天才作家の妻

2021年02月08日

先週観た映画も3本ともヨカッタ、すべてラストの破滅に向かうスリリングな展開、「KCIA 南山の部長たち」をお奨めします。

先週、映画館・自宅で観た映画~

先週観た映画も3本ともヨカッタ、すべてラストの破滅に向かうスリリングな展開、「KCIA 南山の部長たち」をお奨めします、


〇(スクリーンで鑑賞)「KCIA 南山の部長たち」
(★★★★☆)(2019年韓国)

202101KCIA

1979年、KCIA(韓国中央情報部)の元部長がアメリカへ亡命、時の大統領の腐敗を追及する、大統領は側近の急進派警備部長、そして穏健派のキム情報部長と共に挽回を図るが、国民の不満は増し暴動へと発展、大統領は保身のためデモ鎮圧に軍隊出動も辞さぬ警備部長に同調していく、民主主義を信奉するキム情報部長は大統領暗殺の決意を固めるが、、、



1979年に実際に起きた朴大統領を金KCIA部長が暗殺した事件をベースにしたフィクション、暗殺に至るまでの40日間の動きを緻密に追っていく、前半は政治劇なので少々退屈に思える時間帯もありますが、豹変を繰り返す大統領と暴力的な警備部長、信念で難局を乗り越えようとするキムの3人の情念がぶつかり合う後半はサスペンスに溢れます、

とくにラスト近くのシークエンスは、派手なアクションは少ないものの、手に汗を握る緊迫の連続、誰がいつ暴発するのか?誰が誰を裏切るのか?映画的サスペンスにドキドキ、

大統領暗殺事件という自国の恥部を闇に葬らずに、フィクションとは云え、ここまで抉り出す韓国映画界の気迫を感じる1作です、


〇(スクリーンで鑑賞)「ヤクザと家族 The Family」
(★付け不能)(2021年日本)

202101ヤクザと家族

地方の中都市、チンピラのケンジの父は覚醒剤で急死、密売者から覚醒剤を奪ったことでヤクザに追われるケンジ、ヤクザをさげすんでいたケンジだが、瀕死のところで対立する覚醒剤を扱わない芝崎組に世話になることになり、のし上がっていく、6年後、対立抗争で殺人犯の身代わりになり14年間服役、出所したケンジを待ち受けていたのは暴対法で締め付けられ見る影もなくなった芝崎組の姿だった、、、



先に書いておきます、映画としては相当頑張って撮られています、キャラクターが立っているし、物語にもリアリティがある、綾野剛も舘ひろしも好演、脇を固める北村有起哉は嵌りましたね、

それでも★が付けられないのは、、、こういうヤクザの描き方にどうしても共感できないから、エンターテーメントとして、こういう映画が成立するのか?賛美して良いのか?個人的にはいつも矛盾を抱えてしまいます、

悪事は働くが根は良い人間、悩み抜いて、それでも最後は暴発破滅してしまう、こういう人物像を描く邦画が多い、とにかく、だれもハッピーにならない映画、そこに美学が見いだせない、個人的なこだわりです、結末が違えばまた違う見方も出来るかもしれませんが、、、

でも、監督の脚本は良く出来ていると思います、終盤に用意されている映画的レトリックは上手で壱ノ手、二ノ手、参ノ手と立て続けに技が仕掛けられるのはお見事、してやられます、

時間は115分くらいで編集できればもっとヨカッタかな、

(★★★★☆)(2017年スウェーデン・米国・イギリス合作)

202101天才作家の妻

小説家のジョゼフはついにノーベル文学賞を受賞、長年の夢を叶えた、妻ジョーンと共にストックホルムでの授賞式に向かう2人、現地では周囲の賞賛の声とは裏腹に、なにか不安定な2人、ジョゼフの自伝小説の依頼を受けたライターのナサニエルは2人の出会いから現在までの軌跡を追ううちにある秘密に気付き2人接近、授賞式当日にその均衡が崩れる、、、



映画館で見逃した映画、動画配信で簡単に見ることが出来る便利な世の中になりました、

実は好色でだらしない夫、貞淑に見える才気溢れる妻、ファザコンの息子、野心的なライター、ノーベル賞受賞という幸せの絶頂のシーンで全員が何か不安定、ゆらゆらと揺らめいている、ねっとりとまとわりついてくるような不気味なサスペンスが全編に漂います、

その不安定の正体は過去の物語の中で徐々に明かされていきます、その秘密はたしかに事件ではありますが、冷静に考えるとたいした問題ではないのかもしれない、

ということは、、、この物語は作家のスキャンダルがテーマではなく、夫婦の生き様がテーマか、愛しているのに憎んでいる、愛しているのに蔑んでいる、複雑な心理描写がやや説明不足なのかもしれません、



syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)