先週観た映画~「ジェミニマン」 (★★★☆☆) (2019年米国)先週観た映画~「NO SMOKING」 (★★★★☆) (2019年日本)

2019年11月08日

先週観た映画~「楽園」 (★★★★★) (2019年日本)

先週観た映画、


「楽園」 (★★★★★) (2019年日本)




吉田修一の短編集「犯罪小説集」をモチーフにしたサスペンス映画、
日本人の暗部がとてもよく出ている怖い映画、2つの事件があります、


201911楽園

長野県の小都市、田舎のY字路で少女行方不明事件が発生、事件は未解決のまま12年後に同様の事件がY字路で再び発生、地元に住む外国人労働者の息子豪士が犯人と疑われ町中の日本人から追いまわされる羽目になる、実は2件目の犯人は別にいたのだが、、、その騒ぎの渦中に居合わせた善次郎はUターン組、限界集落で養蜂を営む温和な男、集落の長らと村興しを考えていたのだが、ちょっとした行き違いから強烈な“村八分”にあうことになる、そして、、、




とにかく怖い映画であります、全編ねっとりとしたサスペンスが漂います、日本人の暗部となると、いつもこういう感じになるのは、やはり本当に日本人の弱点というか暗部なんでしょう、つまり、群れると部外者を排除する、部外者を敵視する、部外者を無条件に貶める、本来善良な人間がいつのまにか弱者を最悪の環境に追い込むことが出来る、それが日本人の暗部、そんな感じです、


すべてをさらけ出して、激昂して、それでさらっと忘れてしまえたら、どんなに楽だろうと思う、想いを発散させるのが苦手な日本人、怒りや憎しみを内に秘めて溜め込むことが悲劇を生みます、




原作者のこれまでの映画化作品、「悪人」や「怒り」と同様、なんとも居心地の悪い観後感は湊かなえさんの映画化作品「告白」などに通じます、いずれも無秩序で無節操な集団が個人の相互作用で異様な力を発揮する、、、みたいな怖さ、


集団の暴力は“いじめ”が最近の典型ですが、この映画では“村八分”の怖さが際立っています、日本人は多数派の集団に入り、そこからはみ出さないためにはどこまでも無慈悲に残酷になれることが出来る!ことを見せつけられます、あ~、村八分怖い、


タイトルの「楽園」、ワタシはシンプルにそのままタイトルからメッセージをいただきました、みんな“楽園”を探し求めてもがき苦しむのだな、




綾野剛さん、佐藤浩一さん熱演、何とも哀しい、柄本明さん凄い!
129分はちょっと長かった、117分でお願いしたいです^^)


観後感は良くないですが、映画としてはここを抉(えぐ)らなければいけない!というのも良く分かります、これを観て集団暴力の怖さを感じるのは悪くない、作るべき映画かな、、、


観るのは辛いけど、観るべきかな、、、
ということで、ここはあえて鑑賞おススメ度は★5つでお願いします、


(私的ざっくり鑑賞おススメ度★)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





syougai1pon at 13:44│Comments(0)映画 

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