2026年07月13日

先週も4本、「四月の余白」「ラブ≠コメディ」「エノーラホームズ3」「ボイスメールで恋をして」

〇(スクリーンで鑑賞)「四月の余白」
(★★★★☆)(2026年日本)
道を踏み外しそうな中学生を更生させようとする元半グレ男の奮闘とその結末

074月の余白

元半グレで刑務所に服役していた西、自分と同じように道を踏み外しそうな子どもたちを救おうと更生施設「みらいの里」を運営している、中学教師冬子、すぐにキレて暴れる海斗に手を焼いている、海斗は母親にも暴力をふるい、半グレと付き合うようになる、冬子は体罰も辞さない西の更生施設に一縷(いちる)の望みを託して、海斗を預けるが、海斗は脱走、半グレ同士の喧嘩で相手に重傷を負わせてしまう、それでも西は海斗を見捨てない・・・



海斗は他人の痛みが全く分かりません、イジメを通り越して暴行のレベル、西はそんな海斗でもきっと変われるはずだと、親身になって更生させようとします、施設での生活で徐々に変わっていくように見えた海斗ですが、事はそう簡単には運びません、

西は時に体罰も辞さない、体を張って子供たちと心と体の痛みを共有します、そんな西の方針に当然反対する人も出て来ます、マスコミで取り上げられ、その姿勢が広まっていくと、週刊誌が西の過去犯罪履歴だけでなく、発言内容にも嘘があると切り込まれ、施設は閉鎖、西は窮地に陥ります、

物語は『体罰の是非』を問うてはいますが、それがこの映画のテーマではなさそうです、是非では解決できない根深い問題、教師としての無力感に捕らわれる冬子、海斗を恐れる両親、海斗の暴行の被害者の心情、無責任な同僚教師、西を襲撃する半グレ、高校進学を控えて海斗から離れていく悪グループ、施設を卒業してもまた堕ちる少女、頑張る少女、安直なマスコミの取材、そして正義感に溢れた週刊紙記者の暴露記事の真偽、さまざまな視点からこの問題の根深さをあぶり出していきます、そこには・・・解決策はないのかも・・・

正直、救われない物語です、解決できぬままエンディングを迎えますが、それでも監督は最後にほんの少しだけの光をスクリーンに入れ込んだような気がします、週刊紙記者の最後の取材シーン、そして海斗が少しだけ心を開いたように見えるシーン、

海斗の心の余白がこれからどんな色に染まっていくのか?・・・それは分かりませんが・・・観て損はなし、ぜひの鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「ラブ≠コメディ」
(★★★!☆)(2006年日本)
ラブコメのオファーばかりが来るラブコメ嫌いの俳優の憂鬱と覚醒

07ラブコメディ

人気の若手俳優・神崎の憂鬱はラブコメ作品しかオファーが来ないこと、同期の俳優に本格TVドラマで先を越され苛立っている、次の作品も低予算のTVラブコメ、さらに相手役はアイドルグループ歌手の美里、どうせ片手間で役者をやっているのだろうと高をくくっていたのだが、美里は本気でドラマ制作に向き合ってくる、スタッフや脚本家も美里を評価、うろたえる神崎の役者根性が燃え出し、美里の演技にガチで応えていくことになる・・・



映画ドラマ制作の裏側がモチーフの映画、最近では「カメ止め」「タイムスリップ侍」などがありますが(昔なら「蒲田行進曲」ですね)、本作もそれに劣らない楽しい出来映えになっています、

『ラブコメ』というとどうも軽く扱われている、というコンプレックスが、映画企画でも物語でも出発点になっています、神崎出演のラブコメは低予算火曜日のドラマ、同期のライバルは日曜ドラマで予算タップリ、そこに相手役がアイドル、そこそこのキャリアがある神崎、そろそろ映画賞が取れるような重厚な作品に出たくてイライラしている訳です、

一方の美里、可愛いアイドル歌手なのですが、これが演技力も充分、気が入り過ぎて監督・スタッフもあきれるくらい空回りしてしまいます、この2人がラブコメ制作過程を通して役者として覚醒していくという、ある意味、裏も表もラブコメディの王道というシチュエーションです、

脚本家・プロデューサー・監督・スタッフ陣が絡む撮影風景は制作現場アルアルの小ネタ満載、退屈することなく観ていると、いつのまにかこの制作チームを応援したくなっているから不思議、よく出来た展開です、そして・・・結構泣かされます、

さらに最後のシークエンスにとっておきの映画的レトリックが用意されていました、これにはすっかりやられてしまいました、監督?脚本?どちらも?上手ですね、軽い小品ですが観たほうが良いかも、中島健人ファン以外でも楽しめるハートフルコメディです、映画コムの評価★はちょっと高すぎますけど、


(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Enola Holmes 3)
エノーラの結婚式当日、兄ホームズとフィアンセの母親が誘拐される!

07エノーラホームズ3

貴族テュークスベリーと結婚することになったエノーラ、馬車で式場へ向かう途中でワトソンが現れ、ホームズが誘拐されたことを知らされる、式を放り出して調査に乗り出すエノーラ、結婚式をすっぽかされたフィアンセのテュークスベリーとの仲も破局寸前、そんな時、
テュークスベリーの母親も誘拐されてしまう、必死に手掛かりを追うエノーラの前にあの宿敵の影がちらつく・・・



名探偵ホームズにキュートな妹がいて、その妹も名探偵、という設定自体がかなり魅力的なのですが、さすがに3作目となるとキュートなエノーラだけでは少し役者不足、今作もホームズ、ワトソン、そしてあの宿敵も登場、地中海に浮かぶマルタ島を舞台に推理とアクションで楽しませてくれます、

007シリーズ同様、脇役の人物設定がすべて今風に変えられているのが、21世紀の映画界の見識、宿敵が女性だったり、ワトソンがインド人だったりするので、1作目から順に鑑賞すると分かり易いかもしれません、肩の凝らないエンターテーメントです、休日のお気楽鑑賞にピッタリ、


(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Voicemails for Isabelle)
忙しく働く合間に亡き妹へボイスメールを送り続けていたのだが、そのボイスメールを聞いていたのは・・・

07ボイスメール

サンフランシスコの有名菓子店で修行しているジル、唯一の楽しみは大の仲良しの妹とのボイスメールでのやりとり、しかし、妹は難病で亡くなってしまう、菓子店での下働きはストレスの毎日、ジルは妹の死後もボイスメールを送り続け、妹との絆を感じながらなんとかガンバっていた、しかし、そのボイスメールは新しいスマホを手にしたオースティンの元に届いていた、初めは気にも留めていなかったオースティンだが、見知らぬジルの心の声を聞き続けているうちに恋らしき気持ちを抱いてしまう、そしてサンフランシスコへ行くことにする・・・



これまた王道のラブコメディです、新しく手に入れたスマホに見知らぬ女性からのボイスメールが度々入ります、それは伝言とかメッセージではなく、日々の悲しみや苦しみ、うっぷんを晴らすような生の声、徐々にジルの置かれている立場の輪郭が分かってきます、オースティンははるばるサンフランシスコまでやってきて、偶然を装ってジルに接近し、デートに誘う事に成功します、が・・・位置情報でジルの場所を特定したりするので、これはある意味ヤバい行動、ま、今作ではダークな面は出て来ませんが^^)

無事知り合った2人ですが、もちろん紆余曲折、出会いが偶然出ないことが分かり憤慨するジル、もちろん別れたりする訳です、ジルは菓子店では理不尽な処遇を受けて退職、キッチンカーでの商売をはじめますが、これも上手くいかない、そんな時に再び現れるオースティン、とまあ、とても分かり易い展開です、

ジル役のゾーイ・ドゥイッチがとても上手です、物語がシンプル過ぎるかもしれませんが、彼女を観ているだけで元気が出るかも、こちらも休日のお気楽鑑賞にピッタリ!




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2026年07月06日

先週も4本、「アイ ワズ ア ストレンジャー」「イン ハー シューズ」「黒牢城」「ノータイム トゥ ダイ」

(★★★★☆)(2024年アメリカ・ヨルダン・パレスチナ合作)
(原題:I Was a Stranger)
内戦状態のシリアから脱出する難民の過酷な運命をリアルに描いた傑作

07アイワズア

内戦が激化しているシリア、家族で誕生日を祝っていた医師アミラの家をミサイルが直撃、アミラと娘だけが瓦礫の下から救出される、国外脱出を決めたアミラと娘、軍の友人の手引きでなんとか国境までたどり着くが、そこには秘密警察が待ち構えていた・・・トルコの密航業者マルワンはアメリカ移住を夢見ている、法外な値段で難民を勧誘、粗末なゴムボートと少しの救命胴衣だけを用意して難民を嵐の海の送り出す・・・ギリシャの沿岸警備隊のスタヴロスは一人でも多くの難民を救おうと命を投げ出して懸命に救助にあたるのだが・・・



2011年から始まったシリア内戦、2024年にアサド政権が倒されるまでに1400万人が難民として国外に逃げ出したそうです、本作はフィクションですが、シリア国民の国外脱出の様子をとてもリアルに描いています、出だしから映画的サスペンスの連続、息をするのも忘れてしまいそうな現実の悲劇を見せつけられる104分間です、

何人かの登場人物の視点で描かれた5章に分かれていますが、物語はしっかり絡み合いながら的確にスピーディーに進んでいきます、そして、、、何人もの命が次々と奪われていきます、とても悲しい映画ですが、その出来栄えを称賛するのを躊躇することはありません、

映画冒頭で医師アミラはアメリカ国内の病院で働いています、少なくとも彼女はアメリカへ無事辿り着いたんだ、と思って観ていると、ラストに見事な映画的レトリックが待ち受けていました、やられました、、、物語が悲惨なので拍手喝采とはなりませんが、とても良く出来たラストシーンでした、監督・脚本の実力、本物です、

各国映画祭で40以上の賞を受賞しているようです、こういう映画こそ観て欲しいと思いました、ぜひスクリーンで鑑賞を!!

(★★★!☆)(2005年米国)(原題:In Her Shoes)
性格真反対の姉妹が巻き起こす騒動の顛末、よく出来たハートフルコメディ

07インハーシューズ

弁護士事務所でキャリアを積んでいる姉ローズの元に、奔放で野放図な妹マギーが転がり込んでくる、会うと喧嘩になる2人だが、ローズは妹マギーの我儘をつい許してしまう、ローズの車を傷つけ、大事な靴を壊し、夜な夜な遊び回るマギー、ある夜、ローズの家を訪ねて来たローズの恋人までマギーは寝取ってしまう、流石にブチ切れたローズはマギーを放り出す、行く当てのないマギー、もう死んだと思っていた祖母が生きていることを知り、祖母がいる老人ホームを目指すと、、、



真面目一徹、なかなか恋も上手に出来ない姉、かたや、美貌を武器に調子よく生きている妹というステレオタイプの設定ですが、実は2人とも心の闇を抱えています、とくにマギーは学校もしっかり行っていないようで、字を読むのが苦手、真面目に働こうとしても、そういうハンディキャップが彼女の道を阻んで来たようです、

物語はマギーが祖母と再会したところからが本番、祖母もまた事情があり2人の孫娘を手放していましたが、マギーの置かれている状況をしっかり見極めて、マギーに老人ホームで真面目に働くことを勧めます、懸命に立ち直ろうとするマギー、老人たちに囲まれて少しずつ人生の本当の意味を理解するようになっていきます、一方、姉ローズもやっと生涯のパートナーとめぐり逢います、

ラストはローズとフィアンセが祖母の老人ホームを訪れ、マギーと突然の再会、またもや一悶着起こるのですが・・・

20年以上の前の作品、キャメロン・ディアスがセクシーで無知で、でも憎めないマギーを演じています、観後感良し、休日のお気楽鑑賞にピッタリです、


〇(スクリーンで鑑賞)「黒牢城」
(★★★☆☆)(2026年日本)
城内で起こる奇怪な事件を囚われの身の探偵・黒田官兵衛が解決する??

07黒牢城

戦国時代、織田を裏切り有岡城に籠城中の荒木村重、秀吉の使者として来た黒田官兵衛を地下牢に閉じ込めてしまう、籠城が長引く中、城内で奇怪な事件が次々に起こる、解決の糸口が見えないことに苛立つ村重は、地下牢の官兵衛に事件を解決するように迫る、官兵衛は持ち前の洞察力で事件の真相に迫っていくのだが・・・



戦国武将の中でも、際立って奇異な行動が目立つ荒木村重、冷静沈着で常に先を見据えた戦略を練る黒田官兵衛、この2人の物語なのですが、、、

時代劇には間違いないのですが、大きな合戦シーンがある訳でもなく、物語は城内で起こる奇怪な事件と、それを解決する探偵・官兵衛というお話、時代劇なのに推理モノ・・・これがどうもしっくり来ていません、というか、どっちつかずの中途半端な出来上がりになってしまいました、

各事件とも、家臣からの事件の報告⇒村重視点での事件解明過程⇒官兵衛の最終解釈(時にはそれさえも端折られています)の対話のみで物語は進みます、戦国時代設定とはいえ、推理劇にするならばもっと事件の謎に迫るヒントや、暗躍する人物の動きなど、村重視点以外の映画的レトリックが必要なはずなのですが、それがまったくない、同じような時代劇推理モノの「木挽町のあだ討ち」とは、全く違う出来栄えになったのは、この単調な対話劇のみの脚本にあると思います、一般論として監督と脚本は別の人が担当した方が良いのでしょうね、

事件の首謀者は推理小説のルールに則って序盤からしっかり登場しています、それが誰なのか?重厚な時代劇ロケセットと出演者の丁寧な演技に、犯人当てクイズはかき消されてしまい、それほど劇的ではありませんでした、残念、

有岡城は現在のJR「伊丹」駅西側一帯にあった大きなお城、たしかに摂津の国の要衝です、織田方には頭の痛い謀反だったでしょう、それを再認識できたのが収穫、サブスク解禁になったらご覧ください、


(★★★!☆)(2021年米国)(原題:No Time to Die)
007シリーズ25作目、ボンド最期の事件!?久しぶりの鑑賞ですが、やはり面白かった、

06ノータイムトゥダイkai

MI6
(英国諜報部)を引退したボンド、恋人マドレーヌに裏切られ傷心の日々、CIAの旧友フィリックスから助けを求められ現役復帰、誘拐された世界の脅威となる遺伝子レベル兵器を発明した科学者を保護する任務に就く、同時にMI6も動き出す、世界を飛び回りながら、ボンドは黒幕組織の秘密基地に潜入するのだが・・・



ご存じD・クレイグの007最後の作品、劇中では引退したボンドに代わり新しい007が登場!?ボンドと張り合うのですが、やはり007はボンドじゃないと的な折り合いが付いて2人は協力することになります、MやQ、マネー・ペニーも健在です、キャストはずいぶん今風ですが^^)キューバでのアクションシーンの女性CIA捜査官がセクシーでメチャ有能でした^^)

冒頭で出て来る能面をかぶった殺人者が印象的、2回目鑑賞でも結構怖い、このアイデア、監督が出したのでしょうか?(監督は日系アメリカ人)、

今作ではレギュラー陣・盟友が死んでいきます、ちょっと悲しい、そしてラストではついに、、、う~ん、ボンドは本当にこれで最期なのでしょうか?次回作はどうなるのか?だれが007を演じるのか?ま、気長に待ちましょう、



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2026年06月29日

先週も4本、「さよなら、僕の英雄」「ラブ・アゲイン」「マジカル・シークレット・ツアー」「免許返納?!」

〇(スクリーンで鑑賞)「さよなら、僕の英雄」
(★★★!☆)(2025年デンマーク・スウェーデン合作)
(原題:Den sidste viking)
難解!アクション?ヒューマンドラマ?ミステリー?ホラー?展開予測不能!!

06僕の英雄

強盗事件で15年間服役していたアンカーが出所、奪った金の半分は兄のマンフレルに託し実家近くの森に隠していた、しかし、マンフレルは幼いころから精神障害がある、アンカーはマンフレルに金の隠し場所を訊くが要領を得ない、マンフレルの治療のためにバンド活動を行わせる精神科医、謎の童話作家、さらにアンカーの母親と15年前の強盗の相棒が実家に集まると、とんでもないことが起こってしまう・・・



先週鑑賞の「シラート」同様、展開予測不能の物凄い映画です、基本は隠した強奪金探しのお話ですが、物語はそう簡単には進みません、

マンフレルはすぐに身を投げ出して自殺しようとします、さらに自分の事をジョン・レノンだと思い込んでおり、精神科医が連れて来た仲間とバンドを組みますが、このバンドが案外イケてる!?から訳が分からない、

金が埋められていることを察知した童話作家の妻が動き出した辺りから事態は急変、強盗の相棒が強奪金目当てで現れ、凄惨なホラー状態に突入、さらにアンカー兄弟が隠し続けていた過去の秘密までもが露わになってきます、

冒頭とエンディングに出て来る『ヴァイキングの童話』も恐ろしい、正常と異常の境目は?普通の幸せとは?人間性の喪失とかがテーマのようですが、難し過ぎました、原題は『最後のヴァイキング』という意味、これまた理解できませんでした、でも、観入ってしまう、何か惹かれるものがあるのもたしかです・・・興味があれば観てください、

邦題は・・・これまた、意味難解・・・


◆(自宅で鑑賞)「ラブ・アゲイン」
(★★★!☆)(2011年米国)(原題:Crazy, Stupid, Love.)
突然、離婚宣言された冴えない中年男性が新しい自分探しを始めるが・・・

06ラブアゲイン

なんとも冴えない中年男性キャル、妻エミリーから突然離婚を言い渡される、親友夫妻からも縁を切られBarで独り嘆いていると、見知らぬジェイコブから声を掛けられる、ジェイコブはキャルに『新しい自分に生まれ変わるべきだ』と諭される、生きる目標を失ったキャルは渋々ジェイコブのアドバイスに従い、イケてる男に生まれ変わるのだが・・・



良く出来たラブコメディです、高校の同級生と若くして結婚したキャル、妻一筋だったキャルは自らの結婚が破綻するとは想像もしていませんでした、それだけにショックは大きい、でも、ジェイコブのアドバイスで生まれ変わったキャル、多くの女性と付き合えるようになっていきます、でも、なにか寂しさも付きまといます・・・

親友の娘から告白されたり、ナンパした相手が娘の担任の先生だったり、果てはジェイコブの恋人が実はキャルの??だったりと、キャルを取り巻く面白いエピソードがあれこれ満載、妻エミリーとヨリを戻しそうになったり、また喧嘩したりと、王道のラブコメディです、

ジェイコブ役は今や売れっ子スターのライアン・ゴズリング、娘役でエマ・ストーンも出演しています、休日ののんびり鑑賞にピッタリ、


(★★★!☆)(2026年日本)
生活苦に陥った崖っぷち主婦が金塊密輸に嵌り込む!?

06マジカルミステリーツアー

2児の母として子育てに忙しい和歌子、夫が病気で倒れ、さらに会社で横領していたことが発覚、入院費さえ支払う事が出来ない和歌子だが、夫の母親からはなじられ、実の母親に助けを求めるも相手にされない、万事休す、必死に職を探す和歌子に割りの良いアルバイト話が舞い込む、それは・・・シンガポールからの金塊密輸の運び屋の仕事だった・・・



これまた、なんとも息の詰まる話です、どう観てもコメディにならない、2人の子どもを育てるだけでも大変なのに、夫は知らぬ間に会社を解雇されており、借金まである、さらに無保険、周りに助けを求めても手を差し伸べる友人も親族もいない、そんな和歌子が割りの良いアルバイトに飛びついたのも無理はありません、

最初の密輸仕事は案外簡単に成功します、なんとか入院費を稼いだ和歌子、この時、シンガポールで知り合いになった密輸仲間2人も、それぞれの事情で行き詰っています、意気投合した3人は金塊密輸リピーターとなり、さらに自分たちで独自の密輸ルートを開拓していくことになります、見事に密輸組織を出し抜くのですが、そこは犯罪素人、なんともガードが甘いので観ていてハラハラします、観後感は複雑、単純に崖っぷち主婦の頑張りに拍手喝采!とはいきません、結局、彼女たちは・・・

今から10年以上前の時代設定です、頻繁に金塊密輸が行われたことから、税関の検査体制も罰則も強化されています、今ではこう簡単に密輸は出来ません、滅多なことは考えないほうが良いですよ^^)


〇(スクリーンで鑑賞)「免許返納?!」
(★★★☆☆)(2026年日本)
往年のアクションスターが70歳を迎えて「免許返納」CMに出演することに・・・

06免許返納

往年のアクションスター南条弘、最近は演技派俳優としても評価されている、気分をよくしてインタビューで何気なく答えた一言から、ネットで『南条弘、免許返納か?!』の噂が拡がる、実は南条は大のスポーツカー好きで免許を返納する気などさらさらない、しかし、『免許返納』の政府広報CMにまで出演することになり、南条はついに免許返納を覚悟するのだが・・・



主演:舘ひろしと来れば、もうだいたいお話の内容は見当がつくというものです、バイクにまたがりショットガンを撃ちまくる舘ひろし・・・その通りに展開するコメディなのですが・・・

残念ながら前半のテンポが良くない、せっかく『舘ひろし』と『免許返納』という分かり易い、魅力的なカードの組み合せがあるのに、、、そこかしこに舘ひろしのコメディアンとしての才能が発揮されているのに、、、どうもテンポが悪かったです、状況説明過多、言わなくてもだいたい分かりますから、もったいなかったです、

物語は後半、南条の過去代表作をなぞっていくロードムービーになってから息を吹き返します、盟友俳優との絆、愛すべき南条の人と成り、彼をとりまく友人たち、ファンとの思わぬ出会い、ここらは大いに楽しめました、★はちょっと辛いですが、期待過剰になると困るので、まあこんなところで、、、ま、観て損はなしです、

一番楽しかったのは舘ひろしと南野陽子のデュエットシーン♬ヨカッタ、南野陽子ガンバッた、八嶋智人流石^^)




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2026年06月22日

先週も4本、「マイケル」「シラート」「勇敢な市民」「レディファースト」

〇(スクリーンで鑑賞)「Michael マイケル」
(★★★★!)(2026年米国)(原題:Michael)
“キング オブ ポップ” マイケル・ジャクソンの半生記、素晴らしい出来栄えの1作

06マイケル02
06マイケル01

1960年代、野心家の父親は兄弟5人でバンド「ジャクソン5」を結成、末っ子のマイケルの天から授かった美声とダンスがレコード会社の目に留まりメジャーデビューを果たす、順調にヒット曲を連発する「ジャクソン5」、1970年にはビートルズに代わりヒットチャートトップに躍り出る、しかし、マイケルがソロ活動を望み始めた頃から父親との関係はぎくしゃくしだす、それでもマイケルの溢れるアイデアは留まるところを知らない・・・



「人類史上最も成功したエンターテイナー」としてギネス世界記録に認定されているマイケル・ジャクソンの半生記です、素晴らしい出来栄えの1本に仕上がっています、

ドラマ部分では例によって父親との葛藤が横糸として絡んできますが、それよりなにより、「ジャクソン5」とマイケルのステージが素晴しい!!マイケルそっくり(マイケルの実の甥っ子)の主役が演じるダンスパフォーマンスとその美声、本物のステージを観ているのではないかと、錯覚に陥るようなステージ映像がテンポ良く続きます、もう、これを観るだけで元は取れます、

父親は兄弟5人にハードな練習を課します、時にはマイケルに対して暴力も振るいます、この辺りはミュージシャン物語アルアル、厄介な父親ですが、それでも、それを上回るマイケルの才能の開花が凄い、ソロ活動になってからの詞と曲には彼自身によるものも多いようです、素晴らしい、アルバムコンセプト作り、プロモーション手法、そして「ムーンウォーク」に代表されるダンステクニックと、MV「スリラー」での決定的な成功、マイケルの頭からあふれ出したアイデア満載です、

かたや、動物好きで、子供たちへの愛も惜しまないマイケルも描かれています、とにかく素晴らしい作品です、マイケルファンでなくても楽しめます、必見、ぜひスクリーンで鑑賞してください、


〇(スクリーンで鑑賞)「シラート」
(★★★!☆)(2025年スペイン・フランス合作)(原題:Sirāt)
家を出て行った娘を追って砂漠と山岳地帯へ車を乗り入れた父親と息子だが・・・

06シラート

ある日、娘が『レイブ』と呼ばれる屋外音楽イベントに参加したまま行方不明になる、父親のルイスは幼い息子エステバンと2人で娘の足跡を追うが、レイブ会場に娘の姿はない、次のレイブ会場に向かうジャド達の車を追って、砂漠と山岳地帯へ入るルイス、危険で過酷なルートを必死で走るルイス、いつしかジャド達とも心を通わすようになるが・・・悲劇は突然訪れる、



いやはや、なんとも強烈な1本です、カンヌ正式出品作品で4冠を獲得、アカデミー賞では国際長編映画賞にノミネートされました、

舞台はモロッコのようです、『レイブ』はシンプルなリズムを大音量で流し、心の赴くままに体を動かし、陶酔状態になる音楽イベント、劇中でもシンプルで強烈な音楽が多用され、不安定な世界観の醸成に成功しています、

次の『レイブ』会場へ向かうロードムービー、その道のりは厳しく、山岳越えでは崖っぷちの狭い道を車で越えることになるのですが・・・これ以上は書けません、アッと驚く事件、予想外の展開でルイスの道のりはどんどん過酷になっていきます、

タイトルの「シラート」は、宗教用語で『地獄と天国を結ぶ道』の意味、それは『髪の毛ほど細く、剣ほど鋭い』と言われているそうです、この道を無事に通り抜けるのはホントに難しい・・・


◆(自宅で鑑賞)「勇敢な市民」
(★★★!☆)(2023年韓国)(原題:Brave Citizen)
高校で横行するいじめ、見て見ぬふりをする教師、新任教師はそれに立ち向かう

06勇敢な市民

ソ・シミンはやっとの思いで高校の非正規雇用教員として採用される、その高校では学校経営に大きな力を持つ財閥の息子ハンがやりたい放題の悪行を重ねていた、しかし、教師たちは見て見ぬふり、ソも先輩教師から『正規雇用になるまでは見て見ぬふりを』とアドバイスを受ける、しかし、いじめの現場に偶然居合わせたソは、ハンのいじめを見過ごせなかった・・・



韓国のWebコミックが原作のアクションコメディです、実はソの格闘技の腕前は相当なもので、ボクシングでオリンピック出場が確実視されていましたが、ある事情でそれもフイに、何度もハンを見逃すように自分に言い聞かせますが、ガマンにも限界があります、集中的にイジメられている生徒を救い出すために、ソは猫の仮面を被ってハンと対決することになります、

ハンが悪者過ぎてずっとストレスが掛かりますが、最後はそれを吹き飛ばすソの反撃、という分かり易い物語です、大丈夫、最後に愛は勝つ!?^^)休日のお気楽鑑賞にピッタリです、


(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Ladies First)
男尊女卑の塊のような男が、男女のチカラ関係が逆転した世界へ迷い込んでしまう!?

06レディファースト

広告会社重役のダミアン、富と権力と恋を思いのままにしている、あるクライアントから女性役員がいないことを指摘されたダミアンは、口から出まかせで『先週、一人昇進させたところです』と嘘をつく、会社に戻ったダミアンは誰でも良いので、女性を一人昇進させろと秘書に命令、それで昇進したアレックス、ついに実力が認められたと張り切るのだが、ダミアンから『お飾りの女性重役』だと言われ憤慨、会社を辞めると宣言してビルを出ていく、ダミアンはアレックスを追う途中でつまずいて転倒・・・目が覚めるとダミアンは男女の関係が反転した世界に紛れ込んでいた・・・



基本、風刺コメディなのですが、如何に女性が虐げられているかを反転した世界で見せつけられると、気楽に笑ってばかりではいられません、男女のチカラ関係が反転した世界では、働くのは女性、男性は女性を支える存在で、性の興味の対象でもあります、街にはセミヌードの男性モデルの広告が溢れ、男性向け化粧品も隆盛、そんな世界になっている訳です、

男尊女卑、身勝手で女性差別主義者のダミアン、反転世界では女性重役のアレックスに鼻で使われることになります、この反転世界から抜け出すにはビジネスで成功するしかない、という設定で、ダミアンは必死に働きますが、男性がビジネスで成功するチャンスはほとんどありません、逆にセクハラ・パワハラ・モラハラを受ける羽目になるダミアン、

性差別が如何に理不尽であるかがコメディタッチで描かれます、露骨な反転世界をどう観るか?反転させて初めて実感できる男女格差の実態です、アレックス役は『グランドイリュージョン3』のロザムンド・パイク、ラストはちょっと救われる感じなので、観てみては如何でしょうか?





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2026年06月14日

先週も4本、「ヴィヴァルディと私」「箱の中の羊」「キャッチ ア キラー」「アイリッシュマン」

〇(スクリーンで鑑賞)「ヴィヴァルディと私」
(★★★!☆)(2025年イタリア・フランス合作)(原題:Primavera)
音楽教師ヴィヴァルディと、才能あふれる少女が運命を切り拓く物語

06ヴィヴァルディ

1716年ベネチア、孤児院で育つ少女たちは楽器演奏やコーラスを支援者に聴かせて寄付を募る役目を課せられていた、そんな孤児院にヴィヴァルディが音楽教師として赴任してくる、ヴィヴァルディが来たことで孤児院の演奏能力は向上、支援者からも熱い期待を寄せられる、バイオリン演奏で高い才能を発揮するチェチリア、彼女の才能を見抜いたヴィヴァルディはチェチリアに高価なバイオリンを与え、より高度な曲つくりに挑もうとするが、チェチリアの夫となる軍人が戦地から凱旋したことで、チェチリアの音楽人生は閉ざされてしまう・・・



曲冒頭のメロディくらいは誰でも知っている作品『四季』で有名なヴィヴァルディと、音楽教師として赴任した孤児院で出会った才気あふれる少女との交流を描いた物語です、

当時の孤児の少女たちは軍人や貴族との結婚こそが、孤児院から抜け出せる唯一の手段だったようです、チェチリアも軍人に見初められ結婚することが決まっていました、ところがバイオリンの才能が開花、ヴィヴァルディもチェチリアに演奏を続けさせようとしますが、軍人が戦地から戻ってきたことで、それも叶わなくなりますが、チェチリアは思わぬ行動に出ます・・・

ヴィヴァルディは病弱ですが、誠実で音楽をこよなく愛する人物として描かれています、そして音楽家としての出世欲もあります、暗い孤児院の中での閉塞感ありありの物語で、ヴィヴァルディもパッとしませんが、演奏シーン・合唱シーンは聴いていて気持ち良いです、ヴィヴァルディ独特の軽快で情緒一杯の曲が聴けます、クラシック好きならぜひ鑑賞してください、

ヴィヴァルディらしい曲が劇中で何曲も演奏されますが、誰もが知っている『四季』が演奏されることは残念ながらありません、その理由はエンドタイトルで明らかにされます、なるほど・・・


〇(自宅で鑑賞)「箱の中の羊」
(★★★☆☆)(2026年日本)
我が子そっくりのヒューマノイドを迎え入れた夫婦の物語、、、のはずが・・・

06箱の中の

近未来の日本、2年前に事故で我が子を失った音々と健介夫婦、音々は建築デザイナーとして忙しく働いているが、我が子を失った喪失感から完全には抜け出せていない、ある日、先進IT企業から我が子そっくりのヒューマノイドを提供するという提案が来る、音々と健介は悩んだ末にヒューマノイドを受け入れることにする、やって来たのは息子にそっくり、一目では人と見分けがつかない完璧なヒューマノイドだった、ここから3人の新しい生活が始まるのだが・・・



是枝裕和監督最新作、カンヌ国際映画祭コンペ出品作品、

音々と健介、互いを認め合いながらも、息子を失った事件以降はどうも心の奥底ではぎくしゃくしているようです、音々は徐々に疑似息子との生活にのめり込んでいきます、健介は少しヒューマノイドに懐疑的な様子、ヒューマノイドが予想以上に人間らしく成長していくことが良くも悪くも2人の関係に強い影響をもたらしていきます、ここら辺りの夫婦の心の動きと2人の葛藤は結構面白かったです、健介役の大吾が奮闘しました、

が後半、物語は意外な方向へ展開していきます、それは人間社会に放り込まれたヒューマノイドの視点から描かれることになります、人と同じような感情を持ち始める人ではないヒューマノイドたち、という反面世界が描かれることになります、この人視点とヒューマノイド視点の2つのテーマはそれぞれ興味深いものではありますが、、、

どうも監督は欲張り過ぎたような気がします、人視点の夫婦の愛情物語だけで充分に作り込めたはずなのに、第2の視点が入ってきたことで、物語の焦点がぼけてしまいました、それを『箱の中の羊』というキーワードだけで成形するには、ちょっと無理があると感じます、焦点がぼやけた分、後半、音々役の綾瀬はるかも活力を失ってしまった感じ、惜しい、、、★はこれで精いっぱい、


(★★★!☆)(2023年米国)(原題:To Catch a Killer)
新年を祝う人たちを狙ったライフル乱射事件の犯人を追う女性警官の奮闘

06キャッチアキラー

大晦日のボルティモア、新年を祝い大騒ぎする人たちが次々とライフルで射殺され大量の犠牲者が出る、現場に駆け付けた警官エレノアは一人犯人に迫るがあと一歩で逃げられてしまう、FBIのラマークが捜査の指揮を執る、ラマークはエレノアの行動力と洞察力を買いチームに加える、犯人は正確無比な射撃術を持っており、証拠も残さない、やっと犯人を追い詰めた捜査陣だが反撃に会い全滅する事態に、ラマークとエレノアもチームから外されてしまう・・・



拾い物の1作!!

冒頭からテンポが良いです、いきなり始まる乱射事件、警察の手をするりとすり抜ける犯人、FBIの捜査も的確に進んでいくのですが、幽霊のような犯人の姿を掴むことが出来ません、銃撃ポイント割り出す捜査手法が分かりやすい、誤情報から起こってしまう警官隊との乱射劇も迫力がありました、

捜査は行き詰りますが、それでもエレノアの閃きから犯人の正体が明らかになります、そしてラスト前、突然の1発、これは衝撃でした、果たしてエレノアは犯人を逮捕できるのか?

全編にサスペンスが溢れています、超人がいない地道な捜査過程の描写も好みです、休日のお気楽鑑賞にぜひ、面白いですよ、


◆(自宅で鑑賞)「アイリッシュマン」
(★★★!☆)(2019年米国)(原題:The Irishman)
1950年代、一介のトラック運転手からマフィアのヒットマンになった男の半生記

06アイリッシュマン

トラック運転手のシーラン、不正を働いて起訴されるが弁護士のお陰でなんとか罪を逃れる、弁護士からマフィアの大物ラッセルを紹介され下働きをするようになり、ついには組織の邪魔者を葬り去る仕事さえも請け負うようになる、さらに当時強大な権力を持っていた全米トラック運転手組合長のジミーを紹介される、何事も手際よく片付けるシーランを気に入ったジミーは、シーランをボディガードに登用、厄介事が起こるとシーランがその「解決」にあたることになる・・・



事実に基づく物語のようです、上映時間209分の長尺、劇中の出て来る多くの人物に『何年何月に射殺される』というテロップが付きます、すべてシーランの仕事なのか?デニーロ演じるシーランは淡々と仕事をこなして行きます、そしてついには長年仕えたジミーが次のターゲットになります、さすがに躊躇するシーラン、なんとかこの隘路を回避しようとするのですが・・・

ケネディや弟のロバート、ニクソンなどの政治家も絡んでくる政治的混乱の中、裏社会を生き切ったシーランの半生記です、重厚な演技と映像、いかにも本格マフィア映画ですが、209分は長すぎました、「ゴッドファーザー」のようなヒットを狙ったのでしょうが、、、残念ながら興行的には失敗したようです、三分割くらいで観るのが良いようです・・・




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2026年06月07日

先週も4本、「あんのこと」「グランドイリュージョン3」「グランドイリュージョン」「グランドイリュージョン2」

◆(自宅で鑑賞)「あんのこと」
(★★★!☆)(2024年日本)
毒母との最低の生活から抜け出そうとする21歳の杏の奮闘とその結末

06あんのこと

21歳の杏、麻薬常習者として逮捕される、取り調べをする刑事・多田羅は麻薬中毒者を救い出すための施設を支援している、杏の母親は水商売で働いているが自堕落な性格、生活費が足らなくなると杏に売春を強要していた、そんな母親の束縛支配から逃れられない杏、多田羅は案を救い出すために手を差し伸べるのだが・・・



なんとも悲壮な物語です、杏は毒母と祖母の3人暮らし、母親は家事を一切せず、杏の事をママと呼んで家事一切を任せ、さらに少女の頃から杏に売春を強要しています、刑事の多田羅は麻薬中毒者への更生プログラムに協力、一人でも多くの麻薬中毒患者を救おうとしているのですが、、、もう一人、重要な登場人物がいます、新聞記者の桐野、かれは多田羅の更生プログラムに密着取材中なのですが、、、

必死の思いで母親から逃げ出した杏、多田羅と桐野の支援で福祉施設で働きだします、中学も卒業していないので漢字も読めない杏は一から勉強し直すなど、普通の生活を取り戻すことが出来そうになるのですが・・・突然のコロナ禍、執拗に杏を追い続ける母親、多田羅にも裏の顔が、桐野にも秘密が・・・ちょっとした歪から、うまくいきそうだった杏の更生計画は根元から崩れてしまいます、

観るなら覚悟して鑑賞して下さい、望む結末にはなりません、河合優実熱演、今作で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞、


(★★★!☆)(2025年米国)
(原題:Now You See Me: Now You Don't)
シリーズ3作目、奇想天外なイリュージョンで敵を出し抜くマジシャン集団の活躍

06グランドイリュージョン3

イリュージョントリックを駆使して、巨悪を懲らしめるマジシャン集団『フォー・ホースメン』、今回のターゲットは武器商人の資金洗浄を行っているダイヤモンド販売会社、これまで門外不出だった巨大なダイヤモンド原石“ハート”を使った大掛かりな犯罪を企んでいる、『フォー・ホースメン』はこのダイヤモンド強奪を目指すのだが、トリックの先を読まれてメンバー全員が窮地に陥る・・・



このシリーズは初めて鑑賞、大掛かりなイリュージョントリックで不可能を可能にしてしまう『フォー・ホースメン』、イリュージョンを可能にする準備周到な下拵えを見せられるとなんとなく納得してしまいますが、現実にはあり得ないかも!?レベルの壮大なイリュージョンです^^)

大掛かりなイリュージョン以外にも、すり替え・変装・思い込ませなどの小技もなかなか冴えていて面白いです、最後は巨悪がイリュージョンに嵌められてスッカラカンになるというお約束も痛快、今作の悪役は「プライベート・ウォー」のロザムンド・パイク、元ボンドガールも完璧なイリュージョンにとことん騙されます^^)

シリーズ3作目の今作は、前2作を踏まえたメンバーの結束やら因縁、新メンバー登場や元メンバーの復帰などなど、過去2作の流れを踏まえた展開になっています、出来れば1作目・2作目を予習してから観たほうが良いかもしれません、休日のお気楽鑑賞にピッタリ、


(★★★☆☆)(2013年米国)(原題:Now You See Me)
シリーズ1作目、「フォー・ホースメン」とFBI、インターポールの攻防

06グランドイリュージョン

大掛かりなトリックで不可能と思える犯罪を可能にするイリュージョン集団「フォー・ホースメン」、ラスベガスにいながらパリの銀行の金庫から大金を盗み出す、FBI捜査官のディランはインターポールから派遣されたアルマとコンビを組んで「フォー・ホースメン」を追う、さらにイリュージョンのトリックを暴いて金儲けをするサディアスも絡み、三つ巴の戦いが始まる・・・



シリーズ1作目、3作目をスクリーンで鑑賞したので、1作目から観直しました^^)

謎の指令を受けたイリュージョン集団「フォー・ホースメン」が巨悪に挑戦するという奇想天外な物語ですが、冒頭のラスベガスでのショーの最中にパリの銀行から大金を奪うというイリュージョンにはたしかに驚かされます、

しかし、物語にはもっと大きなトリックが仕掛けられています、「フォー・ホースメン」を追うFBIとインターポール、そしてトリック破りで大金を稼ぐ曲者、このうちの誰かが嘘をついています、イリュージョンの楽しさもさることながら、物語に仕掛けられている大きなトリックには最後まで騙されました、良く出来たアクション映画です、

(★★★☆☆)(2016年米国)(原題:Now You See Me 2)
「フォー・ホースメン」が仕掛けたトリックの先を行く強敵が出現

06グランドイリュージョン2

今回のターゲットは不正に巨額を稼ぐIT企業オクタ社、オクタ社主催のイベントを乗っ取り、その悪事を暴こうとした「フォー・ホースメン」だったが、彼らの仕掛けたトリックは見破られる、窮地に陥った「フォー・ホースメン」はイベント会場から逃走するが、その逃走ルートさえ敵の罠だった・・・



シリーズ2作目、今作も巨悪に挑む「フォー・ホースメン」ですが、彼らの前に立ちはだかる敵もイリュージョンを駆使、「フォー・ホースメン」はまんまとそのトリックに嵌められてしまいます、前作で対立したFBI捜査官ディランとトリック破りのサディアスが手を組み、次なる犯罪を防ごうと動き出しますが、、、

2作目の宿命、もっと派手な、もっと奇想天外なイリュージョンが求められるだけに、物語は少々荒っぽい展開になりました、イリュージョンに騙される楽しみも慣れてしまうかも、

「フォー・ホースメン」メンバーも1作目とは少し入れ替わりがあります、物語にはメンバー変更の必然性は無いように思えるので、製作上のなにかの都合でしょうね、でも3作目ではフルメンバーが復帰しています、なので2作目も観ておいた方が良い、、、かも、、、

ま、3作通しで観るしかないかな^^)・・・




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2026年06月01日

先週も4本、「旅立ちのラストダンス」「マンダロリアン・アンド・グローグー」「アウトローズ」「ゴーン ベイビー ゴーン」

〇(スクリーンで鑑賞)「旅立ちのラストダンス」
(★★★!☆)(2024年香港)(原題:破.地獄 The Last Dance)
葬儀屋と儀式を執り行う道士家族のハートフルストーリー、興行収入香港歴代第1位を記録

05ラストダンス

結婚式場を経営していたトウサン、コロナ過で会社は倒産、縁を頼って葬儀会社へ転職する、葬儀儀式を執り行う道士マンの厳しい指導を受けるが失敗ばかり、それでも少しずつ葬儀の意味や遺族への気遣いを出来るようになり成長していく、葬儀に新しい考えを取り入れたいトウサンと、伝統を重んじるマン、激しく衝突する2人だったが、ある日マンが倒れてしまう・・・



香港での歴代興行収入記録を塗り替えた大ヒット作品、「おくりびと」や「お葬式」のような、葬儀の世界の裏側を描く映画かと思いきや、トウサンとマンとその家族の機微を描く家族物語でした、

トウサンと妻との間には少し冷たい風が吹いています、心根は優しいトウサンですが、どうもコミュニケーションが苦手なようです、マンは息子に道士職を継がせようとしますが、偉大すぎる父親の影響で息子は修行に身が入りません、娘は救急救命士として懸命に働きますが、救えない命があることに絶望し、心のバランスを崩してしまいます、揺れ動く2つの家族、そしてマンが倒れたことで2つの家族がバラバラになってしまうのですが・・・


原題にある『破・地獄』は香港の葬儀の儀式、地獄を壊して個人を天国に導く儀式です、そして『ラストダンス』は・・・なんだか葬儀に似つかわしくない語感ですが、それは映画のラストを観れば腑に落ちます、『ミスター・ブー』のマイケル・ホイがマンを好演、良質な映画です、ぜひの鑑賞を、


(★★★★☆)(2026年米国)
(原題:Star Wars: The Mandalorian and Grogu)
『スターウォーズ』外伝、無敵の賞金稼ぎマンダロリアンと相棒グローグーの冒険談、

05マンダロリアン

帝国崩壊後の銀河系、賞金稼ぎのマンダロリアンは共和国軍の依頼を受け、帝国軍の残党狩りを行っていた、最後の大物逮捕のミッションを受けたマンダロリアンは小さな相棒グローグと共に飛び立つ、闇社会の支配者ジャバ・ザ・ハットから情報を得ようとするが、捕らわれの身になっている甥っ子のロッタ・ザ・ハット救出を交換条件にされる、2人はジャヌ卿が支配する惑星に向かうが・・・



『スターウォーズ』シリーズで登場した賞金稼ぎのマンダロリアンを主役にした宇宙活劇、キャラクターや衣装、小道具などの世界観は『スターウォーズ』そのもので、ファンには堪らない1作になっていると思います、

ただ、見せ場はガンホー的接近戦アクションとクリーチャーとの対決がメイン、スペースオペラ的要素はそんなにありません、個人的には冒頭に出て来る4足歩行戦車「AT-AT」や2足歩行戦車「AT-ST」に萌えました^^)そして、終盤の盛り上がりはお約束の共和国軍戦闘機と爆撃機による総攻撃、ターゲット補足システム画面が50年前とほとんど変わっていないのが嬉しいというか、製作者の過去作へのオマージュですね、シガニー・ウィーバーもXウイングに搭乗して奮戦します^^)

実は「スターウォーズ」1作目(EP4)公開時(1977年)に、ハリウッドのチャイニーズシアターで偶然鑑賞しました、まだ日本に作品情報が入っていなかったので、どんな映画か分からずに観て大熱狂、以来、大の「スターウォーズ」ファンです、今後もシリーズ新作が予定されているので楽しみにしています、★もちょっとオマケ、


◆(自宅で鑑賞)「アウトローズ」
(★★★!☆)(2025年米国)(原題:Den of Thieves 2: Pantera)
緻密で大胆、ダイヤモンド強奪計画を実行するチームを追うはみ出し刑事が・・・

05アウトローズ

LAで銀行強盗を働いたドニー、彼は緻密で大胆な犯行計画を練り上げるプロフェッショナルだ、今度は欧州での大規模なダイヤモンド強奪計画の一員として参加、各パートのエキスパートを招集され準備は進んでいく、そこへドニーを追ってLA市警のはみ出し刑事ニックが現れる、現地警察と協力して逮捕に向かうかと思いきや、なんとニックは強奪計画にオレも参加させろとドニーに迫る・・・



シリーズ2作目、前作で対決したニックとドニーは宿敵でありながら、奇妙な友情らしきものでも繋がっています、LA市警でやっかいもの扱いを受けていたニックは現地警察を欺き、ドニーに接近、自分も計画に加えたほうが成功すると説得、チームの一員になるとまんまとダイヤモンド強奪に成功するのですが・・・

1作目は未鑑賞、順番に観たほうが2人の関係性が分かるので良さそうです、終盤までもつれる展開はアッと驚く結末を迎えます、少々まどろっこしい時間帯もありますが、まずまず楽しめました、最後のどんでん返しもまずまず、休日のお気楽鑑賞に、、、


(★★★☆☆)(2007年米国)(原題:Gone Baby Gone)
少女誘拐事件の調査依頼をうけた私立探偵が、どす黒い陰謀に巻き込まれていく

05ゴーンベイビーゴーン

4歳の少女が誘拐される、母親は育児放棄でヤク中、叔父が代わってパトリックとアンジーの探偵コンビに調査を依頼する、誘拐捜査に慣れてない2人だが調査を開始、担当警察官レミーとニックから情報提供を受けることになる、有力な容疑者が浮上し、4人が踏み込むとそこには幼児の死体が、激しい怒りに駆られたパトリックは容疑者を射殺してしまう、事件は解決したかに見えたが、真実はもっと深い闇の奥にあった・・・



とにかく、深い闇の中でもがき苦しむような物語です、育児放棄のヤク中の母親、その兄も何か秘密を抱えている、強引な捜査をする警察官にも不審な動きが、、、次々と関係者が死んでいく中で、探偵2人も正義と真実の間でもがき苦しむことになります、そして迎える結末は・・・ビターエンド?バッドエンド、なんとも言えない結末には唖然とするのみ、とても喝采は送れません、

う~ん、エライ映画を観てしまいました、シリアスなサスペンス満載ですが、観後感は良くなかった、余程でない限り観なくて良いと思います、興味があればご鑑賞を、、、





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2026年05月25日

先週も4本、「ひつじ探偵団」「ラプソディ ラプソディ」「サンキューチャック」「スリー リバーズ」

〇(スクリーンで鑑賞)「ひつじ探偵団」
(★★★!☆)(2026年米国・英国合作)(原題:The Sheep Detectives)
ひつじが殺人事件を解決する!?英国ミステリーの香り満載のコメディサスペンス

05ひつじ探偵団

イギリスの田舎町、羊をこよなく愛している羊飼いのジョージ、羊の世話をしながら独りのんびり暮らしている、夕方になると羊たちにミステリーを読み聞かすジョージ、羊たちもそれを楽しみにしていたのだが・・・ある朝、ジョージが死体で発見される、町に一人しかいない警官は事故として処理しようとするが、羊たちはこれが殺人である証拠を見つけ、自分たちで事件を解決する!!ことにする!?・・・



タイトル通り、羊が事件を解決します^^)ジョージの読み聞かせのシーンで羊たちがお喋りをし、ミステリーが大好きなことが分かります、なんとか警官に事件の証拠を知らせようとする羊たちですが、人間と話すことは出来ないので一苦労、ところがジョージの弁護士が現れ、彼には巨額の遺産があることが判明、一気に事件性が高まります、

ジョージとそりが合わない町の住民たちが集められ、さらにジョージの娘も現れます、遺言が開示されると財産は娘の手に、不審な行動もあったので警官は娘を第一容疑者として逮捕しますが・・・羊たちは娘が犯人でないことを知っています、

クリスティの小説へのオマージュですね、閉ざされた町での殺人、関係者を集めての遺言開示、警官と探偵(今回は羊ですが^^)、ラストではひつじ探偵の見事な推理からズバリ真犯人が明らかになります、お見事なトリックでした、気軽に楽しめる1作、羊たちが可愛い、ぜひの鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「ラプソディ ラプソディ」
(★★★!☆)(2026年日本)
いつのまにか自分の戸籍に見知らぬ女性が妻として記載されていた!

05ラプソディ

会社員の夏野、ある日、パスポート更新用の戸籍謄本を取り寄せると・・・自分の戸籍に妻:繁子の記載が!!全く身に憶えのない夏野、申し立てれば記載は抹消できると教えられるが、そのままにして、繁子の身元を探る事にする、戸籍の情報から繁子の居所を追うが、消息はぷっつりと途絶えている、そんなある日、偶然街角で『夏野さ~ん』という呼び声を聞く・・・



婚姻届けって簡単に、証明書類もなしで、立会人もなしで、一人でも提出できるんですね、この物語のようなことが起こり得る訳です、なんか怖いような気もしますが、物語はハッピーなラブコメディです、

偶然出会った夏野と繁子、繁子は無言で必死に逃げまくりますが、ついに夏野に捕まります、しかし、夏野は繁子を問い詰め叱咤する訳でもなく、繁子が勝手に婚姻届けを出した理由をおだやかに訊きます、繁子には辛い訳がありました、かたや、夏野にも抱えている問題がありました、どうも女性との関係を持つことが苦手なようです、徐々に2人の距離は縮まっていきますが、どうしても本心を吐露できない2人の行きつく先は・・・

小品ですが良く出来来た作品、観後感良し、観て損はなし、


〇(スクリーンで鑑賞)「サンキュー チャック」
(★★★!☆)(2024年米国)(原題:The Life of Chuck)
地球規模で災害が続発、滅亡へ向かう地球、そんな時、謎の広告が街中に溢れる

05サンキューチャック

地球全体で大規模な自然災害や事件が発生、地球滅亡の日が迫ってきていることを確信する人間たち、やがてあらゆる社会インフラが消滅し、夜空の星も次々と消えていくのだが・・・そんな日に街中に『チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック』という謎の広告が溢れかえる、だれもチャックが何者かも知らない・・・物語は一変し、そのチャックの39年間の人生を遡っていくと、、、



なんとも不思議な映画です、スティーブン・キングの短編小説が原作です、

冒頭の30分ほどで地球最期の日を迎えることになりますが、本編はそこから始まります、心優しいサラリーマンのチャックはダンスが得意です、祖父母に育てられた生い立ち、ダンスに夢中になった訳、そして決して入ってはいけない2階の禁断の部屋?とミステリアスな要素がコアにありながら、素敵なダンスシーン、幼少期の清らかな思い出、細かな伏線の回収など、地球が滅亡した?にもかかわらず、観ていてとても気持ちが良いのですが・・・

個人的には、なぜ地球最期の日『サンキュー・チャック』の広告が街に溢れかえったのか?が残念ながら分かりませんでした、回収されなかった感じ、いや、ワタシが何かの仕掛けに気付かなかったのかもしれません、どなたか、チャックの広告出現の理由が分かった方がおられたら教えてくださいませ^^)観後感は良いです、観て損はなし、


◆(自宅で鑑賞)「スリー・リバーズ」
(★★★!☆)(1993年米国)(原題:Striking Distance)
ピッツバーグを舞台にした警官アクション、ブルース・ウィリス主演、地味ながら好きな1作

05スリーリバーズ

警官一家で、自らも警官になったトム、数年前から続く連続殺人の捜査中に警官の父親が何者かに射殺される、さらに同僚の不正を見逃せず、真実を証言したことから同僚の警官ジミーは川に身を投げる、同僚を告発したことからトムは水上警察に左遷されるが、ある日、川に女性の惨殺死体が浮かぶ、連続殺人気が再び動き出したのか?そして、トムの知り合いの女性が次々と殺人鬼の餌食になっていく・・・



「ダイハード」で一躍スターダムに昇りつめたブルース・ウィリス主演作品、今作は「ダイハード2」の後に制作されています、

川に囲まれたピッツバーグの水上警察官という役どころ、派手なアクションというよりは、警察一家を襲った厄災、警官の不正、硬直化した警察組織と戦う一匹狼、というような物語です、少々陰鬱な面もありますが、やはりブルース・ウィリスは骨のある正義漢を演じるとツボに嵌ります、追い詰めた殺人鬼のアッと驚く正体も面白い、ずいぶん前の作品ですが、久しぶりに鑑賞、若いブルース・ウィルスを観てみるのも楽しいです、時間があれば観てくださいませ、




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2026年05月18日

今週は4本、「地獄に堕ちるわよ」「プラダを着た悪魔2」「エイぺックス プレデター」「オール ニード ユー イズ キル」

◆(自宅で鑑賞)「地獄に堕ちるわよ」
(★★★★!)(2026年日本)
占い師 細木数子の生涯を描いた全9話のドラマ、出来映えが凄い!

05地獄に02

戦後の東京、数子は貧しい生活から抜け出すために高校を中退、小さな食堂経営を始める、さらにあっという間に銀座にクラブを開店、赤坂のナイトクラブ、そしてディスコとどんどん事業を広げていくが、男運には恵まれず、離婚、結婚詐欺被害、果ては借金返済も申し出たやくざの策略に嵌ってしまう、それでも数子は這い上がって行く・・・



細木数子の事はほとんど知りません、なので映し出される物語を素直に受け入れて鑑賞したのですが、彼女の人生、壮絶です、そして、過酷な人生を乗り越えて来た美談ではありません、噓をつく、人をだまし出し抜いていく数子、なのに自身は男に騙されてしまう、嵐の海を渡っていくような数子の人生でした、

でも、高い評価を付けたのは、この壮絶な人生記に感銘を受けたからではありません、結構なキワモノだと思うのですが、演出と映像クオリティの高さが半端ありません、戦後の銀座のオープンセット、ナイトクラブのセット、洒落た衣装、車などの大道具小道具、ヘア、リアルなメイク、時代を歌うキャッチーな音楽、完璧なエキストラ群、CG効果があるとはいえすべてが一級品でした、もちろん役者の演技も一級品、戸田恵梨香恐るべし、高校生から60代くらいまでの数子を演じ切りました、

細木数子はもちろん、島倉千代子も実名で登場、そのエピソードは相当ドロドロしています、9話をいっきに観ると精神衛生上よくありません、体調を崩すかもしれません^^)昼間に観るのもおススメしません、ゆっくり1話ずつ、独りでじっくり観ることをお勧めします、


〇(スクリーンで鑑賞)「プラダを着た悪魔2」
(★★★!☆)(2026年米国)(原題:The Devil Wears Prada 2)
NYのモード界を舞台にしたお洒落コメディ、20年ぶりの続編もオリジナルキャストが!

05プラダ2

ジャーナリストとして活躍していたアンディ、突然、会社から解雇されるが、以前アシスタントをしていたファッション雑誌「ランウェイ」の特集編集の職が舞い込む、意気揚々と「ランウェイ」に乗り込むと、そこには悪魔と呼ばれる編集長ミランダが相変わらず君臨していた、しかし、ミランダの権力も以前ほどではない、さらに経営者が突然死、後を継いだ息子はファッション雑誌の時代は終わったと考え、「ランウェイ」の身売りを画策、ミランダとアンディは窮地に追い込まれる・・・



20年ぶりの続編とはいえ、メリル・ストリープ、アン・ハサウェイの2人は相変わらず魅力タップリ、さらにエミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチを加えた4人を観ているだけで楽しめる1作ではあります、

が、続編の悲しさか、物語は「ランウェイ」の身売り、ミランダを出し抜こうとする買い主、ミランダを救いたいアンディの献身と、ちょっとファッションとは無縁の経済ネタのお話、そこにグイグイ魅かれる展開はありませんでした、

有名ファッションブランド総動員の衣装や小物は観ているだけで楽しいです、エンドタイトルに本人役出演者が多数クレジットされていました、モデルさんとかファッション業界の有名人でしょうか?とにかくNYのファッション業界を挙げて協力しているようです、そして、本人役と言えば、あの大物スターもいきなり登場、ああ、あの台詞はこういう意味でしたか、となります、

劇場も満席でした、キラキラの名優の笑顔とブランドファッション、シンプルに楽しめばよいと思います、観て損はなし、

(★★★☆☆)(2026年オーストラリア・米国合作)(原題:Apex)
大自然に挑む女性冒険家を待ち受けていたのは・・・冷酷な殺人者だった

05エイベックスP

女性冒険家のサーシャ、ノルウェイの垂直岩壁を登壁中の事故でパートナーを失い傷心の日々を過ごしていた、独りオーストラリアの森林公園で河下りを楽しむことにするが、一晩キャンプをした朝、枝に吊るしていたザックがなくなっていることに気付く、周辺を探すと一人の男と出会う、食事を提供してもらい打ち解けるサーシャだったが・・・



森林と河と岩山だけの広大なエリアで繰り広げられる殺人ゲームです、知り合った男が実はサイコな殺人鬼でした、執拗に追ってくる男、身体能力の高いサーシャですが、次第に距離を詰められます、なんともしつこい殺人鬼、ここの追跡劇が観どころです、ついに捕らわれの身になってしまったサーシャですが、なんとか最後に一撃を加えます、そしてこの危機から脱出する方法を見出します、

迫力のある河下りのシーン、主演のシャーリーズ・セロンが結構吹き替え無しでがんばっています、大きな河のある国では河下りは人気のアトラクションのようですね、映画でも何回もテーマになっています、「帰らざる河」「脱出」「激流」などなど、

原題の『Apex』は“頂点”という意味、冒険家のサーシャは生き残るために頂点を目指します、観どころは河下りだけじゃない、でも邦題に付いている『プレデター』(捕食者)はちょっと酷い、あのプレデターは出て来ませんのでお気を付けください^^)

(★★★!☆)(2014年米国)(原題:Edge of Tomorrow)
時を操る侵略者の影響でタイムループするようになった男の無限ループな戦い

05オールニードユー

未知の侵略者「ギタイ」が全世界に出現、各国が総力を挙げて戦いを挑んでいる、志願兵募集の広報担当官ウィリアムは実戦経験がないのに最前線へ送り込まれてしまう、そして出撃してすぐに戦死する・・・が、次の瞬間、ウィリアムは出撃前の世界で生き返る、そして同じ過去を繰り返し経験、そして戦死、また戦死、果てしなく続くタイムループの中でウィリアムはもう一人のタイムループ経験者の兵士リタからあるミッションを命ぜられる・・・



一時、ブームになったタイムループ物です、ウィリアムは死んでも死んでも生き返り、また同じ日々を過ごすことになります、原因は時を支配する「ギタイ」との接触によるものという設定、ウィリアムは何度も同じ日を繰り返していく訳ですが、記憶は残っており徐々に生き残る可能性を探ることが出来ます、負傷したらリタが即射殺、また初めからやり直す、というゲーム感覚人生です、

と思ったら、原作はなんと日本のSFライトノベルだそうです、これをハリウッドが実写化、なるほど、たしかに言われてみたら、タイムループの転生感というか、死生観は東洋的です、

シンプルな展開ですが、徐々にゴールに近づいていく過程にサスペンスがあります、「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラントンが女性兵士リタを演じています、休日のお気楽鑑賞にピッタリ、




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2026年05月11日

連休中は5本、「サムライ」「SAKAMOTO DAYS」「ザ・スーパーマリオ」「アルコ」「ルノアール」

〇(スクリーンで鑑賞)「サムライ」4Kレストア
(★★★!☆)(1967年フランス)(原題:Le Samouraï)
アラン・ドロン演じる孤独な殺し屋、フランス版フィルム・ノワールの代表作

05サムライ

一匹狼の殺し屋ジェフ、恋人の娼婦にアリバイ工作を頼みナイトクラブの経営者の暗殺に成功するが、逃げる間際にクラブ歌手のヴァレリーに顔を見られてしまう、パリ警察の市内一斉捜索でジェフも検挙される、警察署での目撃者の面通しにかけられるジェフ、しかし、ヴァレリーはジェフを観て何故か『彼は犯人ではない』と証言する・・・



ヴァレリーの偽証でなんとか逮捕を免れたジェフですが、証拠を消そうとする依頼主から命を狙われる羽目に、逆襲を企てるジェフ、謎の動きをするヴァレリー、執拗にジェフを追う警察と事態は混迷、依頼主はジェフと和解し新たな殺人の依頼をします、その新たなターゲットは・・・

フィルム・ノワール=『黒い映画』(仏語)、暗い色調の犯罪映画を表す映画用語です、全編に漂う陰鬱とした世界観、60年近く前の作品が4Kレストア版で見事に蘇りました、

フランス映画界も日本大好きですね、タイトルの「サムライ」、よくある意味無くつけられた雰囲気タイトルかと思いきや、ジェフの生き様はまさしくサムライ、ラストではジェフが見事なサムライ魂を見せます、クールな登場人物たちと端正なカメラワーク、少ない台詞、フランス映画全盛期の名作です、ぜひの鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「SAKAMOTO DAYS」
(★★★!☆)(2026年日本)
無敵の殺し屋サカモトが引退、家族と幸せな生活を・・・送れるはずがない

05SAKAMOTO

05SAKAMOTO02

完璧な仕事ぶりで名を馳せ、殺し屋業界では知らぬ者はいないサカモトだが、コンビニで働く葵に一目惚れ、葵の懇願で殺し屋を廃業、小さなコンビニ坂本商店を営み家族3人で暮らしている、が、殺し屋組合のルールを破って勝手に引退したサカモトを粛正するために10億円の賞金が掛けられたことから、サカモトの元へ多くの殺し屋が殺到、果たして誰がサカモトを仕留めることになるのか・・・



コミック原作のアクションコメディです、引退したサカモトは一気に肥満体形になり、まるで別人、かつての雄姿はもう見られないのか?と思いきや、肥満でも動きは俊敏、並み居る敵をバッタバッタと倒していく、という如何にもコミック世界の物語です、サカモトは新陳代謝が高く、少し運動するとすぐに元のスリムなサカモトに戻るという設定なので、肥満サカモトとスリムサカモトの両方のアクションが楽しめます、

格闘アクションシーンもそれなりの出来、特に前半のコンビニ内などでのアクションは観どころですが、後半、次々と異様な殺し屋が殺到しだすと、原作に忠実なのか?映画のアイデアなのか?超人超絶殺し屋が多すぎて少々食傷気味になります、少し残念、

特殊メイクとCGで再現できた肥満サカモトの活躍が観どころかな、上戸彩のコメディパートも楽しかったです、全体評価が高いのは目黒連人気でしょうか、割り引いて鑑賞してください、


(★★★!☆)(2026年日本・米国合作)(原題:The Super Mario Galaxy Movie)
ご存じ、マリオとルイージがクッパJr.にさらわれたロゼッタ姫救出のために奮闘

05マリオ02

星の国のロゼッタ姫がクッパJr.にさらわれてしまう、土管修理工のマリオとルイージはピーチ姫のキノコ王国で捕らわれの身になっているクッパを見守っていた、クッパは改心し平穏な生活が続いていたのだが、ロゼッタ姫がさらわれたことを知ったマリオとルイージは救出ため宇宙へ飛び出す、その隙にクッパを救い出したクッパJr.、壮大なクッパ王国構想を練っており、改心したはずのクッパも再び野望を抱き始める・・・



今や、世界中で知らない人はいないかもしれない、NINTENDOキャラクター最強のマリオ、今作でも弟のルイージ、ヨッシー、ピノキオ、ピーチ姫という主要キャラクターはもちろん、ゲーム世界のキャラクターとアクションを映画の中で上手に引き立てて楽しめる作品に仕上がっています、2次元・ブロック形態のマリオがよくぞここまで成長したものだと感心しました、ゴジラもビックリの進化形です^^)

クッパが改心して優しくなっていたのも何故かうれしい、マリオ世界以外のキャラクターも総出演の様相で、ドンキー・コングやフォックス・マクラウド、果てはゲームウォッチ(誰も知らないか)の人?形黒子まで登場と遊び心も満載、宮本茂さんの名前をタイトルで観た時は感激しました、家族で楽しめる安心の1作、ぜひ鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「ARCO アルコ」
(★★★!☆)(2025年フランス)(原題:Arco)
時を越えた少年と少女の友情物語、最新フランスアニメーション作品

05アルコ

時を旅行できるようになった未来社会、年齢制限でまだ時間旅行が出来ないアルコ、姉の時空スーツ盗んで一人時空を飛び回る、そして行きついた先は2075年、そこで少女イリスと知り合う、未来に帰る方法を捜しながら、2人は友情を深めていく・・・



フランス制作のアニメーション作品、ストーリーやキャラクター作り、世界観設計などは日本作品(ジブリに傾倒?)の影響を強く受けている印象です、時空旅行する時には虹が出るという設定、その虹を観たことがある謎の凸凹3人組がアルコの存在に気付いてことから事態は緊迫、アルコは無事未来へ帰ることが出来るのか?といった趣向のアクションシーンもそれなりに楽しめます、

時間の関係で日本語吹き替え版を鑑賞、毎度、達者な声優陣ですが、山里さん(南海キャンディーズ)だけはやっぱり顔が浮かんでしまいました^^)


◆(自宅で鑑賞)「ルノアール」
(★★★☆☆)(2025年日本・フランス・シンガポール・フィリピン合作)
バブル直前?11歳の少女の眼を通してみた大人の世界と、その世界を気ままに泳ぎ回る少女

05ルノアール

1980年台後半、11歳のフキは両親と3人暮らし、父親は病に倒れ入院、母親は気を吐いて働いている、妄想癖のあるフキは大人の世界を垣間見ながら、独り自由気ままに現実と想像の世界の狭間で生きていく・・・



とくに筋立ては無いように感じました、当時の日本の風俗や世相を細かく切り取りながら、少女の目線で大人社会の現実と矛盾を描いていく?みたいな映画なのでしょうか?ちょっとワタシが苦手な作品です、心象シーン、抽象シーン、夢が多発、う~ん、でも2025年のカンヌ映画祭コンペディション部門に出品されています、カンヌ好みか、

1980年代後半の超能力ブームや催眠術、似非健康食品ブームに伝言ダイヤル、フキはそれらを自由に取り込みながらも、こどもらしからぬ冷めた目線で大人たちを見つめていきます・・・日本人が観るとこういうふうに観えると思うのですが、外国での評価はちょっと違うようです、そりゃ当時の日本の世相・風俗までは分からないか、逆にそれだから作品に奥行きみたいなものが出たのかもしれません、ある意味、ジャポニズム映画かも、





syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)映画