映画

2019年10月16日

先週観た映画~「ジョーカー」 (★★★☆☆) (2019年アメリカ)

先週観た映画、


「ジョーカー」 (★★★☆☆) (2019年アメリカ)



「バットマン」最強の悪役“ジョーカー”の強烈な生い立ちと誕生を描く、
第79回ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞、


201910ジョーカー

ゴッサムシティの片隅で大道芸人を生業にするアーサー、いつか檜舞台に立つ夢を描いているが、虐待の後遺症があり周囲の理解もなく上手く生きられない、軽率な行動で職を失い、はずみで富裕層の会社員を殺害してしまう、格差の拡大で不満が鬱積していた民衆はアーサーの殺人を美化、道化師の仮面を被った反市制運動に発展、そんな中アーサーにTV出演のチャンスが巡ってくる、、、



ご存じ「バットマン」の悪役ジョーカーがどのようにして誕生したかを描くオリジナルストーリー、ブルース・トゥエインの幼少期も描かれています、世界観は“ゴッサムシティ”映画そのもの、いつも暗く雨が降っている(イメージ)、不正が横行する格差社会、主人公アーサーもその理不尽な仕打ちに徐々に心が壊れていきます、


主人公が心の底に病巣を持っているのは、いまやアメコミ映画の必須条件、にしても障害を持つアーサーに対する社会の仕打ちは酷過ぎて、思わずジョーカーを応援したく、、、ならないこともないが、、、


あまりゴッサムシティの映画は好きではないのですが、「バットマン ビギン」からの3部作は面白かったので「ジョーカー」も観ました、が、やはりあまり好きにはなれない、この街は、




演出的には、イメージカットと云うか観念的なカットが多く(これもワタシは好まない)、ジョーカーの心の動き(壊れていく)を表現しているのでしょうが、あまりピンとは来ない、彼女と上手くいっているようなシーンもすべてジョーカーの妄想だったのか?何とも悲しい、


ジョーカーを演じたホアンキン・フェニックスはアタリ役、鬼気迫る好演、ジョーカーを演じたこともあるデニーロ演じるMCはなんとも皮肉な役回り、ブルース・トゥエインも可哀想、


「バットマン」の原作はDCコミックとの事、アベンジャーズが所属するマーベルではないんだ、知らなかった、それだけアメコミ系映画は観ていない証拠、



全編濃密な内容で良く出来た映画、格差社会への警鐘でもあるのかもしれません、、、が、とにかく観後感が良くない、人が死に過ぎる、ジョーカーの殺人には共感しきれない、、、というのが正直なところ、民衆がジョーカーを神格化するのも危険な感じ、


ということで、鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、

いや、映画としても観ても損は無いのですが、、、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年10月10日

先週観た映画~「エイス グレード」 (★★★☆☆) (2018年アメリカ)

先週観た映画、


「エイス グレード」 (★★★☆☆) (2018年アメリカ)




生まれた時からSNSがある世代の青春は、、、時代は変われど?
不器用で一生懸命で、必死に背伸びをし、そして成長する少女の物語、


201910エイスグレイド

ケイラはミドルスクールの8年生最後の1週間を迎えている、学校では“ベスト無口賞”をもらうくらい目立たない存在、SNSに動画をアップ、あれこれ、同世代の気になるテーマに関して自分の考えを発信しているが読者は一向に増えない、、、友達付き合いにも恋にも遊びにも興味深々、でも思いどおりのクールな自分になれないケイラ、父親との2人暮らしでストレスも溜まる、上級生に誘われてショッピングセンターで遊んでも、背伸びして恋の真似事をしても、結局、クールな自分には出会えず行き止まってしまうが、、、



スマホを駆使し、SNSで大勢と繋がっているように見える世代、でも結局それだけでは何も生まれない、上手に人と関われない主人公の悩み、辛さ、学校での孤独感、恋への憧れ、今も昔も変わらない切ない学園青春物語をリアルな現在形で描いた佳作ということかな、


劇中で最も使われる言葉は“クール!”、とにかく彼女は彼たちはクール!になりたい、クール!なことをしたい、みんなにクール!と思われたい、こんな気持ちは50年前と案あまり変わっていないのだが、取り巻く環境=スマホやSNSがその気持ちの発露の仕方をいろいろと変えてしまっているようであります、




観後感はとても良いです、いろんなことを試しながら、失敗しながら、傷つきながら、それでも最後に少しは大切なことに気付いて、しっかり自分や家族の事を考えて、未来の(きっと、たぶん)クールな自分を夢見る、若者の特権はまだまだ成長できることを信じること、そこらがこの映画のメッセージでしょうか、いや、メッセージでもないか、リアルな物語ということで良いのかな、




生まれた時からSNSがある世代を“ゼネレーションZ”と呼ぶそうです、知らなんだ、ワタシのアンテナも錆びてます、


原題は「Eighth Grade」、“8年生”、ワタシはそのカタカナ表記から勝手に彼女の名前かと勘違いしていました、米国では9年生からの4年間が高校生活、これがとても楽しい4年間みたいです、ワタシの経験でもたしかにその通りです、高校生活は間違いなく楽しかった、




映画的なサスペンスはそれなりにあります、ドキドキするし、胸が苦しくなることもあります、でも、、、何も起きない、、、普通の女子中学生の心のお話、

観後感も良いし、とても良心的な映画ですが、たまに映画を観たいなあ、という方には物足りないかも、、、


ということで、鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年10月09日

先週観た映画~「見えない目撃者」 (★★★☆☆) (2019年日本)

先週観た映画、


「見えない目撃者」 (★★★☆☆) (2019年日本)




韓国映画「ブラインド」(2011)のリメイク、さすがに物語は面白い、
サイコサスペンス、R15+指定、ちょっと残虐なシーンあり、


201910見えない目撃者

浜中なつめ、警察学校卒業の日に自動車事故を起こし同乗の弟が死亡、自らも視力をほとんど失ってしまい警察を退職、生甲斐のない日々を送っている、3年後、スケボー少年と自動車の接触事故の現場に居合わせ(目撃は出来ない)、そこで自動車の後部座席から少女の『助けて』の声を聴く、警察に誘拐事件の可能性を訴えるが刑事は重い腰を上げない、独自にスケボー少年の国崎を突き止め、2人で捜査を続けていくうちに事件の核心に近づく2人、猟奇的な殺人動機を持つ真犯人も“見えない目撃者”のなつめを追い詰めていく、、、



視覚障害の目撃者という物語のアイデアが面白い、一見不可能に思えるなつめの捜査も警察学校での経験と視覚以外の感覚をフル活用、スケボー少年という協力者を得て、前半はなかなか説得力のあるテンポ良い展開で犯人を追跡します、

後半、なつめの的確な推理から物語は急展開、猟奇的な殺人動機と意外な真犯人像が浮かび上がってきてからはサイコサスペンスの様相になりますが、視覚障害というハンディを背負った追跡者はあまりにひ弱、犯人の容赦ない反撃に次々に犠牲者が出てしまい、なつめも絶体絶命!



と、たしかに全編にリアリティのあるサスペンスが流れています、が、やはり韓国の原案による物語の面白さがベース、クルマが絡むアクションシーンや犯人に追跡される駅のシーンは本来もっとサスペンスが溢れて出して良いシーンですが、いかにもテンポが悪い、ラストの犯人との直接対決のサスペンスは“R15+”のなせる業、狭い空間でのアクションは洋画とか「ファブル」とは格段の差、



刑事の行動も今ひとつ、映画的にはお決まりの刑事が単独行動する心の動きの説得力も乏しい、それじゃ返り討ちに遭うぞ~、とかえってサスペンスがあったりはしたけど、、、母親からのプレゼントが役に立つという伏線と云うにはあまりにあざといシーンなど、後半脚本が息切れした感じ、前半のようなあくまで理詰めでなつめが活躍する展開がヨカッタのではないかな、、、



それでもラストは冒頭のシークエンスを回収する努力はされており、ラストに意外性はないもののカッコ良い主人公、救いもある、吉岡里帆さん好演、田口トモロヲさんハマリ役、大倉孝二さん応援したけど、、、


ということで、、、物語は面白いですがR15+なので観たくないものも写ります、怖いもの観たさというならお奨めです、



ちなみに、英語で目撃者は“witness”=傍にいた人、今回の物語、英語圏ではなにやら意味深なタイトルになりそうで楽しみ、




結構楽しめましたが、鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、


(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年10月04日

先週観た映画~「ホテル ムンバイ」 (★★★★☆) (2018年オーストラリア・アメリカ・インド合作)

先週観た映画、

「ホテル ムンバイ」 (★★★★☆) (2018年オーストラリア・アメリカ・インド合作)



2008年11月にインドのムンバイで起こった同時多発テロを映画化、
テロリストに乗っ取られた一流ホテル、逃げ遅れた客と従業員の運命は、、、R15+指定、


201909ホテルムンバイ

インドのムンバイ、殺人マシーンとして教育されたまだ子供とも云える齢のテロリストがムンバイに侵入、駅、レストラン、ホテルなどで同時多発的に銃火器による無差別殺人を実行する、このテロ攻撃にムンバイ警察は対応できず、1300km離れたニュー・デリーからの特殊部隊を待つことに、長期化するホテル占拠、客と従業員は懸命に生き延びる努力を続けるが、非常なテロリストたちの攻撃に被害者はどんどん増えていく、それでもホテル従業員は不屈の精神で客を守り続ける、、、



正直、凄い映画を観てしまった、という感じがします、冒頭の数分を除いてサスペンス(不安と緊張感)の連続、こんなサスペンス連続の映画は観たことないかも、それが実話を基にしているというから更なる驚きとサスペンス、


犯人のテロリストたちは年端もいかない青年たち、宗教的な信念に基づいて異教徒を殺害しまくります、異教徒は人間ではないと教えられているテロリスト、その殺害になんの躊躇いも怖れもない、淡々と着実に殺人を遂行していく、無抵抗な人間に対しても慈悲はない、この描写が怖いです、教育がここまで人を狂わせる、いつの戦争でも起こっている悲劇、教育が人を狂わせる、




多発テロ発生後、占拠された一流ホテルに物語の焦点が合い、文字通りのグランドホテル形式で様々な事情を抱えた客とホテルの従業員達のサバイバルストーリーが展開されます、恋人たち、家族、富裕層、ホテルマンの矜持、テロに対抗する知恵と勇気、、、武器を持たないホテルマンが知恵勇気を振り絞ってテロリストに対抗、普通の映画ならある程度の成果が得られますが、、、この物語ではその“知恵と勇気”も予想以上に無慈悲なテロに屈することになり、観ていてストレスが最大化します、とにかく酷すぎる、、、


事実としては、このテロの黒幕は逮捕されていないようですが、インドの隣国パキスタンのテロ組織の関与が疑われています、そのせいか、映画の中でのテロ実行犯の描き方が過剰なようも気がしますが、実際の被害者の数(テロ全体で死者170余名、負傷者239名)を考えると致し方ないか、




映画の本編には実際の現場を撮影したと思われる映像も一部使用され、クレジットでも事実の一部が伝えられます、このテロ事件の記憶もなかった自分が情けない、でも、これでもう忘れないでしょう、

人が死に過ぎるきらいがありますが、映画としてのサスペンスが全編にたっぷり、ホテルマンの矜持も素晴らしい、この作品もまた今の世界に必要な映画かもしれません、



★は(5つにするか)迷いましたが、、、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年10月02日

先週観た映画~「プライベート・ウォー」 (★★★★☆) (2019年英国・米国合作)

先週観た映画、


「プライベート・ウォー」 (★★★★☆) (2019年英国・米国合作)




実在のアメリカ人戦場ジャーナリスト、メリー・コルヴィンの半生を描いた映画、
戦場にある非道な真実を報道することの意義がここにあります、


201909プライベートウォー

英国サンデー・タイムズ紙の記者、アメリカ人ジャーナリスト、メリー・コルヴィンは世界中の戦場に出向き、その戦争が招く悲劇と真実を報道し続ける、2001年ジャーナリスト立ち入り禁止を無視しスリランカに入国、戦闘に巻き込まれて左目の視力を失う、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながら隻眼の記者として戦場取材を続けるメリー、2003年イラク、2009年アフガニスタン、そして2012年リビア、リビア政府の無差別攻撃下、撤退命令を無視してメリーは戦場からの映像レポートを送ることを決意する、、、




戦争が悲劇と悲しみしか生み出さないことは誰もが概念として理解しているであろう、が、その真実はジャーナリストが報道しなければ、戦意高揚に利用されたり、捻じ曲げられたり、隠蔽されたりするかもしれない、また最大の被害者は常に一般国民であることもまぎれもない事実、この事実は戦場に出向かなければ取材できない、


戦場に赴くジャーナリストの存在意義について、あまり考えたことはなかったけれども、悲劇を無くすためにはその真実を報道することを放棄してはならない、と云うことはよく分かりました、




物語は淡々と進みます、監督・脚本の意図なのか、実在のメリー自身の性格や立ち振る舞いが影響しているのか?分かりません、危険な戦場と安全なロンドンを何度も往き来するメリー、対照的な世界が映しだされます、饒舌なシーンは極力排除されており、記者としての受賞スピーチや、恋人との出会い、同僚とのパーティーなど平和なシーンはいきなりカットされ戦場に舞い戻るメリー達、PTSDに苦しむメリーの立ち振る舞い、常に煙草と酒は手放せないメリー、彼女にとっては平和な世界もまた苦痛だったのかもしれません、


その溜め込まれたメリーの想いがラストに溢れだします、今までの寡黙さから一転激しい饒舌な報道へ、ここで初めてそれまでの寡黙さの意味が分かったような気がしました、物語の演出としても、戦場報道の意味の象徴としても、悲劇的なラストは成功していると思います、




淡々と筋道を追う中盤まではやや単調に感じますが、ラストの戦場報道の強さにこの映画の意味があることを確信、


撮らなければならない映画だったかも、観なければならない映画かも、、、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、




(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年09月27日

先週観た映画~「やっぱり契約破棄していいですか!?」 (★★★☆☆) (2018年英国)

先週観た映画、

「やっぱり契約破棄していいですか!?」 (★★★☆☆) (2018年英国)




自分を暗殺するように依頼!?した青年のドタバタ?シリアスコメディ、
英国コメディのセンスについていけるか!?


201909契約破棄して良いですか

まったく売れる気配のない作家志望のウィリアムは人生に絶望して何度も自殺を試みるが死にきれない、そんな自殺できない現場に通りかかった殺し屋レスリーから自身の暗殺契約を持ちかけられ契約してしまう、が、直後に編集者のエミリーから本の出版の話が持ち込まれる、生きる希望を見出したウィリアムはレスリーに契約の破棄を申し出るがレスリーには契約を完了したい事情があった、ひたすら契約を遂行、1週間以内の暗殺を試みるレスリー、ウィリアムとエミリーは逃げ切れるのか?、、、




なんというか、物語全体の構図というか、各人の気持ちの動きが最後までしっくり来なかった、“自分自身を暗殺する契約”という面白いアイデアなんだけど、主人公が契約を破棄したいと申し出た時点以降の筋立てに無理がある、なにか勘違いとかすれ違いでどんどん事態が悪化していく、とかいうサスペンスがあったらよかったかな~、という感じ、




引退間際の殺し屋好々爺レスリーの腕は少しづつ落ちてきている、ウィリアムの暗殺を試みるがことごとく失敗、その様がコメディの核になってくるわけですが、、、失敗の代償としてレスリーは少なくとも二人の無関係な人間を誤って殺してしまう、それもあっさり、で失敗したことは悔しがるが、殺してしまった無関係な人間には無頓着、ほったらかし、これがなんか後半の物語に没入できなかった一因のような、、、


でも、ここら辺りが英国のブラックジョークのセンスなんでしょうね、いともあっさり人が死ぬ感じ、あの「モンティ・パイソン」みたいな感じの暗殺シーン、レスリーの心情的な背景とどうも一致しない、ここにこだわったらアカンのでしょうけど、、、つまりは、ワタシが英国のジョークやコメディのセンスについて行けなかった、と云うことかな、

終盤、レスリーの自宅での組織のボスとのやりとり、レスリーの妻がエエ仕事しています、




原題は『Dead in a Week: Or Your Money Back』、邦題が長いと思っていましたが、原題のニュアンスを汲み取ってはいますね、なるほど、



ということで、構図は面白いけど物語の進め方にもう一工夫欲しかった、英国ジョークにはついて行けなかった、という事で


鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、


(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも







syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年09月26日

先週観た映画~「記憶にございません!」 (★★★★☆) (2019年日本)

先週観た映画、


「記憶にございません!」 (★★★★☆) (2019年日本)




三谷幸喜監督、8作目の長編映画、
例によって上手に出来ています、そして良き方向に裏切られます、


201909記憶にございません

支持率2.6%(だったか?)、国民から最低最悪のダメ総理と云われている黒田総理、その人柄は最悪、自分勝手、横柄、下品、嘘つき、、、その黒田総理がある日、演説会で聴衆が投げた石が頭に当たって、なんと記憶喪失になってしまう、秘書官らが必至の隠ぺい工作で乗り切ろうとするが、それにも限界が、、、しかし、記憶を失った黒田はなんと人格が変わってしまった、優しくまじめで思いやりもある黒田総理に変身、国民のために働きたいと真剣に考え始めた黒田は、政権の黒幕、最低の政治家鶴丸官房長官との対決姿勢を強めていく、、、




さすがの三谷監督、面白い物語を破綻なく最後までしっかり観せていただけます、政治家への皮肉たっぷりのお名前、キャラクター設定、そして政治の裏工作、シリアスに政治の舞台裏を描くと、現政権下ではなにやらきな臭いことが起こりそうな気もしますが、こちらはあくまでコメディ、政権も真剣に腹を立てることもないでしょう、ここらが三谷監督のバランス感覚であります、




で、物語は総理の記憶喪失というシチュエーション・コメディに終始するかと思いきや、これがなかなかエエ感じの方向に舵を切られていきます、政治の舞台裏は本当にそうなのか?は知りませんが、金と色と出世欲権利欲、そうしたドロドロした政界の常識がばかばかしく見えてくる記憶喪失後の黒田総理の純真ぶり、政治家はしがらみさえなければ国民のために出来ることがいっぱいある、そんな当たり前のことが生まれ変わった黒田総理を通して見えてきます、


そして終盤、政治家や取り巻きがどんどん黒田総理に感化されていく様が爽快、秘書官も野党党首もアメリカ大統領も、はい、ここがこの映画のエエ所、最後に政治ゴロが意地を見せ、土建屋が改心し、政敵の秘書官が転び、息子が目覚め、SPが気を吐く、観後感が良いのがなにより、




1つ、物足らなかったのは敵役の官房長官(草刈正雄さん)、最後まで極悪非道の最低の政治家として徹底的に粘って欲しかったなあ、もっと醜態を晒してほしかった、、、という感じ、このタイミング、「なつぞら」のじいちゃんとイメージが被ってしまうが、それをぶち壊すくらい暴れて欲しかった、


中井貴一さん、佐藤浩市さん、小池栄子さん好演、ROLLY怪演^^)、有働由美子さんも怪演、声で分かります、




ということで、安心して鑑賞できる娯楽映画です、楽しめました、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、





(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも







syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年09月21日

先週観た映画~「引っ越し大名」 (★★★☆☆) (2019年日本)

先週観た映画、


「引っ越し大名」 (★★★☆☆) (2019年日本)




最近の時代劇2大潮流=①本格人情時代劇②コメディ時代劇、こちらは②コメディ時代劇です、
でも、殺陣あり、暗躍裏切りあり、笑いあり涙あり、気楽に楽しめます、


201909引っ越し大名

幕府から豊後日田(現大分)への国替を言い渡された姫路藩、15万石から7万石への減俸であり藩の蔵には国替予算は無い、この遠方への国替という藩の危機を乗り切るために抜擢されたのがうだつの上がらない書庫番の片桐春之助、なんとしても断ろうとしたが逃げ切れず泣く泣く引っ越し奉行になった春之助、が、失敗すれば切腹!?という重責、藁にもすがる思いで前の引っ越し奉行の娘 於蘭に協力を求める、はたして、片桐は無事日田への国替を終えることが出来るのか?




主人公の春之助を星野源、春之助の盟友で剣の達人に高橋一生、於蘭に高畑充希とTVでお馴染みの顔ぶれが演じる時代劇、とくに星野源は侍に見えない役柄、でも、いつものことですが観進めていくうちに、、、見慣れます、

テーマもお引越しの予算削減、現代劇と勘違いしてしまいそうな雰囲気の時代劇、星野さんのキャラもあって現代劇のような世界観、でも、抜刀しての戦はやはり時代劇なのであります、




前任者の引っ越し奉行が残した「引っ越しマニュアル?」があり、それを基に国替えの準備を進めるうちに春之助や他の侍が成長していく物語、でも引っ越し準備作業はそんなに丁寧に描かれるわけではありません、あくまでコメディの筋立て優先、これが中途半端な映画にならずに済んだ感ありの要因か、この辺りは製作、監督、脚本が良い判断だったような気がします、


それでも時代劇のお約束、重臣の裏切り、幕府の暗躍、そして集団殺陣もあります、これらもちょうど良い塩梅、そして、なんといってもラストへの展開がなかなかヨロシイ、泣かせます、頷けます、時代劇はこうでなくては!という感じ、ちょっと「七人の侍」を観た時の感覚に似ていました、狙いか
な?




星野源さん器用です、高畑さん見事な乗馬姿、ピエール瀧さんも出演されています、やはり脇役としては貴重な存在、再起して欲しいです、




ということで、ラスト15分の展開がとてもヨカッタので★の数、迷いました(4つにする?)が、まあ気楽に見て楽しむ作品なので★3つで良いと思います、楽しめますよ、


鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも







syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年09月20日

先週観た映画~「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 (★★★★☆) (2019年アメリカ)

先週観た映画、

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 (★★★★☆) (2019年アメリカ)




クエンティン・タランティーノの9作目となる長編監督作、
ブラピとデカプリオの競演、161分と長尺、不安たっぷりで観に行きました、

201909ワンスアポンハリウッド

1960年代のハリウッド、TVドラマで主演を張っていたリックは映画への転身を果たそうとするがなかなか良い話は無い、クールな付き人クリスは元リックのスタントマン、対照的な2人だが固い友情で結ばれている、2人は悪戦苦闘、悪役出演やマカロニウエスタンへの出演を経てリックはやっと自分の生きる道を見つけたようであるが、クリスとの関係は解消することを決意、クリスもそれを受け入れる、が、その日の夜、2人の住む高級住宅地で事件が発生する、、、




タランティーノ監督作品に詳しくはないですが、観ていて如何にもタランティーノ監督作品やな~と感じる作品、一つ一つのシーンが丁寧に作り込まれています、丁寧過ぎるくらいシーンが長いので、そりゃ161分くらいにはなりますわな~な感じ、

俳優として上手くいかないリックの苦悩、クリスのクールな危うさ、そして物語には実在の女優シャロン・テートが絡んで来ます、こちらも詳しくはないものの実際に起こった悲劇くらいは知っています、美しく屈託のないシャロン、この3人の不安定な日常が微妙にバランスを失っていく様が丁寧過ぎるくらいの尺で描かれ、自然と観ている側の心もバランスを崩しそうになってしまいます、


こういう不安定なハラハラドキドキのサスペンス、何カ所もあります、アルコールを止められないリック、仕事を台無しにするクリス、台詞が憶えられないリック、単身映画村に乗り込むクリス、そして襲撃の夜、、、ああ、とっても不安定、、、



物語ではクルマでハリウッドの街中を主人公が走り回るのですが、その街並みや車などの大道具、小道具の再現が素晴らしいです、車などの大道具まではともかく街並みはどうして再現したのでしょうか?セットとCGの組合せだと思いますがまったく違和感がありません、過去映画のシーンにデカプリオを出演させるシーンも完璧(「大脱走」のシーンは笑えます)、小道具や当時の広告、TVドラマや映画のワンシーン、パンナムの飛行機のCGなどなどニヤリとするシーン満載、台詞、音楽やファッション、ヘアスタイルも徹底しているのでしょうね、


当時のTVドラマや映画のワンシーンが頻出します、ほとんど実際に観た記憶のあるタイトルなので観ていて楽しかった、その中の「FBI」に一瞬クリント・イーストウッドらしき俳優が映っていたのですが、、、違うかな、、、




ラストはいきなり暴発します、ここでも執拗な暴力描写があります、が、それよりも実際の惨劇とのリンクが気になって、けっこうやられました、サスペンスあり、


最大の問題は161分と云う尺、トイレに行かずに観られるかどうか?がワタシの最大の問題でしたが、それはなんとかクリア、実際には161分という長さはそこまで感じませんでした、が、やはり映画は120分以内が良いなあ!と云うのが本音、




ということで、全体としては予想以上に楽しめました、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも







syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)

2019年09月13日

先週観た映画~「命みじかし、恋せよ乙女」(★★☆☆☆) (2019年ドイツ)

先週観た映画、


「命みじかし、恋せよ乙女」
 (★★☆☆☆) (2019年ドイツ)




摩訶不思議な世界観のドイツ映画、後半には日本ロケもあります、
樹木希林さんの最期の作品のようですが、遺作と云うにはちょっと残念、


201909命みじかし

ミュンヘンに住むカールは両親や兄弟との関係を上手く作れない、酒に溺れ妻と子供も出て行ってしまう、そんな折に日本からユウという娘が現れる、10年前に日本を訪れた時の知り合い、この不思議な娘ユウに導かれるように家族との絆を再び確かめようとするがやはりうまくいかない、再び絶望に苛まれたカールは姿を消したユウを追いかけて東京に向かう、、、




はい、ワタシがもっとも苦手とする映画でした、その世界観や意味性は監督の心の中にあるのでしょうが、ワタシにはその意味性はほとんど理解不能でした、


幽霊と云うか亡霊と云うか、そういう概念が物語進行のベースにありますが、それがまったく回収されないままラストを迎えます、ま、回収しようもないのですが、、、




樹木希林さんの出番は思ったよりたくさんありました、さすがにそれなりの存在感を出しておられますが、物語全体がフワフワと浮いているので(亡霊だけに)、希林さんの演技も迫真と云う訳にはいかなかったようです、




原題は「Kirschbluten & Damonen」、直訳すると「桜花と悪霊」と云うところみたいです、邦題「命みじかし、恋せよ乙女」は劇中で唄われる日本の唱歌、本作の物語や意味を象徴するものでもなんでもありません、『こういう邦題は付けてはイケマセン!』という見本のようなタイトル、


宣伝ポスターも希林さんが大きく扱われていますが、これはフェイクポスター、ま、一番客が入りそうな案ではありますが、『こういうコミュニケーションをしてはイケマセン!』という見本のようなポスター、


ま、配給会社は本編を観て焦ったんでしょうね^^)責任者は、客が入りそうな邦題付けろ~!ポスターも~!!てなもんです、




希林さんの遺作となれば「日日是好日」(2018日本)がふさわしいように思います、




ということで、超苦手な映画なのでおススメ度もこうなってしまいます、


鑑賞おススメ度は★2つでお願いします、


(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)