バスカヴィル家の犬
2022年07月19日
先週は5本、オススメは不思議な感覚の「リコリス ピザ」、必見「幼い依頼人」、上手な「君の膵臓が食べたい」、あとは「バスカヴィル家の犬」「007は二度死ぬ」
〇(スクリーンで鑑賞)「リコリス ピザ」
(★★★★☆)(2021年米国)(原題:Licorice Pizza)
1970年代アメリカ西海岸の空気が吸える恋愛映画、アカデミー賞3部門ノミネート

15歳の高校生ゲイリー、子役として活躍し利発でビジネスの才覚もある、10歳年上のアラナに恋心を抱くがアラナは歯牙にも掛けない、ウォーターベッドの販売を始めたゲイリーはアラナの手助けを受けてビジネスを拡大、アラナは女優デビューのチャンスを捜して映画オーディションを受ける、その間も2人の距離は縮まったり拡がったり、年の差のある恋は成就しないまま時は流れるが、、、
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なんとも不思議な感覚の映画でした、そこらに転がっているような恋物語をあれやこれやと延々と描いているのですが、不思議と退屈しません、15歳でビジネスマンとなるゲイリーの設定もなんだか??、でも、これって実在のモデルがいるそうです、アメリカの希望が花咲いていた1970年代の空気を一杯吸い込むことが出来る愉快な映画です、
なんとも不思議な感覚の映画でした、そこらに転がっているような恋物語をあれやこれやと延々と描いているのですが、不思議と退屈しません、15歳でビジネスマンとなるゲイリーの設定もなんだか??、でも、これって実在のモデルがいるそうです、アメリカの希望が花咲いていた1970年代の空気を一杯吸い込むことが出来る愉快な映画です、
実在の人物を連想させる台詞やシーンも満載、同じ空気感のタランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を連想させます、たぶん、いろんな仕掛けが巡らされているのでしょうが、追い切れず、裏側詳細研究には最適の映画でしょうね、タイトルの「リコリス ピザ」も要研究、
気になったのが「ピンボールの解禁」、ゲイリーが新たなビジネスとして「ピンボールバー」を始めるのですが、その前の50年ほど、アメリカではピンボールは禁止されていたようです(射幸心を煽るから?)、なんと!?、、、映画の設定は1973年?(映画館で「007死ぬのは奴らだ」が公開されていた)、そういうと「1973年のピンボール」!!え?そういう意味だったのか?と今更ながらの気付き^^)どうなんでしょうね、
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◆(自宅で鑑賞)「幼い依頼人」
(★★★★★)(2019年韓国)(原題:My First Client)
DV被害を受ける子ども、見て見ぬ振りをする大人、韓国のDV事情

弁護士を目指すもなかなか就職できない真面目で冴えないジョンヨプ、腰掛けで児童福祉館で仕事を始める、そこで知り合ったダビンとミンジュンの姉弟、実は2人は継母からDV被害を受けていた、学校の担任や福祉士、隣近所など回りの大人はそれを見て見ぬ振り、2人は真面目なジョンヨプを頼って児童福祉館に通うようになるが、ジョンヨブが念願の法律事務所への就職が決まり釜山へ移ることに、拠り所を失った姉弟には悲劇が待ち受けていた、、、
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2013年に韓国で起きた実際の事件を下敷きにした社会派サスペンス、日本同様家庭内暴力が多発していた韓国のDV対応を変えるきっかけになった事件だそうです、それまで(今も)多数の子どもがDVの犠牲になっていたと思うとなんともやるせない、劇中でも家庭内暴力を立証する難しさを痛感、
2013年に韓国で起きた実際の事件を下敷きにした社会派サスペンス、日本同様家庭内暴力が多発していた韓国のDV対応を変えるきっかけになった事件だそうです、それまで(今も)多数の子どもがDVの犠牲になっていたと思うとなんともやるせない、劇中でも家庭内暴力を立証する難しさを痛感、
冴えないジョンヨプもまた、回りの大人同様に姉弟を見捨てようとしますが、驚くべき悲劇を受けて自らの手で真実をあきらかにしようとします、この良心が物語の救い、失ったものは大きすぎますが、、、必見の秀作、
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◆(自宅で鑑賞)「君の膵臓が食べたい」
(★★★★★)(2017年日本)
余命僅か女子高生、孤独な男子高生、2人の淡い恋物語

高校生の“僕”は日々図書館の蔵書整理に勤しんでいる、図書委員に自ら立候補した桜良
は僕に接近、桜良が密かに書き綴っていた日記を僕が偶然観たことで桜良の秘密が溢れ出す、桜良は僕に『膵臓の病気で余命僅か』であることを告げる、それから2人の不思議な関係が始まる、、、
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タイトルがショッキングなので劇場公開時に足が向かず、やっと自宅で観ましたが、、、こんなんに良い作品、もっと早く観るべきでした、原作もの(未読)だそうですが、映画も良く出来ています、桜良のクールでキュートなキャラクターが映画全体を支配しているのが成功のカギかな、
タイトルがショッキングなので劇場公開時に足が向かず、やっと自宅で観ましたが、、、こんなんに良い作品、もっと早く観るべきでした、原作もの(未読)だそうですが、映画も良く出来ています、桜良のクールでキュートなキャラクターが映画全体を支配しているのが成功のカギかな、
現在の僕が図書館蔵書の整理をしながら過去を回想するカタチで物語が進みます、過去と現在の切り替えが上手だし、たくさん仕込まれた映画的レトリックも有効に機能しています、とくに終盤のまさかの展開には泣かされました、そして更なる映画的レトリックでの結末、成功していますね、自宅視聴をオススメします、
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〇(スクリーンで鑑賞)「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」
(★★★?☆)(2022年日本)
コナンドイル「バスカヴィル家の犬」を下敷きにしたミステリー

瀬戸内海の離島で資産家 蓮壁家の当主が不審な死を遂げる、死因は狂犬病、調査に乗り出した犯罪コンサルタント誉と医者の若宮だったが、島に伝わる『黒犬伝説』をなぞるように第2の死者も発生、2人の探偵は次なる事件を未然に防ぐことが出来るのか?
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ご存じ、シャーロックホームズ日本版、頭脳明晰な誉が僅かなヒントから真実を導き出す過程は映画的、この辺りの物語は小気味良く成功しています、が、犯人と魔犬はその恐怖が盛り上がる前にあっけなくその正体を現し、その後の2時間ドラマ的推理説明パートはステレオタイプで少々退屈、たしかに2段落ちはあるものの、もっと恐怖と不安感を煽って欲しかった、ラストの〆方もなんだかなあ、、、
ご存じ、シャーロックホームズ日本版、頭脳明晰な誉が僅かなヒントから真実を導き出す過程は映画的、この辺りの物語は小気味良く成功しています、が、犯人と魔犬はその恐怖が盛り上がる前にあっけなくその正体を現し、その後の2時間ドラマ的推理説明パートはステレオタイプで少々退屈、たしかに2段落ちはあるものの、もっと恐怖と不安感を煽って欲しかった、ラストの〆方もなんだかなあ、、、
洒落たシャーロックですが、自宅鑑賞でも楽しめる内容、
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◆(自宅で鑑賞)「007は二度死ぬ」
(★★★☆☆)(1966年日本)
日本を舞台に007が大活躍!?今観るとちょっと滑稽なボンドです

米ソの宇宙船の謎の宇宙船に拿捕される事件が続発、謎の宇宙船が日本近辺で姿を消したことから、007ジェームス・ボンドが日本に派遣される、日本の諜報部タイガー田中と共に敵の秘密基地へ攻撃を仕掛けるボンドの活躍、
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イワン・フレミングの原作にしっかりあるオリジナル007シリーズの1作、彼も日本に興味があったようですね、
イワン・フレミングの原作にしっかりあるオリジナル007シリーズの1作、彼も日本に興味があったようですね、
ところが描かれている日本は当時の西洋から観たイメージ・ザ日本、ま、今観るとちょっと滑稽、日本にこんな秘密組織が基地を作るのにどれだけ苦労したか?とか、いろいろ考えてしまいます、
丹波哲郎、若林映子奮闘、浜美枝のスタイルは歴代ボンドガールにヒケを取らない素晴らしさ、ま、休日のお気楽鑑賞でも如何でしょうか、
丹波哲郎、若林映子奮闘、浜美枝のスタイルは歴代ボンドガールにヒケを取らない素晴らしさ、ま、休日のお気楽鑑賞でも如何でしょうか、
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syougai1pon at 05:30|Permalink│Comments(0)