荒野のストレンジャー

2025年06月30日

先週も4本、「脱走」「ジャンクワールド」「荒野のストレンジャー」「エクステリトリアル」

〇(スクリーンで鑑賞)「脱走」
(★★★!☆)(2025年韓国)(英題:Escape)
北朝鮮国境警備部隊から脱走を計画していた兵士が巻き込まれる厄災

06脱走

北朝鮮国境警備部隊のギュナム軍曹もうすぐ兵役を終える、が、それまでに国境を越えて韓国への亡命を計画していた、トンネルを掘るなど周到に準備を進めていたギュナムだが、部下のドンヒョクに計画を気付かれてしまう、ドンヒョクは自分も一緒に韓国へ亡命したいと申し出るが、ギュナムはこれを受け流す、とある晩、ドンヒョクは単独での脱走を決行、しかしすぐに捕まってしまい、ギュナムも共犯として逮捕されてしまう・・・



タイトルや予告編から“ひたすら逃げまくる”ロードムービーかと思いきや、ギュナムが逮捕されてから物語は意外な展開をみせます、共犯として逮捕されたギュナムを救い出したのは幼馴染で今は保衛部
(憲兵隊?)のヒョンサン少佐、ギュナムを脱走犯逮捕の英雄として救い出し、師団本部付きの役職を与えます、これで軍の中で安泰に暮らせとギュナムを諭しますが、ギュナムはヒョンサンを出し抜き、今度は本当に脱走、監禁されていたドンヒョクも救い出します、2人の脱走は果たして成功するのか?

何度もドンヒョクに出し抜かれる北朝鮮軍幹部の怠慢ぶりをチクリと揶揄しながら、韓国への帰順を呼び掛けるプロパガンダ映画のようにも見えます、韓国への帰順、最後はやはり38度線に向かって走るしかないようです、走って走って走って、果たして2人は自由を手に入れることができるのか?目の前の国境線が遠いです・・・


〇(スクリーンで鑑賞)「ジャンクワールド」
(★★★!☆)(2025年日本)
たった一人で映画「ジャンクワールド」を作り上げた監督の第2作はパワーアップしています

06ジャンクワールド

人類とマリガンとの停戦協定が結ばれて230年、人類は地上に、人類が作り出した人口生命体マリガンは地下で別の文明を築いていたが、地下世界で新たなパワーが発生、その真相を確認するために女性隊長トリス率いる調査隊が派遣されることになるが、早々に謎の敵の攻撃を受け調査隊は壊滅、生き残ったトリスらは帰還を目指すが・・・



たった一人で1本の映画「ジャンクヘッド」(2017年)を作り上げた監督のシリーズ第2作、前作よりパワーアップした内容となっています、まず登場キャラが盛り盛り3倍増、ストップモーションアニメーションのシーンも相当チカラの入ったものになっています、105分間観ているとほぼ人間の動きに見えて来るから不思議^^)

登場人物は全編『謎の言語』をゴニョゴニョと話すのですが
(日本語字幕付き)、この喋りが面白い!なにやら日本語らしきフレーズが絶妙の距離感を持って聞こえてきて楽しいです、今回もスタッフ表記はほぼ監督さん一人、でも今回はそれなりの応援スタッフがいるようです、エンドタイトルの制作シーンも興味深いです、

物語は『スターウォーズ』を思わせるスペースオペラ的展開、地上から送り込まれる姫が乗る戦闘ロボットもカッコよかった、けど姫はホントに死んでしまったのか?

これを
(ほぼ)一人で作り上げた監督に栄光あれ!次回作でシリーズ完結だそうです、フォースと共に^^)

(★★★!☆)(1972年米国)(原題:High Plains Drifter)
西部の町に現れた風来坊の正体は?C・イーストウッド監督作品の不思議な西部劇

06荒野のストレンジャー

西部の町ラーゴに風来坊が現れる、抜群のガン捌きで町の荒くれ者をあっという間に射殺、それを見ていた保安官はなぜか風来坊に町の用心棒を依頼する、1年前、この街を牛耳っていた悪党3人を逮捕することに成功したが、その3人が刑期を終えて出所、復讐にこの町へ戻ってくるのではと町中が怯えていた、興味を示さなかった風来坊だが、保安からの破格の提案に用心棒を引き受けるのだが、どうもこの風来坊には裏の顔があるようだ、、、



クリント・イースドウッド2作目の監督作品、勧善懲悪の物語かなと思いきや、イーストウッドらしくそこは一筋縄ではいきません、ラーゴで起こった1年前の出来事が徐々に明らかになるにつれ、なにやらこの風来坊も関りがあるのでは?という思わせぶりな演出が続きます、そして3人の悪党との対決の時、風来坊は奇怪な行動に出ます、そしてあっさり3人の悪党を始末してしまいます、

さて、この最強の風来坊はいたい何者なのか?最後のセリフからある想像が湧きたちます・・・え!?それじゃあこの風来坊は!?まさか・・・この辺りの感触を邦題が取り入れています、

半世紀前の作品ですが、西部開拓期が舞台なので(衣装や小道具は今と同じで)全然古びていません、観応えあり、鑑賞おススメします、原題は『高い平原の放浪者』みたいな意味、

2017年にも鑑賞したようです、その時の映画評を加筆して再掲載しました、省エネ投稿^^)



(★★★☆☆)(2025年ドイツ)(原題:Exterritorial)
フランクフルトの米国領事館内で子どもが忽然と消えてしまう!母親の訴えは通らない

06エクステリトリアル

元特殊部隊員のサラ、米国で新しい就職先が決まり息子と2人で出国手続きのためフランクフルトの米国領事館を訪れる、手続き中のわずかな間に息子の姿が見えなくなる、サラは警備員に息子を探すように訴えるが、監視カメラの映像にはサラ一人だけの姿しか映っていない、領事館幹部はサラが精神的な混乱を起こしていると判断、彼女を拘束するがサラは脱出、たった一人で息子の行方を追い始める・・・



米国領事館内だけで物語は進行します、さっきまで確かにいたはずの息子がいなかったことにされる恐怖、鑑賞者としてはサラの妄想なのか?それとも何者かの陰謀なのか?判然としないまま、サラの単独抵抗が続きます、この辺りの展開とサラのアクションはそれなりにサスペンスあり、

さて、真相は?徐々にエスカレートする領事館幹部と警備員、そして領事館長さえも怪しく見えてくると、真相も近づいてきます、耳慣れない「エクステリトルアル」とは「治外法権」のこと、ドイツ国内でハリウッド的アクション映画を作りたかったのかな?^^)




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2022年07月25日

先週の5本、全部面白い!おススメは痛快!な「レッドカーペット」、すごい実話「チア☆ダン」、不思議な彼女「わたしは最悪」、あとは「荒野のストレンジャー」「シルミド」

◆(自宅で鑑賞)「レッドカーペット」
(★★★★★)(2014年韓国)(原題:Red Carpet)
ピンク映画監督がホントに作りたかった映画作りを目指す痛快恋愛物語

07レッドカーペット

ピンク映画監督のジョンウは仲間たちと日々低予算ピンク映画を制作している、ある日、ジョンウの部屋に突然ウンスが転がり込んでくる、部屋貸詐欺で寝るところがないウンスを数日泊めることに、子役の経験があるウンスはジョンウの勧めでオーディションを受けてみると、、、あっという間に売れっ子になったウンスはちょっとしたすれ違いから部屋を出ていく、一方ジョンウは自ら書いた脚本の映画化を目論むが、、、



ステレオタイプなストーリーですが、やはりこういう物語は痛快で観ていて楽しい、ジョンウたちが作っている映画はアダルトビデオではなく、R指定の昔で云う『ピンク映画』、スタッフも役者もみんな映画が好きで懸命にピンク映画を作っているのが好感、しかし、ジョンウへの世間の目は所詮“ピンク映画監督”、そのジョンウが書いた脚本が認められるが、ピンク映画監督作品では売れないとの判断で他の有名監督作品として世に出ることに、これに反発するジョンウとスタッフたち、ここらから恋物語と映画物語が上手に交錯していきます、ワクワク、1

ラストが期待通りでタイトルの世界への道が開けます、観後観良し、ステレオタイプでも面白い映画はやはり面白い、ピンク映画でも面白いものは面白い、とも云えるかも、

鑑賞オススメします!


◆(自宅で鑑賞)「チア☆ダン」
(★★★★☆)(2017年日本)
チアダンスで全米制覇を成し遂げた福井商業高校の実話を映画化

07チアダン

希望に溢れた高校生生活が始まった、おおらかな性格のひかりは同級生の野球部孝介を応援するためにふらりとチアダンス部に入部、そこには鬼のような顧問早乙女が!早乙女はチアダンス部を全国優勝に導き、全米選手権でも優勝するという壮大なプランを持っていたが、スパルタ練習に辞める部員が続出、県大会でも惨敗、チアダンス部廃部の危機が訪れる、、、



なんとも凄い実話です、チアダンスの全米選手権を制覇する!という、とてつもなく無茶な目標のように思えますが、それを実現しているのですからホントに凄い、『夢はどれだけ大きくてもあきらめなければ実現する』という理想論を体現した彼女たちに賞賛の拍手、

広瀬すず他の部員役の役者も相当練習したのではないでしょうか?チアダンスのシーンもリアリティがあり安心して観れます、が、映画が成功している最大の要因は鬼顧問早乙女役の天海祐希のキャスティングかな、代役が効かないと思わせる当たり役でした、

広瀬すず主演のしっかり作られた映画です、観て損はなし、


〇(スクリーンで鑑賞)「わたしは最悪」
(★★★★☆)(2021年ノルウェー・フランス・スウェーデン・デンマーク合作)(原題:The Worst Person in the World)
ひたすら自分探しを続ける彼女を巡る物語、アカデミー賞ノミネート・カンヌ主演女優賞を受賞

07わたしは最悪

学業優秀、芸術や文才にも恵まれているユリヤだが、未だに本当にやりたいことが見つからない、パートナーのコミック作家と出産や家庭の在り方で衝突、モヤモヤした生活を送っている、ある夜、見知らぬパーティーに紛れ込んだユリヤはアイヴィンと朝まで語り明かす、そして偶然再会した2人は恋に落ちるのだが、それでもやはりユリヤの自分探しが決着することはない、、、



うん、アカデミーが好きそうな映画です、主人公のユリヤは利発で才能豊か、が、自分がやりたいことが見つからない、利発が故に見つからないのか?パートナーや恋人との蜜月もちょっとした意見のすれ違いから簡単に壊してしまうユリヤに振り回される周囲の人たち、故意も悪意もないのにいろんなものを失っていく現代人の宿命?

知的な恋愛関係はホント難しい、考えたらアキマセン^^)人はもっと思いのまま生きるべし!!、ということかな、それでも観後観良し、


(★★★★☆)(1972年米国)(原題:High Plains Drifter)
西部の町に現れた風来坊の正体は?C・イーストウッド監督作品

07荒野のストレンジャー

西部の町ラーゴに風来坊が現れる、抜群のガン捌きで町の荒くれ者をあっという間に射殺、それを見ていた保安官はなぜか風来坊に町の用心棒を依頼する、1年前、この街を牛耳っていたやくざ者3人を逮捕することに成功したが、その3人が刑期を終えて出所、復讐にこの町へ戻ってくるのではと町中が怯えていたのだ、興味を示さなかった風来坊だが、保安からの破格の提案に用心棒を引き受けることになるが、、、



クリント・イースドウッド2作目の監督作品、勧善懲悪の物語に観えますが、イーストウッドらしくそこは一筋縄ではいきません、ラーゴで起こった1年前の出来事が徐々に明らかになるにつれ、なにやらこの風来坊も関りがあるのではないか?という思わせぶりな演出が続きます、そして3人のやくざ者との対決の時、風来坊は奇怪な行動に出ます、さて、この風来坊は何者なのか?最後のセリフからある想像が湧きたちますが、それでは筋が通らない、、、

半世紀前の作品ですが西部開拓期が舞台なので(衣装や小道具は今と同じで)全然古びていません、観応えあります、鑑賞おススメします、

原題は『高い平原の放浪者』みたいな意味、


◆(自宅で鑑賞)「シルミド」
(★★★★☆)(2003年韓国)(原題:Silmido)
1968年韓国、金日成暗殺計画のために組織された特殊部隊の顛末

07シルミド

北朝鮮特殊部隊による韓国大統領府襲撃事件が発生、これに対抗するために韓国政府は死刑囚・重犯罪人を集めて特殊工作部隊を編制、金日成主席暗殺計画を立案する、恩赦や生きがいを求める死刑囚たちは厳しい訓練に耐え、精鋭部隊へと成長、いよいよ計画実行のため北朝鮮へ潜入するその夜に、、、



1968年に実際にあった襲撃事件と特殊工作部隊編成、当時の南北関係の緊張度が伝わって来ます、タイトルは死刑囚たちが集められた実在の島の名前、

特殊部隊育成のための訓練物語は他でもあり、既視感がありますが、こちらは史実を基にしたフィクションだけに重さが違う、政府の思惑に翻弄される運命の死刑囚たちにちょっと味方したくなるラストです、




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