2023年04月03日
先週も5本、「雑魚どもよ、大志を抱け!」「ロストケア」「タレンタイム」「ザ・タウン」「ロマンス オン メニュー」
〇(スクリーンで鑑賞)「雑魚どもよ、大志を抱け!」
(★★★★☆)(2023年日本)
小さな町に暮らす小学生たちの日常と冒険、大人よりも息苦しい少年達の世界
瞬ら小学生4人組、入院中の母親、前科者の父親、宗教にのめり込む母親、そして望まない塾通いと母親のガン再発と、それぞれに息苦しい日常を送りながらも溌剌と遊び回っている、裕福な家庭の西野は映画制作が趣味、4人組は西野と一緒に映画作りする事になる、しかし西野は同学年の番長からカツアゲを受けていた、そこから4人と西野、さらに距離を置いていた番長グループとの関係がギクシャクし始める、、、
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今年も1本、良い少年映画が出て来ました、少年映画を観る度に“男の子はアホやな~^^)”と思うと同時に、彼らの瑞々しい心持ちと行動力、友を思う気持ちに感動させられます、
今年も1本、良い少年映画が出て来ました、少年映画を観る度に“男の子はアホやな~^^)”と思うと同時に、彼らの瑞々しい心持ちと行動力、友を思う気持ちに感動させられます、
映画的レトリックとしての“悪魔のトンネル”や“中学生の政ちゃんの恐怖”よりも、4人組や西野の何気ない言動や、悩める子どもらしい思考回路が映画の核になっています、幼いが故の悩みや後悔、何も出来ない自分への腹立たしさ、男の子たちの小さな胸は怒りと悲しみと喜びでいつも張り裂けそうなのです、そして思いが溢れ出した時、彼らは疾走します!
映画のマル必テーマ「恋の話」はほとんど出てきません、そう、あくまでも男の子たちの胸の内の物語、必見です!
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〇(スクリーンで鑑賞)「ロストケア」
〇(スクリーンで鑑賞)「ロストケア」
(★★★★☆)(2032年日本)
優秀な介護ケアマネージャーの犯罪を追いつめる女性検事、法はこの罪を裁けるのか?
斯波は優秀なケアマネージャー、誠心誠意お年寄りの介護と向き合っている、ある日、介護センター所長が介護老人自宅で死体となって発見される、捜査にあたる検事大友と事務官の椎名、事故死の線で捜査を終わらせようとするが、過去に斯波が担当する老人が次々と死亡していることが判明、斯波を尋問すると彼はあっさりと犯行を認める、しかし、それは殺人では無い、究極の介護だと主張、正義感の強い大友はそんな斯波を絶対に許せないのだが、、、
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老人介護、おそらくこれからの20年くらいは日本社会の構造的問題としてずっと続いていくのでろう大きな課題、介護に疲れ果て崩壊していく家族の生活、それを支える介護事業者にも限界がある、そんな先が見えない介護生活から患者と家族を救うために殺人を繰り返した斯波、それを絶対に許せない大友、
物語の主眼は捜査サスペンスでは無く、この殺人の意味を問うという視点、そういう意味では地味な物語、日本が直面している大きな問題ではありますが、禅問答のような取り調べだけではたかぶらない、しかし!
老人介護、おそらくこれからの20年くらいは日本社会の構造的問題としてずっと続いていくのでろう大きな課題、介護に疲れ果て崩壊していく家族の生活、それを支える介護事業者にも限界がある、そんな先が見えない介護生活から患者と家族を救うために殺人を繰り返した斯波、それを絶対に許せない大友、
物語の主眼は捜査サスペンスでは無く、この殺人の意味を問うという視点、そういう意味では地味な物語、日本が直面している大きな問題ではありますが、禅問答のような取り調べだけではたかぶらない、しかし!
とても効果的な映画的レトリックがラストで炸裂、尋問では決着が付かなかった物語の様相がいきなり生身の出来事として眼前に拡がります、冒頭の伏線も上手、ここがこの映画の観所でしたね、長澤まさみ好演、
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◆(自宅で鑑賞)「タレン タイム 優しい歌」
(★★★!☆)(2009年マレーシア)(原題:Talentime)
学校の至芸発表会=タレンタイムの出演者の群像青春物語
学校の一大イベント“タレンタイム”の開催が決まり、教師や生徒も浮き足立つ、決勝進出者の練習時間をとるために出演者一人ひとりにバイクでの送迎役の生徒が割り当てられる、ピアノ演奏で出場するムルーの担当は耳が不自由なマヘシュ、2人は恋に落ちるのだがお互いの家庭はそれを認めない、成績優秀なハフィズの母親はガンで入院中、ライバルの優等生のカーホウは二胡で出演、それぞれの想いを乗せながらタレンタイム当日を迎える、
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マレーシアは多民族国家、その多様性がこの映画の底流に流れているそうです、なるほど、そう思ってみると少し理解しやすくなる、それでもやはり、ほとんどマレーシアのことを知らないワタシにとっては細かなニュアンスはちょっと分りにくいかな、
マレーシアは多民族国家、その多様性がこの映画の底流に流れているそうです、なるほど、そう思ってみると少し理解しやすくなる、それでもやはり、ほとんどマレーシアのことを知らないワタシにとっては細かなニュアンスはちょっと分りにくいかな、
登場人物はみんな饒舌です、大人も子どももよく喋る、良く喋るのにホントの心の内はストレートには明かさない、マレーシアの国民性?そんな生活風景を監督は少し引いた目線で淡々と綴っていきます、そしてタレンタイムのステージ、心に響く歌唱、副題を付けたくなるのも頷けます、
ムルーの父親の描き方が秀逸、エエ奴やったんや^^)
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◆(自宅で鑑賞)「ザ・タウン」
◆(自宅で鑑賞)「ザ・タウン」
(★★★!☆)(2010年米国)(原題:The Town)
銀行強盗専門犯が襲撃した銀行の美人支店長と恋に落ちるが、、、
全米でもっとも銀行強盗が多い街ボストン、ダグはそんな銀行強盗専門チームのリーダー、ある日襲った銀行の支店長クレアを予定外の人質に取り逃走、もちろん無傷で開放するのだが、仲間からの心配を受けてクレアにそ知らぬ素振りで接近、警察との捜査状況を確認するだけのつもりがクレアに恋をしてしまう、、、
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銀行強盗サスペンスと、強盗と被害者とのラブロマンス、ちょっとバランスをとるのが難しいテーマだったかも、ダグは心からクレアを愛し、組織から足を洗う決意をしますが、警察の捜査も迫り、ことはそう簡単には運びません、
銀行強盗サスペンスと、強盗と被害者とのラブロマンス、ちょっとバランスをとるのが難しいテーマだったかも、ダグは心からクレアを愛し、組織から足を洗う決意をしますが、警察の捜査も迫り、ことはそう簡単には運びません、
ラスト近くのクレアの咄嗟の機転と、ダグの罪滅ぼしが観後感を良くしてくれました、
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◆(自宅で鑑賞)「ロマンス オン メニュー」
(★★★☆☆)(2020年オーストラリア・米国合作)(原題:Romance on the Menu)
NYのレストランシェフがオーストラリアの田舎町へ、もちろん恋に落ちます
NYのレストランのシェフ キャロライン、料理評論家の来店を控えてナーバスになっている、そんな時、オーストラリアの田舎町で小さな食堂を経営する大叔母が亡くなり、残った食堂を引き継いで欲しいという話が舞い込む、懐かしい町に帰ってきたキャロラインは食堂を売る決意をしていた、シェフのサイモンや食堂のスタッフはなんとか食堂を継続したいのだが、、、
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はい、とっても分りやすい物語、ハイエンドレストランの女性シェフと田舎町の小さな食堂のシェフ、レストラン売却を巡って対立する2人の恋の結末は?サイモンが粗野な田舎者、となればステレオタイプな展開になるのですが、サイモンは結構洗練されたシェフでDIYの才能と優しい気持ちを持ち合わせています、なので、平板ながらも結構安心して鑑賞できます、ハッピーエンド以外は考えられない^^)
はい、とっても分りやすい物語、ハイエンドレストランの女性シェフと田舎町の小さな食堂のシェフ、レストラン売却を巡って対立する2人の恋の結末は?サイモンが粗野な田舎者、となればステレオタイプな展開になるのですが、サイモンは結構洗練されたシェフでDIYの才能と優しい気持ちを持ち合わせています、なので、平板ながらも結構安心して鑑賞できます、ハッピーエンド以外は考えられない^^)
休日のお気楽鑑賞にぜひ、
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2023年03月27日
先週は佳作5本、「オットーという男」「Winny」「ディヴォージョン」「刑事ジョンルーサー」「ケープタウン」
〇(スクリーンで鑑賞)「オットーという男」
(★★★★☆)(2022年)米国(原題:A Man Called Otto)
小うるさい町の嫌われ者、老人オットーとご近所さんの心暖まる物語
町の小さな集合住宅、神経質でいつも不機嫌な顔つきのオットー、毎日町内を見回りちょっとしたルール違反も見逃さない、雪が降ればきっちり家の前の雪掻きもする、しかし、定年で職場を離れ、妻にも先立たれて生きる目的を無くしたオットーは自殺を考える、そんな時、向かいに引っ越してきた陽気なメキシコ人夫婦との交流が始まる、
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とにかく几帳面で曲がったことが許せないオットーだが、案外近所の人達はオットーの事を気に入っているようだ、小うるさいが間違ったことはしていないということが分っている善良な住民達、オットーは何度も自殺に失敗、向かいのメキシコ人のペースにハマってしまい、ついついベビーシッターまで引き受ける人の良さも、
とにかく几帳面で曲がったことが許せないオットーだが、案外近所の人達はオットーの事を気に入っているようだ、小うるさいが間違ったことはしていないということが分っている善良な住民達、オットーは何度も自殺に失敗、向かいのメキシコ人のペースにハマってしまい、ついついベビーシッターまで引き受ける人の良さも、
スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」(2015)のリメイク、オリジナルに比べるとオットーはずいぶんとまあるく優しく描かれています、オリジナルはもっとエキセントリック、妻との幸せな思い出、近隣住民も善良、ちょっと予定調和が過ぎる感もあります、それでもオットー活躍の爽快感と別れの悲しみはある、こういう老人になれれば良いなあ、とか思いましたわ^^)
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〇(スクリーンで鑑賞)「Winny」
〇(スクリーンで鑑賞)「Winny」
(★★★!☆)(2022年日本)
ファイル交換ソフト開発者が著作権法違反ほう助で逮捕される、ソフト開発は罪なのか?
2002年、画期的なファイル交換ソフト「Winny」が開発される、誰もが簡単にデータをダウンロードできることから一気に拡大、映画やゲーム・音楽などの違法ダウンロードが横行する事態に、京都府警は開発者の金子を著作権法違反ほう助罪で逮捕、社会を混乱させるために「Winny」を開発したとする調書を作成、金子は罪に問われることになる、、、
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実話ベース、今や当たり前となったファイル共有のネット上でのルールが出来る前に登場した「Winny」、著作権者の権利を侵害したとしてソフト開発者が訴えられるという異例の事態、劇中での例え話が分りやすい、『包丁で刺殺事件が起こったとして、その包丁を作った職人が逮捕されるようなもの』、なるほど、そりゃおかしいですよね、
実話ベース、今や当たり前となったファイル共有のネット上でのルールが出来る前に登場した「Winny」、著作権者の権利を侵害したとしてソフト開発者が訴えられるという異例の事態、劇中での例え話が分りやすい、『包丁で刺殺事件が起こったとして、その包丁を作った職人が逮捕されるようなもの』、なるほど、そりゃおかしいですよね、
実際、海外でもソフト開発者が逮捕された事例はほとんど無いようなのですが、当時の日本の警察は金子さんが許せなかったようです、警察や検察の自白誘導取り調べ、純粋なプルグラマーである金子さんはまんまと甘言に欺されてしまいます、冤罪の典型的展開、怖い、
物語に映画的レトリックはあまりない、もう一つの警察犯罪の物語を入れ込んだ意図もちょっと分りにくく、映画としては物足りなさを感じましたが、それでも警察や検察の取り調べが毎度お馴染み違法性満載、そこのところが際立つ怖い作品になりました、東出昌大は好演、
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◆(自宅で鑑賞)「ディヴォージョン マイ ベスト ウイングマン」
(★★★☆☆)(2022年米国)(原題:Devotion)
朝鮮戦争で活躍した黒人戦闘機パイロットの物語、実話ベース、
1950年、空母レイテの航空部隊に配属されたジェシー、太平洋戦争での実戦経験は無い世代、部隊にいた黒人初の戦闘機パイロットのトムとペアを組むことになる、トムは白人からの差別や迫害を受けながらパイロットとしての腕を磨いてきた、ジェシーはそんなトムとの友情を育んでいく、そしてついに朝鮮半島での実戦、2人は困難な任務に向かうことになる、
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日本が降伏、第2次世界大戦が終了した後のお話、次の戦争は朝鮮戦争、アメリカと中国が朝鮮半島で激突した代理戦争ですが、ワタシの世代の歴史の教科書にはほとんど記述がなかったかも、今はどうなんだろうね?この朝鮮戦争は今も終結していません(国際法的には休戦状態)、今も分断されたままの半島、、、
日本が降伏、第2次世界大戦が終了した後のお話、次の戦争は朝鮮戦争、アメリカと中国が朝鮮半島で激突した代理戦争ですが、ワタシの世代の歴史の教科書にはほとんど記述がなかったかも、今はどうなんだろうね?この朝鮮戦争は今も終結していません(国際法的には休戦状態)、今も分断されたままの半島、、、
実話ベースということで映画的には抑えた表現、140分ほど有るので少々疲れます、でも戦闘機「ベアキャット」や「コルセア」の実機が飛行するのは素晴らしい、とくに「ベアキャット」はレシプロ機とジェット機の間の時代に生まれた傑作戦闘機、これが観られただけでワタシは満足です、
原題は“献身”というようなニュアンスかな?
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◆(自宅で鑑賞)「刑事ジョン ルーサー フォールン サン」
◆(自宅で鑑賞)「刑事ジョン ルーサー フォールン サン」
(★★★!☆)(2023年英国)(原題:Luther: The Fallen Sun)
敏腕刑事ジョンルーサーが大量連続殺人事件に挑む
ロンドン警察のジョン、優れた洞察力で難事件を解決してきた、ある日事件現場から逃走した犯人を取り逃がしてしまったジョン、その犯人はある計画のため邪魔になるジョンの過去の違法捜査をマスコミに公表、ジョンは刑務所に収監されてしまう、刑務所内に犯人からジョンへの挑戦メッセージが届き、大量殺人を察知したジョンは脱獄!警察に追われながら犯人に迫っていく、
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人気TVシリーズの映画化だそうです、TVシリーズではジョンの鋭い洞察力がウリのようですが、映画は結構荒っぽい展開となります、まず犯人が相当なサイコキラー、とにかく殺し過ぎです、ジョンも脱獄して捜査するという、ちょっとそれはどうでしょうか?的な展開、途中でジョンの的確な洞察が発揮されますが、ラストはちょっと、、、
人気TVシリーズの映画化だそうです、TVシリーズではジョンの鋭い洞察力がウリのようですが、映画は結構荒っぽい展開となります、まず犯人が相当なサイコキラー、とにかく殺し過ぎです、ジョンも脱獄して捜査するという、ちょっとそれはどうでしょうか?的な展開、途中でジョンの的確な洞察が発揮されますが、ラストはちょっと、、、
個人的には退屈せずに鑑賞しました、が、やはりちょっと荒っぽすぎるかな、、、
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◆(自宅で鑑賞)「ケープタウン」
◆(自宅で鑑賞)「ケープタウン」
(★★★!☆)(2013年フランス)(原題:Zulu)
少年少女の失踪や殺人被害が多発するケープタウン、2人の刑事が真実に迫っていく
海岸で少女の死体が発見される、捜査に乗り出す黒人アリと白人ブライアン、アリは黒人差別時代に少年期を過ごした、ブライアンは離婚して酒浸りの毎日、少女の死体には過度な暴力の痕跡、少年達もむやみに喧嘩騒ぎを起こす毎日、残されていた謎の薬物、いったいなにが起こっているのか?2人が現場近くの麻薬組織に探りを入れると事態は暴発、陰に隠された薬物を巡る陰謀が浮び上がってくる、
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物語の底流には、1948年から1991年まで続いた南アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離)政策があります、人種差別を法制化して認めていた南アフリカが舞台の物語、黒人のアリは被差別経験のトラウマを抱えて病んでいる、という設定ですが、そこのところが描ききれなかったのか?苦悩と事件との関わりがもう一つハッキリしないままラスト前の悲劇が起こってしまいます、アリの執拗な追跡が差別問題の根深さを語っているのか?
物語の底流には、1948年から1991年まで続いた南アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離)政策があります、人種差別を法制化して認めていた南アフリカが舞台の物語、黒人のアリは被差別経験のトラウマを抱えて病んでいる、という設定ですが、そこのところが描ききれなかったのか?苦悩と事件との関わりがもう一つハッキリしないままラスト前の悲劇が起こってしまいます、アリの執拗な追跡が差別問題の根深さを語っているのか?
これまた集中して観ることが出来ました、南アフリカのことを知っていると、もっと面白いのかも、、、
原題は南アフリカで迫害された黒人部族名、ズールー族、
原題は南アフリカで迫害された黒人部族名、ズールー族、
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2023年03月20日
先週も5本、「フェイブルマンズ」「エブリシングエブリウエア オールアットワンス」「サンタ ボックス」、他に「ブラック ライト」「特捜部Q知りすぎたマルコ」
〇(スクリーンで鑑賞)「フェイブルマンズ」
(★★★★!)(2022年)米国(原題:The Fabelmans)
映画を撮ることを夢見る青年の奮闘と家族の物語、スピルバーグ監督の自伝的映画、
映画館で観た映画の魅力の虜になったサミー、母親に8ミリカメラを買ってもらい映画製作に没頭、その才能は回りの大人も楽しませるほどになる、しかし、撮影を進めるうちにサミーはある家族の秘密に気付いてしまう、そして、父親の仕事の都合で家族で映画の都LAへ引っ越すことになるが、、、
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スピルバーグの自伝的映画、そこにある映画への憧憬と愛情、とびきりの映画製作の才能、大切な家族との時間、初恋、それぞれが才気溢れる両親の離婚など、、、映画的な盛り上がりはそれほど大きくは無いが、きっと現実でも起きたであろう様々な出来事、それに伴う痛みや悲しみが少年サミーの小さな胸の内には収りきれないのはよく分る、
才能としか云いようがないなあ、少年の頃の撮影アイデアにはビックリ、そりゃ周りも喜ぶはずだわ、そして、苦悩の暗闇に差し込む一筋の光、こんな偶然が偉大な映画人を生み出したのですね、
サミーが映画界へ入る前に物語は終わります、映画界出世物語ではなく家族の物語です、
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〇(スクリーンで鑑賞)「エブリシング エブリウエア オールアットワンス」
(★★★★☆)(2022年米国)( 原題:Everything Everywhere All at Once)
マルチバース空間で悪と闘う母親!と見せかけて・・・アカデミー賞7部門受賞作品
コインランドリーを経営する母親エブリンと離婚を考えている夫、行き先が見えない娘、頑固な父親と問題山積、支払えない税金の交渉で税務署を訪れたとき、突然別の宇宙から来たという別人の夫が現れ、全宇宙を破滅させようとしている悪と闘うように命じる、そして税務調査官が突然エブリンに襲いかかってくる、エブリンは無数の宇宙を行き来しながら、人類を救うため最大の悪と闘うことになるのだが、、、
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先週のアカデミー賞で作品、監督、脚本、主演女優、助演男優、助演女優、編集の7部門を受賞、ハリウッドを席巻した作品、
先週のアカデミー賞で作品、監督、脚本、主演女優、助演男優、助演女優、編集の7部門を受賞、ハリウッドを席巻した作品、
舞台はマルチバース=パラレルに存在する無数の宇宙という概念なので、もうなんでもあり、特殊な戦闘能力を手に入れるためにエブリンはマルチバースを行ったり来たり、という奇天烈なお話、最初のうちは訳が分らず混乱しますが、そのうちに観客もマルチバースの世界を認識できるようになるので、何も考えずにカンフーアクションを楽しむのが良いのですが、、、
ラスト20分ほどになると、この映画の真のメッセージが姿を現します、如何にもアカデミー好み、岩になった2人を観てワタシもこの映画が好きになりました、ごった煮系おでん鍋のような映画なので好き嫌いが分かれそうですが、、、
ま、モノは試しです、観て損は無し、
ま、モノは試しです、観て損は無し、
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◆(自宅で鑑賞)「サンタ ボックス」
(★★★★☆)(2020年米国)(原題:The Santa Box)
クリスマスを憎む少女に起こる奇跡、ハートウォーミングな1本
クリスマス間近のある日、火事で家を失ったケイリーと母親が新しい家に引っ越して来る、ケイリーはある理由からクリスマスを憎んでいる、お節介な隣人から謎の独居老人オットーには気をつけるように警告を受けるが、ケイリーはオットーが困っているところを目撃、手助けをしたことから交流を持つことになる、そして人生にとって大切なことをオットーから学んでいくことになる、、、
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「サンタ ボックス」は望みを叶えてくれる箱、ケイリーは母親や同級生のためにプレゼントを望み、それを次々と実現していく、人のために「サンタ ボックス」を使うケイリーの優しさが周りに幸せを運んできます、
「サンタ ボックス」は望みを叶えてくれる箱、ケイリーは母親や同級生のためにプレゼントを望み、それを次々と実現していく、人のために「サンタ ボックス」を使うケイリーの優しさが周りに幸せを運んできます、
少々出来過ぎ、お伽噺のような都合が良すぎる物語ですが、老人オットーの発する言葉がとても心に響きます、それに応えるケイリーが健気、ささくれだった日々への一服の清涼剤として鑑賞しましょう、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ブラック ライト」
(★★★☆☆)(2022年オーストラリア)(原題:Blacklight)
FBI捜査官救出係=腕利きフィクサーがFBIの暗部に迫る
トラヴィスはフィクサーと呼ばれる秘密捜査官を窮地から救い出す任務に就いている、ある日、警察に逮捕された若い捜査官ダスティを引き取ったトラヴィスはダスティからFBIが違法な行為を行っていることをほのめかされる、直後にダスティは逃亡、トラヴィスの眼前で謎の集団に殺害されてしまう、新聞記者と共に真相を究明しようとするトラヴィスにも危機が迫ってくる、
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タイトロープな展開とカーアクションにグイグイ引っ張られる序盤は結構面白いのですが、、、FBIの暗部を暴く段になると物語がいきなりチープになってしまいました、そんな簡単に!!??それは無いわ!!という終盤、大きなテーマだけにちょっと腰砕けのエンディングとなってしまいました、残念、、、
タイトロープな展開とカーアクションにグイグイ引っ張られる序盤は結構面白いのですが、、、FBIの暗部を暴く段になると物語がいきなりチープになってしまいました、そんな簡単に!!??それは無いわ!!という終盤、大きなテーマだけにちょっと腰砕けのエンディングとなってしまいました、残念、、、
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◆(自宅で鑑賞)「特捜部Q 知りすぎたマルコ」
(★★?☆☆)(2022年米国)(原題:The Lost City)
未解決事件捜査班の特捜部Q、今回のターゲットはODAを不正搾取する組織
長期間未解決事件を担当する“特捜部Q”の主任カールとアサド、失踪した外務省の役人スタークの捜査にあたっている、ある日、一人の少年マルコがスタークのパスポートを持って密入国しようとして逮捕される、経緯を語ろうとしないマルコ、カールはスタークが担当していた巨額の海外援助金の使途に疑念を抱き、周辺の関係者の捜査に乗り出すが、マルコが何者かに誘拐されてしまう、、、
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デンマークの人気ミステリー小説「特捜部Q」シリーズの映画化5作目だそうです、5作目か、1作見逃しているかも、、、今作からキャスト一新、前のキャストの方が原作のイメージに近かった、さらに地味な物語、カールは悩み満載休職中、アサドにもユーモアを感じず、協力者が瀕死の重傷と少々残念な観後感、
原作の小説はとっても面白いのでオススメ、ぜひ読んでみてください、映画も前キャストのシリーズ4作は観て損は無し、
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2023年03月13日
先週も5本、拾いモノの「湯道」、スターが活躍「セント オブ ウーマン」「ラスト ムービー スター」、良心「ワース」、そして「ザ ロスト シティ」
〇(スクリーンで鑑賞)「湯道」
(★★★★!)(2023年日本)
日本人ならみんなお風呂大好き!老舗銭湯に集う風呂好き老若男女のハート風呂物語
東京で建築家として活躍する史朗が実家が営む銭湯に久しぶりに帰る、アルバイトのいずみと共に銭湯を継いでいる弟の悟朗、先行きが見えない銭湯経営で衝突する兄弟、しかし銭湯には様々な風呂好きが集っている、いよいよ廃業を決めた兄弟、いずみも愛想を尽かして姿を消してしまうが、、、
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予告編を観てオールスターキャストの銭湯賛歌映画かと思いきや、、、しっかり筋の通った物語が転がります、そして暖かいエンディング、とにかくみんな風呂に入る、湯に浸かる、銭湯へ来る、苦悩や煩悩、愛しさと思いやり、様々な心持ちを持って湯に浸かり、その気持ちをスカッとキレイに洗い流していきます、、、
予告編を観てオールスターキャストの銭湯賛歌映画かと思いきや、、、しっかり筋の通った物語が転がります、そして暖かいエンディング、とにかくみんな風呂に入る、湯に浸かる、銭湯へ来る、苦悩や煩悩、愛しさと思いやり、様々な心持ちを持って湯に浸かり、その気持ちをスカッとキレイに洗い流していきます、、、
予告編やポスターを見ると見知った顔の芸達者に意外性のキャスティング、それぞれの得意技を活かしたオムニバスかと見えますが、いやいや、監督はしっかりキャストの個性を存分に活かしながら物語を紡ぎます、天童よしみとクリス・ハートのデュエットで涙がこぼれました、参った、
身も心もホットする湯に浸からせていただきました、サンキュ湯~!
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◆(自宅で鑑賞)「セント オブ ウーマン」
◆(自宅で鑑賞)「セント オブ ウーマン」
(★★★★☆)(1992年米国)(原題:Scent of a Woman)
盲目の元軍人と友人関係に悩む高校生、真の勇気とは?を学ぶ事になります
田舎から全寮制進学高校に進んだ苦学生のチャーリー、セレブな悪友とは一定の距離を置きながら付き合っている、セレブたちが感謝祭休暇でリゾートへ遊びに行く間にアルバイトで盲目の老人の世話係をすることに、しかし休暇前日に悪友が校長に仕掛けたイタズラが大問題に、不安を抱えながら盲目の元軍人フランクの世話に出向くが、フランクは度を超した頑固者だった、、、
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物語には2つの大きな流れがあります、チャーリーが巻込まれた校内でのイタズラ騒ぎが大問題になり苦悩するチャーリー、そしてもう一つはとびきりの頑固者フランクとチャーリーの激突、フランクの言動を理解できないチャーリー、とにかくチャーリーをこき下ろすフランク、水と油、年の差があるこの2人が徐々に本音を吐露しながら、少しずつ互いの心根を探り合う、そして校内でのイタズラ問題を裁く校内集会でクライマックスを迎えます、
物語には2つの大きな流れがあります、チャーリーが巻込まれた校内でのイタズラ騒ぎが大問題になり苦悩するチャーリー、そしてもう一つはとびきりの頑固者フランクとチャーリーの激突、フランクの言動を理解できないチャーリー、とにかくチャーリーをこき下ろすフランク、水と油、年の差があるこの2人が徐々に本音を吐露しながら、少しずつ互いの心根を探り合う、そして校内でのイタズラ問題を裁く校内集会でクライマックスを迎えます、
アル・パチーノが盲目の頑固者元軍人を怪演、そして、信念を持って生きることの大切さを己の言葉で語ってくれます、窮地に陥ったときに大切なことは、、、はい、とっても大切なことを教えていただきました、
原題は直訳すると『女性の香り』、意味は観てのお楽しみ、
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◆(自宅で鑑賞)「ラスト ムービー スター」
◆(自宅で鑑賞)「ラスト ムービー スター」
(★★★★☆)(2017年米国)(原題:The Last Movie Star)
往年の大スターに舞い込んだ小さな映画祭への招待状、それは人生を振り返る旅になる
アクション映画で一世を風靡した往年の大スター ヴィック・エドワーズ、彼の元へ小さな映画祭から功労賞授与の案内が届く、授賞式のためナッシュビルに出向いたヴィックを迎えたのはボロ車、手作り映画祭の会場は小さなバー、憤慨して泥酔したヴィックは翌日、世話役の運転手リルに命じて思い出の地を訪ねる旅に出る、、、
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2018年に他界した往年の大スター バート・レイノルズ最後の主演作品、劇中でも彼の主演映画やTV番組などが引用され“大スター ヴィック”の活躍とファンからの賞賛が描かれます、写真のような共演もあります^^)なんか凄い企画です、高倉健さんの主演映画を引用しながら健さんが架空の落ちぶれた俳優を演じるような物語、、、
2018年に他界した往年の大スター バート・レイノルズ最後の主演作品、劇中でも彼の主演映画やTV番組などが引用され“大スター ヴィック”の活躍とファンからの賞賛が描かれます、写真のような共演もあります^^)なんか凄い企画です、高倉健さんの主演映画を引用しながら健さんが架空の落ちぶれた俳優を演じるような物語、、、
しかし、劇中のヴィックはただの老人、世話役のリルはヴィックの全盛期を知らない、そんな2人が旅を続けるうちに溶け始める2人の心の内、、、
バート・レイノルズ、よくぞ演じました!ヒーローの無様な踏ん張りに拍手、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ワース 命の値段」
〇(スクリーンで鑑賞)「ワース 命の値段」
(★★★!☆)(2019年米国)(原題:Worth)
アメリカを震撼させた9・11テロの被害者の補償に取り組んだ男のドラマ
2001年9月11日同時多発テロで死亡した多数の米国民の救済、この難題に挑んだ弁護士ケン、合理主義のケンはすべてに被害者の事情を計算式に落とし込み保証金を支払い提案をするが、多くの被害者が納得せず猛烈な反感を買う、どうしたら被害者に寄り添えるのか?苦悩するケン、そして被害者を支援しているチャールズと知り合う、、、
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テロの犠牲になった賠償対象者は約7000人、全員が納得できる賠償制度を作るのはたしかに難しい、それを無償で引き受けたケンの男気、しかしその合理的な考え方と計算式はたしかに被害者家族には受け入れ難い、悩みながらも徐々に被害者支援をしているチャールズに寄り添っていくケンが最後に手に入れる大切なモノは、、、
テロの犠牲になった賠償対象者は約7000人、全員が納得できる賠償制度を作るのはたしかに難しい、それを無償で引き受けたケンの男気、しかしその合理的な考え方と計算式はたしかに被害者家族には受け入れ難い、悩みながらも徐々に被害者支援をしているチャールズに寄り添っていくケンが最後に手に入れる大切なモノは、、、
事実を元にしているのでやや地味な面があるし、ケンの合理的な考えも魅力的には見えない、それでも最後まで諦めなかったケンはやはり優秀な弁護士なんでしょう、
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◆(自宅で鑑賞)「ザ ロスト シティ」
◆(自宅で鑑賞)「ザ ロスト シティ」
(★★★☆☆)(2022年米国)(原題:The Lost City)
アドベンチャー小説女流作家が秘宝伝説に巻込まれて伝説の孤島へ、、、
作家ロレッタは最新作の出来映えに満足していない、小説のヒーローを演じる俳優アランともギクシャクしている、そんな時ロレッタはいきなり謎の集団に誘拐される、誘拐を企てたのは大財閥の息子アビゲイル、ロレッタの小説に出てくる秘宝の在処の手がかりを手に入れたアビゲイルはロレッタのその手がかりの解読を命じる、アランはロレッタの後を追って秘宝が眠る孤島に向かうが、、、
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サンドラ・ブロックが主演・プロデュース、ブラッド・ピットとのロマンスアドベンチャーかと思いきや、さに非ず、ブラピはあっけなく退場、孤島での逃避行もなにやらドタバタ、そして秘宝の謎を解き明かすロレッタだが、、、
サンドラ・ブロックが主演・プロデュース、ブラッド・ピットとのロマンスアドベンチャーかと思いきや、さに非ず、ブラピはあっけなく退場、孤島での逃避行もなにやらドタバタ、そして秘宝の謎を解き明かすロレッタだが、、、
基本コメディなのですが、同様の企画で成功した「ロマンシング ストーン」とまでは行かなかったようです、休日のお気楽鑑賞にオススメ、
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2023年03月06日
先週も5本、秀作「ちひろさん」「エンパイア オブ ライト」「トゥルー スピリット」、惜しい!「銀平町シネマブルース」、う~ん「コンフィデンスマンJP英雄編」
◆(自宅で鑑賞)「ちひろさん」
(★★★★!)(2023年日本)
軽やかにしなやかに生きる元風俗嬢のちひろさんの元に集まる優しい人達
海辺の小さな街の弁当屋で働くちひろは元風俗嬢であることを隠そうとしない、持ち前の明るさと開けっぴろげな性格が回りの人達をどんどん引き寄せていく、工事現場の男達、ホームレス、孤独な女子高生、独り母親を待つ小学生などなど、みんながちひろのことを慕って集まってくる、ちひろのおかげでみんなが少しずつ幸せに近づいていくのだが、ちひろの心にはぽっかりと穴が開いている、、、
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主人公の“ちひろさん”がとっても魅力的、元風俗嬢であることをあっけらかんと披露し、惜しげも無く周りの人達に愛情を注いでいく“ちひろさん”、そこには純粋でまっすぐな視線しかない、でもその視線は自信の幸薄い体験から生まれてきたモノ、たぶんちひろさんは他人を幸せにすることで自分自身が得られなかったモノを取り返そうとしているのだ、
主人公の“ちひろさん”がとっても魅力的、元風俗嬢であることをあっけらかんと披露し、惜しげも無く周りの人達に愛情を注いでいく“ちひろさん”、そこには純粋でまっすぐな視線しかない、でもその視線は自信の幸薄い体験から生まれてきたモノ、たぶんちひろさんは他人を幸せにすることで自分自身が得られなかったモノを取り返そうとしているのだ、
有村架純が良い!好演、いや、それ以上の役作りに成功しています、回りの人物もしっかりキャラが立っています、監督の手腕、
ラストはそうかな~、と思ったら、やはりそうだった、、、少し寂しいけど、、、元風俗嬢から抜け出して元弁当屋へステップアップした“ちひろさん”も少し幸せに近づいたかな、、、
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〇(スクリーンで鑑賞)「エンパイア オブ ライト」
〇(スクリーンで鑑賞)「エンパイア オブ ライト」
(★★★★☆)(2022年英国・米国合作)(原題:Empire of Light)
1980年代の英国、差別と不況の中で夢を失いかけた2人の再生の物語
海辺に建つエンパイア劇場、ヒラリーは劇場主任として懸命に働いているが、映画館主とただならぬ関係も持っている、そこへ夢破れた黒人青年スティーヴンが新人として入ってくる、心優しき仲間らと働くヒラリーとスティーヴンは互いに惹かれ合うが、長引く不況は黒人差別へと繋がりスティーヴンの身にも厄災が襲いかかる、、、
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映画館主と密会を続けているヒラリーは男性優位社会の被害者でもある、スティーヴンもまた差別社会にもがき苦しんでいる、か弱き2人の小さな幸せを護るのではなく、もっと大きな生き様をたぐり寄せるように行動する2人、前向きで良心的で少しもの悲しい物語、
映画館主と密会を続けているヒラリーは男性優位社会の被害者でもある、スティーヴンもまた差別社会にもがき苦しんでいる、か弱き2人の小さな幸せを護るのではなく、もっと大きな生き様をたぐり寄せるように行動する2人、前向きで良心的で少しもの悲しい物語、
エンパイア劇場がゴージャスで素晴らしい、1980年代の懐かしい映画も劇中で頻出、それを楽しむのも一興です、
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◆(自宅で鑑賞)「トゥルー スピリット」
◆(自宅で鑑賞)「トゥルー スピリット」
(★★★★☆)(2023年米国・オーストラリア合作)(原題:True Spirit)
ヨットで単独無支援無寄港世界1周を為し遂げた16歳の少女の物語、実話がベース
小さな頃から海が大好きなジェシカ、いつの頃からかヨットで世界1周をするのが夢になった、夢の実現に向けて両親やコーチなどを説得、着々と準備を進めるが、愛艇の試運転でミスを犯し事故を起こす、マスコミは幼すぎるジェシカの計画は無謀だと非難するが、、、
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なぜ山に登るのか?と同じくらい不思議な衝動、ヨットで単独世界1周、それも無支援無寄港、答えは『海が好きだから!』、その大好きな海の旅は孤独で過酷、そして容赦なく牙を剥いてくる、達成間近に遭遇する嵐はジェシカの夢を打ち砕く勢い、さすがにこのシークエンスはハラハラしました、
なぜ山に登るのか?と同じくらい不思議な衝動、ヨットで単独世界1周、それも無支援無寄港、答えは『海が好きだから!』、その大好きな海の旅は孤独で過酷、そして容赦なく牙を剥いてくる、達成間近に遭遇する嵐はジェシカの夢を打ち砕く勢い、さすがにこのシークエンスはハラハラしました、
ヨットって転覆しても復元する力があるそうです、劇中の台詞でも語られていますが、、、実際には転覆沈没する場合も多い、ジェシカの愛艇もついに力尽きて水中へ沈んでしまいます、海は怖いですね、、、
山も怖いですけど、、、好きです、山があるから登ります^^)、
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〇(スクリーンで鑑賞)「銀平町シネマブルース」
〇(スクリーンで鑑賞)「銀平町シネマブルース」
(★★★☆☆)(2023年日本)
小さな街の映画館を舞台に、なにもかも失った男の再生の物語
一文無しの青年近藤、映画好きのホームレスと共に生活保護詐欺に誘われる、そこで知り合った小さな映画館の館主に拾われ、映画館で寝泊まりしながら働き始める、実は近藤は元映画監督、未完成のフィルムも携えていた、回りに支えられながら近藤はフィルムの完成を目指すことにする、
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シチュエーションやテーマが「エンパイア オブ ライト」とダブっていたので同一週に鑑賞、エエ空気感を醸し出している映画なのですが、、、惜しい!やる気を失った近藤が再び立ち上がる!!のだが、どうもその後の近藤にも共鳴できなかった、映画監督ならもっとギラギラしたオーラが出て来るのかと期待したけど、、、
シチュエーションやテーマが「エンパイア オブ ライト」とダブっていたので同一週に鑑賞、エエ空気感を醸し出している映画なのですが、、、惜しい!やる気を失った近藤が再び立ち上がる!!のだが、どうもその後の近藤にも共鳴できなかった、映画監督ならもっとギラギラしたオーラが出て来るのかと期待したけど、、、
吹越満以外のキャラも立ってこない、久しぶりの小出恵介も不完全燃焼な印象、好きな役者だけに惜しい!!しかし、劇場のフィルム映写室はとっても映画的な空間、どんな映画でも映写室は愛しく写ります、
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◆(自宅で鑑賞)「コンフィデンスマンJP英雄編」
◆(自宅で鑑賞)「コンフィデンスマンJP英雄編」
(★★★☆☆)(2022年日本)
毎度お馴染み、3人の詐欺師たちと曲者たちとの欺し合い、最終話?
コンフィデンスマン界の英雄の称号を競うために、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人は地中海のマルタ島へ飛ぶ、獲物は富豪が所有する彫像、そこに日本から3人を追いかけてきた鬼デカ、インターポールの敏腕刑事、ヤクザ、マフィアが入り乱れて欺し合いがはじまる、最後に勝利を手にするのは??
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映画シリーズ3作目、さすがの3作目となるとだいたい見当はつく、伏線や時系列をこま目に追うことで律儀に欺し合いの裏側も魅せてくれるのは親切?なのか?
映画シリーズ3作目、さすがの3作目となるとだいたい見当はつく、伏線や時系列をこま目に追うことで律儀に欺し合いの裏側も魅せてくれるのは親切?なのか?
松重豊の鬼デカが銭形警部にダブって面白かった、最終話かと思ったら一応次回作へのフリもあったりして、もう1作ありそうですね、、、って、これが騙しだったら、ホントに面白いかも^^)自宅でのノンビリ鑑賞に最適、
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2023年02月27日
先週は5本、最後に待っている映画的レトリック「ソウルメイト」「ほの蒼き瞳」、対話劇「対峙」、他に「神々の山嶺」「シャイロックの子供たち」
◆(自宅で鑑賞)「ソウルメイト/七月と安生」
(★★★★!)(2016年中国/香港合作)(原題:七月與安生 Soulmate)
幼なじみで親友の“七月と安生”、様々な想いが交錯しながらも変わらない友情
七月と安生は小学校からの親友、優等生の七月とちょっと風変わりな安生は変わらない友情を育んできたが、が、七月は現在消息不明、街で偶然かつての七月の恋人と再開した安生は、話題になっている七月作のネット小説「七月と安生」の展開と共に2人の思い出を掘り起こしていくことになる、
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先週観た「少年と君」のデレク・ツァン監督の前作(デビュー作)、主演も同じチョウ・ドンユィ、やはりこの監督の作品は観応えがあります、物語は小学校時代からの七月と安生の関わりと、現在の安生を追いながら、消息不明の七月の影を追うことになります、安生の生き様が楽しく面白く、これだけでも充分楽しめる映画なのですが、
性格がまったく真逆の2人の生き様があるポイントで逆転することになります、なるほど、人生の摩訶不思議さがこの映画のテーマかと思いきや、そこにはとっても大切な秘密がありました、最後に見事な映画的レトリックで欺かれる事になり、この映画の真のテーマが何であるかを知ることになります、
必見!ぜひ観てください、
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◆(自宅で鑑賞)「ほの蒼き瞳」
◆(自宅で鑑賞)「ほの蒼き瞳」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:The Pale Blue Eye)
若き日のエドガー・アラン・ポーの探偵冒険談
1830年、米国NY州の陸軍士官学校の士官候補生が心臓をえぐられた死体で発見される、学校は地元に住む元刑事ランドーに調査を依頼、ランドーは緻密な捜査で少しずつ真相に迫っていく、捜査の中で風変わりな士官候補生エドガー・アラン・ポーとも知り合う、エドガーもまた独特の嗅覚を持っており、2人で捜査を進めることになるが、第2の殺人が発生、事態は切迫していく、、、
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若き日のエドガー・アラン・ポー!もちろんフィクションですが“シャーロック・ホームズ”にも“インディアナ・ジョーンズ”にも同様のスピンオフがあるので、その流れでのチャレンジですね、
若き日のエドガー・アラン・ポー!もちろんフィクションですが“シャーロック・ホームズ”にも“インディアナ・ジョーンズ”にも同様のスピンオフがあるので、その流れでのチャレンジですね、
ところが物語は元刑事ランドーがメインで引っ張っていきます、士官学校という閉鎖された世界、犯人もこの中にいるはず、そして、その通りの展開で1件落着、なぜここにポーが出てこないといけないのか?最後までなんとなくしっくり来なかったのですが、、、
ラスト15分のとんでもない事態にポーの出番が待っていました、ある意味禁じ手のレトリック、伏線はしっかりあり、なんとかギリギリ推理小説のルールは守られていますけどね、ラストの受け止め方で評価がかわる作品かな、
ラスト15分のとんでもない事態にポーの出番が待っていました、ある意味禁じ手のレトリック、伏線はしっかりあり、なんとかギリギリ推理小説のルールは守られていますけどね、ラストの受け止め方で評価がかわる作品かな、
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〇(スクリーンで鑑賞)「対峙」
〇(スクリーンで鑑賞)「対峙」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:Mass)
校内での銃乱射事件の被害者と加害者の家族が対面する会話劇
田舎街の小さな教会、セラピストが教会の1室でセッティングしたのは、学校内で起こった銃乱射事件の被害者と加害者の両親同士の話し合い、告訴とは無縁のお互いの胸の内を吐き出す話し合い、緊迫するムードの中で始まり徐々に心の叫びを吐露する4人、お互いを尊重しながらも我が子を失った気持ちを抑えきれない、、、
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なんともヘビーなテーマの会話劇、加害者と被害者の両親の話し合い、こんなことがホントに出来るのか?日本ではちょっと難しいかも知れない、物語の90%は室内での4人の会話、揺れ動く4人の感情にドキドキ、ヒヤヒヤ、ホッとしたり、
なんともヘビーなテーマの会話劇、加害者と被害者の両親の話し合い、こんなことがホントに出来るのか?日本ではちょっと難しいかも知れない、物語の90%は室内での4人の会話、揺れ動く4人の感情にドキドキ、ヒヤヒヤ、ホッとしたり、
普通なら正直聞きたくない会話ですが不思議と集中して観れました、準備段階から妙な緊張感が漂う教会、オーラでまくりのセラピスト、不安定さをしっかり演出して4人の会話劇へ、良く計算されていると思います、会話の中で徐々に死んだ息子たちの輪郭が見えてくるように感じるのも上手な証拠、ラストにやっと本音を吐き出すことで一応の結末を迎えます、
テーマはさておき、映画的には結構面白いと思いました、観て損は無し、
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◆(自宅で鑑賞)「神々の山嶺」
◆(自宅で鑑賞)「神々の山嶺」
(★★★★☆)(2021年フランス・ルクセンブルク合作)(原題:Le sommet des dieux)
エベレスト初登頂の謎を追いながら、厳冬期のエベレストに挑む2人のクライマー
山岳カメラマンの深町はネパールのカトマンズで、伝説の登山家マロニーのものだと称するカメラを売りつけられるが相手にしない、しかし、そのカメラを日本人が奪っていく様子を目撃する、その日本人は長く行方不明だった登山家羽生だった、深町はマロニーのエベレスト初登頂の鍵を握るカメラと共に、羽生が再びエベレストを目指すと確信、羽生の痕跡を追ってネパールへ向かう、、、
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物語の発端はエベレスト初登頂の謎、公式に確認されているのは1953年、その29年前に英国の登山家マロニーが挑戦、消息を絶ったが登頂に成功したかどうかは不明、その時マロニーが所持していたカメラが物語の冒頭に登場します、しかし、映画のテーマはこの謎解きではありません、いろんな因縁に惹かれて再びエベレストを目指す2人のクライマー、なぜ人は山に登るのか?たぶん、経験してみないと分らないこの命題への1つの答えがこの映画のテーマになっています、
物語の発端はエベレスト初登頂の謎、公式に確認されているのは1953年、その29年前に英国の登山家マロニーが挑戦、消息を絶ったが登頂に成功したかどうかは不明、その時マロニーが所持していたカメラが物語の冒頭に登場します、しかし、映画のテーマはこの謎解きではありません、いろんな因縁に惹かれて再びエベレストを目指す2人のクライマー、なぜ人は山に登るのか?たぶん、経験してみないと分らないこの命題への1つの答えがこの映画のテーマになっています、
アニメとは言え登山シーンで足がゾワゾワします、ほぼ垂直の雪壁を何100mもピッケルとアイゼンで登るなんて、絶対にしたくありません、山は好きだけどこれは怖すぎます、何回か眼をそらしました^^)
夢枕獏原作、コミック化からの欧州での映画化、映画祭でも高評価、
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〇(スクリーンで鑑賞)「シャイロックの子供たち」
〇(スクリーンで鑑賞)「シャイロックの子供たち」
(★★★☆☆)(2022年日本)
メガバンクを舞台に金に目が眩んだ欲望渦巻く詐欺事件が繰り広げられます
メガバンクの小さな支店、ノルマ達成のために日々叱咤される行員たち、そんな中で優秀な成績を収める滝野は旧知の会社社長から不正融資を懇願される、過去の因縁からこれを渋々受けることになるが、返済が滞り本店査察部が調査に入ることに、行員の西木は大きな不正の匂いを感じるが、査察は簡単に終了、疑問を覚えた西木は独自に真相を追い始める、、、
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お馴染み池井戸潤原作の小説をオリジナルストーリーで映画化、ま、池井戸ワールドも観慣れてきたのでそんなに驚きはしないが、、、にしても、出てくる銀行員があの人もこの人も金まみれのズブズブ野郎、それにインチキ会社や街の不動産屋が絡んで、なんとも悲しい物語になっています、ズブズブ過ぎてお馴染みのフレーズと共に来る逆転の爽快感もちょっと興醒め感があるのも残念、
お馴染み池井戸潤原作の小説をオリジナルストーリーで映画化、ま、池井戸ワールドも観慣れてきたのでそんなに驚きはしないが、、、にしても、出てくる銀行員があの人もこの人も金まみれのズブズブ野郎、それにインチキ会社や街の不動産屋が絡んで、なんとも悲しい物語になっています、ズブズブ過ぎてお馴染みのフレーズと共に来る逆転の爽快感もちょっと興醒め感があるのも残念、
上戸彩を初めてスクリーンで観たかも、未だ若々しい演技は収穫、
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2023年02月20日
先週は3本、三者三様の良作揃い、「コンパートメントNo.6」「少年の君」「非常宣言」
〇(スクリーンで鑑賞)「コンパートメントNo.6」
(★★★★☆)(2021年フィンランド・ロシア・エストニア・ドイツ合作)
(原題:Hytti Nro 6)
独り列車の旅に出た女性の出会いの物語、2021年カンヌ映画祭グランプリ作品
1990年代、フィンランドからモスクワに留学しているラウラは恋人と一緒に世界最北端の駅ムルマンスクからペトログリフ(岩面彫刻)を観に行く計画を立てるが、恋人に直前でキャンセルされる、仕方なく独り乗り込んだ列車のコンパートメントで同室になったのは粗野なロシア人のリョーハ、酒を飲み無礼な態度をとるリョーハ、別のコンパートメントへの移動も叶わず、不愉快な旅は続くのだが、、、
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佳作ながら最後まで目が離せない不思議な魅力のある物語、狭いコンパートメントでの2人の会話は噛み合わない、リョーハはホントに嫌な奴で、そのうちになにか事件でも起こすのではないかと心配になるが、、、3泊くらいの列車の旅だっただろうか?お互いに悪態をつき、恋人を思い出し、旅の記録ビデオを失いながら、2人は徐々にお互いの真の姿を感じるようになっていきます、
佳作ながら最後まで目が離せない不思議な魅力のある物語、狭いコンパートメントでの2人の会話は噛み合わない、リョーハはホントに嫌な奴で、そのうちになにか事件でも起こすのではないかと心配になるが、、、3泊くらいの列車の旅だっただろうか?お互いに悪態をつき、恋人を思い出し、旅の記録ビデオを失いながら、2人は徐々にお互いの真の姿を感じるようになっていきます、
リョーハの頑張りで旅の目的であるペトログリフを見ることがになるのですが、、、岩肌に彫り込まれた図柄の事のようですが、エスクリーンではよく分らず、そこはちょっと拍子抜け、でも、如何にも粗野なロシア人リョーハの見え方が徐々に変わっていく過程は上手、監督の力量です、
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◆(自宅で鑑賞)「少年の君」
◆(自宅で鑑賞)「少年の君」
(★★★★★)(2019年中国・香港合作)(原題:Better Days)
一流大学を目指す進学校でのいじめ事件、その被害者に関わる不良少年の純愛
※2021年にスクリーンで鑑賞、記事も書いていますが、自宅で観出すと止まらなくなり最後まで鑑賞しました、前回記事に加筆して再掲します、
大学受験に向けて進学校で砂を噛むような生活のチェン、同級生がいじめで自殺、次のいじめの矛先はチェンに向けられる、そんな時、チンピラに集団暴行を受けているシャオペイを見て警察に通報するがチェン自身もチンピラに襲われる、さらに校内でのチェンへのいじめも凶悪化、シャオペイはチェンを護ることにするが、ついに事件が起こってしまう、孤独な2人はこの世界を生き抜けるのか?
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独特の映像美と迫力のサスペンスと純愛、香港映画の実力をまざまざと見せつけられます、一生を左右する大学受験制度、受験に成功することで貧困から抜け出したい優等生、進学校で起こる陰湿ないじめ、底辺で生きる純真なチンピラ、被害者を追い詰める警察、
劇中では2回、3回と一応の結末を迎えますが、その度にその先にある真実が浮かび上がってきます、どこまでも追い詰められる2人に救いはないのか?と思わせる力量、短いカットの力強さ、最後までグイグイ引っ張られる感覚は監督の手腕でしょう、
現在の香港と中国の関係を象徴するようなクレジットが冒頭とエンディングに入ります、中国でも問題になっているいじめ、そこに切り込む姿勢・視点の鋭さの驚きました、よくぞ中国でこんな映画が創れたものだと感心させられます、
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〇(スクリーンで鑑賞)「非常宣言」
〇(スクリーンで鑑賞)「非常宣言」
(★★★!☆)(2022年日本)
バイオテロにさらされた旅客機、着陸地も決まらないまま飛び続けることになる
ソウルからハワイへ向かう大型旅客機、そこには凶悪なウイルスを持ち込む犯人、飛行機恐怖症の父親と娘、刑事の家族などが乗り込んでいく、犯人は機内でウイルスを散布、乗客達は次々と感染していく、刑事のク刑事は犯人の自宅でバイオテロ準備の痕跡を発見、家族の乗ったハワイ行便がテロのターゲットと知り、解決に向けて奔走するが、、、
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機内の密室パニックと地上での刑事の奮闘のパラレル進行、旅客機内での攻防や乗務員のリスク対応はちょっとリアリティに欠けますが、韓国映画らしく人物描写や入り組む人間関係で最後まで結構楽しめます、墜落する機内の描写も迫力満点、
機内の密室パニックと地上での刑事の奮闘のパラレル進行、旅客機内での攻防や乗務員のリスク対応はちょっとリアリティに欠けますが、韓国映画らしく人物描写や入り組む人間関係で最後まで結構楽しめます、墜落する機内の描写も迫力満点、
ウイルスに汚染された旅客機を米国が拒否、ハワイに着陸できず、韓国へ逆戻り、途中日本国も着陸を拒否、自衛隊機も威嚇射撃するという過激さ、ついには乗客の総意で着陸を諦めることになってしまいます、実際にこんな事件が起こったら各国はどんな対応をするんだろう、
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2023年02月14日
先週は4本、オススメは「パーフェクト ドライバー」、??な「イニシェリン島の妖精」「仕掛け人・藤枝梅安」「素晴らしきかな、人生」
〇(スクリーンで鑑賞)「パーフェクト ドライバー」
(★★★★★)(2022年韓国)(原題:Special Delivery)
野球賭博に巻込まれた少年とクールな天才女性ドライバーの逃避行、たどり着く先は?
ワケありの荷物を運ぶ特殊配送会社のウナは天才ドライバー、そのテクニックを駆使してどんな難しい配送任務もやり遂げる、ある日、野球賭博の裏金を持ち逃げしようとする依頼人を待っていると、そこに現れたのは一人の少年だけ、父親は組織の手に落ちた、配送を諦め少年も放り出してしまうウナだが、、、
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109分間、スクリーンに集中できました、スピーディで迫力あるカーチェイス、そしてクールなウナと少年の軽妙なやりとり、子どもサスペンスの王道を行くエッセンスがしっかり機能しています、追っ手は組織と警察?ウナが脱北者なので国家情報院も参戦、ウナと特殊配送会社のメンバーは絶体絶命のピンチを迎えます、
109分間、スクリーンに集中できました、スピーディで迫力あるカーチェイス、そしてクールなウナと少年の軽妙なやりとり、子どもサスペンスの王道を行くエッセンスがしっかり機能しています、追っ手は組織と警察?ウナが脱北者なので国家情報院も参戦、ウナと特殊配送会社のメンバーは絶体絶命のピンチを迎えます、
いかにも子どもが嫌いなウナの素振りと闘い振り、そしての2人の結末がとっても映画的なカタルシスをもたらします、109分という尺もちょうど良い、これくらいの長さでしっかり魅せる映画が一番好き、気楽に爽快に楽しめる1本、オススメします、
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〇(スクリーンで鑑賞)「イニシェリン島の妖精」
(★★★?☆)(2022年英国)(原題:The Banshees of Inisherin)
アイルランドの孤島で繰り広げられる不思議な闘いと友情の結末
1923年、内戦が続くアイルランドの孤島イニシェリン島、ある日突然、永年の友人だったコルムから絶交を言い渡され混乱するパードリック、訳が分らずなんとかその理由を知ろうとするが、コルムは頑なにパードリックを拒否、コルムはこれ以上自分に関わるならある怖ろしい事をすると宣言、そしてそれを実行してしまう、、、
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難解な映画です、なぜいきなり絶交したのか?明確なカタチでその説明はなされません、暗喩はそこかしこにあったようですが、それは解説を読まないと分らない、それでも、映画全体に緊張感が満ち溢れているし、小さな孤島の風景と濃密な人間関係がリンクして緊張感を醸しだすのに成功しています、
難解な映画です、なぜいきなり絶交したのか?明確なカタチでその説明はなされません、暗喩はそこかしこにあったようですが、それは解説を読まないと分らない、それでも、映画全体に緊張感が満ち溢れているし、小さな孤島の風景と濃密な人間関係がリンクして緊張感を醸しだすのに成功しています、
なぜ絶交したのか?コルムが行った行為の意味は?何も分らないまま、静かで壮絶なラストに突き進む2人、たしかに見応えはありました、、、ただ訳が分らないだけ、悔しい^^)
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〇(スクリーンで鑑賞)「仕掛け人・藤枝梅安」
〇(スクリーンで鑑賞)「仕掛け人・藤枝梅安」
(★★★?☆)(2022年日本)
ご存じ!仕掛け人 藤枝梅安が苦悩の末に選んだ始末のつけ方
鍼医師の藤枝梅安の裏稼業は金で悪人殺しを請け負う仕掛け人、梅安の仕掛けは病死にしか見えない見事なモノ、次の仕掛けは大店料理屋の後妻女将、亭主をたらし込み料理屋を乗っ取り、給仕の娘達を悪大名に差し出すという商も始めている、この悪事を諫めるため梅安が動き出すが、思わぬ事態が梅安を苦しめることになる、、、
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東映本格時代劇!復活!!という感じの重厚な作りであります、池波正太郎の原作小説を読んでいないのですが、なんとなく原作の空気感を醸し出しているような気がします、バットマンのような暗い闇のシーン、梅安が相棒の彦次郎と囲む湯豆腐や鳥鍋、とっても美味しそうで池波正太郎らしいシーン、なかなか見応えがあります、
東映本格時代劇!復活!!という感じの重厚な作りであります、池波正太郎の原作小説を読んでいないのですが、なんとなく原作の空気感を醸し出しているような気がします、バットマンのような暗い闇のシーン、梅安が相棒の彦次郎と囲む湯豆腐や鳥鍋、とっても美味しそうで池波正太郎らしいシーン、なかなか見応えがあります、
物語は複雑に入り組んでいて、それなりに楽しいのですが、、、女将と梅安の因縁が影を落とすといきなり窮屈な展開になりました、冒頭から説明的なところがあったのですが、梅安の口から知らされる女将の秘密もなんだか説明的、もう少し映画的に消化できなかったのか?最後までネタバレしなくても成立したような、、、そのためか?“悪を裁く仕掛け人”というこの映画最大のカタルシスが弱くなってしまいました、残念、、、
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◆(自宅で鑑賞)「素晴らしきかな、人生」
(★★★?☆)(2006年米国)(原題:Collateral Beauty)
家族を失い、喪失感から立ち直ることが出来ない敏腕広告マンの前に現れる幻影?
広告会社のオーナー ハワード、娘に先立たれ生きるチカラを失い仕事も放棄、ハワードの功績で大きくなった会社は経営破綻の危機を迎える、なんとかこの危機を回避しようと3人の重役は一計を案じる、ハワードが常々説いていた広告ビジネスにとって重要な3つの要素、この3つの要素をハワードの眼前に突きつけて見失った自分を再発見してもらおうとするが、、、
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ハートウォームな物語です、ハワードが広告ビジネスで大切にしてきたのは『愛・時間・死』、この3つを舞台俳優が演じハワードが生きていく意味を呼び起こそうとします、しかし、この計画は思わぬ方向へ、問題を抱える3人の重役、3人の売れない役者、3つのエレメント、終盤まで“3”という数字が自在に動き回り物語への興味をかき立てました、
ハートウォームな物語です、ハワードが広告ビジネスで大切にしてきたのは『愛・時間・死』、この3つを舞台俳優が演じハワードが生きていく意味を呼び起こそうとします、しかし、この計画は思わぬ方向へ、問題を抱える3人の重役、3人の売れない役者、3つのエレメント、終盤まで“3”という数字が自在に動き回り物語への興味をかき立てました、
が、ラストだけがどうもしっくり来ない、出来れば再び歩き始める強いハワードを観たかったような、ちょっと不完全燃焼、、、
なお、よく似た邦題の名作とは別の作品なのでご注意を、、、
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なお、よく似た邦題の名作とは別の作品なのでご注意を、、、
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2023年02月06日
先週は5本、「SHE SAID」「THE BATMAN」「THE FIRST SLAM DUNK」「ドリームガールズ」「浅田家!」
〇(スクリーンで鑑賞)「SHE SAID シー・セッド その名を暴け」
(★★★★!)(2022年米国)(原題:She Said)
♯Metooの源流となった映画プロデューサーの性暴力を暴く女性記者2人
ニューヨークタイムズ紙のミーガンとジョディは、ハリウッドに君臨する映画プロデューサー:ワインスタインの永年にわたる性的暴力について取材を始める、ワインスタインの性犯罪行為を示す証言をいくつも得るが、俳優などの被害者は実名での公表を望まない、さらにワインスタイン陣営は記事もみ消しのための妨害工作を弄する、それでも取材を進め真実の報道に一歩一歩近づいていく2人、、、
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加害者も被害者も記者も実名で登場する、社会的問題を真っ正面から取り上げた、いかにもアメリカらしい社会派ドラマ、2人の記者の奮闘が世界的な♯Metoo運動に繋がったのも凄い、派手な演出はない、2人の書いた自伝を元に一歩ずつワインスタインを追い詰めていく過程が詳細に描かれていきますが、その取材中に出てくる被害者の証言が痛々しい、女性が観ていると憤懣やるかたない気持ちになるでしょう、きっと男性には分らないやり場のない気持ち、
加害者も被害者も記者も実名で登場する、社会的問題を真っ正面から取り上げた、いかにもアメリカらしい社会派ドラマ、2人の記者の奮闘が世界的な♯Metoo運動に繋がったのも凄い、派手な演出はない、2人の書いた自伝を元に一歩ずつワインスタインを追い詰めていく過程が詳細に描かれていきますが、その取材中に出てくる被害者の証言が痛々しい、女性が観ていると憤懣やるかたない気持ちになるでしょう、きっと男性には分らないやり場のない気持ち、
いや、男性こそ観なければいけない映画であります、男優先社会の風潮が根強く残る日本の関連刑法もやっと改正されるようです、ぜひ観て考えるべき映画、
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◆(自宅で鑑賞)「THE BATMAN ザ・バットマン」
(★★★★☆)(2022年米国)(原題:The Batman)
自らの家系の秘密にもがき苦しみながら、悪と闘う若きバットマン
犯罪で両親を失ったブルースはバットマンとなり、夜の闇に潜む悪と闘っている、そんなある日、市長が惨殺されたのに続き、ゴッサムシティの要職に就く人物が次々と殺害される、犯人のリドラーはバットマンにメッセージを送り続け、ブルースの一家に纏わる忌まわしい過去を暴いていく、自らの存在に悩み苦しむブルースだが、リドラーの仕掛けた最後の計画を阻止すべく身を投げ出す、、、
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バットマン映画の最新作、個人的にはバットマン映画は苦手なシリーズ、ほとんど雨の夜のなにやら狂っているゴッサムシティの世界観が今ひとつ好きになれない、が、新たなシリーズの発端になるかも知れない本作は一番しっくりくるかも、
バットマン映画の最新作、個人的にはバットマン映画は苦手なシリーズ、ほとんど雨の夜のなにやら狂っているゴッサムシティの世界観が今ひとつ好きになれない、が、新たなシリーズの発端になるかも知れない本作は一番しっくりくるかも、
バットマンがあのコスチュームで警官と一緒に事件現場に足を運ぶのがなんとも面白い、もちろん主人公が自分の出自で悩み苦しむのはアメリカンヒーローの定番物語、過去の事件もその苦悩も結構分りやすいので、ふんふん、という感じでバットマンを応援したくなる、とにかく生身過ぎる今回のバットマンくん、
バットマンスーツが強靱すぎるのはご愛敬、キャットウーマンの活躍もご愛敬、観て損は無し、
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〇(スクリーンで鑑賞)「THE FIRST SLAM DUNK」
(★★★★☆)(2022年日本)
格上の相手に挑む湘北高校バスケ部の奮闘と、そこに至る5人の物語
インターハイで対戦するのは優勝候補の秋田:山王工業高校、湘北高校の5人はそれぞれの想いを胸に抱きながら山王に挑むが、後半早々の山王の仕掛けに圧倒され20点差を付けられてしまう、完全に負け試合かと諦めかけた時、監督から思わぬ激励の言葉と作戦が、、、
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原作コミックは読んでいません、それでも白熱の試合展開を124分間集中して観れました、まず驚いたのが映画全編で試合が1試合なんです、バスケットボール1試合で2時間の物語を書き上げた脚本が素晴らしい、もちろん、そこに至るまでの5人のバックボーンがインサートされるわけですが、試合の描写がしっかりしているので、挿入されるエピソードが邪魔にならない、ラストは、ま、そうだろうなという事になりますが、それも素直に受け入れられます、
原作コミックは読んでいません、それでも白熱の試合展開を124分間集中して観れました、まず驚いたのが映画全編で試合が1試合なんです、バスケットボール1試合で2時間の物語を書き上げた脚本が素晴らしい、もちろん、そこに至るまでの5人のバックボーンがインサートされるわけですが、試合の描写がしっかりしているので、挿入されるエピソードが邪魔にならない、ラストは、ま、そうだろうなという事になりますが、それも素直に受け入れられます、
しかし、湘北の5人は全員不死身か!?とくに桜木!!あれはぜったいに無理!!^^)食わず嫌いにしなくてヨカッタ、
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◆(自宅で鑑賞)「ドリームガールズ」
(★★★★☆)(2006年米国)(原題:Dreamgirls)
一躍スターダムにのし上がった3人組コーラスグループの栄光と現実
1962年のデトロイト、エフィ・ローレル・ディーナの3人はエンタテーメントの世界での成功を信じてオーディションを受けている、3人の才能を見抜いたカーティスは自動車販売業をやめて3人を売り出すことに専念、ついにメジャーデビューを果たすのだが、人気を得るにしたがって徐々に3人の間にも、カーティスとの間にも亀裂が入っていく、、、
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R&Bグループ「ザ・スプリームス」をモデルにした物語、アーティストとプロデューサーとの確執はやっぱりこんな感じなんだろうな、飛び抜けたボーカル力を持つエフィがメインボーカルを外され、美貌のディーナがセンターに立つ、なんていう話はいつの時代でもあるんだろうな、そして男女の関係、あれもこれもさもありなん、でもラストのステージは爽快な気分に、偉大なグループの愛有る決断でしたね、
R&Bグループ「ザ・スプリームス」をモデルにした物語、アーティストとプロデューサーとの確執はやっぱりこんな感じなんだろうな、飛び抜けたボーカル力を持つエフィがメインボーカルを外され、美貌のディーナがセンターに立つ、なんていう話はいつの時代でもあるんだろうな、そして男女の関係、あれもこれもさもありなん、でもラストのステージは爽快な気分に、偉大なグループの愛有る決断でしたね、
ディーナ役のビヨンセは迫力満点、小さなステージでのエフィのボーカルも出色、
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◆(自宅で鑑賞)「浅田家!」
(★★★!☆)(2020年日本)
家族写真を撮り続けたカメラマンが想う家族の姿とは
幼い頃から父親に写真を撮ってもらっていた次男坊・政志もまた写真家になり、家族4人でコスプレをする変わった写真を撮り続けている、写真展を開くと出版社から声が掛かり写真集を出版するが、これがサッパリ売れない、と思いきやこの写真集が大きな賞を受賞、政志は他の家族の写真を撮り続けることにするが、、、そんな時、未曾有の災害が東北を襲う、、、
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これまた、実在の写真家をモデルにした物語、変わった写真家である、コスプレの家族写真、ちょっとピンと来なかったのだが、実際に賞を受賞したのだから、そこにある政志の視点はワタシの想像を超えた次元にあるのでしょう、
これまた、実在の写真家をモデルにした物語、変わった写真家である、コスプレの家族写真、ちょっとピンと来なかったのだが、実際に賞を受賞したのだから、そこにある政志の視点はワタシの想像を超えた次元にあるのでしょう、
物語の後半は東日本大震災被災後の東北へと舞台を移します、もちろん大変な状況の中での家族写真に纏わるエピソードには心を揺さぶられます、が、映画としては前編・後編みたいな感じで分断されてしまった感もあり、もう少し前後半をブリッジする仕掛けがあると良かったのかも、、、
被災地で実際にボランティア活動をされたという居酒屋の女将が魅力的、この人の物語も観てみたい、
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2023年01月30日
先週は秀作揃いの4本、「ラーゲリより愛をこめて」「エンドロールのつづき」「ケイコ 眼を澄ませて」「最後まで行く」
〇(スクリーンで鑑賞)「ラーゲリより愛をこめて」
(★★★★☆)(2022年日本)
ソ連に捉えられた日本軍兵士達のシベリアでの過酷な抑留生活と望郷の念
1945年8月第2次世界大戦末期、ソ連の突然の参戦により多くの日本軍兵士が捕虜となり、強制労働のためにシベリアへ送られる、山本もまたその1人、過酷な労働を強いられる抑留生活の中でも山本は帰国への希望を失わずにいる、妻と「必ず帰る」と約束したからだ、
抑留生活に絶望する仲間を励ましながら山本は「人間らしく生きる」ことを貫こうとするが、、、
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第2次世界大戦に敗戦した日本、約60万人もの元日本兵がソ連に抑留され、その帰国が終了するのに11年もの歳月が費やされました、この事実を元に書かれた小説の映画化、過酷過ぎる強制労働、絶望し、いがみ合い、支え合う仲間達、そして信念の人 山本、彼は仲間達を励まし勇気づけ、必ず日本に帰ろうと言い続けます、
ラスト30分が映画の主眼、原作を読んでいないので知らなかった!ラストの映画的レトリックにはやられました、過酷なシベリア抑留生活を描くのがこの映画のテーマではありませんでした、そこで芽生えた友情と家族への愛は意外なカタチで日本に持ち帰られます、
『人にとってもっとも大切なことは道義だ』という山本の言葉が心に残りました、ラストのシークエンスはちょっと疑問符が付きますが、観る価値はあり、
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〇(スクリーンで鑑賞)「エンドロールのつづき」
〇(スクリーンで鑑賞)「エンドロールのつづき」
(★★★★☆)(2021年インド・フランス合作)(原題:Last Film Show)
映画に魅せられた少年のファンタジーと現実
インドの片田舎、列車の駅でチャイを売る少年サマイ、父親に連れられ街の映画館で観た初めての映画に仰天、それ以降足繁く映画館に通い映写技師と知り合い、母親が作る弁当と引き換えに映画を観ることを許される、映画の中に拡がる世界に瞳を輝かせるサマイ、フィルムの切れ端を持ち帰ると、それを映し出す仕掛けを作ることに熱中するが、、、
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インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」、少年が瞳を輝かせながら様々な映画の世界に没頭する様はたしかに夢と希望に溢れている、個人的にはこのまま大人になって映画制作に携わって欲しいと思ったけど、物語はそうは転がらない、ちょっと残念、
インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」、少年が瞳を輝かせながら様々な映画の世界に没頭する様はたしかに夢と希望に溢れている、個人的にはこのまま大人になって映画制作に携わって欲しいと思ったけど、物語はそうは転がらない、ちょっと残念、
手作りの映写機でフィルムを壁に映し出すシーンは感動的、用済みになった映画フィルムの行方を追うシークエンスは蛇足だったか?これも実話がベースになっているそうです、観て損は無し、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ケイコ 眼を澄ませて」
〇(スクリーンで鑑賞)「ケイコ 眼を澄ませて」
(★★★★☆)(2022年日本)
こちらも実在の人物をベースの物語、耳が聴えない女性ボクサーの奮闘と心の悲鳴
生まれつきの聴覚障害があるケイコ、ホテルの清掃の仕事をしながら小さなボクシングジムのボクサーとしてプロテストに合格、プロとしてリングに上がっている、黙々とトレーニングに励むが、耳が聞こえないハンディは様々なカタチで実直なケイコの心を圧迫、その重圧にケイコの心が折れ掛けた時、ジムが閉鎖されるのではないかという噂が流れる、、、
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ボクサーにとって耳が聞こえないのはやはり大変なハンディ、試合ではセコンドの指示もレフリーの言っていることも聞こえない、そして喋れないから自分の気持ちをちゃんと伝えることも出来ない、ケイコへの重圧の大きさがヒシヒシと伝わってくる寡黙な画面、そう、ケイコの台詞がないから余計にその苦しさが伝わってくる寡黙な物語、
ボクサーにとって耳が聞こえないのはやはり大変なハンディ、試合ではセコンドの指示もレフリーの言っていることも聞こえない、そして喋れないから自分の気持ちをちゃんと伝えることも出来ない、ケイコへの重圧の大きさがヒシヒシと伝わってくる寡黙な画面、そう、ケイコの台詞がないから余計にその苦しさが伝わってくる寡黙な物語、
岸井ゆきのだから成立したような気もします、彼女は凄いですね、演技者としての構えが良い、試合シーンはもうちょっと迫力が欲しかったけど、練習シーンは相当ガンバった感あり、
「第77回毎日映画コンクール」で日本映画大賞ほか最多5冠獲得、
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◆(自宅で鑑賞)「最後まで行く」
(★★★★☆)(2014年韓国)
人身事故を隠蔽しようと奔走する刑事を襲う意外な敵とは
刑事のゴンス、母親の葬儀の最中に内部監査が入ると聞く、署のデスクにはちょっとした不正の証拠が隠されている、慌てて署に向かうゴンス、と、いきなり男が飛び出してきて跳ねてしまう、男は死亡、つい事故を隠蔽し死体をトランクに乗せ署に向かうが、目の前では警察の検問が、、、そこからゴンスの悪夢が始まる、
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序盤は事故隠蔽に奔走するゴンスの滑稽な努力が描かれます、これはコメディか?と思いきや、中盤から意外な敵が現れ物語は急展開、嘘に嘘を塗り重ねて、あれよあれよと堕ちていくゴンスから目が離せなくなります、そして、最後の対決は韓国映画らしくとってもしつこい、これでもか、これでもかと続く悪夢からの開放への闘いは見応えあり、
序盤は事故隠蔽に奔走するゴンスの滑稽な努力が描かれます、これはコメディか?と思いきや、中盤から意外な敵が現れ物語は急展開、嘘に嘘を塗り重ねて、あれよあれよと堕ちていくゴンスから目が離せなくなります、そして、最後の対決は韓国映画らしくとってもしつこい、これでもか、これでもかと続く悪夢からの開放への闘いは見応えあり、
ラストも洒落ている?どうだろう?うん、エエと思います、あれくらいのご褒美は^^)
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