先週観た映画20-029~「レ・ミゼラブル」(★★★★☆)(2019年・フランス・104分)細野晴臣さん♪映画『NO SMOKING』書き下ろし2曲を配信、星野源選曲LPも♪

2020年04月03日

先週観た映画20-030~「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」(★★★★★)(2020年・日本・108分)

先週観た映画20-030

「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」

(★★★★★) (2020年・日本・108分)



発見!ビックリの面白さだった!!

1969年の熱気、情熱と敬意をもって真摯に向き合う言葉の重み、
今の日本の現状を俯瞰で観る!という意味さえ感じる50年前の記録、



1969年5月、東京大学駒場キャンパス900番教室で2時間半にわたって行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会、当時の右翼活動家と左翼活動家の正面切っての対決!そこには、想像もしなかった素晴らしい出会い、愉快と云っても良い出来事があった、

202003三島由紀夫



まずタイトルが上手だ!ワタシが持っていた既成固定概念の通り、このタイトルから感じるのは『右翼vs左翼』『大人(文学者思想家)vs学生(生活者革命家)』といった対立の構図である、おそらく50年前当時の世相を代表する人物と組織が真っ向から対決する思想論争、、、そんな内容を連想させるタイトル、、、

しかし、スクリーンの映像は、そしてこの映画は見事にその期待を裏切ってくれる、対立の構図などという単純な既成固定概念は見事に吹っ飛ばされて、もっと高みにあるなにか人間のあるべき本質みたいなところを感じさせるところまで連れて行ってくれる、副題的に付いている“50年目の真実”が云い得て妙である、知らなんだ、、、



映画の舞台となる1969年当時の時代背景とか空気感が分からないと、この映画もそんなに面白くないかな?とも思う、60歳以上には分かるはず、でも若い人たちにもぜひ観て欲しい、そして今の日本の政治の現状をもう一度噛み締めて欲しい、そんな気持ちにもなりました、



とは云え、ワタシもこの討論会のことは知らない、14歳でした、全共闘の成り立ちも知らなかったし(言葉としては知っていても)、三島由紀夫の作品も読んでいない(自決事件は生放送で観た記憶があります)、

ちょうど、そんな表面の記憶と知識だけで既存固定概念に凝り固まっていたからこそ、面白かったのかもしれません、



討論会での三島由紀夫の懐の深さと思想の強烈さと純真さには感動さえ覚えました、三島は終始、学生たちと正面から向き合います、言葉遣いは丁寧、敬意ある態度です、学生たちの闘争に理解を示し、それでも自分の考えを彼らに理解させようと懸命に説得します、声を荒げるシーンは一度たりともありませんでした、

全共闘の学生たちもまた三島に敬意を表します、アジテーション(合ってるか?通じるか?)な口調になる場面もありますが、決して感情的にならずに自分たちの思想理論を展開します、とにかく熱い、自分の国をどうしたらよく出来るか、真剣に論じているのです(もちろん、彼らの革命は成功しませんでしたが)、

翻って、今の日本に若者の政治への無関心さ、大人の無気力さ、権力への迎合、古典的国粋主義の台頭などなど、、、フワフワした今の日本、その貧弱さ、脆弱さに泣けてきます、情けない、、、



映画の中には難しい言葉や知らなかった事実がたくさんちりばめられています、

全共闘と民青同の対立、セクトと全共闘の関係、警察の警護を断った三島、全共闘は民青同の襲撃を警戒していました、

三島のトラウマ?(大戦で死にきれなかったことへの悔い)、非合法的暴力、非知性主義、強靭な肉体への執着、具体的行動への執着、明快な語り口、自信、ユーモア(結構、会場の学生にウケていました)、相手の論理的破綻を突かない紳士的態度、



現代の知識人による解説・分析も適量でヨカッタ、内田樹さんの話も分かり易くちょっと感動的、

存命の討論会出席者の証言も興味深い、50年の月日が積み重なった顔と言葉、そこには歴史の真実があります、当時全共闘最高の論客といわれた芥正彦氏も存命、演劇家らしく三島の言動と思想を今でも厳しく糾弾するが、、、最後に三島への敬意も滲ませたところが見もの、



1969年、あの場所にあった情熱と敬意と言葉の重さ、2020年に公開された意味はとても大きいと思う、もう一度、今の日本を考えるきっかけになる!

★は5つでお願いします、最高に面白いドキュメンタリーでした、

(私的ざっくり鑑賞おススメ度★)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★ =観て損はなし
★★★  =時間があれば観てみよう
★★   =観なくても良いです
★    =観たらがっかりするかも





syougai1pon at 05:30│Comments(0)映画 

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先週観た映画20-029~「レ・ミゼラブル」(★★★★☆)(2019年・フランス・104分)細野晴臣さん♪映画『NO SMOKING』書き下ろし2曲を配信、星野源選曲LPも♪