映画

2026年02月09日

先週は5本、「小屋番」「HELP 復讐島」「役者になったスパイ」「グッバイ、ジューン」「バレリーナ」(韓国版)

〇(スクリーンで鑑賞)「小屋番 八ヶ岳に生きる」
(★★★★☆)(2026年日本)
多くの山小屋が点在する八ヶ岳で働く人々の姿と、山が抱える課題をあぶりだすドキュメンタリー

02小屋番

別名“コヤガタケ”と呼ばれるほど八ヶ岳連峰には多くの山小屋がある、過酷な環境の山小屋で働く人たちは“小屋番”と呼ばれている、なぜ山小屋で働くのか?山小屋の魅力とは?さらには今の山が抱える問題、食害や遭難、後継者問題、広い視点で山小屋を捉えた秀逸のドキュメンタリー、

タイトルから山小屋で働く人にフォーカスした映画かな?と思って鑑賞、出だしはやはり山小屋で働く人にフォーカスされます、不便で過酷な(とくに冬期の山小屋はとっても過酷)山小屋を職場に選んだ人たち、『下界の生活に疲れた』『山には都会にない魅力にあふれている』という言葉が湧いてきます、きっとそうなんだろうなあ、不便で過酷だけど満天の星を見上げる生活、ちょっとだけやってみたい気になります、

映画はそんな人々や山の魅力の紹介だけにとどまらず、鹿の食害による林野の崩壊、子どもたちの自然科学への興味喚起教室、登山道の整備、小屋番経営や後継者の育成という経済問題まで、小屋番周辺の現状を冷静に伝えてくれます、

山を登る人はもちろん、登らない人も素晴らしい景色と過酷な自然を体感することが出来る自然ドキュメンタリー、せひ鑑賞してください、


〇(スクリーンで鑑賞)「HELP 復讐島」
(★★★!☆)(2026年米国)(原題:Send Help)
自家用ジェットが墜落、最悪パワハラ上司と2人きりで無人島に漂着した女性の復讐劇

02復讐島

一流企業の部長職として働くリンダはめっぽう数字に強い優秀な社員、昇進も約束されていたが社長が急逝、社長職を引き継いだ息子ブラッドリーは最低最悪のボンボン、イエスマンだけを周りに集めリンダの昇進は反故にする、抗議するリンダ、最後のチャンスだとタイ出張に同行させるが、自家用ジェットが墜落、リンダとブラッドリーだけが生き残り、無人島に漂着する・・・

よくある無人島漂着モノ!?かと思いきや、いやはや凄い展開でラストを迎えます、

リンダは数字にめっぽう強いのですが、どうも垢抜けていません、若社長のブラッドリーはリンダを嫌がらせに左遷しようとします、ま、よくある展開、が、この2人が無人島に漂着すると立場は逆転、サバイバーなリンダ、なにも出来ないブラッドリー、日に日にリンダの立場が強くなっていきます、ブラッドリーの反撃や逃亡もありますが、ことごとく失敗、完全にリンダが支配者となりますが・・・

出だしはしっかりビジネス映画、墜落シーンはアクション映画、無人島への生活では2人の距離も縮まったようにも見えるし、ホラーシーンも出て来るし、、なんだなんだ??の展開、この辺りは監督のお手の物なのでしょう、そして、この無人島の秘密が明かされる終盤、観客は一気に狂気の世界へと引きずり込まれます、このポスターのような・・・

02復讐島01

なるほど、こういう映画でしたか、と予備知識なしのワタシはビックリ、でも、全体の完成度はしっかり担保されています、怖いもの観たさでの鑑賞OK!


〇(スクリーンで鑑賞)「役者になったスパイ」
(★★★!☆)(2022年スイス)(原題:Moskau Einfach!)
冷戦下のスイス、共産思想捜査のために劇団に潜入した警察官と舞台女優の淡い恋

02役者スパイ

1989年冷戦下のスイス、ソ連の共産思想拡大を恐れたスイス政府は多くの国民を監視対象にしていた、過激な演劇上演をしていた劇団の監視のために、警察官のヴィクトールは潜入捜査を命じられ、エキストラとして舞台に参加することになるが・・・

米国とソ連が核兵器を擁して対立していた冷戦時代、スイス政府は不穏な思想分子の私生活を監視していたようです、そんな時代背景で描かれるコメディタッチのラブロマンスです、

台詞の無いエキストラのはずだったヴィクトール、舞台練習に参加しながら言動が怪しい監督や役者の思想信条を調査しますが、一向に共産思想に繋がる事実は出て来ません、ひょんなことからヴィクトールに台詞が付けられてしまい、主演女優のオディールとの距離が縮まります、いつの間にか役者としての自覚に目覚めるヴィクトール、しかし、舞台本番当日に潜入踏査は中止に、さらにヴィクトールの正体も発覚、窮地に追い込まれるヴィクトール、

女優オディールは共産主義者ではありませんが、軍人の父親への反発から奇妙な行動に出ます、時代背景を理解しないとちょっと分かりにくいです、でも、微笑ましい警察官と舞台女優の恋、果たしてその恋の結末は?エンディングを楽しみに鑑賞してください、

(★★★!☆)(2025年英国・米国合作)(原題:Goodbye June)
母親の入院をきっかけに、それぞれの生き方を見出す家族のヒューマンドラマ

02グッバイジューン

母ジューンが末期がんで入院、クリスマスまで持つかどうか、普段はバラバラに暮らす3人姉妹と末っ子の長男が病院に集まる、わがままな父、変わり者の長女、次女と三女は喧嘩ばかり、優しい性格の長男が姉たちや父親を気遣ってはいるが、それぞれが抱える問題と上手に向き合えていない、そんな子供たちを観ながらジューンは自分らしい最期を迎えたいと願う一方、子どもたちのこれからにも気を配る・・・

母親の死を目前にしても、妻に優しい言葉を掛けられない夫、子供の頃から姉に憧れて育ってきたが、それを素直に言い出せない三女、生真面目で周りに献身的な次女もストレスを抱えている、スピリチュアルに生きている長女は予想外の妊娠、オロオロしながらも怒りをため込む長男、と一見バラバラに見える家族ですが、すべてを包み込むジューンの想いに少しずつ素直になっていきます、

ジューンは幸せなクリスマスを迎えることが出来ます、彼女へのクリスマスプレゼントは家族の笑顔、知らず知らずのうちに一番大切なものを見つけていた家族でした、


◆(自宅で鑑賞)「バレリーナ」
(★★★☆☆)(2023年韓国)(原題:Ballerina)
親友を死に追いやった最低男を追い詰めていく、バイオレンスアクション

02バレリーナ

要人警護の仕事に就いているオクジュ、疎遠になっていた親友のバレリーナのミニから連絡が入り、部屋に行ってみるとミニは自らの命を絶っており、チョイへの復讐を願うメッセージが残されていた、オクジュはチョイの自宅に忍び込む、そこでチョイが女性を食い物にした卑劣な組織ビジネスに手を染めていることを知る、オクジュはチョイへの復讐を実行に移す、

先週鑑賞した「バレリーナ:The World of John Wick」(2025)と同名タイトルなので鑑賞、こちらの韓国版が2023年公開、オクジュのアクションは近接戦闘とガンアクションが融合したジョン・ウィックの“ガンフー”スタイル、ジョン・ウィックへのリスペクトで作られた本作が「バレリーナ:The World of John Wick」へと還元されたのかな?と勝手に思い込んでいます、

悪役のチョイはホントにひどい奴ですが、なかなかしぶといです、それを退治するオクジュも容赦なし、アクションはそれなりに楽しめますが、どうだろ?ダークでバイオレンスな世界観にちょっと引くかもしれません、興味があれば鑑賞を・・・




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2026年02月02日

先週は4本、「マーシー AI裁判」「バレリーナ」(ジョンウィック)「架空の犬と嘘をつく猫」「私を野球に連れてって」

〇(スクリーンで鑑賞)「MERCY マーシー AI裁判」
(★★★!☆)(2026年米国)(原題・Mercy)
90分以内に無実を証明しなければ即、刑を執行、無実の刑事がAI裁判官と対峙する

01AI裁判

治安が悪化した近未来の米国、刑事のレイヴンは妻殺害容疑で逮捕される、彼を裁くのはAI裁判官、90分以内に自らの無実を証明しなければ即、刑が執行される、拘束されているレイヴンは動くことが出来ない、あらゆる情報にアクセスできるAI裁判官に証拠調べを要求し、そこから自らの無実を証明するしか生き残る道はない・・・



裁判が始まった時点でのAIが判定するレイヴンの有罪確率は97.5%、あらゆる状況証拠がレイヴンの犯行を指し示しています、無実を叫び続けてもAIは冷淡、客観的証拠を元にした判断しか下しません、ただし、レイヴンの要求にも公平に応じ、すべての情報を開示提供しながらレイヴンの言い分を判定していく、という設定です、

映画は100分、タイムリミットの90分とほぼリアルタイムに進行、時間と戦いながら、わずかなヒントをもとに真相に近づいていくレイヴンの推理と捜査能力がなかなか面白かったです、そして90分が過ぎた残りの10分間は・・・意外な展開からのアクションシークエンス、そしてラストにはビックリの大どんでん返し!が待っています、

人は嘘をつくし、間違いを犯す、しかし、完璧なはずのAIもまた間違いを犯し、感情的にもなる、レイヴンとAIの対決とその終着点が物語に命を吹き込んでいます、拾い物の1作、観て損はなし、


(★★★★☆)(2025年米国)(原題:Ballerina)
組織に暗殺者として育成された娘が、父親殺しの犯人を追い詰める、ジョン・ウィック外伝

01バレリーナジョンウィック

幼い頃に父親を暗殺されたイヴ、彼女もまた暗殺者として組織に育てられる、要人保護任務についていたイヴは誘拐組織の襲撃を撃退、それがきっかけで父親を暗殺した犯人の手掛かりを掴む、私的復讐は禁じられているがイヴは単身復讐に動き出す、しかし組織はそれを許さない・・・



「ジョン・ウイック」シリーズのスピンオフ作品、イヴはジョン・ウイックが所属する組織で暗殺者としての訓練を受け、一流の戦闘能力を身に付けますが、私的復讐を始めると、ジョン・ウィックがイヴを粛清するために登場します、が・・・なるほど、こんな事になりますか、という感じの意外な展開で終盤に突入します、

イヴのアクションシーンは「ガンフー」と呼ばれる“ガンアクションとカンフー”が合体したジョン・ウィック流、今作でも観応えのある接近戦アクション満載で楽しめます、もはや無敵のイヴとジョン、ストレス発散・休日のお気楽鑑賞にピッタリです、


〇(スクリーンで鑑賞)「架空の犬と嘘をつく猫」
(★★★!☆)(2025年日本)
3世代にわたる家族の乾いた風景を30年にわたり描くヒューマンドラマ

01架空の犬

3世代6人で暮らしている羽猫(はねこ)一家、実は次男が事故で亡くなったおり、母親は現実逃避、長男の山吹(やまぶき)は次男の名前で母親に手紙を書き、母親はそれを楽しみにしている、父親はそんな母親から離れていく、祖父は夢物語を語り、祖母は骨董品を法外な価格で販売する毎日、そんな家族の嘘に嫌気がさした妹は家を出ていく、この家族の行く末は・・・



主人公は長男の山吹、5年区切りで彼の成長を描いていきます、優しすぎる山吹は母親に嘘の手紙を書き、同級生の彼女にも噓をつき上手に心を開くことが出来ません、祖父が他界し、祖母も入院することになると、山吹は家を出た妹を訪ねます、そこで次男の死は自分に責任があると今でも後悔していることを告白、やっと本音を吐き出した山吹、少し家族間の距離が縮まります、

同名の小説が原作、乾いた空気感の中、大きな事件は起きないので、スクリーンでは少々退屈するかもしれません、キャスト陣はガンバっているし、5年ごとに切り替わっていく展開で何とか最後まで鑑賞出来ました、興味があれば鑑賞を・・・

(★★!☆☆)(1949年米国)(原題:Take Me Out to the Ball Game)
今もMLBの試合中に流される同名曲をモチーフにしたコメディミュージカル映画

01私を野球に

コメディアンと野球選手を兼業している2人組、シーズン開幕前になんとかチームに合流、オーナーが急逝、オーナーを引き継いだのなんと若き女性、野球の事など分からないのかと思いきや、熱心にチーム運営に乗り出す、お調子者の2人組はなんとか彼女をモノにしようとするが・・・



同名曲『私を野球に連れてって』(Take Me Out to the Ball Game)は現在もMLBの試合中、7回表の攻撃終了時に流されるのが慣例だそうです、米国の野球好きなら誰もが知っている歌です、日本でもいくつかの球団の試合で流されていました、また1987年に公開されたホイチョイプロダクション原作の映画『私をスキーに連れてって』はこの歌からモチーフを取った作品、主演の原田知世が可愛かった!スキーブームの火付けとなった作品、Yumingが劇中歌を4曲提供したのも話題に、

そんなイメージからこの映画を観てみたのですが・・・冒頭のフランク・シナトラとキーン・ケリーのタップダンスは楽しいですが、物語はまあなんとも書きようがありません、典型的なアメリカン・ラブコメディ、唄って踊ってお酒を飲んで・・・野球好きでも・・・ま、観なくても良いです^^汗)





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2026年01月26日

先週も5本、「ペリリュー」「ウォーフェア」「奇跡をつむぐ夜」「マーダーミステリー」「マーダーミステリー2」

(スクリーンで鑑賞)「ペリリュー 楽園のゲルニカ」

(★★★☆)(2025年日本)

太平洋戦争末期、ペリリュー島での絶望的な戦いをリアルに描くアニメーション映画

 
01ペリリュー

1994(昭和19)パラオ、南海の美しい小島ペリリュー島守備隊に配属された、非力で力仕事は苦手だが心根は優しい田丸、画が得意なことから戦友の最期を書き記す“功績係”を命じられる、9月に圧倒的戦力の米軍が上陸、日本軍は奮戦するも敗退、なんとか生き延びた田丸も戦友とともにジャングルの中での長いゲリラ戦に参加することになる・・・

 



三頭身のアニメキャラクターが活躍する悲惨な戦争の実態、細部にまで克明に描かれる戦場のリアリティがずっしりと鑑賞者の胸中に入り込んできます、

 

太平洋戦争中、もっとも激しい戦闘のひとつとなったペリリュー島での戦い、1万人以上の日本兵のうち、最後まで戦い生き残った34人の中に田丸がいました、圧倒的な兵力の差、到底勝てるとは思えない戦、そんな状況でも人間らしさを失わずいられるのか?いや、いくら優しい田丸でもそれは難しいようです、極限状態での人間の狂気を三頭身キャラクターが的確に伝えてくれます、

 

米軍倉庫から食料を盗み出したり、米兵の小銃を使用したりする劇中のエピソードは史実のようです、綿密に練り上げられた脚本が的確に戦争の恐ろしさを訴えて来ます、ぜひの鑑賞をお勧めします、

 

 

(スクリーンで鑑賞)「ウォーフェア」

(★★★☆)(2025年米国)(原題:Warfare)

イラクの戦場で退路を断たれた特殊部隊の脱出劇を徹底的にリアルに描いた作品

 
02ウォーフェア

2006年イラク、アルカイダ幹部狙撃任務を受けた特殊部隊が敵地に入り込む、監視を続けて要人狙撃のチャンスを窺う、周到な作戦のように思えたのだが、敵にその存在を気付かれ、奇襲を受け一気に危機が迫る、要請を出し救出車両が到着、脱出を試みるが失敗、部隊は絶体絶命の危機に陥る・・・

 



「戦争アクション映画」と言うには戦闘シーンがリアル過ぎます、この物語にはヒーローも超人もいません、必死に生き延びようとするリアルな兵士たちだけ、緊張感に手に汗握る95分間です、

 

8人の特殊部隊2個小隊がイラクの民家に忍び込み、そこからアルカイダ要人の狙撃を狙います、冒頭の20分ほどはじっと息をひそめて狙撃のチャンスを窺うシークエンス、まだ戦闘は起こりませんが、このシークエンスの緊張感は半端ないです、じっと観ているだけで手に汗握ります、

 

敵の奇襲を受けてからの脱出戦闘シーンはとにかくリアルで怖いです、いつ死ぬか分からない恐怖、8人は特殊部隊の精鋭ですが、アクション映画のような無敵の兵士はいません、ただ必死に生き延びようと、もがき闘います、

 

実際にこの戦闘に参加した兵士たちの証言や記録をもとに作られた物語です、これまた戦争の恐ろしさと現実を見事に表現しています、鑑賞時の緊張感がハンパ無し、もう一度観ようと思っています、ぜひ鑑賞してください、

 

 

(自宅で鑑賞)「奇跡をつむぐ夜」

(★★★☆)(2024年米国)(原題:Ordinary Angels)

アルコール依存症の女性が、ある難病児と出会い生きる意味を見つけ出す

 
01奇跡をつむぐ夜

ケンタッキーの小さな町、美容師のシャロンは行動的で気性が激しく離婚、娘とも疎遠になりアルコールに溺れている、親友から断酒の会への出席を勧められるが続かない、ある日シャロンは新聞で難病の少女の記事を目にする、少女の母親が亡くなり、少女も肝臓移植をしなければ余命数年、シャロンは衝動的に母親の葬儀に顔を出すが・・・

 



実話をもとにしたハートフルな物語です、シャロンはとにかくまずは動くタイプ、少女の事を気の毒に思い、平服のまま見ず知らずの家族の葬儀に顔を出しひんしゅくをかいます、めげないシャロンは美容室で少女のためにチャリティカットを実施し、多額の支援をおこないますが、肝臓移植には多額の費用が掛かります、少女の父親エドは大工、必死に働いていますが無保険だったため治療費で借金がかさむばかリ、そこでシャロンは到底不可能と思われる奇策に打って出ます、

 

クライマックス、肝臓のドナーが見つかります、数時間のうちに少女を離れた大病院へ飛行機で搬送しなければなりませんが、折しもの大雪、必死に奔走するシャロンとエドですが、ついに時間切れになってしまいます、奇跡は起こらないのか・・・

 

 

(自宅で鑑賞)「マーダーミステリー」

(★★★☆)(2019年米国)(原題:Murder Mystery)

先延ばしにしていた新婚旅行先で殺人事件に巻き込まれた夫婦のドタバタミステリー


01ミステリーマーダー

警官のニックとミステリー好きの妻オードリー、先延ばしにしていた新婚旅行が実現、欧州へ向かう機内で知り合った大富豪のパーティーに出席するが、主催者が出席者の面前で殺害される、場違いなところにいた2人は警察から殺人容疑を受けるが、真犯人を捜しだすために隙を見て逃亡、果たして真犯人を見つけることは出来るのか?

 



軽いタッチのコメディです、警官の夫とミステリー好きの妻という設定からして、とにかく事件に巻き込まれるのは必定、とぼけた2人の言動がどう見ても犯人に見えてしまうのも致し方なし、どんどん不利な状況になっていきますが、ミステリー好きのオードリーはちょっとした手掛かりから真犯人に迫っていきます、

 

スパイパロディ映画「ジョニーイングリッシュ」ばりの、ニックとオードリーのドタバタ奮闘劇は大いに楽しめます、休日のお気楽鑑賞にピッタリ!

 


(自宅で鑑賞)「マーダーミステリー2

(★★★!☆)(2023年米国)(原題:Murder Mystery 2)

またもや事件に巻き込まれた2人、ドタバタアクションもパワーアップ

 

01ミステリーマーダー2

前作の活躍に味をしめた2人は探偵事務所を開業したが仕事は来ない、そんな時、友人の富豪から結婚式の招待状が、仕事が来ず暇な2人、ちゃっかりリゾートでの休暇も兼ねて出席することにするが、またもや2人の目の前で花婿が誘拐される事件が発生、交渉のため警察の専門部隊が介入、2人は解決を目指して独自に動き出すが、それがかえって事態を混乱させることに・・・

 



シリーズ2作目、2人の探偵事務所は閑古鳥が鳴いています、前作で登場したインド人大富豪の結婚式出席で羽を伸ばすことにしたのですが、その大富豪が2人の目の前で誘拐されてしまいます、2人が解決に乗り出すと、、、もちろんそこからはお約束のドタバタ劇、舞台はパリへ移り、前作登場のパリ市警のおとぼけ刑事も2人に協力します、犯人グループとの最終対決はエッフェル塔の上、高所でのハラハラドキドキのドタバタアクションも楽しめます、

 

90分と短いので1作目~2作目と続けてみるのもお勧めすです、

 

 



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2026年01月19日

先週は5本、「ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマン」「ワーキングマン」「ハウス オブ ダイナマイト」「CROSSING」「ラストマン」

(★★★★☆)(2025年米国)
(原題:Wake Up Dead Man: A Knives Out Mystery)
教会を舞台にした完全犯罪に挑む名探偵ブランシリーズ第3弾

01ナイブズアウト

教会内で不祥事を起こした神父ジャドは片田舎の教会に左遷される、そこにいたのが破戒神父ウイックス、ウイックスは破天荒な説教で信者たちを集め自らの支配下に置いていた、なんとかまっとうな教会に立て直そうとするジャド、しかし、ある日のミサでウイックスが信者の面前で殺害される、容疑はジャドに掛かるが、事件を聞きつけた名探偵ブノア・ブランが捜査に乗り出す・・・



ダニエル・クレイブ主演の名探偵ブノア・ブランシリーズ第3弾、片田舎の教会、破戒神父、おどろおどろとした雰囲気の中で起こる殺人事件、と舞台と役者は揃っています、

ミステリーは2つ、1つ目は破戒神父が殺された密室殺人、衆人の目の前で小部屋に入ってすぐに殺人が行われますが、信者にもジャドにも実行は不可能に見えます、

2つ目はもっと奇怪です、大きな石室に安置されたウイックスの遺体が石板を破って動き出します、この様子が監視カメラに映っていたので捜査陣は大混乱、まさしく奇々怪々、観ている観客も相当混乱するのではないでしょうか?

もちろん、名探偵がこれを解決するわけですが、そのトリックの筋が通っており、本格推理小説好きも納得できる一篇に仕上がっているように思います、なかなか面白かった、オマケで★4つ!少々面倒くさい物語かも知れませんが、観て損はなし、


〇(スクリーンで鑑賞)「ワーキングマン」
(★★★!☆)(2025年米国)(原題:A Working Man)
元特殊部隊員が大暴れ、少女誘拐犯を追い詰める、ジェイソン・ステイサムの真骨頂

01ワーキングマン

元特殊部隊員のレヴォン、建設会社で現場監督として真面目に働き、一人娘と平穏な生活を送っている、が、建設会社社長の娘ジェニーが誘拐される、特殊部隊員であることを隠して働いていたレヴォンだが、悲嘆にくれる社長夫妻をみて単身調査に乗り出す、わずかな手かがりから誘拐犯グループを追い詰めるレヴォンに無数の敵が迫って来るが・・・



はい、お馴染みジェイソン・ステイサムの一人舞台です、一度動き出した彼をだれも止めることは出来ません、麻薬組織の下っ端が始めた人身売買ビジネスを徹底的叩きのめします、

警察もお手上げの誘拐事件、なんの手掛かりもないレヴォンですが、ジェニーが最後に行ったバーの前に張り込んで怪しい動きに目を付けると、すっとバーに入りバーテンダーを締めあげます、さらにそこにやって来た麻薬密売組織のボスを尾行、ボスの自宅に忍び込んでボスも締め上げます、レヴォンの動きに苛立つ麻薬密売組織は全力でレヴォンを抹殺しようとしますが・・・

ちょっと人が死に過ぎますが、誘拐されたジェニーの運命を考えると致し方なし、そのジェニーがまさかの活躍をするのも痛快でした、ストレス発散には最適な1作です、


(★★★!☆)(2025年米国)(原題:A House of Dynamite)
突然発射された弾道ミサイルを探知した米国防衛各機関と政府の対応をシリアスに描く

01ハウスオブダイナマイト

なんの変哲のないある朝、突然日本近海の水中から1発の弾道ミサイルが発射される、どこの国がどこに向けて発射したのか?分からないまま米国各機関は防衛体制を発動、ミサイルの軌道から米国本土を狙っている可能性が高いと分かると、迎撃ミサイルを発射、しかし迎撃は失敗、米国内への着弾は避けられない状況になる・・・



アクション映画ではありません、米国防衛に関わる軍、政府の各機関、ホワイトハウスの対応をリアルに描いたパニック映画です、

コーヒーを飲みながら始まるいつもの1日のはずが、ミサイル探知で最悪の日に変わります、着弾まで18分、その18分間の様子をホワイトハウス情報管理センター、アラスカ州の迎撃ミサイル基地、国防総省、国家安全保障局、ホワイトハウス、諸々、各所の18分間の動きを違う視点から何度も繰り返し描いていきます、

ロシア・中国ともミサイルへの関与を否定、北朝鮮は沈黙、しかし、軍からは敵国への報復攻撃が進言されます、着弾するのか?報復するのか?世界大戦が始まるのか?

結末は映画でご覧ください・・・


〇(スクリーンで鑑賞)「CROSSING 心の交差点」
(★★★☆☆)(2024年スウェーデン・デンマーク・フランス・トルコ・ジョージア合作)(原題:Crossing)
ジョージアからトルコ・イスタンブールへ、人探しの旅に出た女性が出会う人情

01CROSSINGkai

ジョージアで暮らしていたテクラはトランスジェンダー、母親と分かり合えずイスタンブールへ姿を消す、叔母のリアもまたテクラの事を恥じていたが、母親が死んだことからテクラを捜しだすことを決意、手掛かりを知っているという青年アチと共にイスタンブールへ向かうが、様々な人々が行きかうイスタンブール、テクラ探しは容易ではない・・・



トランスジェンダーの甥を探すロードムービーです、リアルなイスタンブールの下町の風景と人情がいくつかのエピソードで丁寧に描かれています、カメラがとらえる人々の裏にある何かが迫って来る感はありますが、単調な画と物語にも見えるので、ちょっと退屈な映画かもしれません、

まずはリアとアチの旅、アチには隠している思惑があり2人は反目し合います、それでもイスタンブールの人々との交流を通じて、2人の距離も縮まります、そして、トランスジェンダー支援組織との出会いによりテクラ探しが進展、ここら辺りからテンポが上がり、リアのトランスジェンダーへの偏見もゆっくりと解けていきます、そしてラスト、これがちょっと分かりにくかった、う~ん、どう解釈したら良いのか?夢だったのかな?・・・


〇(スクリーンで鑑賞)「ラストマン FIRST LOVE」
(★★!☆☆)(2025年日本)
TVドラマシリーズの映画化、盲目のFBI捜査官と警視庁刑事のバディが活躍!?

01ラストマン

盲目のFBI捜査官皆実と警視庁刑事の護道、ロシアからの亡命を希望する母娘を警護する任務に就く、その母はかつて米国で皆実と一緒に暮らしていたナギサだった・・・



う~ん、時間が合ったのでついウッカリ観てしまいました、上映回数が多い映画はこういう目によく合います^^)まず脚本が穴だらけ、最強バディの行動にリアリティは無く、銃撃カーアクションシーンは2時間ドラマレベルと、これではスクリーンに集中できません、

ラストの爆発シーン、どうして皆実は死ななかったのか?そこだけでも、ご都合主義でも良いので説明して欲しかったです、皆実は不死身だったとか^^)

映画サイトでの評価が高いのは??主演2人の推し活なのか?なにかを期待したワタシが悪いのか?^^)・・・サブスクで充分、




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2026年01月13日

先週は2本だけ、「緊急取調室 THE FINAL」「教場 Reunion」

〇(スクリーンで鑑賞)「緊急取調室 THE FINAL」


(★★★!☆)(2025年日本)

TVドラマシリーズの完結編?総理大臣の過去の秘密を暴く緊急取り調べ班

 01緊急取調室

超大型の台風が2つ続けて襲来、大規模災害が予想される事態に政府は緊急会議を招集、が、その会議に招集者の長内総理が10分遅れて出席、物議を醸す、災害対応現場を視察中の長内総理を森下と名乗る男が襲撃、その場で逮捕される、緊急取り調べ班:キントリが聴取することになるが、森下は襲撃動機を語らない、そして森下は1つの要求は突き付ける、『長内総理をここに連れてきたら動機を話す』・・・

 、

TVドラマシリーズの完結編、というふれ込みですが、さてホントに完結するのかな?


森下は襲撃の際に『なぜ、会議に10分遅れたのか!?』『長内、説明しろ』と叫びます、なぜ総理が会議の遅れたのか?そこに事件の核心があると睨んだキントリは総理の事情聴取を求めますが、警察上層部が認めるはずもなく、さらに長内総理からはこの事案は穏便に済ませるように指示が出ます、なにかが隠されている、あの10分間に何が起こっていたのか?キントリは覚悟を決めて総理大臣の事情聴取に挑みます、


昨年の傑作映画「爆弾」に続いて取調室が主戦場になる映画です、展開にはそれなりに緊張感がありますが、物語の核心はなんとなく中盤でネタバレしてしまいます、あとはお馴染みキントリ班のチームワークを観て楽しむしかないかな、災害と総理の犯罪、ちょっと食い合わせが悪かったかもしれませんが、ま、正月気分で楽しむのも悪くないかな^^)


 ◆(自宅で鑑賞)「教場 Reunion」

(★★★!☆)(2026年日本)

2026年新作前後編作の前編(本作)は配信で公開、後編は劇場公開という仕組み


01教場
警察学校の風間、入校してきた警察官志望の若者たちの適性を見極め、容赦なく退校させる鬼教官、些細な嘘や挙動から生徒たちが隠している秘密を次々と見破っていく、風間の眼鏡にかなう者だけが警察官になれるのだ、そんな風間の周辺で不穏な動きが沸き起こって来る・・・

これまたTVドラマシリーズの映画化、ドラマは全く見たことがありませんが、まずはこの一編からスタートしてもおおよその事は推測がつきます、風間教官はたしかに観察眼が優れており、生徒たちに警察官の適性があるかどうかをとことん突き詰めていきます、


なかなか良く出来たエピソードがいくつかありますが、まあちょっと行き過ぎ感もある滑稽なまでの軍隊式教育、ま、逆にこれくらい厳しくないと良き警察官は生まれない、というプロパガンダなのか?

 
風間は事件捜査中に片目を失明しているという設定なので、ずっと薄いサングラスを掛けています、だからか?キムタク主演映画の中では、もっともキムタクらしくないキャラクターが出来上がっており、最後まで観ることが出来ました、良い意味で役作りが出来ていた、ということであります、


さて、
後編「教場 Requiem」は来る2月20日公開予定です、本作はこの後編への中継ぎ、本作終盤にはなにやら不穏な動きがあり、警察学校OB達も登場します、劇場で観るかな?どうだろう・・・



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2026年01月05日

年末年始は3本、「シャドウズ エッジ」「サムシングエクストラ!」「ベノム ラストダンス」

あけましておめでとうございます、今年もご愛読をお願いいたします

〇(スクリーンで鑑賞)「シャドウズ・エッジ」
(★★★★☆)(2025年香港・中国合作)
(原題:捕風追影、英題: The Shadow's Edge)
マカオで発生したハイテク強奪事件、それを追うのは引退したベテランアナログ刑事

01シャドウズ

謎の集団による強奪事件が発生、ハイテク情報システムとAIを駆使して、いち早く対応したマカオ警察のエリート部隊だったが、周到な準備をしていた犯人たちに見事に逃げ切られてしまう、警察のハイテク情報システムを上回る犯行グループのデジタルスキルと高い身体能力、面目を失った警察上層部がこの窮地を乗り越えるために指名したのは、すでに引退したひとりのアナログ刑事だった・・・



ジャッキー・チェン主演、香港・中国合作のクライムアクションムービー、展開もアイデアも格闘アクションもスピーディでキレッキレ、70歳を越えたジャッキーですが心配ご無用!映画も楽しさを存分に味わえます、

強奪グループはファミリー、姿を消していた伝説の悪党とその息子たち、一糸乱れぬチームワークで警察を出し抜きます、監視カメラを潜り抜けるハイテクと小気味よい変装マジックというローテクが新鮮、最初の20分ほどの強奪逃走シーンだけでも充分に元が取れます、

それに対抗するのがジャッキー演じる引退した名刑事ホワン、ホワンが監視カメラの映像から素早く犯行グループのメンバーを特定したことで、現役刑事たちもホワンを信頼、一緒に動くことになり、昔ながらの張り込み追跡捜査が始まります、チームにはかつてホワンのミスで殉職した刑事の娘ホーもいます、男社会の中で奮闘するホーはホワンに反抗しますが・・・

新着想の強奪~変装逃走シーン、緻密な追跡捜査、派手な銃撃戦と果てしない格闘戦、そしてジャッキー面目躍如のカンフーアクションと観どころてんこ盛り、少し??な中盤の強引な展開(犯人グループの家族騒動^^)もありますが、韓国映画ばりの執拗な展開にスクリーンに釘付けの141分です、観て損はなし、


(★★★!☆)(2024年フランス)(原題:Un p'tit truc en plus)
間抜けな宝石泥棒が逃走中に紛れ込んだのは、障がい者施設のサマーキャンプバス

01サムシング

宝石強奪に成功したパウロとその父親だったが、逃走用の車が駐車違反でレッカー移動、その隣に泊まっていたのは障がい者施設のバス、まさにサマーキャンプへ出発しようとしていた、追い詰められた泥棒親子はそのバスに強引に乗り込む、パウロは障がい者のふりをし、支援ボランティを欺き、奇妙なサマーキャンプが始まるが・・・



2024年フランスで大ヒットしたハートフルコメディです、間抜けな泥棒親子は成り行きで障がい者たちとサマーキャンプに参加することになりますが、機を見て逃走するつもり、ところが人の良い支援ボランティアのアリスはパウロを障がい者と勘違い、2人は障がい者と同じキャンプ生活を送る事になります、一刻も早く姿を消したい父親、キャンプ参加者たちとまともに向き合いませんが、共同生活をしているうちに泥棒親子の心にも変化の兆しが・・・

フランスの有名人気コメディアンが監督・脚本・主演、実際に障がいのある11人がアマチュア俳優として出演しています、いろんなトラブルを抱えている健常者よりも、障がい者たちの心根の方がまっすぐ、知らず知らずに障がい者たちに救われていく泥棒親子、

これまでも実際の障がい者をキャストした映画が他にもあります、「だれもが愛しいチャンピオン」(2018年スペイン)も良作、邦画ではこのレベルの映画はまだ作られていないかもしれません(観てないだけかも、あったら教えてくださいませ)

原題は“少し足されたもの”みたいなニュアンスかな、「サムシング・エクストラ」=“特別ななにか”はなかなか上手な邦題です、ぜひの鑑賞を、


(★★★!☆)(2024年米国)(原題:Venom: The Last Dance)
シリーズ最新作、宇宙を支配しようとする邪神に狙われたエディとヴェノム

01ベノムラストダンス

地球外生命体シンビオートのヴェノムに寄生されたエディ、悪人を食べてしまうヴェノムだが、エディとは奇妙な友情で結ばれている、宇宙の果てに幽閉されている邪神ヌルはヴェノムが持っている“開放の鍵”を奪うために配下のエイリアンを地球に送り込む、米国政府からも追われているエディとヴェノムだが、そこにエイリアンが現れ三つ巴の戦いが始まる・・・



シリーズ3作目の最新作です、凶悪なエイリアン ヴェノムですが善人には危害を加えない、食べるのは悪人だけ!?という設定、政府は侵略者としてヴェノムを抹殺しようとしていますが、テディ博士はシンビオートは友好的な種族ではないかと研究中、

前半は必死に逃げるエディとヴェノムがコメディタッチで描かれます、そこにシンビオートハンターのエイリアンが現れたことでシリアスな対決モードに、研究施設には捕らえられた多数のシンビオートがいるのですが、研究所が破壊されたことから彼らも解放され、闘いに参戦します、邪神ヌルの復活は防げるのか?

マーベルコミックから生まれたスパイダーマンの宿敵が主役のアクションコメディ、見た目は奇怪ですは心根が優しい、と言うところは新味があって楽しめます、休日のお気楽鑑賞にピッタリ、オマケで★3つ半^^)




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2025年12月29日

先週も4本、「佐藤さんと佐藤さん」「星と月は天の穴」「悪魔祓い株式会社」「新解釈・幕末伝」

〇(スクリーンで鑑賞)「佐藤さんと佐藤さん」
(★★★★☆)(2025年日本)
相思相愛の佐藤姓のふたり、交際し、結婚し、そして出産、しかし、ちょっとした運命のいたずらが・・・

12佐藤さんと

大学の同級生の佐藤サチと佐藤タモツ、活発なサチ、真面目なタモツ、社会人になり同棲しながらタモツは司法試験合格を目指しているが5年連続失敗、そんなタモツを励まそうとサチも司法試験の勉強を一緒にすることに、そして2人で受験した司法試験、なんとサチだけが合格してしまう、出産を経てサチは弁護士になり、タモツは家事をこなし、子どもの世話をしながら司法試験合格を目指すが・・・



サチとタモツ、2人ともとても良き人間、互いを尊重しながら暮らす姿は理想的に観えます、
が、サチが司法試験に合格したことで2人の関係に微妙なひずみが生まれます、法律事務所で活躍するサチを横目に、タモツは次第に自信を無くし、自分のアイデンティティを失っていきます、ちょっとしたことで衝突するようになり、離れていく2人の心・・・

皮肉な物語です、女性が活躍することでこじれてしまう夫婦関係、サチが快活で明るい性格だけに、真面目なタモツは苦しかったのかもしれません、それでもタモツはついに司法試験に合格、晴れて順風満帆の生活が始まる事になるのですが・・・

主演の2人、共に素晴らしいです、とくに岸井ゆきのはアタリ役、大きな事件は起こりませんが、揺れ動く心の機微に集中できるとても上質な映画、ぜひ鑑賞を、


〇(スクリーンで鑑賞)「星と月は天の穴」
(★★★★☆)(2025年日本)
吉行淳之介の同名小説を映画化、女性を愛することに臆病な小説家の切なく滑稽な情事

12星と月は02

1969年、妻と離婚、独り身で40代を迎えた小説家の矢添、離婚とあるコンプレックスから女性と関係を持つことに臆病になり、一人で暮らしている、そんな自分の生き様を小説にしてみようとする矢添、娼館の千枝子のもとに定期的に通いながら、それ以上深い関係になることを躊躇している、ある日、偶然知り合った大学生の紀子と関係を持つ、紀子は矢添の心の内を見透かすように、執拗に関係を迫って来るが・・・



この映画には3人の小説家がいます、原作者の吉行淳之介、映画の主人公である矢添、そして劇中で書かれる小説の登場人物A氏、もちろんこの3人とも同一人物であることが前提の私小説の映画化です、

劇中で矢添が書く小説で、A氏はバーの女B子と精神だけの関係性が成立するかどうか試してみます、『男女の間に友情は存在するのか?』、今では明白なこの命題も、昭和の文豪(吉行)にとっては厄介な問題だったようです、半世紀前の難題、昭和の空気感の中で苦悩する作家を観てみるのも良いのではないでしょうか、

50年前に乱読した吉行淳之介、とくに彼のエッセイには大きな影響を受けました、今読むと滑稽に感じる事も多いと思いますが、ぜひ読んでみてください、人生や男と女の機微がたくさん書かれています、

紀子役の咲耶の体当たり演技がスクリーンを引き締めています、映画の方も鑑賞してみては?56年前の男の物語ですが・・・


〇(スクリーンで鑑賞)「悪魔祓い株式会社」
(★★★☆☆)(2025年韓国)(原題:Holy Night: Demon Hunters)
マ・ドンソクが拳で悪魔を叩きのめす!?拳+エクソシストのアクション活劇

12悪魔払い

ソウル市内で不可解な事件が連続して発生、悪魔崇拝組織の影がちらつく中、悪魔祓いを専門にしているバウに、悪魔が乗り移った娘を救ってほしいとの依頼が舞い込む、エクソシストのシャロンと共に娘が入院中の病院に乗り込むが、この悪魔は予想以上の大物でバウもシャロンも苦戦、母子の住む豪邸に秘密があると睨んだバウは娘を家に連れて行く・・・



鉄拳がウリのマ・ドンソクが悪魔と闘う?ま、それはそれなりに理屈が用意されているのですが、基本はいつもの彼と同じ、拳で次々と悪魔の手下(まるでショッカー^^)を倒していきます、しかし、ラスボスとの闘いはシャロンがメイン、このパートがどうしても旧来の悪魔祓い映画と変らないので新味無し、

92分と短いので、休日ののんびり鑑賞で楽しむのが良いと思います、


〇(スクリーンで鑑賞)「新解釈・幕末伝」
(★!☆☆☆)(2025年日本)
龍馬、隆盛はホントはこんな人物だったんじゃないかな~、の思いつきだけの映画

12新解釈幕末

ある歴史学者が、坂本龍馬、西郷隆盛、桂小五郎など幕末に活躍した歴史上の人物の真の姿は「ホントはこうだったんじゃないか?」という体裁で、いくつかの歴史の転換点を描いていく、



まず、全体を流れる物語はありません、坂本龍馬を軸に黒船来航、京都新選組、薩長同盟、船中八策など、誰もが知っている史実をコント仕立てで笑い飛ばすという内容、

サブスクでの視聴さえ推奨できない陳腐な映画でした、ムロツヨシ、佐藤二朗という名優を迎えながらこの出来栄え、涙さえ出ません、シリーズ前作「新解釈・三国志」も嫌な予感がしたので観ませんでした、が、今回はうっかり鑑賞、残念、

観なくて大丈夫です、怖いもの観たさなら、どうぞ・・・





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2025年12月22日

先週も4本、「プラハの春」「ライド ライク ア ガール」「ミケランジェロプロジェクト」「ザ・エクスチェンジ」

(★★★★☆)(2024年チェコ・スロバキア合作)(原題:Vlny)
プラハの春前夜、報道弾圧に抵抗したチェコスロバキアのラジオ局員たちの奮戦記

12プラハの春

1967年のチェコスロバキア、政府による言論弾圧は日に日に強くなり、自由なラジオ放送が出来なくなりつつあった、国営ラジオ局の国際報道局長ヴァイナーはそれに抵抗、自らラジオで意見表明を繰り返し、当局から目を付けられる、そんな時、あらたに技術局員としてトマーシュが採用される、叔父の紹介で国営放送に就職したトマーシュだったが、叔父からは局内の情勢を探るよう指示される・・・



『プラハの春』以前の国営放送は、政府の検閲を受け、指定された原稿しか読めない状況、危機感を募らせるヴァイナー以下の局員は、日々の放送で出来るだけの抵抗をしています、しかし、共産党幹部ドゥプチェクが突如民主化推進を表明、さらに、ヴァイナーは大統領の不正の証拠を掴み、その報道により見事に大統領を退陣に追い込み、民主化運動を守ることに成功します、これが『プラハの春』です、

が・・・翌1968年8月に、ソ連軍指揮下のワルシャワ条約機構軍がチェコスロバキアになだれ込み占領、民主化運動弾圧を開始します、『不屈の報道』はこの時の放送を指しています、ソ連軍が放送局内に入ってくるまで、ラジオを通じて国民に冷静な対応と不屈の戦いを呼びかけ続けますが、チェコスロバキアは再び暗黒の時代を迎えることになります、、、

先達たちが勝ち取って来た『報道の自由』『言論の自由』が如何に脆いものであるかを痛感、『報道の自由』『言論の自由』の尊さを身近に感じることが出来る1作、ぜひ鑑賞してください、


(★★★!☆)(2019年オーストラリア)(原題:Ride Like a Girl)
オーストラリア最高峰のレースを制した実在の女性騎手の物語

12ライドライク

ペイン家の10人兄弟姉妹の末っ子として生まれたミシェル、幼い頃に母親を亡くし、競馬馬調教師の父親に育てられた、小さい頃から騎手になるのが夢だったミシェル、父親の元で学びながら成長、一刻も早くレースで乗りたいミッシェルに、父親はもう少し我慢して学ぶように説得する、が、ミシェルは家を飛び出し、馬主や調教師に自らを売り込む、しかし騎乗チャンスはなかなか訪れない、、、



オーストラリア最高峰のレース「メルボルンカップ」を女性騎手として初めて制したミシェル・ペインの半生記です、10人兄弟姉妹のうち8人が競馬騎手になったという一家、末っ子のミシェルは快活で勝気、家を出て単身騎手の道をまっしぐらに走りますが、新人女性騎手に騎乗のチャンスはなかなか巡ってきません、

すぐ上の兄は自閉症、でも彼は馬の気持ちが良く分かるという特殊な能力を持っており、調教師の元で働くことになります、この兄との2人3脚でミシェルも少しずつ騎手としての実績を積み上げていきますが、強気の騎乗が問題になり、さらにギリギリの競り合いの中、ミシェルは落馬、生死の狭間を彷徨よう事になります・・・

父と娘、兄と妹、10人の兄弟姉妹、競馬映画というより家族の物語の色合いが強いですが、実際のレース動画が上手くはめ込まれているレースシーンは迫力があり楽しめます、最後のレースは手に汗を握りますよ、がんばれ!ミシェル!


(★★★!☆)(2025年ノルウェイ)(原題:The Monuments Men)
WWⅡ末期、ナチスによる一級美術品略奪を防ぐために美術専門家が前線へ赴く

12ミケランジェロ

第2次世界大戦末期のヨーロッパ西部戦線、ナチスはヒトラーの命によりヨーロッパ各国から高価な美術品を略奪していた、もしこれらが失われれば美術的・歴史的価値の損失は計り知れない、事の重大さを大統領に訴えた美術館館長のフランクは、7人の美術専門家による「美術品救出チーム」を編成、戦いの最前線に赴きナチスの美術品略奪と破壊を食い止めるべく奮闘するが・・・



ヒトラーは美術的素養に恵まれていたようですが、美術大学入試に失敗、その反動か?『総統美術館』なる施設を建設、そこに所蔵する一級美術品を各国から略奪・収集していました、さらに戦況が悪化すると次々に貴重な美術品を破壊して撤退、失われた美術品は膨大な量に及んでいます、

この「一級美術品の絶滅危機」ともいうべき事態に対応するために選ばれた7人の美術専門家、ひたすら美術品を救うために危険を顧みず戦場を駆け巡ります、80年前にこういう価値観を持っていた米国、やはり偉大な国だったと感銘を受けます、

製作・監督・脚本を主演のジョージ・クルーニーが担当、民主党支持者としても有名な彼ですが、映画制作でもその良心的な意気込みを存分に発揮しています、評価は決して高くない地味な作品ですが、ワタシは好きです、ぜひ観て下さい、キャストも豪華ですよ、


(★★★!☆)(2022年ウクライナ)(原題:Obmin)
捕虜になった息子を救出するために敵地へ乗り込む父親の物語、ウクライナ制作の映画

12エクスチェンジ

2014年、ロシアによるウクライナ侵攻時、ウクライナでは分離推進派とウクライナ政府の戦いが勃発、コスチャは政府軍志願兵として戦闘に参加していたが捕虜になってしまう、分離推進派の親子はコスチャの父親が外科医と知り、身代金を要求、外科医オレクサンドルは軍の支援を受け身代金受け渡しに臨むが、手違いにより銃撃戦が発生、分離推進派の息子が瀕死の重傷を負う、オレクサンドラは敵兵とはいえ瀕死の若者を見捨てられず、緊急手術を施すのだが・・・



まず、この戦争の背景を簡単に理解する必要があります、直前にロシアがクリミア半島を一方的に併合、さらにウクライナ東部の親ロシア派が多く住む地域の分離独立を図り、これにウクライナ政府が対抗して起こったのがドンバス戦争です、ロシアの後ろ盾があるとはいえ、戦っているのは両軍ともウクライナ国民、いわば内戦状態だった訳です、劇中でもロシア語とウクライナ語が交錯、微妙な当時の関係が表現されています、

で、物語は政府軍と分離推進派の2組の親子の物語として転がっていきます、瀕死の息子を助けるには医薬品が必要になり、2人の父親はお互いの立場を乗り越え、2人の若者を危機から救う事で合意、分離推進派の拠点に忍び込み薬を盗み、コスチャを救い出しますが、、、

敵対する2人の父親が協力するというレトリックが良く出来ていると思いました、評価は高くないですが、この状況でのウクライナ映画、観る価値はあると思います、

今も続くロシアのウクライナ侵攻、クリミア半島併合から数えるともう10年以上、両国の関係は一時鎮静化していたのに、2022年2月のロシアの首都キーウ奇襲作戦が失敗、戦闘は長期化しています、どんな理由・利益があるにせよ、戦争になれば苦しむのは国民、一刻も早い終結を望みます、




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2025年12月15日

先週は4本、「Ryuichi Sakamoto: Diaries」「ズートピア2」「トロール2」「Be Cool」

〇(スクリーンで鑑賞)「Ryuichi Sakamoto: Diaries」
(★★★★☆)(2025年日本)
2023年3月に他界した坂本龍一の、最期の3年余りを映し出したドキュメンタリー

12坂本龍一

2020年に肝臓癌を発症、翌年には肺に転移、それでも積極的に音楽活動を継続し、最期を迎えた坂本龍一を撮り続けたドキュメンタリー映画、徐々に弱り、衰弱していく姿は壮絶、他界する3日前までカメラに向かっている姿に圧倒されます、



坂本自身が書き残した短いメモ
(日記)を軸に、彼の心の動きを追って行きます、2011年の東日本大震災以降続けて来た「東北ユースオーケストラ」の活動や、ロシアのウクライナ侵攻を嘆くメッセージ、アーティストとしても“人”としても大きな心を持った方だったのだと再確認、それでも死に対する恐怖や現実感の喪失など、弱音も吐く教授もまたいたことも事実、

死に向かっていくのが人生、自分自身の死に関しても考えるきっかけになると思います、ぜひ観てください、


〇(スクリーンで鑑賞)「ズートピア2」
(★★★!☆)(2025年日本)( 原題:Zootopia 2)
警察官になったウサギのジュディと、キツネのニックがズートピアを救う大活躍

12ズートピア2

あらゆる動物が平和に暮らすズートピア、前作の活躍で晴れて警察官になったジュディとニック、捜査中にズートピアにはいないはずの爬虫類の“蛇”を見かけたジュディは勝手に動き署長からお目玉を食らう、しかし、蛇のゲイリーはガラ会場に現れ、ズートピア創設者のリンクスリーからある手帳を盗んで逃走、追うジュディとニックだが、追跡中にジュディはズートピア創設時の陰謀と蛇の秘密を知る・・・



シリーズ2作目、理想の街ズートピアですが、爬虫類はいません、そしてやはり・・・ワルモノはいます、いないはずの爬虫類の蛇・ゲイリーはズートピア創設時の不正と、それが原因で虐げられている爬虫類の名誉を回復しようと奮闘しています、ジュディとニックも真実に気付きますが、リンクスリーの指令を受けた警察から追われることになります、

1作目はアカデミー長編アニメーション映画賞を受賞、“すべての動物が平和に暮らす”という物語は、そのまま、現在の人間社会への警鐘でもあります、ディズニーの良心、

字幕版で鑑賞しましたが、洒落た会話が飛び交う映画なので、吹き替え版のほうが分かりやすくて楽しいかもしれません、ちなみに日本語版はジュディ=上戸彩、ニック=森川智之、ゲイリー=下野紘、結構大人向きのディズニー作品です、


◆(自宅で鑑賞)「トロール2」
(★★★!☆)(2025年ノルウェイ)(原題:Troll2)
伝説の巨人トロールが対策チームを打ち破って街に迫る、ノルウェイ発の特撮怪獣映画

12トロール2

3年前、突如現れた伝説の巨人トロールを退治した科学者ノラ、盟友アンドレアスから呼び出され山中の秘密施設に行くと、そこには巨大なトロールが眠っていた、しかしノラが近づくとトロールは覚醒、施設を破壊して街へ向かう、トロール対策チームは新兵器で迎え撃とうとするが失敗、ノラはトロールが向かう街で撃退の秘策を練るが・・・



ノルウェイの神話をもとにした特撮怪獣映画です、トロールは岩で出来た子守歌にも出て来るようなノルウェイでは有名な伝説の巨人のようです、物語後半ではトロールが暴れ回る原因として、ノルウェイのキリスト教化
(8世紀~12世紀)が挙げられています、キリスト教の勢力拡大により生まれた伝説の巨人なのかもしれません、

歴史の中で葬られていった伝説の巨人、この設定は日本の特撮怪獣映画へのオマージュのように見えます、雪の山中を歩くトロールは初期のゴジラ映画のショットとそっくり、劇中ではトロール同士の対決もありますが、これは「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」(東宝:1966年)を強く意識していると感じました、

一般の評価は低いようですが、ワタシは結構楽しめました、特撮怪獣映画ファンならきっと楽しめます^^)


◆(自宅で鑑賞)「Be Cool」
(★★★!☆)(2005年米国)(原題:Be Cool)
ハリウッド音楽業界に渦巻く欲望と陰謀、その中を泳ぎ切る男の物語

12ビクール02

元闇金業者のチリはハリウッドで映画製作に成功、音楽プロデューサーとカフェで打合せをしていると、いきなり現れたロシアンマフィアに銃撃される、そのプロデューサーが推していた歌手リンダの才能を見抜いたチリは、彼女を売り出すことにするが、元の所属事務所の社長、金にまみれた音楽プロデューサー、ロシアンマフィアなどが入り乱れる利権争うに巻き込まれていく・・・



「パルプフィクション」(1994年)のJ・トラボルタ、ユマ・サーマンが再び共演したのですが、公開当時はあまり評判は良くなかったようです、が、これまたワタシは結構楽しめました、複雑に絡み合う利害関係と抗争を上手に転がして、はい!一丁上がり!!と、まとめ上げた感じの1作です、

チリはやり手の映画プロデューサー、元闇金という経歴、海千山千のハリウッド芸能界を達者な話術と機転で切り抜けていきます、周りには利益のためなら殺人も厭わない物騒なメンバーが揃っていますが、チリはまったく意に介せず、リンダの売り出しに奔走します、そこに絡む業界人たち、様々な思惑と策略が飛び交いますが、チリの明晰な機転が一歩リード、

冒頭に殺人があり、その後もタイトロープな場面が続きますが、死人は最小限、ハッピーエンド?らしい結末も納得、“エアロ・スミス”も本人役で出演と豪華な企画です、サブスクで鑑賞できます、休日ののんびり鑑賞にどうぞ、





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2025年12月08日

先週は3本、「ナイトフラワー」「TOKYOタクシー」「WEAPONS」

〇(スクリーンで鑑賞)「ナイトフラワー」
(★★★★☆)(2025年日本)
2人の子どもを育てるために堕ちていく母親と親友の友情と闘いの物語

11ナイトフラワー

男に逃げられ借金を抱えながら2人の娘を育てている夏希、パートとアルバイトを掛け持ちしながら懸命に働くが追い付かない、ある日、合成麻薬密売の現場を目撃、トラブルから
偶然手元に転がり込んできた合成麻薬を売って稼ぐ夏希、しかし、密売組織の目に留まり痛めつけられる、路上に転がっていた夏希を助けたのは、格闘技で必死にのし上がろうとしている多摩恵だった、2人は力を合わせて生きていく約束をする・・・



「ミッドナイトスワン」に続く内田監督の“夜シリーズ第2弾”、全編緊張感に溢れた作品は観応えがあります、

生活費が足りない夏希、それでも娘には無料のバイオリン教室に通わせています、なんとか娘たちを立派に育て上げたい一心、組織に痛めつけられた夏希を助けた多摩恵も、売春で生計を立てながら、格闘技で世に出たいと必死です、しかし、後が無くなった2人は売人になることを決意、麻薬密売組織に乗り込み、売り子にしてほしいと懇願します、母親の気迫に押されたボスがこれを容認、2人の麻薬密売生活が始まります、順調に動き始めたかのようにみえた2人の生活ですが、常連客の女子学生が死亡したことから、警察の捜査が始まります、そして死亡した女子学生の母親も復讐を企て・・・

北川景子が関西弁でまくしたて、怒鳴り、わめき、泣きじゃくります、まさに熱演、観たことが無い新しい一面を見せて来れました、ダブル主演の森田望智も素晴らしいです、リングでの格闘戦も迫力十分、これまた俳優としてのスケールの大きさを感じさせる熱演、

ぜひスクリーンで観てください、お勧めです、


〇(スクリーンで鑑賞)「TOKYOタクシー」
(★★★!☆)(2025年日本)
乗客の老婦人とタクシー運転手の心温まるヒューマンドラマ、山田洋二監督作品

11tokyoタクシー

個人タクシーの運転手浩二、一人娘が私立高校に進むことになり金策に頭を痛めている、知り合いから長距離の予約紹介が入る、予約したのは85歳のすみれ、家を処分し葉山の高級介護施設に入居するための引越しだった、葉山に向かおうとすると、すみれは思い出の場所を巡って行きたいと言い出す、気乗りしない浩二だったが、すみれの要望とおり、思い出の場所巡りに付き合う事にする、その道中、すみれは自身の数奇な人生を語り始める・・・



良作「パリタクシー」
(2022年フランス)のリメイク作品ですが、それと共に、山田洋二監督から倍賞千恵子さんへオマージュを贈った作品です、

金策に困っていた浩二、85歳のすみれとの会話を楽しむ余裕はありません、しかし、すみれが生まれ育った街を巡り、戦争体験や恋人との想い出を聞くうちに徐々に心がほぐれていきます、一緒にランチを摂り2人の距離が縮まると、すみれはポツポツと自身の人生の暗部を語り始めます、それは驚きの人生でした、刑務所に服役もしていたことがあるすみれの悲壮な人生に涙する浩二、しかし、葉山の施設に到着すれば2人の物語もそこまで、悲しむすみれに浩二は『もう一度会いに来る』と約束しますが、それは叶いませんでした・・・

若き日のすみれを蒼井優が演じます、他にも山田組の俳優が多数出演、山田監督にとっても節目の1作なのかもしれません、ただ、浩二役のキムタクが、やはり浩二ではなくキムタクにしか見えないのが残念、それでもしっかりとエンディングまでまとめ上げたのは立派、しっかり最後まで鑑賞しました、


〇(スクリーンで鑑賞)「WEAPONS ウェポンズ」
(★★★!☆)(2025年米国)(原題:Weapons)
ある夜、同じクラスの生徒17人が同時に姿を消した!真相を追う教師と父親に襲いかかる恐怖

11ウェポンズ

静かな郊外の高級住宅地、ある夜中の同時刻に同じクラスの17人の小学生が家から飛び出し姿を消す、クラスではたった一人アレックスだけが登校してきた、雲をつかむような事件に警察の捜査は進まない、学校の保護者会では担任教師のジャスティンに疑惑の目が向けられ、ジャスティンは嫌がらせを受け酒浸りの日々を送る、行方不明になった生徒の父親アーチャーはジャスティンの周辺を探り始めるが、事件は意外な方向に展開、ジャスティンは命を狙われ、アーチャーに助けられる・・・



超常現象を描くサスペンス・スリラーというところでしょうか、ホラー要素も少しありますが、本筋は事件解決に向かって行く教師と父親のリアルなサスペンスです、しかし、やはり17人が同時に姿を消した理由となると、それはもうリアルなお話では解決できません、中盤までのジャスティンの周辺で起こる騒動がシリアスでリアルだっただけに、ネタバレしてからはちょっと緩んだ感じです、核心を書いてしまうと面白くないので、これくらいでご勘弁を、

タランティーノ作品を連想させる、序盤の『何人かの視点で事件の全容を描く』手法は、割りと効果を上げていたように感じます、それだけに核心が・・・惜しい!ラストは滑稽で怖くて悲しいです、


(おまけ)
「TOKYOタクシー」の原作「パリタクシー」の記事を掲載しておきます、★5つを付けていますね、自分でもビックリ^^)

【2023年4月の記事】
〇(スクリーンで鑑賞)「パリタクシー」
(★★★★★)(2022年フランス)(原題:Une belle course)
たまたま乗せた92歳女性とさえないタクシー運転手の一期一会のお話

12パリタクシー

激務だが儲けが上がらないパリのタクシー運転手シャルル、交通違反で免停まであと2点、兄とも反りが合わずストレスが溜まる毎日、この日乗せたのは92歳の女性マドレーヌ、彼女は目的地へ行く途中であれこれ我が儘な要求を突きつける、長距離客なので渋々付き合うシャルル、話好きのマドレーヌが自分の生涯を語り始めると、、、数奇で波瀾万丈の彼女の人生がシャルルの心を動かす、、、



久しぶりに劇場で観てヨカッタ!!と思える良心的な秀作です、

パリの反対側までタクシーで行く92歳のマドレーヌ、彼女自身の回想の形でファーストキスから始まり、出産、家庭内暴力、夫への反撃と、これまでの彼女の人生が語られます、渋々付き合っていたシャルルも徐々に彼女の話にのめり込んでいきます、お互いに敬意を払いながら楽しむタクシーでの小さな旅という感じ、悲惨な回想もありますが観ていて微笑ましい善人の2人、

ラストは想定内、それでも涙がこぼれてきます、あ~、2人の出会いがあってヨカッタ、原題は「素晴らしい旅」とか「素晴らしい軌跡」という感じでしょうか、

ぜひ劇場で鑑賞してください、




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