているのでもどかしい、フィクションなら僅かな手がかりから見事な推理で犯人を見事に追い詰めて、、、となるのでしょうが現実の捜査は遅々として進まずもどかしいです、そしてラストも、、、
見応えのある映画ですが、モヤモヤは治まりません、
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〇(スクリーンで鑑賞)「プリンセス・ダイアナ」
〇(スクリーンで鑑賞)「プリンセス・ダイアナ」
(★★★★☆)(2022年英国)(原題:The Princess)
こちらはドキュメンタリー、婚約から事故死までのダイアナ妃16年間の記録
1981年チャールズ皇太子の婚約者として一躍注目を集めた保育士のダイアナ、荘厳で華麗なロイヤルウェディングから2人の息子をもうけるが、皇太子の不倫、女王との確執などダイアナを襲う試練、そして離婚後の慈善活動、自らのスキャンダル、そして衝撃的な事故死(1996年)、世界が悲しんだ葬儀、、、悲劇のプリンセスの16年間、
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没後25年を期に映画「スペンサー ダイアナの決意」も公開、映画版・ドキュメンタリーともやるせない、でも、知らなかった生々しい王室の内情、とっても人間臭い英国王室にもビックリ!と好感も、
没後25年を期に映画「スペンサー ダイアナの決意」も公開、映画版・ドキュメンタリーともやるせない、でも、知らなかった生々しい王室の内情、とっても人間臭い英国王室にもビックリ!と好感も、
しかし、もしダイアナが生きていたら、、、と思ってしまうのはワタシだけではないでしょう、哀悼、、、
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2022年10月31日
先週も5本、明るい難病物語「こんな夜更けにバナナかよ」、苦境に立ち向かう「私は世界一幸運よ」「そして父になる」、独特の話法「スペンサー」「告白」
◆(自宅で鑑賞)「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」
(★★★★☆)(2018年日本)、
難病モノながら全編笑いと愛に溢れています

筋肉が徐々に衰える難病の鹿野、多くのボランティアに支えられワガママに生きている、医学生の田中は高い志を持ち鹿野の介護ボランティアに、恋人の美咲も渋々ボランティアに、鹿野のワガママは度を超えているが、何故かボランティアは嬉々として鹿野を支える、そんな鹿野の生死を決める事態が発生、、、
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鹿野のワガママは度を超しており、ついに美咲がぶち切れてボタンティアを辞めてしまう、うん、その気持ち分ります^^)しかし、そこから先がとっても映画的実話、そんなワガママな鹿野が起こす奇跡に魅せられていく美咲やボランティアのメンバー、志を持ちながらも現実に直面して挫折する医学生田中、鹿野のワガママが周りの人達の人生を変えていく様が魅力的な物語になっていました、
鹿野のワガママは度を超しており、ついに美咲がぶち切れてボタンティアを辞めてしまう、うん、その気持ち分ります^^)しかし、そこから先がとっても映画的実話、そんなワガママな鹿野が起こす奇跡に魅せられていく美咲やボランティアのメンバー、志を持ちながらも現実に直面して挫折する医学生田中、鹿野のワガママが周りの人達の人生を変えていく様が魅力的な物語になっていました、
正直、難病を扱う物語は苦手だな、という先入観を見事にひっくり返す秀作、実話がベースなので実在の鹿野さんが素晴らしい人だったのだと思うが、それを演じた大泉洋も素晴らしい、キャスティングの勝利、全編楽しく観れる物語です、
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◆(自宅で鑑賞)「私は世界一幸運よ」
◆(自宅で鑑賞)「私は世界一幸運よ」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:Luckiest Girl Alive)
逞しくビジネス界を生き抜く彼女が挑むのは、男社会の不条理

雑誌社で下ネタ記事を書くライターのアニーは上昇志向に溢れている、婚約者や上司、同僚などと巧みに渡り合い、手玉にとりながらのし上がる勢い、しかし、彼女は高校時代に学校内での銃乱射事件に巻き込まれた過去がある、生き残った彼女は犯人の手引きをしたのではないかという疑惑が今もつきまとっている、結婚を前にアニーがその過去と向き合う決意をした時、事件の裏に潜む邪悪な真実が浮かび上がってくる、、、
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自伝的小説が原作みたいです、うむ、こりゃ重いなあ、、、物語前半のアニーはあまり好感を持てない女、本当の言葉を発していない、裏表がある性格、血や凶器、殺意などのフラッシュバックと相まって不穏な展開を予感させます、銃乱射事件に関する取材を受けることになり、徐々に事件の輪郭とその裏に潜んでいた真実があぶり出されてくると、アニーへの視点ががらりと変わります、
自伝的小説が原作みたいです、うむ、こりゃ重いなあ、、、物語前半のアニーはあまり好感を持てない女、本当の言葉を発していない、裏表がある性格、血や凶器、殺意などのフラッシュバックと相まって不穏な展開を予感させます、銃乱射事件に関する取材を受けることになり、徐々に事件の輪郭とその裏に潜んでいた真実があぶり出されてくると、アニーへの視点ががらりと変わります、
銃乱射、性被害、誹謗中傷、政治的利用、重いテーマがずっしりのしかかってきます、観ていて楽しい物語ではありませんが、出版社の上司の役回りが秀逸、ラストのアニーの一言が痛快、そこで救われます、
Netflixで配信中、
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◆(自宅で鑑賞)「そして父になる」
◆(自宅で鑑賞)「そして父になる」
(★★★★☆)(2013年日本)
出産時の子ども取り違えに6年後に直面した2つの家族の物語

高級マンションに暮らすエリート社員の野々宮一家3人、田舎町のみすぼらしい電機店を
経営する斎木一家3人、それぞれに幸せな生活を送っていたが、ある日、両家族の子どもが病院のミスで取り違えられていたことを知らされる、6年間の生活が一気に崩れ落ちる家族、それでも出口を求めてギクシャクした家族の交流が始まる、、、
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6年間我が子として育ててきたのが他人であった、これがまず受け入れがたい、想像を絶する絶望感、、、交流することで徐々に気持ちを解きほぐしていく両親と子どもだが、やはり底には越えられない大きな河が流れていました、本当にこの事件の解決策はあるのだろうか?今も分りません、
6年間我が子として育ててきたのが他人であった、これがまず受け入れがたい、想像を絶する絶望感、、、交流することで徐々に気持ちを解きほぐしていく両親と子どもだが、やはり底には越えられない大きな河が流れていました、本当にこの事件の解決策はあるのだろうか?今も分りません、
エリート一家と庶民的一家、子どもの幸せが何処にあるのか?という1面だけで観ると、なかなか皮肉な結果となっているのがとても映画的、福山雅治でも解決できない事件があるというのもこれまた皮肉か?^^)監督のエッセンスのふりかけ方が上手です、
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〇(スクリーンで鑑賞)「スペンサー ダイアナの決意」
〇(スクリーンで鑑賞)「スペンサー ダイアナの決意」
(★★★☆☆)(2021年ドイツ・英国合作)(原題:Spencer)

1991年のクリスマス、英国王室恒例のクリスマスを過ごす3日間、夫チャールズの不倫、エリザベス女王との確執などがあり、ダイアナは王室のしきたり因習にうんざりしていた、晩餐会で料理を口にせず、夜中に屋敷の周りを徘徊と奇行を繰り返すダイアナ、唯一の友お気に入りの衣装係も左遷され、ダイアナの精神状態は極限にまで追い詰められていく、、、
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没後25年のダイアナ妃に哀悼、
もっとリアルな物語かと思って鑑賞しましたが、心象的なシーンが連続する構成、出だしのタイトルにも出ていますが、“事実を元にした寓話”、冒頭の15分ほどはほぼダイアナの視点映像と独白、数々の奇行や反抗、そして壊れていくダイアナの描写もあくまでも“寓話”ということなんでしょう、でも史実はこの5年後にダイアナは王室を離れることになります、それほどの大きな決断させた3日間だった、ということなのでしょうが、、、
没後25年のダイアナ妃に哀悼、
もっとリアルな物語かと思って鑑賞しましたが、心象的なシーンが連続する構成、出だしのタイトルにも出ていますが、“事実を元にした寓話”、冒頭の15分ほどはほぼダイアナの視点映像と独白、数々の奇行や反抗、そして壊れていくダイアナの描写もあくまでも“寓話”ということなんでしょう、でも史実はこの5年後にダイアナは王室を離れることになります、それほどの大きな決断させた3日間だった、ということなのでしょうが、、、
ラスト近くの雉撃ちからラストまでがとっても開放的、ダイアナが望んだ未来がまさしくそこにあったように見えました、
個人的には心象シーンを好まないので、映画全体としてはちょっと退屈、ダイアナ役のクリスティンがとても美しい、
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◆(自宅で鑑賞)「告白」
(★★★?☆)(2010年日本)
2009年本屋大賞の原作を映画化、独特の手法で映像化しています、

愛娘を事故で失い退職する教師の森口、最後の授業でクラスの生徒に向かって「私の娘はこのクラスの2人の生徒によって殺された」と語りかけ生徒に動揺が拡がる、事実、その2人はある計画を以て騒ぎを起こそうと企てていた、殺人は予期せぬ結果、しかし一度狂った歯車は悲劇を呼び寄せる、、、
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これまた独特の語り口、タイトル通り、登場人物の“告白”というカタチで物語は進行、時系列も若干前後しながら徐々に事件の真相が明かされていきます、実験的な映像描写を多用、心象シーンも多くあまり好みの映画でははずですが、全編“告白”というカタチで最後まで作り上げたのが奏功、見応えのある作品にはなっています、
これまた独特の語り口、タイトル通り、登場人物の“告白”というカタチで物語は進行、時系列も若干前後しながら徐々に事件の真相が明かされていきます、実験的な映像描写を多用、心象シーンも多くあまり好みの映画でははずですが、全編“告白”というカタチで最後まで作り上げたのが奏功、見応えのある作品にはなっています、
予感通りでありながら、ラストの映画的レトリックは衝撃的、松たか子奮闘、、、
なぜか2回目の鑑賞、途中の岡田将生の空虚な台詞で突然思い出しました、最近こういうのが多いなあ、ボケてます^^)
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2022年10月24日
先週も5本、見応えあり!「千夜、一夜」、最後まで怖ろしい「藁にもすがる獣たち」、期待以上「ダウントン・アビー」、懐かしい「ブラックレイン」「容疑者xの献身」
〇(スクリーンで鑑賞)「千夜、一夜」
(★★★★☆)(2022年日本)
行方不明の連れ合いを待ち続ける妻の苦悩と葛藤、そして、、、

日本海に面した島、登美子の夫は30年以上前に突然姿を消したまま生死も分らない、それでも待ち続ける登美子、同じ町に住む奈美の夫も2年前に突然行方不明に、事故なのか?失踪なのか?自殺?拉致被害?生きているのか?死んだのか?今何をしているのか?いつ決着が付くか知れない状況にそれぞれのやり方で向き合う2人、この2人の人生が思わぬ形で交錯します、
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観応えのあるしっかり作られた映画です、日本海側の島(佐渡島かな?)での行方不明者、すぐに思いつくのが北朝鮮による拉致、劇中でも拉致疑惑は語られますが、物語の本筋は残された家族の気持ちとその人生、いつ終わるとも知れない境遇にどこまで向き合えば良いのか?想像しがたい苦痛であることは間違いない、もちろん拉致被害者家族の胸中も同じはず、、、
観応えのあるしっかり作られた映画です、日本海側の島(佐渡島かな?)での行方不明者、すぐに思いつくのが北朝鮮による拉致、劇中でも拉致疑惑は語られますが、物語の本筋は残された家族の気持ちとその人生、いつ終わるとも知れない境遇にどこまで向き合えば良いのか?想像しがたい苦痛であることは間違いない、もちろん拉致被害者家族の胸中も同じはず、、、
北海の荒波に象徴される心象シーンは多い、が、物語はリアルに進行、そこが成功の源泉のような気がします、ともすれば果ての無い苦しみを描くことになりそうなテーマをグッと現実に引き戻した脚本の勝利、主演3人(田中裕子・尾野真千子・ダンカン)は皆良い、が、中でもダンカンががんばった!
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〇(スクリーンで鑑賞)「ダウントン・アビー 新たなる時代へ」
〇(スクリーンで鑑賞)「ダウントン・アビー 新たなる時代へ」
(★★★★☆)(2022年米英合作)(原題:Downton Abbey: A New Era)
20世紀初頭、英国貴族一家の愛とユーモアと新たなる時代への物語

1928年、英国ダウントンの伯爵一家、祖母の体調は優れず、栄華にも陰りが?屋根裏の雨漏りの修繕費用の工面もままならない様子、そんな時、ハリウッドから屋敷を使っての映画撮影話が舞い込む、突然南仏リゾートの別荘を孫が相続することに、これには若き頃の祖母の恋愛話が絡んでいるらしい、さらに使用人たちの中でも様々な変化が、、、
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TVシリーズはチラ見程度で予備知識無し、旅先の朝の散歩中に時間があったので飛び込み鑑賞、全き期待しないで見始めると、最初は人間関係がよく分らず、ま、こういう家族劇がつづくのかな?と思いきや、、、
後半は俄然ピッチが上がり、映画撮影のドタバタからの恋愛模様や思わぬ才能の開花物語、祖母の若き日の情熱的な物語からの当主の出生の新事実?使用人達の新たな人生も開けていきます、なるほど、こういう映画だったのかと得心、面白かったです、
TVシリーズを予習しておくともっと面白いんだろうな、
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◆(自宅で鑑賞)「藁にもすがる獣たち」
(★★★★!)(2021年韓国)(原題:Beasts Clawing at Straws)
置き忘れられた鞄の中の10億ウォンを巡り、欲深き獣たちが、、、

事業に失敗したジュマンはバイト先のロッカーで10億ウォンが入った忘れ物の鞄を見つける、恋人の借金でヤクザに追い回されるテヨンは金策に奔走、ミランはDVに苦しみ若い男との逢瀬を楽しむ、それぞれのお金を巡る物語がやがて1つに重なっていくと、そこには思いも寄らぬ結末が、、、
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とにかく怖い話です、欲深き者たちの10億ウォン(約1億円)を巡る駆け引き、その裏でうごめくさらに欲深い企みが次々と事件を誘発、どんどん血が流れ、もう後戻りできない泥沼に堕ちていきます、3つの話がパラレルに進行しているようで、実は時系列を操る映画的レトリックが効果的、終盤の濃厚な展開に上手に繋がります、
とにかく怖い話です、欲深き者たちの10億ウォン(約1億円)を巡る駆け引き、その裏でうごめくさらに欲深い企みが次々と事件を誘発、どんどん血が流れ、もう後戻りできない泥沼に堕ちていきます、3つの話がパラレルに進行しているようで、実は時系列を操る映画的レトリックが効果的、終盤の濃厚な展開に上手に繋がります、
原作はなんと日本の曽根圭介氏の小説(未読)、これを映画にしてしまう韓国映画界のパワフルさ、日本映画界も奮起して欲しい、
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◆(自宅で鑑賞)「ブラックレイン」
◆(自宅で鑑賞)「ブラックレイン」
(★★★★☆)(1989年米国)(原題:Black Rain)
NYの刑事が大阪で取り逃がした犯人を追う!松田優作の遺作、オール大阪ロケ

NYで殺人事件を起こした佐藤を日本へ護送するNY市警のニックとチャーリーだが、大阪に到着した途端、ニセ刑事に佐藤を奪われてしまう、奪還を目指す2人だが大阪府警の壁に阻まれ捜査は進まない、唯一、府警の刑事松本だけが2人の熱意に徐々に協力的になっていく、そんなある夜チャーリーが佐藤に殺害される、復讐を誓うニック、僅かな手がかりを元にヤクザの勢力争いの中に身を投じていくが、、、
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当時スクリーンで鑑賞、強烈な印象、これは憶えているよと思っていましたが、観直すと、、、ほとんど憶えていない!!記憶の曖昧さよ、松田優作の遺作という面が記憶では強調されてしまっていましたが、日本側の主役は高倉健でした、ほぼ出ずっぱり、他にガッツ石松、内田裕也、神山繁、若山富三郎、みなさん英語の台詞も達者です、国内シーンはオール大阪ロケ、今となっては無くなってしまった懐かしい43年前の大阪が映っているのも余禄、
当時スクリーンで鑑賞、強烈な印象、これは憶えているよと思っていましたが、観直すと、、、ほとんど憶えていない!!記憶の曖昧さよ、松田優作の遺作という面が記憶では強調されてしまっていましたが、日本側の主役は高倉健でした、ほぼ出ずっぱり、他にガッツ石松、内田裕也、神山繁、若山富三郎、みなさん英語の台詞も達者です、国内シーンはオール大阪ロケ、今となっては無くなってしまった懐かしい43年前の大阪が映っているのも余禄、
松田優作が若い!記憶ではもっと不気味な感じがしたような気がしますが、今観るととっても若い!!でも、流石にカッコ良い!!マイケル・ダグラスを凌駕していました、
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◆(自宅で鑑賞)「容疑者xの献身」
◆(自宅で鑑賞)「容疑者xの献身」
(★★★☆☆)(2008年日本)
安定の福山=物理学者湯川のガリレオシリーズ第1作、出演者全員若いです

河川敷で顔を潰され指紋を焼かれた死体が発見される、容疑者として浮かんだのは前妻の花岡靖子親子、しかし2人には鉄壁のアリバイがあり捜査は難航、刑事内海の協力依頼を断っていた湯川だが、靖子のアパートの隣人が大学時代の同級生・転載数学者の石神としり興味を抱く、石神と再会した湯川は靖子に対する石神の微妙な感情の揺らぎを感じ取り、事件の真相にたどり着く、、、
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事件は映画冒頭で映し出されるので、鑑賞者には犯人は分っています、しかしその後の展開が謎だらけ、とにかく原作のトリックが凄く良く出来ていて、物語はそれをなぞるだけ、それでも犯人の鉄壁のアリバイは崩れない、警察は迷走を続けます、2人の天才学者と計算しきれない“愛”との闘い、最後までミステリーとして楽しめます、
事件は映画冒頭で映し出されるので、鑑賞者には犯人は分っています、しかしその後の展開が謎だらけ、とにかく原作のトリックが凄く良く出来ていて、物語はそれをなぞるだけ、それでも犯人の鉄壁のアリバイは崩れない、警察は迷走を続けます、2人の天才学者と計算しきれない“愛”との闘い、最後までミステリーとして楽しめます、
公開当時スクリーンで鑑賞、これはほぼ憶えていましたね、原作も読了していたからかな、出演者みなさん若いですね、原作では登場しない柴咲コウは歳を重ねた3作目の方が良い感じ、
(余談)雪山登山のシーンは原作にもあったっけ?無かったような気もしますが未確認、しかし、あれはもう遭難しています、はい、無理な登山は控えましょう^^)
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2022年10月17日
先週は5本、今年度最高!!「アイアムまきもと」、健闘「川っぺりムコリッタ」、観るのも辛い「ブロンド」、他に「RED」「海賊とよばれた男」
〇(スクリーンで鑑賞)「アイアムまきもと」
(★★★★★)(2022年日本)
孤独死の人達を一人送り続ける市役所職員“まきもと”の奮戦が人の心を動かします

山形県庄内の市役所で働く“まきもと”が一人で担当するのは「おみおくり係」、孤独死など身寄りも無く亡くなった人達の葬式を自費で出して日々死者を見送っている、死後2週間して見つかった蕪木、警察は身寄りは無いと判断、“まきもと”に市役所で引き取るように要請、しかし“まきもと”は僅かなヒントから蕪木に娘がいる可能性を信じ、娘捜しに奔走する、、、
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良い映画でした!2022年これまでの邦画No.1で良いと思います、ぜひ観てください!
良い映画でした!2022年これまでの邦画No.1で良いと思います、ぜひ観てください!
空気が読めない、察しが悪い、人の気持ちが読めない、すぐに反応できない“まきもと”、一途に孤独死の人達の葬儀を行い火葬し遺骨は市役所に保管、回りも見て見ぬ振り、唯我独尊で日々無縁仏を送り続ける“まきもと”を阿部サダヲが好演、嵌り役、阿部でなければこの映画は成功していなかったと思わせます、これはもう大成功の証、
“まきもと”との会話が全員ことごとく噛み合わず結構笑えます、それでも、蕪木の関係者は皆、自然と蕪木の真の姿を“まきもと”に吐露してしまう、“まきもと”の不思議な力で徐々に蕪木の過去が浮かび上がってくる段は映画的に成功しています、そしてラスト前の事件もとっても映画的、そしてラストのシークエンスは泣けます、孤独死がテーマながら観後感が良いのが良作の証明、
“まきもと”は発達障害なんでしょうね、その分、人の本当の姿を見極める力がある、最後までやり通す力がある、人の心を動かす力がある、『まきもとさん、あなたの粘り勝ちですよ』、その通り!
ちなみにワタシは右と左の概念がもの凄く弱いです、とっさに右か左を問われると答えられません、これも発達障害らしいです、でも他に得意なことがあるから、、、怖くない!発達障害^^)

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〇(スクリーンで鑑賞)「川っぺりのムコリッタ」
〇(スクリーンで鑑賞)「川っぺりのムコリッタ」
(★★★★☆)(2022年日本)
川っぺりの安アパートに住む住人達のリアルで滑稽でほろ苦い日常

事情のある山田は小さな塩川工場で職を見つけ働き出す、賃金は安い、紹介してもらった格安アパート「ハイツ ムコリッタ」に入居、小さな幸せを見つけてひっそりと新生活を始めるが、隣人の島田がズケズケと家に上がり込んでくる、最初は困惑する山田だが島田との奇妙な関係が進展、大家の南や住人の溝口らとも少しずつ接近、そんな時、役所から父親の死を知らされる、、、
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“ムコリッタ”、初めて聞きました、劇中でも語られていますが仏教用語で時間の単位=刹那(0.013秒くらい)と同じ列にあり、約48分ほどの時間を指すそうです、転じて『小さな幸せ』という意味もあるようです、この物語のテーマは小さな幸せ?しかし、それと相反する“人の死”というのもつきまとってきます、登場人物全てに人の死の匂いが、、、でも、それは明るく乾いた死の匂い、仏教用語をタイトルにした人の小さな幸せと死の映画か?
松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり(「アイアムまきもと」にも出演)、吉岡秀隆、さらには柄本佑と芸達者がリアルに滑稽にほろ苦い小さな幸せを演じます、白飯とイカの塩辛がホントに美味しそうです、みんなですき焼きを食べるシーンは傑作、あのまま最後までリアルに終わって欲しかったと思いましたが、、、終盤の観念的なシーンが余計だったような、、、ゴミ捨て場での交信や空飛ぶイカはピンときませんでした、惜しい!
豪華脇役、田中美佐子カメオ出演、江口のりこ半カメオ、薬師丸ひろ子はカメオでは無かったのでクレジット観るまで気付きませんでした^^)
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◆(自宅で鑑賞)「ブロンド」
(★★★??)(2022年米国)(原題:Blonde)
マリリン・モンローの生涯を描いたフィクション、壮絶2時間47分の怪作

父親を知らないノーマ・ジーン、母親とも上手くいかず、自立を目指し若くして映画界に身を投じる、ここでも様々なハラスメントを受けながらも一躍スターの座を掴むが、自らの意志とは裏腹の虚像に悩み苦しむことになる、、、
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なんとも壮絶なマリリン・モンローの生涯、原作は小説のようであくまでもフィクション、たしかに史実と違う設定で始まりますが、彼女を襲う幾多の辛苦、虐待・ハラスメント、妊娠と中絶、流産、結婚と離婚、舞台役者への情熱と映画への不満、情緒不安定、薬物依存、、、はたして、ほんとのマリリン・モンローとは?
なんとも壮絶なマリリン・モンローの生涯、原作は小説のようであくまでもフィクション、たしかに史実と違う設定で始まりますが、彼女を襲う幾多の辛苦、虐待・ハラスメント、妊娠と中絶、流産、結婚と離婚、舞台役者への情熱と映画への不満、情緒不安定、薬物依存、、、はたして、ほんとのマリリン・モンローとは?
2時間47分と長いのも苦痛ですが、それよりも内容が壮絶過ぎて観るのも辛い、ワタシは2回に分けて観ました、1回で観通す体力無し!
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◆(自宅で鑑賞)「RED」
(★★★?☆)(2010年米国)(原題:Red)
無敵の元CIAエージェント、B・ウィルスがとにかく強い

年金生活のフランク、役所の年金担当の女性サラと電話デートを楽しんでいる、がいきなり謎の集団の襲撃を受ける、フランクの情報をすべて把握している敵からサラを守るためにサラを誘拐、2人の逃避行が始まる、
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定番の無敵の元CIAエージェント、執拗にフランクを追い詰めるCIA上層部、だいたい黒幕も筋書きも見えてきます、でも面白いのはフランクの元CIA同志、ライバルのKGBや米国政府も絡んだ人間関係が2転3転、え!?あれ!?それもあり?ということで、何回も訪れる危機もフランクなら大丈夫的な気分でお気楽鑑賞できます、
休日の鑑賞にぴったり!
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定番の無敵の元CIAエージェント、執拗にフランクを追い詰めるCIA上層部、だいたい黒幕も筋書きも見えてきます、でも面白いのはフランクの元CIA同志、ライバルのKGBや米国政府も絡んだ人間関係が2転3転、え!?あれ!?それもあり?ということで、何回も訪れる危機もフランクなら大丈夫的な気分でお気楽鑑賞できます、
休日の鑑賞にぴったり!
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◆(自宅で鑑賞)「海賊とよばれた男」
(★★★?☆)(2016年日本)
日本の石油産業の先端を走り続けた男の半生記

大正期の北九州門司、石炭を扱う商人田岡は次世代燃料の石油の時代が来ると確信、石油業に乗り出す、関門海峡では下関の会社との争い、満州国では米国メジャー石油会社と争う、敗戦後はGHQからの無理難題に取組み、ふたたび米国メジャーとの闘いに臨む田岡、数々の苦難を乗り越え一大石油商としての地位を掴み取るが、、、
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モデルは出光石油創業者の出光佐三さん、明治~大正~昭和、そして敗戦後の復興と、多少の前後はありますが網羅的に佐三さんの人生を追っていきます、ので、どうしてもオムニバスになってしまう、たしかに相当の苦闘難行だったと思いますが、映画的にはそうねそうねという感じに、、、1つの時代に絞った方が映画としては面白かったかも、、、希望は戦中~戦後の奮戦記、
モデルは出光石油創業者の出光佐三さん、明治~大正~昭和、そして敗戦後の復興と、多少の前後はありますが網羅的に佐三さんの人生を追っていきます、ので、どうしてもオムニバスになってしまう、たしかに相当の苦闘難行だったと思いますが、映画的にはそうねそうねという感じに、、、1つの時代に絞った方が映画としては面白かったかも、、、希望は戦中~戦後の奮戦記、
綾瀬はるかをキャスティングしているのに妻ユキの影薄く凄くモッタイナイ、もっと映画的に扱ってもヨカッタかな?
監督の得意技CGは石油タンカーなどにしっかり活かされていますが、戦争描写での夜間戦闘機「月光」とB-29の戦闘シーンは(史実かもしれませんが)サービスカット、個人的には観れてヨカッタですが「月光」は惨敗^^)
監督の得意技CGは石油タンカーなどにしっかり活かされていますが、戦争描写での夜間戦闘機「月光」とB-29の戦闘シーンは(史実かもしれませんが)サービスカット、個人的には観れてヨカッタですが「月光」は惨敗^^)
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2022年10月10日
先週は6本、オススメは「イーディ、83歳 はじめての山登り」、健闘「マイブロークンマリコ」、他に「ルー」「地獄の花園」「真夏の方程式」「探偵なふたり リターンズ」
◆(自宅で鑑賞)「イーディ、83歳 はじめての山登り」
(★★★★☆)(2017年英国)(原題:Edie)
独り思い出の山に登る夫を亡くした83歳イーディ、この山登り、なんか沁みるなあ

夫の死によって30年間に及ぶ介護生活に終止符が打たれる、自分を押さえつけてきた生活から解放された今、父親との記憶が蘇って来る、2人であの奇妙な形の山に登ろう、1枚の写真から蘇った父親との約束、83歳のイーディはその山に登ることを決意、スコットランドへ向かう、地元の青年の協力を得て登山準備を整えいよいよ独り登山を開始、しかし幾多の困難がイーディを待ち受けていた、、、
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夫の無理解、娘との諍い、老人ホームも居心地が悪い、そんな場所から83歳にして初めて我が儘な行動に出るイーディを応援したくなる!この時点でこの映画はほぼ成功していますね、1枚の古い写真が見つかり、次いで物置から続々出てくる古いキャンプ道具やテントにヤッケ、「それはもう役に立たないかも」「それで登山は危ないよ」とか心配していたら、ちゃんと物語の中で解決してくれました、ホッ、
夫の無理解、娘との諍い、老人ホームも居心地が悪い、そんな場所から83歳にして初めて我が儘な行動に出るイーディを応援したくなる!この時点でこの映画はほぼ成功していますね、1枚の古い写真が見つかり、次いで物置から続々出てくる古いキャンプ道具やテントにヤッケ、「それはもう役に立たないかも」「それで登山は危ないよ」とか心配していたら、ちゃんと物語の中で解決してくれました、ホッ、
とにかくイーディ83歳がキュート、若者とバーで吞み、無謀を諫められると反発、最新の登山ウエアやアイテムを見て眼をキラキラさせ爆買いするイーディが可愛い、登山シーンでは“それは無いよ!それは危ない!”というシーンが散見されますが、ま、映画ですから、ラストまで良き人に囲まれての83歳はじめての山登り、イーディと一緒に山登りを楽しんだら良いと思います、
Amazonプライム他で配信中、ぜひ鑑賞を!!
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〇(スクリーンで鑑賞)「マイ ブロークン マリコ」
〇(スクリーンで鑑賞)「マイ ブロークン マリコ」
(★★★★☆)(2022年日本)
親友を失った喪失感と後悔の念からほとばしる疾走感、永野芽郁熱演

シイノはTVニュースで親友のマリコが自殺したことを知る、幼い頃からの親友でなにもかも共有していると思っていた親友の死を受け入れられないシイノ、しかしマリコの劣悪な家庭環境と卑劣な父親の所業を知っているシイノは激情に任せてマリコの遺骨を強奪!遺骨を抱いてマリコとの思いでの海を目指し旅に出る、、、
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物語は親友の死で始まります、絶望的な喪失感と親友ならもっと出来ることがあったのかもという誰もが思う後悔の念、そこから一気に物語は転がり始めます、ここから始まる疾走感が凄い、遺骨との旅が徐々にズルズルになって行くのも面白い、最後の着地点の事件がもうちょっと丁寧に撮れば最高だったのになあ、惜しい!!
物語は親友の死で始まります、絶望的な喪失感と親友ならもっと出来ることがあったのかもという誰もが思う後悔の念、そこから一気に物語は転がり始めます、ここから始まる疾走感が凄い、遺骨との旅が徐々にズルズルになって行くのも面白い、最後の着地点の事件がもうちょっと丁寧に撮れば最高だったのになあ、惜しい!!
永野芽郁が熱演、この人は俳優だね~、エエ目つきしていますわ、ベランダからの跳躍シーンも上手に撮れました、それと食事シーンが印象に残ります、永野芽郁が食べまくる爽快感、ワタシは好きなんですけどね、食事シーン、人がガッツり食べるシーンに執着するのはアジアの文化かな?洋画では滅多に観ませんもんね、
観て損は無し!
観て損は無し!
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◆(自宅で鑑賞)「地獄の花園」
◆(自宅で鑑賞)「地獄の花園」
(★★★?☆)(2021年日本)
普通のOLがヤンキーOLの頂上決戦に巻き込まれるが、、、漫画だけど予想外に楽しい

平凡なOL直子、社内ではヤンキーOLによる熾烈な派閥争いが繰り広げられているが直子は静観、そこに蘭が中途入社、蘭はあっという間に社内のOLを平定、近隣の会社も次々と配下に収める、そして最強のヤンキーOL鬼丸との闘いが始まるが、直子が人質に取られてしまう、直子救出のために単身敵地に乗り込む蘭だが、、、
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スクリーンは見送りましたが、永野芽郁繋がりで自宅鑑賞、ま、漫画なので^^)期待せずに鑑賞、社内のOLがヤンキーで派閥争いをしている!?最強OLヤンキー派閥軍団が遠藤・勝村・松尾・丸山!?全員男ですやん!!という設定に目くじらを立てていてはいけません、あ、そうなのね、という気持ちで観ていると案外楽しいです、
スクリーンは見送りましたが、永野芽郁繋がりで自宅鑑賞、ま、漫画なので^^)期待せずに鑑賞、社内のOLがヤンキーで派閥争いをしている!?最強OLヤンキー派閥軍団が遠藤・勝村・松尾・丸山!?全員男ですやん!!という設定に目くじらを立てていてはいけません、あ、そうなのね、という気持ちで観ていると案外楽しいです、
小池栄子嵌ってました、惜しむらくは永野芽郁はアクションはあまり得意じゃないのかな?あの腕の振りではちょっと、、、いやいや、そういうことは気にしない気にしない、
休日のお気楽鑑賞に!
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◆(自宅で鑑賞)「探偵なふたり リターンズ」
(★★★☆☆)(2018年韓国)(原題:The Accidental Detective 2: In Action)
シリーズ2作目、失踪人探しの依頼が連続殺人事件に繋がり、さらに深い闇が

元敏腕刑事ノと推理マニアのカン、最初の事件を見事解決したのに気をよくして、2人で探偵事務所を開設したものの依頼者はさっぱり現れず、やっと来た依頼は失踪人の捜索、高額な謝礼に目が眩み引き受けたものの、調査を始めると関係者が次々と殺害される事態に、陰謀の可能性を訴えるも警察の協力も得られず、独断で調査を進めていくと、深い闇の組織が見えてきた、、、
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1作目を観ていたので鑑賞、基本は軽いコメディ、こういう感じは嫌いでは無い、登場人物が入り組んでいて韓国名が憶えられないので台詞が意味不明になってしまいましたが、最後はなんとなく想像通りの結末、
1作目を観ていたので鑑賞、基本は軽いコメディ、こういう感じは嫌いでは無い、登場人物が入り組んでいて韓国名が憶えられないので台詞が意味不明になってしまいましたが、最後はなんとなく想像通りの結末、
主人公の2人+1人のコンビがエエ感じ、3作目あれば観るかな、
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◆(自宅で鑑賞)「真夏の方程式」
(★★★☆☆)(2013年日本)
未観のガリレオシリーズ2作目、湯川の推理が早すぎてビックリ!

美しい海辺の街、海洋開発の説明会に出席する湯川が泊まった民宿の客が翌朝変死体で発見される、もちろん我関せずの湯川だが、被害者が元警察庁の刑事と判明したことから他殺説が浮上、警視庁から旧知の刑事岸谷が捜査に参加、湯川に捜査協力を依頼する、、、
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3作目「沈黙のパレード」(公開中)からの流れで鑑賞、ガリレオシリーズは映画1作目の「容疑者Xの献身」のトリックが凄すぎて、過去の事件が因縁となる2作目3作目の物語に深みがない、湯川の推理もちんまりしているし、推理完結が早すぎる^^)(3作目もね)、バディ刑事は吉高由里子、個人的には柴咲コウのほうがしっくりきます、
安心して観れるから安心です^^)
3作目「沈黙のパレード」(公開中)からの流れで鑑賞、ガリレオシリーズは映画1作目の「容疑者Xの献身」のトリックが凄すぎて、過去の事件が因縁となる2作目3作目の物語に深みがない、湯川の推理もちんまりしているし、推理完結が早すぎる^^)(3作目もね)、バディ刑事は吉高由里子、個人的には柴咲コウのほうがしっくりきます、
安心して観れるから安心です^^)
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◆(自宅で鑑賞)「LOU/ルー」
(★★★?☆)(2022年米国)(原題:LOU)
誘拐された隣人の娘の救出に向かう豪腕ルーと母親の闘い

田舎町の森の中で隠遁生活をしている謎の女性ルー、隣人の幼い娘が死んだはずの父親に誘拐される?という謎の事態が発生、ルーは迷わず武器を取って追跡を開始する、誘拐された娘の母親も同行、2人は徐々に犯人に追いついていくが、途中犯人の仲間と遭遇、ルーは圧倒的な戦闘能力でこれを倒し、隠されていた自分の過去を明かすことになる、、、
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不安定な出だし、ルーが何者で何を企んでいるのか?登場人物紹介のシーンなのになにやら嫌な出来事が起こりそうでハラハラします、と、いきなりの誘拐事件、乱暴な手口、母親へのメッセージ、なんとなくルーの正体は分りますが、母親へのメッセージに隠されたレトリックは意外なものでした、
不安定な出だし、ルーが何者で何を企んでいるのか?登場人物紹介のシーンなのになにやら嫌な出来事が起こりそうでハラハラします、と、いきなりの誘拐事件、乱暴な手口、母親へのメッセージ、なんとなくルーの正体は分りますが、母親へのメッセージに隠されたレトリックは意外なものでした、
母親と子どもの物語でしたが、もっとシンプルなルーの追跡劇の方が面白かったかも、でも物語のトーンは嫌いじゃない、
観て損はなし!
観て損はなし!
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