先週も4本、「アイ ワズ ア ストレンジャー」「イン ハー シューズ」「黒牢城」「ノータイム トゥ ダイ」先週も4本、「大統領のケーキ」「幸せカナコの殺し屋生活」「ヌーヴェルヴァーグ」「勝手にしやがれ」

2026年07月13日

先週も4本、「四月の余白」「ラブ≠コメディ」「エノーラホームズ3」「ボイスメールで恋をして」

〇(スクリーンで鑑賞)「四月の余白」
(★★★★☆)(2026年日本)
道を踏み外しそうな中学生を更生させようとする元半グレ男の奮闘とその結末

074月の余白

元半グレで刑務所に服役していた西、自分と同じように道を踏み外しそうな子どもたちを救おうと更生施設「みらいの里」を運営している、中学教師冬子、すぐにキレて暴れる海斗に手を焼いている、海斗は母親にも暴力をふるい、半グレと付き合うようになる、冬子は体罰も辞さない西の更生施設に一縷(いちる)の望みを託して、海斗を預けるが、海斗は脱走、半グレ同士の喧嘩で相手に重傷を負わせてしまう、それでも西は海斗を見捨てない・・・



海斗は他人の痛みが全く分かりません、イジメを通り越して暴行のレベル、西はそんな海斗でもきっと変われるはずだと、親身になって更生させようとします、施設での生活で徐々に変わっていくように見えた海斗ですが、事はそう簡単には運びません、

西は時に体罰も辞さない、体を張って子供たちと心と体の痛みを共有します、そんな西の方針に当然反対する人も出て来ます、マスコミで取り上げられ、その姿勢が広まっていくと、週刊誌が西の過去犯罪履歴だけでなく、発言内容にも嘘があると切り込まれ、施設は閉鎖、西は窮地に陥ります、

物語は『体罰の是非』を問うてはいますが、それがこの映画のテーマではなさそうです、是非では解決できない根深い問題、教師としての無力感に捕らわれる冬子、海斗を恐れる両親、海斗の暴行の被害者の心情、無責任な同僚教師、西を襲撃する半グレ、高校進学を控えて海斗から離れていく悪グループ、施設を卒業してもまた堕ちる少女、頑張る少女、安直なマスコミの取材、そして正義感に溢れた週刊紙記者の暴露記事の真偽、さまざまな視点からこの問題の根深さをあぶり出していきます、そこには・・・解決策はないのかも・・・

正直、救われない物語です、解決できぬままエンディングを迎えますが、それでも監督は最後にほんの少しだけの光をスクリーンに入れ込んだような気がします、週刊紙記者の最後の取材シーン、そして海斗が少しだけ心を開いたように見えるシーン、

海斗の心の余白がこれからどんな色に染まっていくのか?・・・それは分かりませんが・・・観て損はなし、ぜひの鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「ラブ≠コメディ」
(★★★!☆)(2006年日本)
ラブコメのオファーばかりが来るラブコメ嫌いの俳優の憂鬱と覚醒

07ラブコメディ

人気の若手俳優・神崎の憂鬱はラブコメ作品しかオファーが来ないこと、同期の俳優に本格TVドラマで先を越され苛立っている、次の作品も低予算のTVラブコメ、さらに相手役はアイドルグループ歌手の美里、どうせ片手間で役者をやっているのだろうと高をくくっていたのだが、美里は本気でドラマ制作に向き合ってくる、スタッフや脚本家も美里を評価、うろたえる神崎の役者根性が燃え出し、美里の演技にガチで応えていくことになる・・・



映画ドラマ制作の裏側がモチーフの映画、最近では「カメ止め」「タイムスリップ侍」などがありますが(昔なら「蒲田行進曲」ですね)、本作もそれに劣らない楽しい出来映えになっています、

『ラブコメ』というとどうも軽く扱われている、というコンプレックスが、映画企画でも物語でも出発点になっています、神崎出演のラブコメは低予算火曜日のドラマ、同期のライバルは日曜ドラマで予算タップリ、そこに相手役がアイドル、そこそこのキャリアがある神崎、そろそろ映画賞が取れるような重厚な作品に出たくてイライラしている訳です、

一方の美里、可愛いアイドル歌手なのですが、これが演技力も充分、気が入り過ぎて監督・スタッフもあきれるくらい空回りしてしまいます、この2人がラブコメ制作過程を通して役者として覚醒していくという、ある意味、裏も表もラブコメディの王道というシチュエーションです、

脚本家・プロデューサー・監督・スタッフ陣が絡む撮影風景は制作現場アルアルの小ネタ満載、退屈することなく観ていると、いつのまにかこの制作チームを応援したくなっているから不思議、よく出来た展開です、そして・・・結構泣かされます、

さらに最後のシークエンスにとっておきの映画的レトリックが用意されていました、これにはすっかりやられてしまいました、監督?脚本?どちらも?上手ですね、軽い小品ですが観たほうが良いかも、中島健人ファン以外でも楽しめるハートフルコメディです、映画コムの評価★はちょっと高すぎますけど、


(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Enola Holmes 3)
エノーラの結婚式当日、兄ホームズとフィアンセの母親が誘拐される!

07エノーラホームズ3

貴族テュークスベリーと結婚することになったエノーラ、馬車で式場へ向かう途中でワトソンが現れ、ホームズが誘拐されたことを知らされる、式を放り出して調査に乗り出すエノーラ、結婚式をすっぽかされたフィアンセのテュークスベリーとの仲も破局寸前、そんな時、
テュークスベリーの母親も誘拐されてしまう、必死に手掛かりを追うエノーラの前にあの宿敵の影がちらつく・・・



名探偵ホームズにキュートな妹がいて、その妹も名探偵、という設定自体がかなり魅力的なのですが、さすがに3作目となるとキュートなエノーラだけでは少し役者不足、今作もホームズ、ワトソン、そしてあの宿敵も登場、地中海に浮かぶマルタ島を舞台に推理とアクションで楽しませてくれます、

007シリーズ同様、脇役の人物設定がすべて今風に変えられているのが、21世紀の映画界の見識、宿敵が女性だったり、ワトソンがインド人だったりするので、1作目から順に鑑賞すると分かり易いかもしれません、肩の凝らないエンターテーメントです、休日のお気楽鑑賞にピッタリ、


(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Voicemails for Isabelle)
忙しく働く合間に亡き妹へボイスメールを送り続けていたのだが、そのボイスメールを聞いていたのは・・・

07ボイスメール

サンフランシスコの有名菓子店で修行しているジル、唯一の楽しみは大の仲良しの妹とのボイスメールでのやりとり、しかし、妹は難病で亡くなってしまう、菓子店での下働きはストレスの毎日、ジルは妹の死後もボイスメールを送り続け、妹との絆を感じながらなんとかガンバっていた、しかし、そのボイスメールは新しいスマホを手にしたオースティンの元に届いていた、初めは気にも留めていなかったオースティンだが、見知らぬジルの心の声を聞き続けているうちに恋らしき気持ちを抱いてしまう、そしてサンフランシスコへ行くことにする・・・



これまた王道のラブコメディです、新しく手に入れたスマホに見知らぬ女性からのボイスメールが度々入ります、それは伝言とかメッセージではなく、日々の悲しみや苦しみ、うっぷんを晴らすような生の声、徐々にジルの置かれている立場の輪郭が分かってきます、オースティンははるばるサンフランシスコまでやってきて、偶然を装ってジルに接近し、デートに誘う事に成功します、が・・・位置情報でジルの場所を特定したりするので、これはある意味ヤバい行動、ま、今作ではダークな面は出て来ませんが^^)

無事知り合った2人ですが、もちろん紆余曲折、出会いが偶然出ないことが分かり憤慨するジル、もちろん別れたりする訳です、ジルは菓子店では理不尽な処遇を受けて退職、キッチンカーでの商売をはじめますが、これも上手くいかない、そんな時に再び現れるオースティン、とまあ、とても分かり易い展開です、

ジル役のゾーイ・ドゥイッチがとても上手です、物語がシンプル過ぎるかもしれませんが、彼女を観ているだけで元気が出るかも、こちらも休日のお気楽鑑賞にピッタリ!




syougai1pon at 06:54│Comments(0)映画 

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