映画

2019年09月12日

先週観た映画~「ガーンジー島の読書会の秘密」 (★★★★☆) (2018年フランス・イギリス合作)

先週観た映画、


「ガーンジー島の読書会の秘密」 (★★★★☆) (2018年フランス・イギリス合作)




第2次世界大戦後の英国ガーンジー島、一人の女性作家が戦時中に起こった事件の真相を追います、
物語は事件の真相を解き明かす形で進行しますが、本当に解き明かされるのはもっと大切なもの、


201909ガーンジー島の読書会

作家のジュリエットは古い本がきっかけでガーンジー島を訪れることになる、そこは戦時中ナチスドイツに占領されていた歴史のある島、ジュリエットは島にある読書会のメンバーと会い、当時のエピソードを取材するつもりだったが、メンバーはなぜか当時のことを語ろうとしない、主要メンバーだったはずのエリザベスの姿も今はなく、なぜかその娘だけが残されている、皆が何かを隠している、ジュリエットが凝り固まった過去を少しづつほぐしていくと、、、



ミステリーという触れ込みの映画でもありますが、もっと良いモノが観られる映画でした、読書会のメンバーが隠している秘密、それが映画の肝ではありますが、ラストはその秘密以上の贈り物が待っています、


形式としては主人公の作家ジュリエットが探偵役で、関係者に話を聞きながら少しづつ真相に近づいていく物語、読書会のメンバーや他の村人の話や表情が微妙に裏がありそうな感じで、予備知識なしに観ると、これは殺人事件か?エリザベスは殺されたのか?とか、ちょっとドキドキしながら観ることになります、


作家ジュリエットの境遇や作家としての苦悩、恋人の近況などが冒頭で説明的に描かれますが、これがちゃんとラストで活きて来る、ここがこの映画の一番良いところで、ある意味ジュリエットの探偵活動はその添え物に過ぎないのかもしれません、




読書会のメンバー、初め頑として拒否していたのに、ジュリエットの聞き込みに割りとすんなり答え始めて物語の進行に非常に協力的^^)それでも2時間を超えてしまった本編、本格ミステリーでもないので、これくらいの物わかりの良さは大目に見ないといけないでしょう^^)

ガーンジー島は英国海峡にある実在の島、フランス本土から目の鼻の先、なのでナチスドイツに一時占領されていたようです、本土に上陸を許さなかった英国としてはちょっときつい境遇に置かれた島、たしかに横溝的なミステリーの匂いはします^^)

原題は「The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society」、直訳は『ガーンジー島 ポテトの皮のパイの文芸の集い』みたいな感じ、とくに物語的な意味は無いかな、「トールキン 旅の始まり」の「T.C.B.S.」と似た感じ、




ということで、ラスト15分がとっても素敵な展開、観後感はハッピー、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、



(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





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2019年09月10日

先週観た映画~「トールキン 旅のはじまり」(★★★★★) (2019年アメリカ)

先週観た映画、


「トールキン 旅のはじまり」 (★★★★★) (2019年アメリカ)




「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」の作者J・R・R・トールキンの若き日を描いた伝記フィクション、
活き活きとした青春群像と才能の開花、そして戦争が生む悲劇、見応えがあります、


2019019トールキン

3歳で父親を、12歳で母親を亡くしたトールキンは孤児となるが、後継人の神父の計らいでバーミンガムの慈善家の家で下宿し名門高校へ通わせてもらう、そこで後に親友となる3人と出合う、言語、誌、絵画など各分野で才能を発揮する4人は“芸術で世の中を変えていく”ことを誓い4人だけのサークル「T.C.B.S.」を結成、大学に進んだ後も4人の友情は絶えることがなかった、しかし、第1次世界大戦に英国も参戦、祖国のために4人は戦場に向かうことになる、、、




史実に基づいているとは思えない波乱万丈の青春時代、キラキラと輝く才能、知的冒険心と熱い友情、そして恋、観ていてワクワクする青春群像劇があります、しかし、その若き才能も戦争によって失われていく悲劇、あまりに切ない物語でもあります、


トールキンは1892年生まれ(1973年没)、「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」がこんなに古い作品だとは知りませんでした、不勉強、




カメラが素晴らしいです、英国のあくまで深い陰影、景色、建物、人物、すべてがしっかりと撮影されています、


衣装も良い、若者が着ているジャケット、シャツ、ネクタイ、すべてがカッコいいです、「ロンドン、人生はじめます」でもそうだったように、やはり洋服は英国に限ります、はい、


大学構内の芝生は生徒は歩けない、そんなエピソードも出てきます、「奇跡がくれた数式」(2015イギリス)でも同じエピソードが出てきます、物語の構図も良く似ている、英国の大学の権威と姿勢みたいなものが(良い意味で)垣間見られます、




第1次世界世界大戦は1914年から5年余りにわたって世界中を巻き込んで行われた戦争、日本では大正時代、そう、戦争前夜は世界的にも自由を謳歌しいろんな才能が開花した時代だったんですね、

その反動というか、第1次世界大戦は初の総力戦になり悲惨な戦争となりました、近代戦の基となる新兵器・新装備(大砲、機関銃、毒ガス、戦車、飛行機、潜水艦、鉄兜、暗号、通信機器など)が大量投入され、戦死者は急増、900万人以上にも達しています(他に民間人も700万人以上が死亡)、トールキンの友もこの戦争で散って行った訳で、、、科学や文化芸術が進歩すると戦争が起こる、そんなバカげたことが本当に思えてくるような時代の空気を感じました、




ということで、どっぷりと映画の世界に浸れました、とても感動しました、

鑑賞おススメ度は★5つでお願いします、

(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






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2019年09月06日

先週観た映画~「あなたの名前を呼べたなら」(★★★★☆) (2018年インド・フランス合作)

先週観た映画、


「あなたの名前を呼べたなら」(★★★★☆) (2018年インド・フランス合作)




インド人女性監督ロヘナ・ゲラの長編デビュー作
階級社会の壁に阻まれる二人の恋のお話、


201908あなたの名前を呼べたなら

新婚数か月で夫に先立たれたラトナは村の風習で一生再婚できない、頭減らしのためムンバイへ出稼ぎに出され高級マンションに住むアシュヴィンの家政婦として働いている、アシュヴィンも結婚式をドタキャンされ傷心の日々、毎日を一緒に過ごす2人、アシュヴィンは次第にひたむきなラトナに惹かれていくが、階級社会の壁は二人には高すぎる、、、




インドの現代劇映画を観るのは初めて、面白かったです、今でも階級制度が絶対的なインド、ということか、いや、ずいぶんと自由にはなってきているとも聞きます、昔は階級により就ける職業が決まっていたそうですが、今は新しい職業が増えてきたのでそれを目指して必死に頑張っているとか、裕福になったそういう階層の人もいるとか、にしても、このタワーマンションに住む富豪と農村出身の娘ではつり合いが全く取れないようです、




家政婦の仕事を真面目にひたむきにこなすラトナは可憐で弱い存在、主人のアシュヴィンはお金持ちだが心優しいインド人、良き二人の恋物語を応援したくなるのは監督の狙い通り、


台詞もカットも短いです、もう少し話して!もっと見せて!と思ってしまう、これも監督の狙いか?それとも階級差があるので話しさえできないのか?


階級差といっても日本のそれとは雰囲気が違う、とてもフランクでジェントルです、妙な儀礼的作法は無い、階級が下でもレディーファーストであります、この辺の感じはインドへ行かないと分からないんだろうな、




ラストシーンが秀逸です、99分とやや短いのでラストはいきなり訪れます、それが気持ち良い演出で、、、やられました、このラストカットだけで幸せな気分になれます、


原題は「SIR(サー)」、ラトナは“サー”としか彼のことを呼べない、邦題は興業的に分かりやすくしているのでしょうが、ラストを観れば原題の意味が分かります、



観後感がとてもヨロシイ、99分と云う尺もちょうどヨロシイ、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、




(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






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2019年09月04日

先週観た映画~「火口のふたり」(★★★☆☆) (2019年日本)

先週観た映画、

「火口のふたり」(★★★☆☆) (2019年日本)




直木賞作家 白石一文の小説を映画化、男と女の情念の世界を描く、
全編セックスシーン満載ですが意外に滑稽な観後感、

201908火口のふたり

2018年夏、東京で働く賢治、どうやらリストラされているよう、父親からの電話で幼馴染の従妹直子の結婚式に出席するため故郷秋田へ帰ることにする、帰った賢治は早速直子から結婚準備の手伝いをさせられるが、実は賢治と直子は以前男と女の仲、直子の「今夜だけ」の言葉で二人の情欲が溢れ出し、どんどん深みにはまっていく二人、、、



映画の登場人物はほぼ賢治と直子の2人だけ、2人のセックスシーンが何度も出てきます、というかセックスシーンがメインの映画、、、が、これが割りとリアルに描かれているので案外滑稽、セックスと云うのはこんなに気持ち良くって滑稽なものであるということ、


「今夜だけ」のつもりが、火が付いた賢治の体が直子を求める、それを断れない直子、結婚式の前日まで2人の逢瀬は続いていきます、あ~ダメダメな2人です、それでもなにやら微笑ましいセックス、




結末は原作に則っているようですが、、、ワタシはちょっとダメなパターンでした、日本の映画ってこういう“いきなり別世界のものを持ってくる”映画って多いなあ、な感じ、2人の愛欲の世界観がわりとエエ感じで現代風に醸成されていたのに、、、あ~もったいない、、、原作との関係もあるでしょうし、映画タイトルとも関わってはいるのですが、映画は映画と割り切って別の結末もあったような気がします、




前半の台詞が説明的なのが気になりました、東日本大震災と秋田の関係、よく分かりませんが映画的には中途半端かな、従兄妹同士のセックスと云う見方はなにやらドキドキしました、「男の要求にはついつい応えちゃうのよ」と云うセリフもなまめかしい、


柄本佑さんがエエですね、髪型が丸まっているのは「アルキメデス・・・」と被ったからか?^^)瀧内公美さん、体当たり演技、セリフ回しが上手というか艶っぽい、声は真木よう子さんの若い時に似ている、


食事シーンもリアル、ラーメン、レバニラ、パスタをガツガツ食べる、観ていて気持ち良いくらい食べる、食欲は性欲と同じと云う事なんだろうな、昔読んだ、吉行淳之介さんのエッセイの通りだ、




★4つにしようかと観ていましたが、結末が好みではないので、スイマセン、

鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、




(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






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2019年08月30日

大林宣彦監督の最新作『海辺の映画館 ~キネマの玉手箱~』が観たい♪

大林宣彦監督の最新作『海辺の映画館~キネマの玉手箱~』が観たい

201908海辺の映画館

FaceBookで森本千絵さんが激賞していたので気になりました、これは観るべきだな、

3時間の大作のようですが、やはり観るべきだな、



と、昨日のNHKのNEWSでも特集をやっていた、

戦争史と映画史の話らしい、いや、詳細は知らなくていい、、、観たくなった、



大林信彦監督81歳、癌を患っておられるらしく、映像からは往年の溌剌さは見て取れない、

でも、映画に注ぐ情熱は凄まじい、鬼気迫る熱量を感じる、

それでも80歳を超えると、やはり人間の限界が見えてくるんだなあ、

そう、生きているうちにあれこれやり遂げなくてはいけない、そういう事も教えてくれます、



“尾道三部作”の印象が強いのですが、近年は“戦争三部作”を撮っておられました、

『この空の花~長岡花火物語』(2011)、『野のなななのか』(2014)、『花筐/HANAGATAMI』(2017)の3作、

この辺りは映画を観ていなかったなあ、反省、あらためて観直してみます、



こちらのサイトでの大林監督のコメントです、

『あの太平洋戦争の純真な軍国少年であった体験を元に、様々なジャンルの映画にその思いを潜めつつ「厭戦映画」を作り続けて来ました。』

そう、この信念が81歳の映画作りのエネルギーの源泉ですね、、、厭戦映画、、、



大林宣彦監督の最新作『海辺の映画館 キネマの玉手箱』

2019年10月の東京国際映画祭でプレミアム上映、
(大林宣彦監督をJapanNow部門で特集する予定もあるそうです)

一般公開は来年2020年春の予定だそうです、

3時間の大作なのでシネコンなんかでも公開は限定的でしょうね、

見逃さないようにしましょう!








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2019年08月22日

懐かしい記憶が蘇りました、、、2019年8月29日(木)、プレスリーとマイケル♪東京と大阪のZeppにて一夜限りのライヴ上映決定!♪

エルビス・プレスリーが逝ったのは1977年8月16日、よく憶えています、

って、、、プレスリーのファンではありません、1世代ずれています、が、よく憶えています、



その日のハリウッドは大雨、

グレイハウンドのバス停近くの安ホテル(今考えると1日5ドルのアパート、老人ばかり住んでいました)に部屋を取り、

大雨の中、バックパックを担いで一人でそのホテルに向かって歩いていると、見知らぬ若者が声をかけてくれました、



雨の中、大変だね、

すぐそこの宿までだよ、それにしても、今日は凄い雨だね、

そうさ、今日プレスリーが死んだのさ、なので天も泣いているのさ、



そんな会話をしました、それでプレスリーが死んだことを知りました、

これがたぶん1977年8月16日当日の話(翌17日かもしれません、今となっては不明)、



翌日、「チャイニーズシアター」の前を通ると、訳の分からない映画のポスターが、、、

宇宙船が飛んでるのに、中世のお姫様?毛むくじゃらの怪物、、、なんじゃこれ?

でも、お土産物屋でもこの映画のTシャツがたくさん並んでいたな、、、



で、観てみました、、、これがとてつもなく面白い映画!!

そう、『STAR WARS』の1作目でした、

日本にはまだ作品情報が全く入っていなかったのでホントビックリしました、



ラストでハン・ソロが助けに来た時は客席全体が歓喜の渦、口笛と拍手で大盛り上がり、

隣りの席の黒人の青年が満面の笑顔でワタシになにか大声で話しかけていました、

やったね~、サイコー、みたいな感じ?かな?

古き良きアメリカ、、、



以下の情報でこんな事を思い出しました、、、

40年以上前の若かりし頃の記憶が蘇った、あ~、できればまたあの頃の自分に戻りたい!

正直、ちょっと感傷的にそう思いましたわ、



Zeppでプレスリーとマイケルのライブ映像上映会があるそうです、

行きませんけど^^)



【e+のプッシュメールから転載】

8月29日(木)東京と大阪のZeppにて一夜限りのライヴハウス上映決定!

キング・オブ・ロックンロール【プレスリー】と
キング・オブ・ポップ【マイケル】の2作品を同日上映!

Eプレスリー

1970年、夏。ラスベガスは興奮と熱狂に満ち溢れていた。
ラスベガスにあるインターナショナル・ホテルで行われた"エルヴィス・プレスリー"のライヴ・ステージ。

そのライヴの全容を収録、絶頂期のエルヴィス・プレスリーをとらえたライヴ・ドキュメンタリー作品。
本作は、おおよそ2つのパートに分かれている。

ライヴ・リハーサル風景から始まり、バンドメンバーとの普段の会話や、ライヴ会場でのバックステージの様子、チケット売り場での喧騒等々、当時のキングの人気ぶりが如何に凄かったかを垣間見ることができる映像をふんだんに盛り込んだドキュメンタリー・パート。

それと連日連夜、超満員の聴衆を沸かせ伝説となった1970年8月10日から9月7日まで4週間に亘って開催された『ビッグ・エルヴィス・サマー・フェスティバル』での最高に熱いステージを存分に体感できるライヴ・パート[全19曲|約60分]の2パートで構成されている。

49年前の興奮を真空パックした歴史的ライヴ・フィルムを8月29日(木)にZepp Divercity(東京)とZepp Namba(大阪)にてライヴハウス上映(キネマ最響上映)!!

ライヴ・パートでは、キングと共に、Zeppをダンスフロアにしよう!

(転載ここまで)





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2019年08月21日

先週観た映画~「存在のない子供たち」(★★★★☆) (2018年レバノン)

先週観た映画、


「存在のない子供たち」(★★★★☆) (2018年レバノン)




中東の貧困・移民問題を子供の視線で鋭くえぐり取った良質な映画、

2018年・第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞とエキュメニカル審査員賞を受賞、


201908存在のない子供たち

中東(レバノン?)の貧民屈で暮らす、おそらく12歳くらい?のゼイン、両親と兄弟姉妹が6人くらい?彼のアイデンティティは茫洋としている、そう、ゼインは出生証明書さえ無い“存在のない子供”の一人なのだ、学校に行くことも出来ず、路上で物売りをする毎日、可愛がっていた11歳の妹サハルが身売り同然で結婚させられ、それを後押しした両親に激怒したゼインは家出、放浪の果てにエチオピア人の不法就労者と知り合い身を寄せるがゼインには厳しい世の中の荒波が容赦なく押し寄せる、、、




「風をつかまえた少年」に続き、今世界で起こっている社会問題に真正面から向き合った作品、まずこの制作の姿勢こそに意義があると感じさせる作品、そしてこの映画を観るということ自体に意味があると思わせてくれる良質な作品です、


物語は法廷から始まります、そこでゼインは両親を“僕を生んだ罪”で訴えています、このショッキングな台詞から始まり、ここに至るまでのゼインの悲惨な道行を追いかける形で物語は進みます、少しづつ明かされる“貧困が生む罪”の数々、不法就労、児童虐待、移民ビジネス、人身売買、、、エアコンが効いた映画館のスクリーンで観るには重すぎる物語です、


それでも主人公のゼインが素晴らしい、12歳にしては小さいけども、口は達者でたびたび傲慢な大人たちに真実の言葉を突き付けてたじたじとさせます、兄弟の世話もよくする、知り合ったエチオピア人の子どもさえ守り通そうと孤軍奮闘する、ゼインの存在がスクリーンを一瞬ホッとさせるので125分の上映時間も長く感じません、




状況説明のためのセリフやシーンはほとんど無く(好みの映画)、リアルなカメラワークが続きます、観客はシーンの意味や気持ちの動き、物語の展開を読み解きながら鑑賞していきます、そういう意味で全編にサスペンスに溢れています、




鑑賞おススメ度は★3つにしようと思いました、良作ですがテーマが重すぎて、それなりに観る意義を持たないと観ても仕方ないかと、、、ここの★はあくまで『鑑賞おススメ度』なので、、、


でも、ラストシーンとその台詞が映画的レトリックに溢れており、映画全体をちゃんと回収、観客の心をも救ってくれる演出に納得、、、ここだけで、この映画を観る価値を生み出していると感じたので、、、、


鑑賞おススメ度は★4つでお願いします、




(ざっくり、鑑賞おススメ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





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2019年08月16日

先週観た映画~「ワイルドスピード スーパーコンボ」(★★★☆☆) (2019年アメリカ)

先週観た映画、

「ワイルドスピード スーパーコンボ」(★★★☆☆) (2019年アメリカ)




「ワイルドスピード」シリーズ最新作、9作目だそうです、
「ワイルドスピード」って、いつの間にかこんな映画になっていたんですね、


201908ワイルドスピード

世界を破滅させるウイルス兵器を奪還するために英国MI6の特殊部隊が組織を襲撃、ウイルスを奪還したかに見えたが謎の超人ブリクストンに横やりを入れられる、MI6のリーダ ハッティは咄嗟に自身のカラダにウイルスを注入して逃走、ハッティを保護するために元FBIのホブスと元MI6のショウがタッグを組んで組織を追い詰める、、、




と、一応、今までの記事の体裁にしたがってストーリーらしきものを書きましたが、、、物語は気にしなくて良いでしょう、近接格闘戦の連続、もちろん「ワイルドスピード」らしいカーアクションも満載、お約束の悪の組織の秘密基地も登場します、


物語の構成はいまやスパイアクション映画共通の「世界制服を目論む悪の組織」「ハイテク型危機」「全世界を飛び回る肉体派ヒーロー」「強い女性エージェント」、007シリーズが原型だと思いますが、にしてもみんな世界を股にかけて跳び回るのは興業的なテーマか?ロケ地的な事情か?




「ワイルドスピード」1作目はスクリーンで観たような記憶があります、その時の印象は“クルマ好きのやんちゃな映画”的なイメージ、予習として前作8作目はAmazonプライムで観ました、いつの間にこんな大がかりなスパイアクション映画になったの!?な感じでビックリ、

2005年頃、東京に住んでいた時に、深夜の撮影に出くわしました、自動車が交差点を曲がるシーン、あとで東京が舞台の「ワイルドスピード」シリーズの撮影と分かりました、交差点を曲がるシーンのみの撮影でしたがクレーンカメラに大掛かりな照明、時間かけて撮っていました、今作でもどうして撮影しているんだろう?という迫力あるカーチェイスは楽しめます、




ということで、ま、暑い夏、嫌なことでもあったら気分スッキリさせましょう!


そんな観方が良いと思います、鑑賞おススメ度は★3つでお願いします、




(ざっくりおすすめ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





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2019年08月14日

先週観た映画~「風をつかまえた少年」(★★★★☆) (2018年イギリス・マラウイ合作)

先週観た映画、

「風をつかまえた少年」(★★★★☆) (2018年イギリス・マラウイ合作)




電気がなかった村で育った少年が風車で風をつかみます、
モノがあふれている現代日本の視点で見ると、気付かされることがたくさんありました、


201908風をつかんだ少年

2001年、アフリカのマラウイ、ウイリアムは貧しい農村で農業を手伝いながら学校にも通わせてもらえるようになった、利発なウイリアムは科学に興味を魅かれ勉学に励む、しかし村を干ばつが襲い、食料不足も深刻になり一家は困窮、学費が払えずウイリアムは退学、姉は家出をしてしまう、そんな事態を科学で解決しようとウイリアムが始めたことは、風車による井戸水の汲み上げだった、、、




2019年の日本に暮らしていて、いろんな問題に悩まされているものの、モノと情報が溢れた生活に慣れきった視点で見ると、劇中のいろんなことがココロに突き刺さります、質素な暮らしの中にある幸せ、食料がなくなるというのがどれほどの恐怖なのか、学校に通える幸せ、飢えて死んでいく者たち、一番の財産が自転車、、、


実話がベースなので、劇中で成し遂げられるのは小さな一歩ですが、それを成し遂げる人間の姿には敬意と称賛を送りたくなります、こういう物語をしっかりと観ておくことが、今の世の中では大切なんだと思います、




撮影がとても上手です、昼のシーンも電気のない村の夜のシーンも綺麗に撮影されています、もちろん録音も良い、こういう基本動作がちゃんとしてるのが現在の映画作りの基本、土台、当たり前のようですが気持ち良く観れる映画です、




いろんな数字がありますが、世界の子どもの10%以上(20%という報告もあります)は学校に通えない状況にあるそうです、電気がない生活をしている人が世界の全人口の20%、医療を受けられない人は全人口の30%、

もちろんワタシが電気のない生活や医療のない生活に戻れるわけではありません、でも、なにが幸せなのかを考えさせられる映画でした、




マラウイがアフリカのどこにあるかも知りませんでした、それを知っただけでも一歩前進、

ぜひ観て欲しいと思います、★4つでお願いします、




(ざっくりおすすめ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも





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2019年08月08日

先週観た映画~「ワイルドライフ」(★★★☆☆) (2018年アメリカ)

先週観た映画、

「ワイルドライフ」(★★★☆☆) (2018年アメリカ)




家族のあり方を静かに丁寧に描いた佳作、
「荒野にて」や「アマンダと僕」など、最近こういう家族を描く映画によく出会います、家族崩壊は世界中のテーマ、


201907ワイルドライフ

1960年代、米国モンタナ州の田舎町で暮らす3人家族、貧しいが慎ましく暮らしている、父親のジェリーが仕事先で上手く行かず職を失う、母親のジャネットは次の生活に向けて前向きに動き出す、14歳の息子のジョーも家族を助けたい想いが強く家族はなんとか苦難を乗り越えるかと思われたが、ジェリーはジャネットの反対を押し切って山火事消火の危険な出稼ぎに出てしまい、家族は徐々にバラバラになっていく、、、




父親の気持ちと行動も、母親の心の動きと行動も、なんとなく分かるけど、なんでそこまで?という感じもします、僅かな綻びが家族を崩壊させていく、みたいなところがテーマなのかな?物語はちょっと感情移入しにくい展開でした、


それでも、息子のジョーの視点で描かれる家族はこのまま幸せにいて欲しい、という気持ちを抱かせる家族、でも、さりげなく、さりげなく流れていくうちに少しづつ壊れていく家族、それを必死になって追いかける息子のジョー、健気という言葉がぴったりのジョー、


やはりテーマは、わずかな綻びの怖さ、ちょっとしたボタンの掛け違いの怖さ、ということかな、、、




映画的なハイライトもありますが、それもあっさり修復、ラストの映画的レトリックも、あ、なるほど、こういう事ですかという感じで回収、ま、「アマンダと僕」みたいにあざとくないのは、この映画の美徳でもありますが、


息子ジョー好演ヨカッタ、母親ジャネットも好演




さりげない、あくまでさりげない展開の静かな物語、映画的にはちょっと平板過ぎたかも、

鑑賞おすすめ度は★3つでお願いします、




(ざっくりおすすめ度★評価)
★★★★★=ぜひ観て欲しい
★★★★  =観て損はなし
★★★    =時間があれば観てみよう
★★      =観なくても良いです
★        =観たらがっかりするかも






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