リンダリンダリンダ
2025年09月16日
先週も4本、「リンダ リンダ リンダ」「遠い山なみの光」「エノーラ・ホームズ2」「雪風」
〇(スクリーンで鑑賞)「リンダ リンダ リンダ」
(★★★★☆)(2005年日本)
高校文化祭のステージでキラキラ輝く4人組バンドの青春日記、名作リバイバル上映

文化祭が近づいてきたある日、バンドメンバーのギタリストが指を骨折、それが発端で内輪揉め、ボーカルも脱退してしまう、残された3人もステージをあきらめかけるが、ちょっとした偶然から、韓国から留学で来ていた“ソンちゃん”をバンドに誘うと、ソンちゃんはやるという、4人は文化祭に向けて練習を始めるが・・・
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高校バンド映画のさきがけかな、とにかくバンドメンバー4人が瑞々しくキラキラ輝いているのが羨ましい、これが青春だ!!^^)
高校バンド映画のさきがけかな、とにかくバンドメンバー4人が瑞々しくキラキラ輝いているのが羨ましい、これが青春だ!!^^)
4人が演奏することになった曲はザ・ブルーハーツの「リンダリンダリンダ」♬、急遽、ギターに転向した恵の演奏はイマイチ、ボーカルのソンちゃんは日本語さえたどたどしい、どんなステージになるのか?不安はいっぱいです、が、終盤の文化祭ステージは期待通りの“鳥肌モノ”の展開となります、ソンちゃんの第一声がヤバい!映画的カタルシス満載!!
バンドメンバー内の葛藤、淡い恋物語、小さな冒険、見守る頼りない先生、韓国人留学生との交流、誰もが通って来た高校時代がこんなだったらどれほど素晴らしいだろう、ま、そういう訳にはいかないのが現実ですが、、、
20年前の映画ですが、いまだ色褪せないのは名作と呼ばれる所以(ゆえん)でしょう、予告編の松本隆さんのコメントが響きます、『ブルーハーツに嫉妬した』、機会があればぜひ観てください、
〇(スクリーンで鑑賞)「遠い山なみの光」
(★★★!☆)(2025年日本)
終戦直後の長崎での真実とは?戦後、英国に移り住んだ親子の愛情物語

終戦後の長崎、悦子は夫と2人の静かな暮らし、子どもを身籠っていた、近所のバラック小屋には佐知子と幼い娘の万里子が暮らしている、2人の暮らしぶりが危ういので悦子は気になって仕方がない、時は流れ、1980年代の英国、悦子は英国でひとり老後を過ごしていた、娘のニキが久しぶりに訪ねて来る、不安な夢を見ると言う悦子、ニキは悦子の長崎での暮らしぶりに興味を持ち、悦子に当時の事を語るように迫る・・・
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物語は1955年頃の長崎と、1980年代の英国を行き来しながら進んでいきます、謎めいた出だしは久しぶりに本格人間ドラマを予感させる展開です、軸になるのは悦子と娘のニキ、ニキは悦子から、長崎で出会った佐知子の話を聞きだしていきます、が、そこにはなにか正体不明の脆さが、さらに悦子にはもう一人、上の娘がいたことが分かってきます・・・
物語は1955年頃の長崎と、1980年代の英国を行き来しながら進んでいきます、謎めいた出だしは久しぶりに本格人間ドラマを予感させる展開です、軸になるのは悦子と娘のニキ、ニキは悦子から、長崎で出会った佐知子の話を聞きだしていきます、が、そこにはなにか正体不明の脆さが、さらに悦子にはもう一人、上の娘がいたことが分かってきます・・・
本作の最大の映画的レトリックは終盤手前で露呈します、そうかな?そうだろうな、という感じ、悦子が見る夢がキーになっています、
しかし、中盤までのミステリアスな布石が、終盤でなにか腰砕けな感じになってしまいました、ざっくり書くと“日本パート”は良く出来ていますが、“英国パート”がちょっと感情移入しにくいかな?という感じ、日本と英国の親子観・家族観の違いからかな、真実が見えて来る過程がワタシにはちょっと物足らなかったです、惜しい、
吉田羊の英語が堂に入ってました、素晴らしい、三浦友和好演、観て損はなし、
◆(自宅で鑑賞)「エノーラ・ホームズの事件簿2」
(★★★!☆)(2022年米国)(原題:Enola Holmes 2)
シャーロックの妹エノラが工場で働く女性行方不明事件を追う、シリーズ2作目

前回の事件で手柄を揚げたエノーラは探偵事務所を開くが、女性探偵に依頼は来ない、事務所をたたむ決心をしたエノーラの元に、ひとりの貧しい少女が来る、行方不明の姉を探してほしいと言う、依頼人登場に張りきるエノーラ、少女や姉が働いていたマッチ工場に潜入し捜査を開始する、同じ頃、ホームズもまた難事件を抱えて苦闘していた・・・
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とにかく元気ハツラツのエノーラ、無鉄砲ですが推理力はホームズ並みの実力、女性が満足な職に就けなかった時代を知力と行動力で闊歩していきます、
とにかく元気ハツラツのエノーラ、無鉄砲ですが推理力はホームズ並みの実力、女性が満足な職に就けなかった時代を知力と行動力で闊歩していきます、
物語はマッチ工場の経営者と政府の怪しげな関係に発展、ホームズが苦闘する事件自体が、実は彼への挑戦状だったことから、2つの事件が繋がり、ホームズ兄妹が図らずも共闘することになります、が、行き過ぎた捜査からエノーラは警察からも追われる羽目に、ホームズエノーラ救出に奮闘しますが、敵は意外なとこにいました・・・
シリーズ2作目、未鑑賞かとサブスクで観始めて・・・ラストの大団円シーンで鑑賞済に気付きました^^)映画アルアル、たくさん観すぎですか、休日ののんびり鑑賞にピッタリ、カメラ目線で語りかけて来るキュートなエノーラを楽しんでください、
〇(スクリーンで鑑賞)「雪風 YUKIKAZE」
(★★★☆☆)(2025年日本)
第2次世界大戦、数々の戦場で活躍し、終戦まで沈むことが無かった幸運艦「雪風」の物語

1942年ミッドウェイ海戦で日本海軍は空母4隻を失い大敗する、駆逐艦「雪風」は海に投げ出された兵士の救助を行い、最後まで戦闘海域を離れなかった、その後もほぼすべての海戦に出撃、先陣を切る勇猛さも発揮、時には甚大な損傷を被るが、常に多くの兵士の命を救い無事帰還することから、海軍内では“幸運艦”と呼ばれるようになる・・・
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日本海軍の駆逐艦が主人公の物語、地味な存在の駆逐艦が主役とは、なかなかの企画だと思います、
日本海軍の駆逐艦が主人公の物語、地味な存在の駆逐艦が主役とは、なかなかの企画だと思います、
駆逐艦は最も小さな軍艦、いや、実は旧日本海軍の区分では軍艦でさえなかったようです、主力艦(空母・戦艦)の護衛、対艦水雷(魚雷)戦闘、対潜水艦爆雷戦闘、兵員物資輸送、そして沈没艦乗員の救助と多岐にわたる駆逐艦の任務、海軍のなんでも屋さんというセリフもありました、そんな駆逐艦の活躍にスポットあてたのには価値があります、
CGの進化で表現できるようになった艦船戦闘が魅力の一つのはずなんですが・・・予算が無かったのでしょうね、残念ながら戦闘シーンの画が狭いです、対空戦闘や艦橋の兵士の顔のアップだけで海上戦闘シーンを語るのは無理でした、ここにもっと予算を投入出来たら、もっと見応えのある映画になったと思います、沖縄特攻の大和の戦闘シーン・沈没シーンがほぼ皆無、これでは映画への没入感は生まれません、良心的な映画だけに残念、サブスクで鑑賞で良いと思います、
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syougai1pon at 05:30|Permalink│Comments(0)