2024年12月09日
先週も5本、「ふたりで終わらせる」「ピアノレッスン(1993)」「ピアノレッスン(2024)」「ザ・バイクライダーズ」「ゴールドフィンガー」
理想の花屋を開店させるためボストンに出てきたリリー、いきなり優秀な脳外科医のライルと出会う、花屋は無事開店、偶然ライルとも再開し2人は恋におちる、2人が食事に行ったレストランはリリーの高校時代のボーイフレンド アトラスが経営していた、再開した2人、ちょっとしたことがきっかけでライルは嫉妬の炎を燃やし始める、、、
物語は現在のボストンとリリーとアトラスが高校生だった頃とを行き来しながら進行します、リリーとライルの出会いのシーン、ここだけ観ると洒落た都会派ラブストーリー、かと思いきや、アトラスの登場で状況は一変、物語は意外な方向へ転がり始めます、
これまた、悪人はいないけど、切ない物語です、スチュアートは懸命に開拓に取り組んでいます、話さないエイダにも愛情を注ぎ、なんとかエイダからも愛されたいと願っています、しかし、大きなグランドピアノには価値を見出せず、べインズの土地と交換してしまいます、この交換はべインズとエイダの距離を縮めることになってしまいます、話せませんが鋭い感覚と激しい感情の持ち主のエイダは大胆な行動に出ます、
NETFLIXでおススメされたので、てっきり1993年制作「ピアノレッスン」のリメイクかと思いきや、全く別物の作品でした、でも、これはこれで見ごたえのある良作です、
実際にシカゴに存在したバイククラブの写真集から着想を得た作品だそうです、物語はクラブの写真を撮る若者がキャッシーを取材、キャシーの回顧というカタチで進みます、
007シリーズ3作目、ボンド役はショーン・コネリー、世界を飛び回り、秘密兵器を駆使、ボンドガールと浮名を流す、という007シリーズの原型が出来上がった作品、しかし、ボンドガールは次々殺害されるし、ボンドも案外抜けているとこがあったりと、もうちょっと頑張って欲しいボンド君^^)
2024年12月02日
先週は5本、「アングリースクワッド」「グラディエーター」「ボディガード」「ルート29」「エージェント アンヌ」
面白かった!コンゲームムービーなので、どんでん返しは想定内、それよりも上手な編集、思わせぶりなカット、細かな伏線、洒落た台詞など、しっかりと観客を騙さない映画作りのクオリティが高いです、さらに他のコンゲームムービーとの大きな違いは人物キャラが良く練り込まれていること、内野聖陽が見事、税務署員が詐欺チームに入るという設定にリアリティを与える熱演です、この人は役者やなあ、今作成功の立役者です、岡田将生もとても良い、強い想いを持つ氷室をクールに好演、悪役小澤征悦は徹底的にワルを演じ切りました、
◆(自宅で鑑賞) 「グラディエーター」
新作「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」が公開されるので、1作目を復習鑑賞、やはり面白かったです、無能な若きローマ皇帝、家族を惨殺され奴隷の身に落ちた有能な将軍の復讐劇、そりゃ感情移入してしまいます、
ボディガードという存在をあらためて認識した映画、そういうと日本にも「ザ・ガードマン」という人気群像ドラマがありました、フランクはプロ中のプロ、的確な警備体制を指示しますが、、、案外、脆いところもあります、大統領と人気歌手の違いかな、考えてみたら人気歌手の方が明らかに危険度・リスクが高い中でエンターテイメントしているんですね、いつもそこにある危機、
原作は詩集、監督は「こちらあみ子」デビューからの2作目、難しい企画に取り組んだものです、摩訶不思議な物語、になればよかったのですが、心象シーン、印象的なアートカット、夢かうつつか的シークエンス、謎の登場人物、かみ合わない台詞・・・ゴメンナサイ、さっぱり響きませんでした、
スパイ活劇かな?と思って観たら、登場人物はほとんどアンヌだけ、あとは電話やメールでのやり取りを追う会話劇、設定が曖昧なので、と言うか、曖昧な怖さが狙いのような気もしますが、切迫するサスペンスが生まれませんでした、後半のアクションも稚拙、観どころにはなりませんでした、
2024年11月25日
先週も4本、「帰れない山」「ぼくとパパ、週末の約束」「レッドワン」「室井慎次 生き続ける者」
2022年カンヌ映画祭審査員賞受賞作品、
ジェイソンは大きな音や動きに敏感で、ルーティーンが破られたときの反応は相当過激です、他人との付き合いが下手に見えるアスペルガー症候群に理解が無かった頃は生きていくのが大変だったろうなと思わずにはいられません、両親も最大の愛情をもってジェイソンと向き合いますが、時に限界を超えることもあります、旅先での度重なるトラブル、いたたまれない気分になります、
〇(スクリーンで鑑賞)「レッド・ワン」
恒例クリスマスシーズンムービーですが、これはちょっと毛色の変わったアクションコメディ、カラムは秘密基地の位置情報をハッキングした賞金稼ぎと手を組み、誘拐犯を追跡します、レッドを誘拐したのは古来よりサンタと張り合っている魔女、いろんな魔法で2人の前に立ちはだかります、カラムも『数百年レッドの警護を担当している』というので、どうもヒトではなさそうですが、戦い方はいつものドウェイン・ジョンソンです^^)
〇(スクリーンで鑑賞) 「室井慎次 生き続ける者」
2部作の完結編、1部「敗れざる者」で撒かれまくった“不安定”な伏線がどう回収されるのか?が焦点だったでしょう、そういう意味ではちょっと肩透かしを食らったような印象があるかもしれません、もっとアクションを期待した向きもあると思います(ワタシの感想)、が、期待したような派手な展開は無く、なにやら小さくまとまってしまった感もあります、
でも、最後のいくつかのエピソードは泣けました、とくに村民との軋轢・抗争の落としどころと映画的レトリックが上手でした、ここだけを観せるために撒きまくった不安定感満載の伏線だったのかもしれません、
2024年11月18日
先週は4本、「十一人の賊軍」「ノーヴィス」「猿の惑星 新世紀」「猿の惑星聖戦記」
東映が久しぶりに送り出した本格時代劇、アイデアの源泉は黒澤明の「七人の侍」(東宝作品)のような気がしました、タイトルに人数が入っているのもそういう意図かと思います、ま、東映作品なので表立っては謳ってはいませんが、
大学ボート部ってこんなにストイックで厳しのかしら?と思わせる練習風景、それだけでもかなり違和感があるのですが、さらに輪をかけてアレックスのボートへの情熱と、レギュラーの座への執着は常軌を逸しています、昼夜を問わず練習に没頭し、同級生や先輩から疎まれ、友を失ってもひたすらボートをこぎ続けます、元々“困難なことに挑戦する”ことがアレックスの信条ですが、狂気を帯びていく彼女の心の壊れ方が怖いです、
新シリーズの2作目、シーザーは高い知能を持ちエイプを統治しています、ヒトに危害を加えられた記憶が残っているコバはシーザーを倒し、ヒトとの戦いを選択、しかしシーザーは九死に一生を得、友好的な人間マルコムに助けられ、傷が癒えるまで潜伏、その間にコバは大きな犠牲を出しながらも、人間との戦いに勝利しますが、復活したシーザーは少数の仲間たちとコバの牙城に攻め込むという展開、
シリーズ3作目は人間とエイプの団体戦、シーザーも捕らわれの身になりますが、仲間の奇策で脱出、いよいよ最終決戦に・・・という段になります、いつまでも愚かな人間、またもや人間同士の争いがあり、そこにエイプの氾濫と逆襲と、アクションが派手になった分、エイプのエイプらしい心の動きは弱くなってしまいました、これもまたシリーズの宿命、
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2024年11月14日
独酌酔言:大人になると時間が早く流れるのはなぜ?+脳の記憶容量問題
このテーマ、どこかで書いたような気がしますが、また書いてみます、
というのも、別もテーマとの合体による新しい解釈が出来るような気がしているからです、
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では、まず1つ目のテーマ、
『大人になると時間が早く流れるのはなぜ?』、
これはまあ有名というか、大人はみんな実感していることなので、
基本的なところだけ押さえておきましょう、
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『時間が早くなる』という事はないので、
『大人になると「時間が早く流れる」ように感じる』という事ですね、
この現象を説明しているのが『ジャネーの法則』、
こちらのページが詳しいです ⇒
『生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する』、
この法則に基づくと、
5歳の1日は50歳の10日間にあたる長さ、ということになるそうです、
大人は子供の10倍のスピードで時が流れて行っている、という事ですね、
、
では、なぜ時が早く流れていると感じるのか?
先のページでは「人生に占める割合が変わるから」
という説が紹介されています、
つまり、大人になって長い時間を経験していくと、
相対的に今の一瞬の割合が少ないので、短く感じる、というような理屈です、
なるほど!と思いますが、どうもそんなに強い説得力を持ちません、
(個人的見解^^)
、
それよりも、2つ目の説の方が説得力があります、
「物事になれて生活が単調になるから」、
子供の頃は新しいモノに触れる毎日が続き、
好奇心が満ち溢れていますが、
大人になると単調な繰り返しの毎日になり、時間が早く流れる、
という考え方です、
うん、この方がしっくりきます、
(個人的高揚^^)
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これに対応する解決策ですが、興味深いのを一つ紹介しておきます、
楽しい出来事を作って待ち時間を楽しむ!
待ち時間と言いうのは長く感じますよね、
(おお!たしかに!!せっかちなワタシも待ち時間は長く感じますぞ)
(ひげじいか!?^^)
なので、楽しい出来事の予定をバンバン入れて、
その待ち時間をゆっくり楽しむ、という方法です、
先を急ぐので、詳しくは先のページをお読みくださいませ、
、
NHK「チコちゃんに叱られる」でもこのテーマの答えを出しています、
答えは・・・
『人生にトキメキがなくなったから』、先の説と同じですね、
ところが、大人になるとトキメキがなくなる、
心が動かなくなるので、時間の流れを早く感じる、という事です、
、
食事の時間の例が書かれています、これが分かりやすい、
子どもは・・・
今日のおかずはなんだろう?
人参が星形に切ってある!
好物のポテサラが付いている!!
と、ワクワクドキドキの時間を過ごしていますが、
大人は・・・ただ、食べるだけ、といった要領です、
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つまり『ワクワクドキドキをたくさん詰め込んだ生活』をすれば、
少しは時間が長く感じられる、という事です、
、
さて、ここまでは周知の情報、目新しくはないですが、
独酌酔言的には、独自の視点でもう一つの事象に注目、
これは大発見ではないかと思っていたので、ここで書きます、
(アンタが大発見なんか出来るわけないじゃろ!)
、
こちらも「チコちゃんに叱られる」からの情報ですが、
(こちらのHP⇒を参考に書いています)
『家の鍵を掛けたかどうか、忘れるのはなぜ?』という命題への答えです、
答えは・・・
ヒトは『ルーティーンワークになっている行動は記憶に残さない』から~、
(チコちゃん風^^)
ヒトの脳の記憶容量はおよそ17.5TBと言われているそうです、
(あくまで一説)
17.5TBというと結構な容量と感じますが、
長い人生、すべてを記憶するわけにはいきません、
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で、ヒトの脳は「自宅の鍵を掛ける」といった、
刺激が少ない・毎日やっている・ルーティーン作業は記憶に残さない、
という安全回路を使って容量オーバーにならないように、
物事を記憶すべきかどうかを選択しているようです、
、
そう、大人になってからの、
毎日同じようなルーティーンな生活は記憶に残らないのです、
昔の事はよく憶えているけれども、昨日のランチメニューは憶えていない、
という大人アルアルがありますが、
これは、脳がそのランチメニューに刺激を感じておあらず、
記憶する必要なし!と判断しているからかもしれません、
、
で、1つ目のテーマへの対応策、
『ワクワクドキドキをたくさん詰め込んだ生活』と、ここで繋がります、
刺激があれば、少しでも記憶に残る可能性があります、
、
先週1週間、あなたはどんな毎日を送ったか?憶えていますか?
先週1週間にあった出来事を、いくつ書き出すことが出来ますか?
実はワタシも白紙の先月のカレンダーを渡されて、
アナタの先月の行動を書き込めと言われたら、
正確にはほとんど書けないと思います、怖い・・・
、
で、少しでも時間を長く感じて、記憶もたくさん残す方法の提案です、
ワタシは未来の予定はほぼすべてスマホに入れていますが、
手帳の1か月見開きカレンダーにも書き込みます、
で、実際に起こったこと、
行った酒場や(酒呑みです^^)、観た映画など、行った場所など、
実際に起こったことを、追加で手帳に書き込んでいます、
未来の予定より、実際に起こった出来事の方が圧倒的に多い訳ですから、
手帳への書き込みは相当量になります、
これが、先週自分がどんな生活をしていたのか?を確認する有効なツールになっています、
、
先週、何をしていたかが分かると時間が長く感じます、
先週の出来事の記憶が無いと、
その1週間は無かったも同然なのですから、
記憶が無いと、より早く時間が流れていると感じるのです、
、
で、大人になっても少しでも時間を長くする方法、
これに足すことの、日記でもメモでも良い、
『起こった出来事を書き留める』ことで、
少しでも時間を長く感じるではないか!?という事を発見したのです、
これは発見じゃないかな?
(うむ、大した発見ではなさそうじゃが)
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『テリーの法則』=
ワクワクドキドキする予定を入れて、
終わってからそれを書き留めると、時間はゆっくり流れる、
如何でしょうか?
『ジャネーの法則』には勝てないか、、、
いや、勝てるか!?^^)
、
ではまた来週、
『ジャネーの法則』だけに、じゃあね~~、なんちゃって、
(ヒゲじいやねんな、今週は^^)
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2024年11月11日
先週も5本、「DOGDAYS」「おいしい給食 ROAD to いかめし」「猿の惑星 創世記」「北北西に進路を取れ」「トランスフォーマー最後の騎士王」
はい、可愛い犬たちがたくさん出演する“動物映画”です、まあ、スクリーンに愛くるしい動物が出て来るだけでOK!な訳ですが、本作は安直な動物映画ではありません、
シリーズ3作目、甘利田先生はますます情熱的というか、エキセントリックに給食に向き合っています、彼の給食愛はほとんど異常^^)なのですが、これが観ていて面白いのだから仕方ない、なにが映画になるかなんてホント分からないものです、
ライバルのケンは相当の給食マニア、女先生(これってNGワードか?汗)、元へ、新米教師の比留川、校長の坂爪、給食調理員の牧野など、周りを固めるキャラも安定感あります、
「猿の惑星」新シリーズの1作目、猿のリーダー・シーザーがヒトの知能を獲得する経緯が描かれています、シーザーを覚醒させるのはヒトのアルツハイマー病用治療薬、脳の働きを活性化する特効薬という設定です、これがシーザーにヒト知能を与えることになります、
ヒッチコック監督のスパイアクション、出だしからスピーディな展開、姿を見せない謎のキャプラン、キャプランを巡るスパイたちの暗躍、謎の美女の登場と流石ヒッチコックと思わわせる導入はお見事、逃避行中の列車で謎の女イヴと知り合い窮地を逃れるシークエンスは、なにやら「007 ロシアより愛をこめて」を連想させます、本作の方が先の制作、
シリーズ5作目、、、って、このシリーズ、初めて観るので物語は良く分かりませんでした、トランスフォーマーっていろんなのがいるんですね、それが実在のクルマなどの乗り物から変身する、というところだけは印象的で残りましたが、物語はさっぱりアタマに入りませんでした、結構壮大な出だしでしたが、結局“想像主”は大したことが無かったです、
2024年11月05日
先週も5本、「シングル・イン・ソウル」「室井信次」「コールドマウンテン」「ヒッチャー」「ゼンブ・オブ・トーキョー」
お察しの通り、恋愛下手の編集者とソロ活=恋人を作らないことを決めた塾講師が恋に落ちるという、“仲が悪い2人が最後は結ばれる”王道のラブコメディです、
お馴染み「踊る大捜査線」のスピンオフ後日談、犯罪により親を失った男の子2人を養子に迎え、秋田の山村でひっそりと暮らしていた室井ですが、謎の他殺死体が過去の事件関係者と判明、室井にも捜査協力依頼が来ます、室井を今も慕う警察官と、室井を利用しようとする警察組織、村民との軋轢と緊張感、2人の養子への愛情と過去の因縁、さらに希代の凶悪犯日向の娘杏の不穏な行動、一気に不安定になった室井の生活、
一見恋物語が縦糸に見えますが、実際には戦争の犠牲になった市民の物語が主眼の映画です、米国の歴史上唯一の内戦“南北戦争”、英名The Civil War(シビル・ウォー)、米国人が南北に分かれて戦った戦争です、どんな大義があっても戦争は何も生み出さない、そんなメッセージと読み取れる描写が続きます、南北双方の戦死者はどんどん増え、略奪や私刑は当たり前、村では無法者が横行、市民の生活は破壊されていきます、
殺人鬼の名前や犯行動機などは分かりませんが、ひたすらジムを追ってくる奴があまりにも怖いです、スピルバーグの「激突!」を思い出させるしつこさです、何台もの車が奴の犠牲になっていきますが、ジムは恐怖におののきながらも奮闘、奴を振り払い、保安官事務所に駆け込み一息つきます、が、その保安官事務所も奴の襲撃を受け全滅、警察も総動員でジムを追い始めます、奴と警察双方から追われることになったジムははたして逃げ切れるのか?
〇(スクリーンで鑑賞)「ゼンブ・オブ・トーキョー」
予備知識なしに空いた時間に合ったので鑑賞、この記事を書くまで「日向坂46」の映画だっとことも知りませんでした^^爆)
2024年10月28日
先週は5本、「花嫁はどこへ」「サウンド オブ フリーダム」「ジョイランド」「いのちの朝」「レッド ノーティス」
花嫁を取り違えたことから起きるコメディですが、物語はとても良く出来ています、同じ色の民族衣装にベールをしていたことから起こったハプニング、序盤から上手に撒かれた映画的レトリックが見事に決まり、とてもハッピーな気分で上等なエンディングを迎えます、
アクション映画ではありません、児童誘拐・人身売買・性的虐待という目をそむけたくなるテーマをキリスト教的良心で描いた実話ベースの物語です、子どもがいとも簡単に誘拐され、売られ、世界各地の買い手の元に運ばれる、今も年間数百万人の子どもたちが奴隷のような生活をおくっているという現実、この現実に真正面から切り込んだ1作、インディペンデント系映画としては異例の大ヒットとなっていますが、その内容の深刻と宗教的立場から賛否両論巻き起こっているそうで、制作から公開まで5年も掛かったとか、
これまた家父長制の中で息も出来ない人生を強いられている、パキスタン女性の生活をスクリーンであぶり出しています、まだまだ女性の権利や自由が蹂躙されているこの世界の現実、ムムターズもまた利発で能力もあるのに、家に縛られている我が身を嘆き悲しむことになります、誰も悪人はいないのですが、家父長制という家族制度の中では皆が息苦しい、
◆(自宅で鑑賞)「いのちの朝」
原作は武者小路実篤の小説「暁」、派手な演出や大きな事件はありません、丁寧な会話劇が淡々と進む感じは小津安二郎作品の空気感を感じさせます、モノクロ画面で観る宇野重吉、芦川いずみ、佐野朝夫、内藤武敏、山岡久乃などの顔ぶれが懐かしいです、冬子の淡い恋物語も今観ると新鮮、たまにはこんな良作日本映画も観てみましょう、
◆(自宅で鑑賞)「レッドノーティス」
定番の秘宝を巡る冒険アクション、捜査官サスペンスと冒険アクションを足したような作りで結構楽しめます、明らかにインディージョーンズ2を意識したアクションシークエンスを観てニンマリ、ジョンとブース2人の裏切り裏切られの展開もウンウンという感じ、さらにその先にあるドンデン返しも洒落ています、
2024年10月21日
先週は良作品5本、「シビルウォー」「本日公休」「ミドリムシの姫」「マイ インターン」「ティアーズ オブ ザ サン」
予告編では戦闘ヘリが飛び交い、ロケットランチャーがホワイトハウスを破壊しますが、戦争アクション映画ではありません、派手な戦争アクションシーンはわずかです、邪心に満ちた予告編の見本、副題も不要、
〇(スクリーンで鑑賞)「本日公休」
大きな事件は起きないタイプの物語、気丈な理髪店店主のアールイ、3人の子供はもう独立していますが、それぞれに問題を抱えてます、いつまでも子どもの事が心配なアールイ、近所の常連客もアールイには一目置いています、そんな時に届いた先生の病状、アールイは出張して先生の髪を切ることにします、それが自分の使命だと知っているのです、愛車での旅はトラブルの連続、予定通りに着かないアールイを探して騒動が起きますが、、、
◆(自宅で鑑賞)「ミドリムシの姫」
駐車監視員に違反切符を貼られて愉快な気分になる人はいません、理不尽な言葉を投げつける違反者たちの気持ちも分かる、でも基本は身勝手な言い訳、観ていて監視員たちがホント可哀そう、野上もこの仕事に誇りを持てないでいます、でも彼女が駐車監視員になったのには理由があります、チンピラとの騒動で窮地に立たされた監視員たち、そこで見せたのは駐車監視員としてのプライドでした、
◆(自宅で鑑賞)「マイ インターン」
何度観ても楽しいハートフルムービー、ジュールズは主婦の目線で会社を立ち上げて成功しましたが、会社の一切をひとりで切り回しているので超多忙、家族や社員との関係では至らない部分もある普通の女性、ベンは長年のサラリーマン経験を活かして会社に貢献、持ち前の人懐っこさで社内でも一目置かれるようになっていきます、そして、会社の危機も家族の危機もベンの機知が救います、
ブルース・ウィリス主演、そこはもう1回ヘリが戻って来て皆を運べば良いでしょう!という訳にはいかず、難儀な脱出行が始まります、ジャングルの中を抜けて国境を目指す一行、しかし敵はなぜか正確に後を追ってきます、実は一行の中に敵のスパイと標的が・・・
2024年10月15日
先週も5本、「侍タイムスリッパー」「極悪女王」「しあわせ食堂」「メカニック ワールドミッション」「ゴジラ対ビオランテ」
自主制作映画、単館公開からスタートし、その面白さが話題を呼び全国公開にこぎつけた話題作、
1980年代に活躍したダンプ松本の半生記、事実を基にしたフィクションですが、登場人物はすべて実名、ゆりやんレトリバァが体当たり演技でダンプ松本を見事に演じ切っています、キワ物企画かと思って観たら、これがとんでもなく面白く、エピソード5話ほぼ一気観でした、
小さなレストランの中だけで物語は進行します、ギリシャ人の店主、トルコ人の料理人、息子の元恋人のウエイトレス、女優志望のアルバイト、子どもの親権を争っているダンサーと夫、悩み多き市井の人たちの愛憎模様が軽いタッチで描かれていきます、すべてがハッピーエンドという訳ではありません、それでも明日に向かって生きていく逞しい面々、
◆(自宅で鑑賞)「メカニック ワールドミッション」
シリーズ2作目ですが1作目は観ていません、ビショップは成功率100%の暗殺者です、銃の扱いはもちろん、不可能と思われるミッションを緻密な計画と実行力でクリアしていきます、ジーナを救うために2件の暗殺を完了しますが、最後の暗殺計画で事態は思わぬ方向へ展開、というMIPとワイルドスピードを掛け合わせて2で割ってみました、というような作品ですが、物語がちょっと弱い、スピーディに展開していきますが、え?なんでこうなるの!?という不具合が何か所かあります、
“平成ゴジラシリーズ”と言われる新世代スタッフによるゴジラ映画ですが、CG・VFXゴジラの時代から見ると着ぐるみゴジラは如何にもほんわかのんびりしているように観えます、それでも今作は物語性や人間ドラマパートが評価されているようです、自衛隊の描き方も斬新、
若き日の鈴木京香がスーパーX2のオペレーターとして出演、これもよく憶えていますわ^^)