ミドリムシの姫
2024年10月21日
先週は良作品5本、「シビルウォー」「本日公休」「ミドリムシの姫」「マイ インターン」「ティアーズ オブ ザ サン」
〇(スクリーンで鑑賞)「シビルウォー アメリカ最後の日」
(★★★★☆)(2024年米国)(原題:Civil War)
大統領の横暴により内戦状態に陥ったアメリカを報道カメラマンの視線で描く
大統領への不満からカリフォルニアとテキサスが合衆国を離脱、ワシントンDCのホワイトハウスを目指し進軍を続けている、報道カメラマンのリーと記者のジョエルも大統領のコメントを取るべくDCを目指す、新人カメラマンのジェシーとベテラン記者のサミーも同行、4人は治安を失い、米国人同士が対立する内戦の実態を目の当たりにする、民兵の民間人虐殺現場にも遭遇、命からがら生き延びる、そして、ついにDCの戦場に到着すると・・・
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予告編では戦闘ヘリが飛び交い、ロケットランチャーがホワイトハウスを破壊しますが、戦争アクション映画ではありません、派手な戦争アクションシーンはわずかです、邪心に満ちた予告編の見本、副題も不要、
予告編では戦闘ヘリが飛び交い、ロケットランチャーがホワイトハウスを破壊しますが、戦争アクション映画ではありません、派手な戦争アクションシーンはわずかです、邪心に満ちた予告編の見本、副題も不要、
物語の縦軸は新人報道カメラマンの苦悩と成長、新人カメラマンの目を通して内戦の惨状をヒタヒタと映し、民主主義のリーダーたるアメリカ合衆国が分裂!?というショッキングなテーマをリアルに描いています、
でも、この映画の本質は・・・劇中の大統領が如何に危険な人物であるかを暗示した民主党的映画です、映画冒頭ですでに内戦状態、なぜ内戦が勃発したかについての詳しい説明はありませんが、断片的な情報として、テキサスとカリフォルニアが合衆国を離脱、WF(west force=西部同盟)を結成、大統領殺害を目的にDCに進軍しています、大統領は3期目に入っているようです、米国大統領は基本2期が最長、この慣例を破ったようです、そして1年以上記者会見無し、これが記者魂を刺激しています、さらにFBIを解散させたという情報もあります、大統領犯罪を取り締まるFBIを解散させた3期目の大統領、それに反発した州が内戦を始めたという設定です、これってまさにトランプ元大統領が2期目に当選していたら・・・というシナリオのように見えます、
予告編でも出ている民兵?が怖いです、銃を突き付けられた状況での問答、
記者:『俺たちはアメリカ人だ』
民兵:『なるほど、で、お前はどんなアメリカ人だ?』
このあと、非白人系記者が殺害されます、
米国人同士の対立を煽るトランプに対する痛烈な皮肉です、大統領選挙前に公開されたのも相当恣意的だと思います、こういう視点で見ると、カメラマン成長物語も消し飛んでしまいますが、個人的には気に入りました、お勧めします、
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〇(スクリーンで鑑賞)「本日公休」
〇(スクリーンで鑑賞)「本日公休」
(★★★★☆)(2023年台湾)(原題:本日公休 Day Off)
街場で散髪屋を営む女店主とその家族、客たちの日常を描くハートフルムービー
台中で理髪店を営むアールイ、3人の子供を育て上げた今もバリバリと働いている、40年間、客の頭と髪の毛を見続けてきたアールイは、そこから人の人生さえも読み取ることが出来る、常連客はアールイの店が社交場である、ある日、常連客だった“先生”が病の床に臥せっていると聞き、店を休んで1人愛車で先生の家を目指すことにする・・・
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大きな事件は起きないタイプの物語、気丈な理髪店店主のアールイ、3人の子供はもう独立していますが、それぞれに問題を抱えてます、いつまでも子どもの事が心配なアールイ、近所の常連客もアールイには一目置いています、そんな時に届いた先生の病状、アールイは出張して先生の髪を切ることにします、それが自分の使命だと知っているのです、愛車での旅はトラブルの連続、予定通りに着かないアールイを探して騒動が起きますが、、、
大きな事件は起きないタイプの物語、気丈な理髪店店主のアールイ、3人の子供はもう独立していますが、それぞれに問題を抱えてます、いつまでも子どもの事が心配なアールイ、近所の常連客もアールイには一目置いています、そんな時に届いた先生の病状、アールイは出張して先生の髪を切ることにします、それが自分の使命だと知っているのです、愛車での旅はトラブルの連続、予定通りに着かないアールイを探して騒動が起きますが、、、
アールイの包容力が周りの人間を幸せにしてめでたし、めでたし、そんな予定調和も微笑みながら見ることが出来るホンワカムービーです、ぜひ鑑賞を、
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◆(自宅で鑑賞)「ミドリムシの姫」
◆(自宅で鑑賞)「ミドリムシの姫」
(★★★!☆)(2022年日本)
駐車違反を取り締まる駐車監視員にスポットを当てたハートフルコメディ
駐車監視員の仕事を始めた野上、違反者から罵詈雑言を浴びせられる仕事に疑問をもちながらもやり甲斐を探している、孤高のカリスマ監視員や、大志を抱いて入って来た新人クンと仕事をしながら、少しずつ駐車監視員の仕事に自信を持つようになっていく、そんな時、街のチンピラが監視員をいじめる動画を配信するようになる・・・
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駐車監視員に違反切符を貼られて愉快な気分になる人はいません、理不尽な言葉を投げつける違反者たちの気持ちも分かる、でも基本は身勝手な言い訳、観ていて監視員たちがホント可哀そう、野上もこの仕事に誇りを持てないでいます、でも彼女が駐車監視員になったのには理由があります、チンピラとの騒動で窮地に立たされた監視員たち、そこで見せたのは駐車監視員としてのプライドでした、
駐車監視員に違反切符を貼られて愉快な気分になる人はいません、理不尽な言葉を投げつける違反者たちの気持ちも分かる、でも基本は身勝手な言い訳、観ていて監視員たちがホント可哀そう、野上もこの仕事に誇りを持てないでいます、でも彼女が駐車監視員になったのには理由があります、チンピラとの騒動で窮地に立たされた監視員たち、そこで見せたのは駐車監視員としてのプライドでした、
低予算映画ですが、最後までしっかり観ることが出来ます、脚本がしっかりしているし、駐車監視員の仕事にスポットライトを当てるというニッチな企画が成功しています、観て損はなし、
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◆(自宅で鑑賞)「マイ インターン」
◆(自宅で鑑賞)「マイ インターン」
(★★★★!)(2015年米国)(原題:The Intern)
新進気鋭のネット通販会社に、70歳のベテランサラリーマンがインターンとして入社!?
リタイアしたベン、妻に先立たれ一人暮らし、旅行や趣味だけの生活に物足りなさを感じている、近所のネット通販会社がシニアインターンを募集しているのを知り応募、見事合格する、配属は起業者で社長のジュールズ付、ジュールズはシニアインターンに期待していないので仕事は雑用のみ、それでもベンは持ち前の優しさと経験で徐々に周囲に認められるようになる、ジュールズの運転手の代役を務めるようになると、2人の距離は一気に縮まり、ベンはその能力を遺憾なく発揮することに・・・
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何度観ても楽しいハートフルムービー、ジュールズは主婦の目線で会社を立ち上げて成功しましたが、会社の一切をひとりで切り回しているので超多忙、家族や社員との関係では至らない部分もある普通の女性、ベンは長年のサラリーマン経験を活かして会社に貢献、持ち前の人懐っこさで社内でも一目置かれるようになっていきます、そして、会社の危機も家族の危機もベンの機知が救います、
何度観ても楽しいハートフルムービー、ジュールズは主婦の目線で会社を立ち上げて成功しましたが、会社の一切をひとりで切り回しているので超多忙、家族や社員との関係では至らない部分もある普通の女性、ベンは長年のサラリーマン経験を活かして会社に貢献、持ち前の人懐っこさで社内でも一目置かれるようになっていきます、そして、会社の危機も家族の危機もベンの機知が救います、
登場人物は全員善人だし、70歳のロートルの知見がIT企業でも通用する、必要とされるという展開に、年寄りとしては痛快な思いになります、もちろんデニーロもアンも魅力たっぷりで2人ともお洒落満載、夢物語ではありますが、まだ観ていないならぜひ観てください、絶対に気に入ります、あっという間の2時間です、
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◆(自宅で鑑賞)「ティアーズ オブ ザ サン」
(★★★!☆)(2003年米国)(原題:Tears of the Sun)
民間人救出に向かった特殊部隊の苦悩と、難航する脱出劇
内戦下のアルジェリア、戦地に残る米国人女性医師リーナを救出するミッションに精鋭のウォーターズのチームが投入される、なんなくリーナを確保、ヘリに乗せてミッション完了かと思われたが、リーナは民間人も一緒に連れていく事を主張、現地での虐殺を目撃したウォーターズは女性や子供をヘリに乗せ、チーム員とリーナ、そして残った民間人と共に徒歩での脱出を試みる事になる、
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ブルース・ウィリス主演、そこはもう1回ヘリが戻って来て皆を運べば良いでしょう!という訳にはいかず、難儀な脱出行が始まります、ジャングルの中を抜けて国境を目指す一行、しかし敵はなぜか正確に後を追ってきます、実は一行の中に敵のスパイと標的が・・・
ブルース・ウィリス主演、そこはもう1回ヘリが戻って来て皆を運べば良いでしょう!という訳にはいかず、難儀な脱出行が始まります、ジャングルの中を抜けて国境を目指す一行、しかし敵はなぜか正確に後を追ってきます、実は一行の中に敵のスパイと標的が・・・
B級かと思いきや、しっかり最後まで観れます、ウォーターズの部下は7人、なにやら「七人の侍」を連想させる終盤の戦闘シーン、1人を救うために多数が犠牲になるというヒロイズムストーリー、20年前の強いアメリカが未だあった時代の映画かもしれません、
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syougai1pon at 05:30|Permalink│Comments(0)