ぼくとパパ
2024年11月25日
先週も4本、「帰れない山」「ぼくとパパ、週末の約束」「レッドワン」「室井慎次 生き続ける者」
◆(自宅で鑑賞)「帰れない山」
(★★★★☆)(2022年イタリア・ベルギー・フランス合作)
(原題:Le otto montagne)
北イタリア、アルプスの麓でひと夏を過ごした少年2人の人生を描く
都会育ちのピエトロは母親と二人で夏休みをアルプスの麓の山村で過ごすことになる、そこで村でただ一人の少年ブルーノと知り合う、1日中叔父の仕事を手伝うブルーノ、対照的な2人だがすぐに意気投合、山野を駆け巡り一夏が終わる、それからふたりは夏毎に会い友情を深めていく、そして、もちろん別れの季節もやってくる・・・
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2022年カンヌ映画祭審査員賞受賞作品、
2022年カンヌ映画祭審査員賞受賞作品、
アルプスの麓を舞台に繰り広げられる少年2人の瑞々しい一夏は美しいの一言、青年になり、大人になっても二人の交流は続きます、ブルーノは山での仕事に打ち込みますが、ピエトロはいろんな仕事を転々とします、仕事がうまく行かなかったり、放浪に出たり、恋人が出来たりと、大きな事件は起こりませんが、淡々と・・・ではなく、人生の節目節目を簡潔に端的に描きながら、ふたりの関係を追っていきます、
原題は『8つの山』という意味、劇中で語られるネパールの言い伝えです、世界で一番高い山が中心にあり、その周りに8つの様々な山がある、“中心のもっとも高い山に登ったもの”と“周りの様々な8つの山を登ったもの”のどちらが多くの事を学んだか?という教訓のようです、山の仕事に打ち込み頂を極めた人ブルーノと、良くも悪くも様々な経験をしてきたピエトロ、どちらが良い人生だったか?という比較ではありません、それぞれの人生の重さと愛しさを噛みしめるような良作です、ぜひの鑑賞を、
〇(スクリーンで鑑賞) 「ぼくとパパ、週末の約束」
(★★★!☆)(2023年ドイツ)(原題:Wochenendrebellen)
自閉症の少年が推しのサッカーチームを見つけるためにドイツの全スタジアムを巡ることに
アスペルガー症候群のジェイソン、独自のルーティーンにこだわり、それが破られると我慢できないので、周りの人を困らせてしまう事になる、学校でも騒ぎを起こし支援学校への転校を勧められる、さらに父親が約束を破ったため親子関係は最悪に、そんな時、学校で推しのサッカーチームを訊かれたジェイソンはドイツの1~3部リーグまでの全チームのホームゲームを観戦して推しチームを決めることにする、父親は仕事を犠牲にしてもジェイソンと付き合う事にする、
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ジェイソンは大きな音や動きに敏感で、ルーティーンが破られたときの反応は相当過激です、他人との付き合いが下手に見えるアスペルガー症候群に理解が無かった頃は生きていくのが大変だったろうなと思わずにはいられません、両親も最大の愛情をもってジェイソンと向き合いますが、時に限界を超えることもあります、旅先での度重なるトラブル、いたたまれない気分になります、
ジェイソンは大きな音や動きに敏感で、ルーティーンが破られたときの反応は相当過激です、他人との付き合いが下手に見えるアスペルガー症候群に理解が無かった頃は生きていくのが大変だったろうなと思わずにはいられません、両親も最大の愛情をもってジェイソンと向き合いますが、時に限界を超えることもあります、旅先での度重なるトラブル、いたたまれない気分になります、
ジェイソンの推しチームは?意外なチームで決まるかにみえたのですが、そこはジェイソン、一切の妥協を許しません^^)
事実を下敷きにした物語で、2人の推しチーム探しは今も続いているそうです、楽しきかな、妥協しない終わりなきジェイソンの旅^^)
〇(スクリーンで鑑賞)「レッド・ワン」
(★★★!☆)(2024年米国)(原題:Red One)
サンタクロースは実在していた!?そのサンタクロースが誘拐されるというアクションコメディ
クリスマスイブの日、サンタイベントに参加していたレッド、実は本物のサンタクロース!?彼の存在が確認されてからは、各国共同の秘密組織がレッドを護り、クリスマスのプレゼントを世界中の子どもに届けていた、が、ある日レッドが秘密基地から誘拐されてしまう、クリスマスまであと1日、警護官のカラムはレッド救出のために世界を駆け巡ることになる、
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恒例クリスマスシーズンムービーですが、これはちょっと毛色の変わったアクションコメディ、カラムは秘密基地の位置情報をハッキングした賞金稼ぎと手を組み、誘拐犯を追跡します、レッドを誘拐したのは古来よりサンタと張り合っている魔女、いろんな魔法で2人の前に立ちはだかります、カラムも『数百年レッドの警護を担当している』というので、どうもヒトではなさそうですが、戦い方はいつものドウェイン・ジョンソンです^^)
恒例クリスマスシーズンムービーですが、これはちょっと毛色の変わったアクションコメディ、カラムは秘密基地の位置情報をハッキングした賞金稼ぎと手を組み、誘拐犯を追跡します、レッドを誘拐したのは古来よりサンタと張り合っている魔女、いろんな魔法で2人の前に立ちはだかります、カラムも『数百年レッドの警護を担当している』というので、どうもヒトではなさそうですが、戦い方はいつものドウェイン・ジョンソンです^^)
魔法で現れた雪だるま怪人が面白いです、熱で溶かしても復活するのでなかなか手強いですが、その弱点が面白かったです、大人が観るクリスマス映画、というところかな、
〇(スクリーンで鑑賞) 「室井慎次 生き続ける者」
(★★★☆☆)(2024年日本)
2部作完結編、室井の周りで起こった様々な出来事が一点に収束した時・・・
元警視庁幹部の室井慎次の周りで相次ぐ不穏な出来事、養子の父親は出所し、殺人鬼の娘の挙動も不審、地中から見つかった他殺死体の犯人も追い詰められ、村の住人との軋轢も絶えない、村の若者との争いもエスカレートしていく、そしてついに事件が暴発、意外な結末が訪れる、、、
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2部作の完結編、1部「敗れざる者」で撒かれまくった“不安定”な伏線がどう回収されるのか?が焦点だったでしょう、そういう意味ではちょっと肩透かしを食らったような印象があるかもしれません、もっとアクションを期待した向きもあると思います(ワタシの感想)、が、期待したような派手な展開は無く、なにやら小さくまとまってしまった感もあります、
でも、最後のいくつかのエピソードは泣けました、とくに村民との軋轢・抗争の落としどころと映画的レトリックが上手でした、ここだけを観せるために撒きまくった不安定感満載の伏線だったのかもしれません、
2部作の完結編、1部「敗れざる者」で撒かれまくった“不安定”な伏線がどう回収されるのか?が焦点だったでしょう、そういう意味ではちょっと肩透かしを食らったような印象があるかもしれません、もっとアクションを期待した向きもあると思います(ワタシの感想)、が、期待したような派手な展開は無く、なにやら小さくまとまってしまった感もあります、
でも、最後のいくつかのエピソードは泣けました、とくに村民との軋轢・抗争の落としどころと映画的レトリックが上手でした、ここだけを観せるために撒きまくった不安定感満載の伏線だったのかもしれません、
ま、1部を観たなら2部も鑑賞しましょう、そして、エンドタイトル終わりまでしっかり鑑賞してください、アイツが待っています、
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syougai1pon at 06:00|Permalink│Comments(0)