ブロンド
2022年10月17日
先週は5本、今年度最高!!「アイアムまきもと」、健闘「川っぺりムコリッタ」、観るのも辛い「ブロンド」、他に「RED」「海賊とよばれた男」
〇(スクリーンで鑑賞)「アイアムまきもと」
(★★★★★)(2022年日本)
孤独死の人達を一人送り続ける市役所職員“まきもと”の奮戦が人の心を動かします
山形県庄内の市役所で働く“まきもと”が一人で担当するのは「おみおくり係」、孤独死など身寄りも無く亡くなった人達の葬式を自費で出して日々死者を見送っている、死後2週間して見つかった蕪木、警察は身寄りは無いと判断、“まきもと”に市役所で引き取るように要請、しかし“まきもと”は僅かなヒントから蕪木に娘がいる可能性を信じ、娘捜しに奔走する、、、
、
良い映画でした!2022年これまでの邦画No.1で良いと思います、ぜひ観てください!
良い映画でした!2022年これまでの邦画No.1で良いと思います、ぜひ観てください!
空気が読めない、察しが悪い、人の気持ちが読めない、すぐに反応できない“まきもと”、一途に孤独死の人達の葬儀を行い火葬し遺骨は市役所に保管、回りも見て見ぬ振り、唯我独尊で日々無縁仏を送り続ける“まきもと”を阿部サダヲが好演、嵌り役、阿部でなければこの映画は成功していなかったと思わせます、これはもう大成功の証、
“まきもと”との会話が全員ことごとく噛み合わず結構笑えます、それでも、蕪木の関係者は皆、自然と蕪木の真の姿を“まきもと”に吐露してしまう、“まきもと”の不思議な力で徐々に蕪木の過去が浮かび上がってくる段は映画的に成功しています、そしてラスト前の事件もとっても映画的、そしてラストのシークエンスは泣けます、孤独死がテーマながら観後感が良いのが良作の証明、
“まきもと”は発達障害なんでしょうね、その分、人の本当の姿を見極める力がある、最後までやり通す力がある、人の心を動かす力がある、『まきもとさん、あなたの粘り勝ちですよ』、その通り!
ちなみにワタシは右と左の概念がもの凄く弱いです、とっさに右か左を問われると答えられません、これも発達障害らしいです、でも他に得意なことがあるから、、、怖くない!発達障害^^)
、
、
〇(スクリーンで鑑賞)「川っぺりのムコリッタ」
〇(スクリーンで鑑賞)「川っぺりのムコリッタ」
(★★★★☆)(2022年日本)
川っぺりの安アパートに住む住人達のリアルで滑稽でほろ苦い日常
事情のある山田は小さな塩川工場で職を見つけ働き出す、賃金は安い、紹介してもらった格安アパート「ハイツ ムコリッタ」に入居、小さな幸せを見つけてひっそりと新生活を始めるが、隣人の島田がズケズケと家に上がり込んでくる、最初は困惑する山田だが島田との奇妙な関係が進展、大家の南や住人の溝口らとも少しずつ接近、そんな時、役所から父親の死を知らされる、、、
、
“ムコリッタ”、初めて聞きました、劇中でも語られていますが仏教用語で時間の単位=刹那(0.013秒くらい)と同じ列にあり、約48分ほどの時間を指すそうです、転じて『小さな幸せ』という意味もあるようです、この物語のテーマは小さな幸せ?しかし、それと相反する“人の死”というのもつきまとってきます、登場人物全てに人の死の匂いが、、、でも、それは明るく乾いた死の匂い、仏教用語をタイトルにした人の小さな幸せと死の映画か?
松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり(「アイアムまきもと」にも出演)、吉岡秀隆、さらには柄本佑と芸達者がリアルに滑稽にほろ苦い小さな幸せを演じます、白飯とイカの塩辛がホントに美味しそうです、みんなですき焼きを食べるシーンは傑作、あのまま最後までリアルに終わって欲しかったと思いましたが、、、終盤の観念的なシーンが余計だったような、、、ゴミ捨て場での交信や空飛ぶイカはピンときませんでした、惜しい!
豪華脇役、田中美佐子カメオ出演、江口のりこ半カメオ、薬師丸ひろ子はカメオでは無かったのでクレジット観るまで気付きませんでした^^)
、
、
◆(自宅で鑑賞)「ブロンド」
(★★★??)(2022年米国)(原題:Blonde)
マリリン・モンローの生涯を描いたフィクション、壮絶2時間47分の怪作
父親を知らないノーマ・ジーン、母親とも上手くいかず、自立を目指し若くして映画界に身を投じる、ここでも様々なハラスメントを受けながらも一躍スターの座を掴むが、自らの意志とは裏腹の虚像に悩み苦しむことになる、、、
、
なんとも壮絶なマリリン・モンローの生涯、原作は小説のようであくまでもフィクション、たしかに史実と違う設定で始まりますが、彼女を襲う幾多の辛苦、虐待・ハラスメント、妊娠と中絶、流産、結婚と離婚、舞台役者への情熱と映画への不満、情緒不安定、薬物依存、、、はたして、ほんとのマリリン・モンローとは?
なんとも壮絶なマリリン・モンローの生涯、原作は小説のようであくまでもフィクション、たしかに史実と違う設定で始まりますが、彼女を襲う幾多の辛苦、虐待・ハラスメント、妊娠と中絶、流産、結婚と離婚、舞台役者への情熱と映画への不満、情緒不安定、薬物依存、、、はたして、ほんとのマリリン・モンローとは?
2時間47分と長いのも苦痛ですが、それよりも内容が壮絶過ぎて観るのも辛い、ワタシは2回に分けて観ました、1回で観通す体力無し!
、
◆(自宅で鑑賞)「RED」
(★★★?☆)(2010年米国)(原題:Red)
無敵の元CIAエージェント、B・ウィルスがとにかく強い
年金生活のフランク、役所の年金担当の女性サラと電話デートを楽しんでいる、がいきなり謎の集団の襲撃を受ける、フランクの情報をすべて把握している敵からサラを守るためにサラを誘拐、2人の逃避行が始まる、
、
定番の無敵の元CIAエージェント、執拗にフランクを追い詰めるCIA上層部、だいたい黒幕も筋書きも見えてきます、でも面白いのはフランクの元CIA同志、ライバルのKGBや米国政府も絡んだ人間関係が2転3転、え!?あれ!?それもあり?ということで、何回も訪れる危機もフランクなら大丈夫的な気分でお気楽鑑賞できます、
休日の鑑賞にぴったり!
、、
定番の無敵の元CIAエージェント、執拗にフランクを追い詰めるCIA上層部、だいたい黒幕も筋書きも見えてきます、でも面白いのはフランクの元CIA同志、ライバルのKGBや米国政府も絡んだ人間関係が2転3転、え!?あれ!?それもあり?ということで、何回も訪れる危機もフランクなら大丈夫的な気分でお気楽鑑賞できます、
休日の鑑賞にぴったり!
、、
◆(自宅で鑑賞)「海賊とよばれた男」
(★★★?☆)(2016年日本)
日本の石油産業の先端を走り続けた男の半生記
大正期の北九州門司、石炭を扱う商人田岡は次世代燃料の石油の時代が来ると確信、石油業に乗り出す、関門海峡では下関の会社との争い、満州国では米国メジャー石油会社と争う、敗戦後はGHQからの無理難題に取組み、ふたたび米国メジャーとの闘いに臨む田岡、数々の苦難を乗り越え一大石油商としての地位を掴み取るが、、、
、
モデルは出光石油創業者の出光佐三さん、明治~大正~昭和、そして敗戦後の復興と、多少の前後はありますが網羅的に佐三さんの人生を追っていきます、ので、どうしてもオムニバスになってしまう、たしかに相当の苦闘難行だったと思いますが、映画的にはそうねそうねという感じに、、、1つの時代に絞った方が映画としては面白かったかも、、、希望は戦中~戦後の奮戦記、
モデルは出光石油創業者の出光佐三さん、明治~大正~昭和、そして敗戦後の復興と、多少の前後はありますが網羅的に佐三さんの人生を追っていきます、ので、どうしてもオムニバスになってしまう、たしかに相当の苦闘難行だったと思いますが、映画的にはそうねそうねという感じに、、、1つの時代に絞った方が映画としては面白かったかも、、、希望は戦中~戦後の奮戦記、
綾瀬はるかをキャスティングしているのに妻ユキの影薄く凄くモッタイナイ、もっと映画的に扱ってもヨカッタかな?
監督の得意技CGは石油タンカーなどにしっかり活かされていますが、戦争描写での夜間戦闘機「月光」とB-29の戦闘シーンは(史実かもしれませんが)サービスカット、個人的には観れてヨカッタですが「月光」は惨敗^^)
監督の得意技CGは石油タンカーなどにしっかり活かされていますが、戦争描写での夜間戦闘機「月光」とB-29の戦闘シーンは(史実かもしれませんが)サービスカット、個人的には観れてヨカッタですが「月光」は惨敗^^)
、
、
syougai1pon at 05:30|Permalink│Comments(0)