先週は4本、天才作曲家に喝采「モリコーネ」、仰天のラスト「灼熱の魂」、他に「ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル」「モンスター ハンター」先週は5本、「SHE SAID」「THE BATMAN」「THE FIRST SLAM DUNK」「ドリームガールズ」「浅田家!」

2023年01月30日

先週は秀作揃いの4本、「ラーゲリより愛をこめて」「エンドロールのつづき」「ケイコ 眼を澄ませて」「最後まで行く」

〇(スクリーンで鑑賞)「ラーゲリより愛をこめて」
(★★★★☆)(2022年日本)
ソ連に捉えられた日本軍兵士達のシベリアでの過酷な抑留生活と望郷の念

01ラーゲリより愛を

1945年8月第2次世界大戦末期、ソ連の突然の参戦により多くの日本軍兵士が捕虜となり、強制労働のためにシベリアへ送られる、山本もまたその1人、過酷な労働を強いられる抑留生活の中でも山本は帰国への希望を失わずにいる、妻と「必ず帰る」と約束したからだ、
抑留生活に絶望する仲間を励ましながら山本は「人間らしく生きる」ことを貫こうとするが、、、



第2次世界大戦に敗戦した日本、約60万人もの元日本兵がソ連に抑留され、その帰国が終了するのに11年もの歳月が費やされました、この事実を元に書かれた小説の映画化、過酷過ぎる強制労働、絶望し、いがみ合い、支え合う仲間達、そして信念の人 山本、彼は仲間達を励まし勇気づけ、必ず日本に帰ろうと言い続けます、

ラスト30分が映画の主眼、原作を読んでいないので知らなかった!ラストの映画的レトリックにはやられました、過酷なシベリア抑留生活を描くのがこの映画のテーマではありませんでした、そこで芽生えた友情と家族への愛は意外なカタチで日本に持ち帰られます、

『人にとってもっとも大切なことは道義だ』という山本の言葉が心に残りました、ラストのシークエンスはちょっと疑問符が付きますが、観る価値はあり、



〇(スクリーンで鑑賞)「エンドロールのつづき」
(★★★★☆)(2021年インド・フランス合作)(原題:Last Film Show)
映画に魅せられた少年のファンタジーと現実

01エンドロールの続き

インドの片田舎、列車の駅でチャイを売る少年サマイ、父親に連れられ街の映画館で観た初めての映画に仰天、それ以降足繁く映画館に通い映写技師と知り合い、母親が作る弁当と引き換えに映画を観ることを許される、映画の中に拡がる世界に瞳を輝かせるサマイ、フィルムの切れ端を持ち帰ると、それを映し出す仕掛けを作ることに熱中するが、、、



インド版「ニュー・シネマ・パラダイス」、少年が瞳を輝かせながら様々な映画の世界に没頭する様はたしかに夢と希望に溢れている、個人的にはこのまま大人になって映画制作に携わって欲しいと思ったけど、物語はそうは転がらない、ちょっと残念、

手作りの映写機でフィルムを壁に映し出すシーンは感動的、用済みになった映画フィルムの行方を追うシークエンスは蛇足だったか?これも実話がベースになっているそうです、観て損は無し、



〇(スクリーンで鑑賞)「ケイコ 眼を澄ませて」
(★★★★☆)(2022年日本)
こちらも実在の人物をベースの物語、耳が聴えない女性ボクサーの奮闘と心の悲鳴

01ケイコ眼を澄ませて

生まれつきの聴覚障害があるケイコ、ホテルの清掃の仕事をしながら小さなボクシングジムのボクサーとしてプロテストに合格、プロとしてリングに上がっている、黙々とトレーニングに励むが、耳が聞こえないハンディは様々なカタチで実直なケイコの心を圧迫、その重圧にケイコの心が折れ掛けた時、ジムが閉鎖されるのではないかという噂が流れる、、、



ボクサーにとって耳が聞こえないのはやはり大変なハンディ、試合ではセコンドの指示もレフリーの言っていることも聞こえない、そして喋れないから自分の気持ちをちゃんと伝えることも出来ない、ケイコへの重圧の大きさがヒシヒシと伝わってくる寡黙な画面、そう、ケイコの台詞がないから余計にその苦しさが伝わってくる寡黙な物語、

岸井ゆきのだから成立したような気もします、彼女は凄いですね、演技者としての構えが良い、試合シーンはもうちょっと迫力が欲しかったけど、練習シーンは相当ガンバった感あり、

「第77回毎日映画コンクール」で日本映画大賞ほか最多5冠獲得、



◆(自宅で鑑賞)「最後まで行く」
(★★★★☆)(2014年韓国)
人身事故を隠蔽しようと奔走する刑事を襲う意外な敵とは

01最後まで行く

刑事のゴンス、母親の葬儀の最中に内部監査が入ると聞く、署のデスクにはちょっとした不正の証拠が隠されている、慌てて署に向かうゴンス、と、いきなり男が飛び出してきて跳ねてしまう、男は死亡、つい事故を隠蔽し死体をトランクに乗せ署に向かうが、目の前では警察の検問が、、、そこからゴンスの悪夢が始まる、



序盤は事故隠蔽に奔走するゴンスの滑稽な努力が描かれます、これはコメディか?と思いきや、中盤から意外な敵が現れ物語は急展開、嘘に嘘を塗り重ねて、あれよあれよと堕ちていくゴンスから目が離せなくなります、そして、最後の対決は韓国映画らしくとってもしつこい、これでもか、これでもかと続く悪夢からの開放への闘いは見応えあり、

ラストも洒落ている?どうだろう?うん、エエと思います、あれくらいのご褒美は^^)




syougai1pon at 05:30│Comments(0)映画 

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