先週は5本、「SHE SAID」「THE BATMAN」「THE FIRST SLAM DUNK」「ドリームガールズ」「浅田家!」先週は3本、三者三様の良作揃い、「コンパートメントNo.6」「少年の君」「非常宣言」

2023年02月14日

先週は4本、オススメは「パーフェクト ドライバー」、??な「イニシェリン島の妖精」「仕掛け人・藤枝梅安」「素晴らしきかな、人生」

〇(スクリーンで鑑賞)「パーフェクト ドライバー」
(★★★★★)(2022年韓国)(原題:Special Delivery)
野球賭博に巻込まれた少年とクールな天才女性ドライバーの逃避行、たどり着く先は?

02パフェクトドライバー

ワケありの荷物を運ぶ特殊配送会社のウナは天才ドライバー、そのテクニックを駆使してどんな難しい配送任務もやり遂げる、ある日、野球賭博の裏金を持ち逃げしようとする依頼人を待っていると、そこに現れたのは一人の少年だけ、父親は組織の手に落ちた、配送を諦め少年も放り出してしまうウナだが、、、



109分間、スクリーンに集中できました、スピーディで迫力あるカーチェイス、そしてクールなウナと少年の軽妙なやりとり、子どもサスペンスの王道を行くエッセンスがしっかり機能しています、追っ手は組織と警察?ウナが脱北者なので国家情報院も参戦、ウナと特殊配送会社のメンバーは絶体絶命のピンチを迎えます、

いかにも子どもが嫌いなウナの素振りと闘い振り、そしての2人の結末がとっても映画的なカタルシスをもたらします、109分という尺もちょうど良い、これくらいの長さでしっかり魅せる映画が一番好き、気楽に爽快に楽しめる1本、オススメします、



〇(スクリーンで鑑賞)「イニシェリン島の妖精」
(★★★?☆)(2022年英国)(原題:The Banshees of Inisherin)
アイルランドの孤島で繰り広げられる不思議な闘いと友情の結末

02イニシェリン島の妖精

1923年、内戦が続くアイルランドの孤島イニシェリン島、ある日突然、永年の友人だったコルムから絶交を言い渡され混乱するパードリック、訳が分らずなんとかその理由を知ろうとするが、コルムは頑なにパードリックを拒否、コルムはこれ以上自分に関わるならある怖ろしい事をすると宣言、そしてそれを実行してしまう、、、



難解な映画です、なぜいきなり絶交したのか?明確なカタチでその説明はなされません、暗喩はそこかしこにあったようですが、それは解説を読まないと分らない、それでも、映画全体に緊張感が満ち溢れているし、小さな孤島の風景と濃密な人間関係がリンクして緊張感を醸しだすのに成功しています、

なぜ絶交したのか?コルムが行った行為の意味は?何も分らないまま、静かで壮絶なラストに突き進む2人、たしかに見応えはありました、、、ただ訳が分らないだけ、悔しい^^)



〇(スクリーンで鑑賞)「仕掛け人・藤枝梅安」
(★★★?☆)(2022年日本)
ご存じ!仕掛け人 藤枝梅安が苦悩の末に選んだ始末のつけ方

03藤枝梅安

鍼医師の藤枝梅安の裏稼業は金で悪人殺しを請け負う仕掛け人、梅安の仕掛けは病死にしか見えない見事なモノ、次の仕掛けは大店料理屋の後妻女将、亭主をたらし込み料理屋を乗っ取り、給仕の娘達を悪大名に差し出すという商も始めている、この悪事を諫めるため梅安が動き出すが、思わぬ事態が梅安を苦しめることになる、、、



東映本格時代劇!復活!!という感じの重厚な作りであります、池波正太郎の原作小説を読んでいないのですが、なんとなく原作の空気感を醸し出しているような気がします、バットマンのような暗い闇のシーン、梅安が相棒の彦次郎と囲む湯豆腐や鳥鍋、とっても美味しそうで池波正太郎らしいシーン、なかなか見応えがあります、

物語は複雑に入り組んでいて、それなりに楽しいのですが、、、女将と梅安の因縁が影を落とすといきなり窮屈な展開になりました、冒頭から説明的なところがあったのですが、梅安の口から知らされる女将の秘密もなんだか説明的、もう少し映画的に消化できなかったのか?最後までネタバレしなくても成立したような、、、そのためか?“悪を裁く仕掛け人”というこの映画最大のカタルシスが弱くなってしまいました、残念、、、



(★★★?☆)(2006年米国)(原題:Collateral Beauty)
家族を失い、喪失感から立ち直ることが出来ない敏腕広告マンの前に現れる幻影?

03素晴らしきかな、人生

広告会社のオーナー ハワード、娘に先立たれ生きるチカラを失い仕事も放棄、ハワードの功績で大きくなった会社は経営破綻の危機を迎える、なんとかこの危機を回避しようと3人の重役は一計を案じる、ハワードが常々説いていた広告ビジネスにとって重要な3つの要素、この3つの要素をハワードの眼前に突きつけて見失った自分を再発見してもらおうとするが、、、



ハートウォームな物語です、ハワードが広告ビジネスで大切にしてきたのは『愛・時間・死』、この3つを舞台俳優が演じハワードが生きていく意味を呼び起こそうとします、しかし、この計画は思わぬ方向へ、問題を抱える3人の重役、3人の売れない役者、3つのエレメント、終盤まで“3”という数字が自在に動き回り物語への興味をかき立てました、

が、ラストだけがどうもしっくり来ない、出来れば再び歩き始める強いハワードを観たかったような、ちょっと不完全燃焼、、、

なお、よく似た邦題の名作とは別の作品なのでご注意を、、、







syougai1pon at 05:30│Comments(0)映画 

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