ダムマネー

2024年02月19日

先週は5本、「カラーパーブル」「ダムマネー」「ONODA」「アンダーワールド/ブラッドウォーズ」「アンダーワールド/覚醒」

〇(スクリーンで鑑賞)「カラーパープル」
(★★★★!)(2023年米国)(原題:The Color Purple)
20世紀初頭、女性の人権がまだ確立されていなかった時代の黒人女性の生き様

02カラーパープル

1909年米国テネシー州、セリーは望まぬ子供を出産、子供は父親に奪われ、自身も望まぬ男ミスターとの結婚を強いられます、妹のネティもまたミスターに襲われそうになり去っていきます、日常的な暴力と奴隷のような扱い、ひたすら耐えるだけのセリー、しかし、男と戦う気概を持つソフィアや歌手のシャグと出会い、少しづつ新しい世界を感じ、たくましく成長していきます、そしてある日、ついにミスターに反抗、シャグと共に家を飛び出します、



わずか120年程前の物語ですが、女性の人権が全く認められていない、歪んだ男社会の酷さを観て、スクリーンに釘付けになります、性的虐待、DV、人身売買もどきの結婚、そんなのは当たり前の時代、その男たちも白人から黒人差別を受けている訳で、差別されるから差別するという負の連鎖がここにもありました、そして、その逆境を跳ね返すのも女性自身、自身の才能を生かして自立したセリーに訪れる至福の瞬間とは、、、

ミュージカルですが、それを忘れるくらい物語部分の出来栄えがヨカッタと思います、1985年にスピルバーグが手掛けた前作「カラーパープル」より、明るく前向きで力強いと評判の今作、観後感がとても良いです、ぜひの鑑賞をお勧めします、

(参考)
1945年(昭和20年):女性の国政参政権は敗戦により実現
1947年:日本国憲法制定 男女平等 性差別の禁止
1975年:国際婦人年
1985年:男女雇用機会均等法
2015年:女性活躍推進法
2022年:ジェンダーギャップ指標 日本は146国中、116位(世界経済フォーラム)

(★★★!☆)(2023年米国)(原題:Dumb Money)
巨大資本に立ち向かった個人投資家たちの熱い物語、実話ベース

02ダムマネー

コロナ禍の2020年、一部の巨大資本投資家が牛耳るウォール街、街のゲームセンターを経営するゲームストップ(GS)社の株式を空売りする、株価を下げて倒産に追い込み利益を上げるという目論見だ、個人投資家のキースはGS社の株価は不当に過小評価されているとSNSで訴え、全財産を投じてGS社の株を買う、するとキースの熱意に共鳴した若者や小口個人投資家たちが次々とGS社株を買い始め、株価は高騰、一時的な現象だとさらに空売りを増やす巨大投資家とそれを買い続ける小口個人投資家の闘いへと発展、その結末は、、、



実話ベース、なぜこのような現象が起きたのか?キースの人となりが奇跡を生み出したのか?ハチマキをしてGS社株は絶対に売らない!と叫び続けるキース、それに自分の財産を投じて応じる個人投資家たちとの間に生まれた奇妙な連帯感、しかし、それだけでは到底巨大資本投資家に勝てそうにないと思えるのだが、事実は小説より奇なり、社会現象となってからも、株価がピークに達したと思える状況でも、小口個人投資家はキースを裏切らない、株式を売らない、株式を持ち続ける選択をする、

株式相場ですから、いつかは下落に転じる、それでも結果的には巨大資本投資家は辛酸を舐め、小口個人投資家が一財産を手にした?この騒ぎ、最終決算がどうなったのか?それはエンドロールで確認してください、

(★★★!☆)(2021年フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・日本合作)
(原題:Onoda, 10 000 nuits dans la jungle)
第2次世界大戦終結後も約30年にわたりフィリピン・ルバング島で戦い続けた小野田少尉の物語

02ONODA

1945年、陸軍中野学校で特殊訓練を受けた小野田少尉はフィリピンのルパング島に着任、戦況は絶望的だが、小野田は決して死んではならず、日本軍が戻ってくるまでゲリラ戦を展開するように教育されていた、山中に逃げ込んだ小野田の小隊だが、すぐに4人までに減少、しかし、ここから小野田は任務完遂のために、超人的な精神力とサバイバル術で30年という月日を生き抜いていく、、、



小野田が帰還したのは1974年3月、終戦から実に29年と7か月後である、1950年には最後の4人のうちの1人が投降、まだ3人がジャングルで活動していることが判明、小野田の家族が現地で投降を呼び掛け、劇中ではその呼びかけを小野田は聞いている、他にも入手したラジオで日本のニュースも聞いていたようだ、それでもたった独りになるまでさらに24年以上投降しなかった小野田を造った陸軍中野学校の教育力にも驚く、

帰還のきっかけとなった日本人青年とのエピソードも丁寧に描かれています、このパートも興味深い、抑えた演出で小野田の気持ちが徐々に帰還に傾くさまには息を飲みます、

小野田寛郎、2014年91歳で死去、哀悼、



(★★★!☆)(2016年米国)
吸血鬼族と狼男族の永年にわたる闘いを描くシリーズ第5作

02UWブラッド

新しいリーダーに率いられた狼男族(ライカン)に押され気味の吸血鬼族(ヴァンパイア)は、過去の因縁を超えて、最強の戦士セリーンを呼び戻す、和解に応じたセリーンは長老に忠誠を誓うが、族内の反乱で裏切られ北の同志を頼って逃げる、姿を消したセリーンの子供の血を求めるライカン族は北でセリーンを急襲、セリーンはついに死んでしまう、、、



なんとなく出てきたのでサブスクで鑑賞、時代は現代のようですが、世界観は中世、吸血鬼族と狼男族の闘い?混血?最強の戦士、何だこりゃ!!という感じですが、、、これが結構楽しめました、主人公のセリーンのアクションが観どころ、

シリーズ5作目という事ですが、前作までの要点もなんとなく再現してくれたりするのでいきなり観ても大丈夫です、92分という尺も飽きずに済みます、

で、ここから4作目⇒3作目と順番逆向きで視聴していくという暴挙に出ています、果たして、どんな事になるのか?乞うご期待、



(★★★!☆)(2012年米国)
吸血鬼族と狼男族の長年にわたる闘いを描くシリーズ第4作

02UW覚醒

吸血鬼族最強の処刑人セリーンは人類に捕まり12年間、バイオ企業の冷凍カプセルで眠っていた、この頃、人類はヴァンパイア・ライカン両族の粛清に成功、捕獲した娘の血による無敵化計画の研究が進んでいた、地下に潜った両族は混結の子供の血を求めて暗躍、目覚めたセリーンが脱走したことから、3者による市街戦が始まる、、、



う~ん、良く分からないですが、どうもセリーンと恋人の間に出来た子供がカギを握っており、第4作では娘もセリーンと共に強い能力を発揮します、作品ごとに舞台設定は変わるようで、今作は現代の大都市が舞台でした、人類の刑事も闘いに参加します、そして娘はセリーンと離れて姿を消し、第5作へと繋がっていきます、

セリーンのアクションは今作も面白く、88分はアッという間、両族が暴れまわる世界観にもだいぶ馴染んできました^^)

次は第3作を観ます、それはまた来週の記事で、




syougai1pon at 05:30|PermalinkComments(0)