先週も5本、必見2作!世界初のレストランの物語「デリシュ!」は必見、みなぎるサスペンス「ドラゴンタトゥーの女」、心地よい風が吹く「ターシャ チューダー」も秀作。先週も6本、原作モノ2本「アキラとあきら」「沈黙のパレード」、悲しすぎる「Love Life」、異色の「探偵 ホン・ギルドン」、あとはアクション2本。

2022年09月20日

先週は6本、キャスティングの勝利「さかなのこ」、菅田将暉最新作より「糸」、う~ん?「ブレッドトレイン」、やっぱり凄かった「AKAI」他。

〇(スクリーンで鑑賞)「さかなのこ」
(★★★★★)(2022年日本)
最後は“のん”が“さかなクン”にしか見えなくなる!さかなクンの自叙伝を映画化、良作!

09さかなのこ

ミー坊は魚が大好き、1日中魚の事ばかり考えているちょっと変わった子ども、でもヤンキー達も惹き付ける不思議な能力も持っている、なんとか高校を卒業して社会人に、水族館や水槽コーディネイトなど魚に関わる仕事するがどれも上手く行かない、そんなミー坊を優しく見守り続ける母親、そして同級生のヤンキー達もミー坊にエールを送る、、、



キャスティングの勝利!!というか、“のん”がいなければこの映画は成立しなかったのではないかと思わせる“のん”の怪演が素晴らしい、ジェンダーを飛び越えたキャスト“のん”が学生服を着て演じるミー坊にまったく違和感を感じないという摩訶不思議な映画、考えてみたら“さかなクン”がすでにジェンダーを飛び越えた唯一無二のキャラクターなのかも、その生き様を演じる“のん”もまた唯一無二のキャラクター、ラストシーンの“のん”が怖いくらい“さかなクン”と一体化しているのが凄い、これぞ俳優!!という仕事ぶりでした、

プロデューサーも監督も俳優も、この異色作を“異色”にせず、清々しい青春~人間物語に仕立てたのが素晴らしい、“のん”というキャラクターを得て、“さかなクン”に正面から切り込んだ成果、難問には正面からぶつかれ!逃げるな!!という教訓の証明でもあります、

“のん”を囲む俳優陣も全て良く機能しています、井川遥初の?老け役好演、観て損は無い良作です、



◆(自宅で鑑賞)「糸」
(★★★★☆)(2020年日本)
すれ違う2人の18年間の人生を中島みゆきの名曲「糸」で紡ぎます

09糸

舞台は北海道、13歳の蓮と葵は恋に落ちるが、葵はDVを受けていた、蓮は葵を救い出そうとするが大人の手によって引き離されてしまう、8年後、友人の結婚式で再会する2人だが、その後2人の人生が交わることはなく、それぞれの幸せを求めて奮闘、しかし蓮にも葵にも過酷な運命が待ち受けている、、、



菅田将暉主演の最新作「百花」を観る前に、最近作では唯一見逃した「糸」を鑑賞、結果的には「糸」の方が楽しめました、

18年にも及ぶ物語なのでどうしてもオムニバス的な語り口になってしまうのは致し方なし、波瀾万丈の半生、ちょっと劇的過ぎますが、それでもなんとかギリギリのところで踏みとどまり、伏線の回収も含めラストシーンまでしっかり紡いでくれました、

主題歌「糸」も良いですが、劇中歌「ファイト」の方がズンと来た♪唄いたくなりました、主演の2人とも演技上手ですね、倍賞美津子好演、



〇(スクリーンで鑑賞)「ブレット トレイン」
(★★★?☆)(2022年日本)(原題:Bullet Train)
東京から京都へ向かう高速列車の中での謎のドタバタアクション

09ブレッドトレイン02

世界一運の悪い殺し屋レディバグ、代役で引き受けた仕事は東京発の超高速列車からブリーフケースを盗み、次の駅で降りれば完了!のはずだったが、次から次へと現れる謎の人物に命を狙われるハメに、さらに親娘の確執騒ぎからの親息子孫騒動だの事態は混乱を極め、途中下車どころか終着駅京都も突破して、、、



世界市場を見据えた日本製作映画、新幹線をベースにした超高速列車内で起こる物語、リアルな日本感はなく、カワイイ・キャラクター・オモテナシ・ヤクザ・カタナ・キズナと世界のどこかでだれかが日本を誤解釈するのに充分過ぎるエキゾチックな仕上がり、車内限定アクションにも限界があり、五重の塔に突っ込む超高速列車はもはやプラレール感覚、

伊坂幸太郎の原作を読んでいないのでなんとも云えませんが、このセンスは個人的にアカンやつでした、ブラッド ピットの存在感、レモンのキャラとエピソードは好感、ま、自宅鑑賞でも良いかな、



〇(スクリーンで鑑賞)「百花」
(★★?☆☆)(2022年日本)
認知症で記憶を失っていく母、その息子の記憶にある母と息子の葛藤

09百花

泉の母 百合子が認知症を発症、徐々に物事があやふやになっていく母を親身に見守る泉だが、子供の頃のある記憶がずっと心の棘となっている、「あの時母はどうしてボクを一人にしたのか?」目の前の認知症の母と過去の記憶の中の母の間で揺れ動く泉、そんな時百合子が突然『半分の花火が観たい』と云いだす、



菅田将暉と原田美枝子主演、これは期待してしまいますが、、、なにがしたかったのか?分からないまま物語は終わってしまいました、原作を読んでいないから?なら致し方なし、映画としてはそこまでの作品、阪神淡路大震災が絡んできますが必然性感じず、原作・脚本・監督を一人でやるとこうなります、という感じアリアリ、

菅田将暉独白の話法が多過ぎたか?長澤・永瀬がもったいない、25歳くらい?若い百合子を原田美枝子が演じ分けたのは凄いと思いましたが、別キャストの方が時の流れが感じられて効果的だったかも、

『半分の花火』のレトリックだけがなるほど!という感じ、ここだけを映像で見せたかった!のかな?



〇(スクリーンで鑑賞)「AKAI」
(★★★★☆)(2022年日本)
天才ボクサー赤井英和の現役時代を追うドキュメンタリー

09AKAI

赤井英和、高校のボクシング部に入部、21歳でプロデビュー、12連続KO、19勝を上げるが世界タイトルマッチで初の敗戦、さらに復帰戦では負傷、生死をさまようことになる、、、



現在は俳優として活躍する赤井英和の現役時代の活躍と引退までの経緯を追うドキュメンタリー、ボクシングファンではありませんが12連続KOの試合は圧巻、まさに喧嘩ボクシング、インタビューのコメントも赤井の素顔が垣間見れて面白い、そして世界戦でのダウン、謎の引退騒ぎ、そして復帰戦での悲劇は分かっていても怖い、

類稀な赤井の人生のかけらを観ることができます、こういう映画もあり、ドキュメント映像に心を揺さぶられます、



◆(自宅で鑑賞)「地球防衛軍」
(★★★☆☆)(1957年日本)
「ゴジラ」「ラドン」に次いで制作された東宝特撮映画

09地球防衛軍

突如富士山麓に現れた宇宙人ミステリアンは地球への移住を求めてくる、対応に苦慮する日本政府、徐々に本性を現すミステリアンは怪獣ロボット モゲラや謎の光線を使い支配範囲を広げようとする、日本政府も新兵器を次々に開発ミステリアンとの決戦に挑む、、、



1957年制作ということでスクリーンでの鑑賞なし、TVで一度鑑賞、今回はサブスクで鑑賞、便利な世の中です、

物語部分が結構面白かったです、エイリアンが地球移住を望み、徐々に侵略が始まる、という筋立ては21世紀の映画にも影響を与えているかも?怪獣ロボット モゲラは案外弱い^^)




syougai1pon at 05:30│Comments(0)映画 

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先週も5本、必見2作!世界初のレストランの物語「デリシュ!」は必見、みなぎるサスペンス「ドラゴンタトゥーの女」、心地よい風が吹く「ターシャ チューダー」も秀作。先週も6本、原作モノ2本「アキラとあきら」「沈黙のパレード」、悲しすぎる「Love Life」、異色の「探偵 ホン・ギルドン」、あとはアクション2本。