クレッシェンド音楽の架け橋
2022年02月21日
先週の5本、オススメは「クレッシェンド」「ANNA」「ブルーバイユー」、「インターンシップ」「あしやのきゅうしょく」もまずまず。
〇(スクリーンで鑑賞)「クレッシェンド 音楽の架け橋」
(★★★★☆)(2019年ドイツ)(原題:Crescendo - #makemusicnotwar)
イスラエルとパレスチナ、解決不能な問題に音楽が挑む
世界的な指揮者スポルクは、紛争が続くイスラエルとパレスチナの若者で楽団を結成、コンサートを開く企画を承諾、オーディションに合格した20数名を合宿所に集める、音楽を通して両者の融和を図る筈の楽団だったが、両者は常に対立、ケンカが絶えない、それでも少しずつ相手に敬意を払うようになっていく若者達、試みは成功するかに思えたが、、、
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音楽で政治的問題を解決できるのか?、、、答えはノーである、それでもそれを試みる事に価値があることをラストシーンで教えてくれます、欧州映画らしい結末と終わり方、邦画ではこういう風には終わらないだろうな、政治の壁はいつまでも残るのであります、
音楽で政治的問題を解決できるのか?、、、答えはノーである、それでもそれを試みる事に価値があることをラストシーンで教えてくれます、欧州映画らしい結末と終わり方、邦画ではこういう風には終わらないだろうな、政治の壁はいつまでも残るのであります、
音楽映画の最も重要なシーン、それは役者さん達の演奏シーンです、今作もそこはしっかり担保されています、邦画ではここまでの完成度の演奏シーンになかなか出会えない、役者の技量練習量なのか?編集のチカラか?
思わぬ展開で、望外のアルプスの風景を堪能できたのはラッキーでした、
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◆(自宅で鑑賞)「ANNA」
(★★★★★)(2019年フランス・米国合作)(原題:Anna)
虚々実々、KGBとCIAの間で自由を求める無敵の女スパイ
貧しい生活で生きる意味を見失っていたアナはロシアKGBにスカウトされ、殺人専門のスパイにへと養成される、数々の困難な任務をこなしていくアナ、しかし、やはり生きていく意味を見いだせないでいた、そんなある任務で珍しくミスを犯してしまったアナ、そこにはアメリカCIAの巧みな罠が用意されていた、、、
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面白かったです!アナのアクション、虚々実々KGBとCIAの頭脳戦駆け引き、どちらも楽しめます、時間軸が行ったり来たりするので冒頭は少し分りにくいですが、上手な編集でグイグイ引き込まれます、そして明かされていくアナの秘密、途中からはアナ、KGB、CIA3者の視点も交錯し巧妙な映画的レトリックが完成します、人がたくさん死にますが観後感は良いです、休日のお気楽鑑賞にどうぞ、
面白かったです!アナのアクション、虚々実々KGBとCIAの頭脳戦駆け引き、どちらも楽しめます、時間軸が行ったり来たりするので冒頭は少し分りにくいですが、上手な編集でグイグイ引き込まれます、そして明かされていくアナの秘密、途中からはアナ、KGB、CIA3者の視点も交錯し巧妙な映画的レトリックが完成します、人がたくさん死にますが観後感は良いです、休日のお気楽鑑賞にどうぞ、
人を使い捨てにしていくKGBとCIA、なにやら五輪フィギアのドーピング問題と重なりました、
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〇(スクリーンで鑑賞)「ブルーバイユー」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:Blue Bayou)
有色人種が主役の米国映画、米国の移民を襲う悲壮な現実
韓国で生まれ3歳の時に養子縁組で米国に来たアントニオ、白人の妻とその娘と幸せに暮らしている、が、思わぬトラブルで逮捕される、すぐに釈放されるような軽犯罪だったが、いきなり国外退去を命じられる、アントニオ本人も自覚していなかった法的問題がそこに横たわっていた、なんとか国外退去命令を撤回させようとするアントニオだったが、、、
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主演の韓国系アメリカ人ジャスティン・チョンが監督・脚本も務めたそうです、なるほど、20世紀に世界中から養子縁組で米国に入った子どもたち、しかし、本人も知らない法的問題で米国での永住権が認められないケースが多発しているそうです、そういう問題を当事者に近いチョンが映画にした、ということかな、
主演の韓国系アメリカ人ジャスティン・チョンが監督・脚本も務めたそうです、なるほど、20世紀に世界中から養子縁組で米国に入った子どもたち、しかし、本人も知らない法的問題で米国での永住権が認められないケースが多発しているそうです、そういう問題を当事者に近いチョンが映画にした、ということかな、
妻の元夫が警察官というのもサスペンス、警察に目を付けられたアントニオは嫌がらせに苦しみます、人種問題も絡んでなんとも陰鬱な展開になってしまいますが、それでも少し米国の正義みたいなモノも出てきて、映画的にはなんとか成功したように思えます、
“ブルーバイユー”は劇中で唄われる曲、米国南部の湿地帯を指す言葉みたいです、
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◆(自宅で鑑賞)「インターンシップ」
(★★★★☆)(2013年米国)(原題:The Internship)
IT音痴がGoogleのインターンシップに!?痛快コメディ
巧みなトークで高級時計を売るセールスマンのビリーとニック、しかし、会社がいきなり解散、職を失った2人はあの“Google”のインターンシップに応募、なぜか合格したもののIT音痴の2人、正社員になれるのは1チームだけのセレクションに落ちこぼれ4人組と共に挑むが勝算はゼロ、4人組からも見離されてしまう、、、
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とにかく、ビリーとニックがしゃべりまくります、お世辞にも真面目で賢明とはいえない2人、マシンガントークで人を煙に巻き高級時計を売ってきた実績はGoogleにもIT勝者にも通用しないのを徐々に察知、そこは中年のど根性で必死にITを学ぶところあたりが常人とは違うところか?そして、ITでは解決できない問題があることもGoogleは知っていました、
とにかく、ビリーとニックがしゃべりまくります、お世辞にも真面目で賢明とはいえない2人、マシンガントークで人を煙に巻き高級時計を売ってきた実績はGoogleにもIT勝者にも通用しないのを徐々に察知、そこは中年のど根性で必死にITを学ぶところあたりが常人とは違うところか?そして、ITでは解決できない問題があることもGoogleは知っていました、
なんと、Google本社でロケを敢行したようです、画に描いたような最新の、そして遊び心満載のオフィスは先端企業のお手本なんでしょうね、そういうとワタシの元職のオフィスも影響されていたかも、
こちらも休日のお気楽鑑賞にオススメ、
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〇(スクリーンで鑑賞)「あしやのきゅうしょく」
(★★★☆☆)(2022年日本)
兵庫県芦屋市市政80周年記念事業映画、給食風景を観ているとお腹が減りました
芦屋市で生まれ育った菜々は市立小学校の栄養士となり給食を通して子ども達の成長を見守ることになる、芦屋市の給食のモットーは『食べることは生きること』、セントラルキッチンではなく自校ですべての調理を行なう芦屋、先輩達と創意工夫をこらしながら毎日の給食を作っていきます、、、
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映画的には凡庸な仕上がりです、映画的サスペンスはほとんどありません、癖のある先輩も実はすぐに良い先輩になるし、菜々のミスも良き隣人達が即カバーします、行政の記念事業、公金を使って撮っているわけですから、規定演技の連続になるのもやむなしか、
それでも最後まで美味しく観れる映画です、アレルギー除去や宗教食など、あれこれ勉強にもなります、そして今の給食は凄い、ホントに美味しそうでお腹がしっかり減りました、これは映画としては一応成功していると評価しなければなりますまい、
ちなみに芦屋市は小さな市、小学校数は7校、そんな環境だから出来る自校式給食、芦屋の小学生は幸せです、
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syougai1pon at 05:30|Permalink│Comments(0)