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2023年04月10日

先週は4本、「RRR」「生きる」「生きる LIVING」「フラッシュ ゴードン」

〇(スクリーンで鑑賞)「RRR」
(★★★★!)(2022年インド)(原題:RRR)
植民地時代のインド、不思議な因縁で結ばれた英雄2人の壮大な物語

04RRR

1920年代、英国の植民地下のインド、横暴な英国総統に娘を略奪された部族は最強の戦士ビームに娘の救出を指示、ビームは首都デリーに潜入しチャンスを窺う、一方、別の部族出身のラーマは警察官として英国統治に協力、出世を目指している、街で偶然出逢った2人はお互いの正体を知らずに友情を育んでいくが、ビームが娘救出のため英国総統のパーティーの席に乱入、ついに警官ラーマと対決する事になる、



2時間59分という長さに怖じ気づいて公開時に観られなかったのですが、アカデミー賞受賞(インド初・歌曲賞受賞)で再び上映回数が増えたおかげで、時間が合ったので鑑賞、いや、3時間近くの大河ドラマでしたが、最後までスクリーンに釘付けになりました、

おそらく日本なら3部作くらいになる物語です、友情編・対決編・完結編みたいな?物語の発端で英国統治への民衆の不満が描かれます、そんな中、偶然に導かれた戦士2人は熱い友情で結ばれます、しかし、2人の立場はその友情さえも切り裂き非情な対決へ、事態は2転3転、ビームもラーマも一時は囚われの身になりますが、不屈の精神力が折れることはありません、

あるだろうなと思ったら、やはりいきなり踊りまくりインド映画、タイトルバックには植民地解放の英雄たち、そういう想いのアクション映画なんですね、尺は長いですが中身は濃いので最後まで楽しめます、

スクリーンでも、そのうち自宅ででも、絶対観ておきたい1本です、



◆(自宅で鑑賞)「生きる」
(★★★★★)(1952年日本)
淡々と勤め上げた役所の係長、ガン宣告を受けてもがき苦しんだ先にあるのは

04生きる

市役所の市民課長渡辺、30年間無遅刻無欠勤、淡々と日々の仕事をこなしている、役所には“仕事は適当にやって忙しいふりをする”空気がまん延、市民からの水溜まりの改善と公園設置の陳情も各課でたらい回しが当たり前、そんなある日、渡辺は胃に不調を感じ検査を受ける、医者は胃潰瘍だと言うがガンである事を直感した渡辺、これまでの人生を振り返り、なにも為し遂げてこなかった自分を恥じ自暴自棄になる、そして行き着いた先は、、、



2023年に英国でリメイク(映画評はこの下にあります)されたのをきっかけに鑑賞、「羅生門」(1950年)と「七人の侍」(1954年)の間に作られた黒澤ヒューマンドラマの傑作、これ以降しばらく時代劇が続くので、とても貴重な1作となっています、

物語はとてもシンプルなんですが143分とやや長い、渡辺が自暴自棄になって夜を徹して盛り場を彷徨うシークエンスや、部下の女性とのエピソードはやはりちょっと長い、普通なら無駄に長いと評されそうなところですが、これが黒澤の粘着度合い、お付き合いください、死期迫る渡辺の表情もなんともいえない迫力を生み出しています、

この時代、ガンは不治の病、医者は患者本人や家族にガン告知をしないのが当たり前だったようです、後半では渡辺がガンである事を知っていたのか?が関係者の興味の焦点になりますが、、、このシークエンスの主眼は役所の非生産的な組織的問題への皮肉のように見えます、渡辺が死の直前に闘ったのは自分の人生を形作った役所という組織、その反逆に個人の尊厳が垣間見えます、

この映画も必見です、



〇(スクリーンで鑑賞)「生きる LIVING」
(★★★!☆)(2022年英国)(原題:Living)
黒澤作品「生きる」を1950年代のロンドンを舞台にしたリメイク

04Living

1953年ロンドン、仕事一筋のウィリアムズはガン宣告を受ける、最後の数カ月を有意義に過ごそうと考えるウィリアムズだが、散財しても飲み歩いても満たされる事はない、役所の部下のマーガレットと再会し、快活な彼女の生き方に触発されたウィリアムズはふたたび役所に戻り、新しい一歩を踏み出すことにする、



黒澤作品1952年「生きる」のリメイク、ノーベル賞作家 カズオ・イシグロが脚本を担当し、アカデミー賞候補にもなった作品、上質なドラマに仕上がっています、

「生きる」の雰囲気を上手に再現しています、でもやはり英国、ガンはしっかり本人に告知されるので、「生きる」にあった映画的レトリックだけでは物語が平板になりそうだったからか、いくつかの新しいエピソードも用意されていますが、ウィリアムズからの手紙のエピソードはちょっと分りにくかった、

驚いたのは1952年のロンドンにUFOキャッチャーがあったこと、それで吊り上げるのは「生きる」でも登場した“白いウサギ”のおもちゃ、これにはニンマリ、上手でした、



〇(スクリーンで鑑賞)「フラッシュ ゴードン」
(★?☆☆☆)(1980年米国)(原題:Flasu Gordon)
1980年のカルト的人気!?作品の4Kリマスター版、ついうっかり観てしまいました

04フラッシュゴードン

突如、月が地球に接近、衝突の危機が発生、科学者のロケットの偶然乗り込んだフラッシュ ゴードンは地球の危機を救うべく謎のエネルギーを操る皇帝ミンと闘うことになる、、、



1980年制作、「スターウォーズ」1作目が1978年に公開され予想外の大ヒット、このSFブームにあやかろうと作られたとんでもなく怪作、4Kリマスタが観れるというので、うっかりスクリーンで鑑賞しましたが、、、観なくて良い映画でした^^)(一部のカルトファンを除く^^)

皇帝軍、異星人、クリーチャー、ポスターデザイン、あちこちにSWから引用(というか真似し)したアイデアが散見、でも、、、キッチュというよりチープ、コスチュームは「ショッカー」か「地球防衛軍」(東宝1957年)レベル、ひたすら悪趣味なカラーコーディネイト、チープな小道具やセット、陳腐な物語、笑い飛ばすことも出来ません、眠たかった、、、クイーンのキャッチーな主題歌を聴いてもむなしさだけが残ります、

怖いものが観たい方はどうぞ、





syougai1pon at 05:30│Comments(0)映画 

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