2019年10月02日
先週観た映画~「プライベート・ウォー」 (★★★★☆) (2019年英国・米国合作)
先週観た映画、
「プライベート・ウォー」 (★★★★☆) (2019年英国・米国合作)
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実在のアメリカ人戦場ジャーナリスト、メリー・コルヴィンの半生を描いた映画、
戦場にある非道な真実を報道することの意義がここにあります、
英国サンデー・タイムズ紙の記者、アメリカ人ジャーナリスト、メリー・コルヴィンは世界中の戦場に出向き、その戦争が招く悲劇と真実を報道し続ける、2001年ジャーナリスト立ち入り禁止を無視しスリランカに入国、戦闘に巻き込まれて左目の視力を失う、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながら隻眼の記者として戦場取材を続けるメリー、2003年イラク、2009年アフガニスタン、そして2012年リビア、リビア政府の無差別攻撃下、撤退命令を無視してメリーは戦場からの映像レポートを送ることを決意する、、、
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戦争が悲劇と悲しみしか生み出さないことは誰もが概念として理解しているであろう、が、その真実はジャーナリストが報道しなければ、戦意高揚に利用されたり、捻じ曲げられたり、隠蔽されたりするかもしれない、また最大の被害者は常に一般国民であることもまぎれもない事実、この事実は戦場に出向かなければ取材できない、
戦場に赴くジャーナリストの存在意義について、あまり考えたことはなかったけれども、悲劇を無くすためにはその真実を報道することを放棄してはならない、と云うことはよく分かりました、
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物語は淡々と進みます、監督・脚本の意図なのか、実在のメリー自身の性格や立ち振る舞いが影響しているのか?分かりません、危険な戦場と安全なロンドンを何度も往き来するメリー、対照的な世界が映しだされます、饒舌なシーンは極力排除されており、記者としての受賞スピーチや、恋人との出会い、同僚とのパーティーなど平和なシーンはいきなりカットされ戦場に舞い戻るメリー達、PTSDに苦しむメリーの立ち振る舞い、常に煙草と酒は手放せないメリー、彼女にとっては平和な世界もまた苦痛だったのかもしれません、
その溜め込まれたメリーの想いがラストに溢れだします、今までの寡黙さから一転激しい饒舌な報道へ、ここで初めてそれまでの寡黙さの意味が分かったような気がしました、物語の演出としても、戦場報道の意味の象徴としても、悲劇的なラストは成功していると思います、
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淡々と筋道を追う中盤まではやや単調に感じますが、ラストの戦場報道の強さにこの映画の意味があることを確信、
撮らなければならない映画だったかも、観なければならない映画かも、、、
鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、
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(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★ =観て損はなし
★★★ =時間があれば観てみよう
★★ =観なくても良いです
★ =観たらがっかりするかも
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